ダイヤモンドの価格推移を調査!価格が変動する要因と今後の予想も解説

  • 2022年9月28日
ダイヤモンドの価格推移を調査

ダイヤモンドの購入や売却を検討している方は、今後ダイヤモンドの価格がどのように推移していくのか知りたいのではないでしょうか?

ダイヤモンドはいくつかの要因によって価格が決定されており、その価格は日々変動しています。複数の要因によって価格が決められているため、普段ダイヤモンドの価格に触れていない方は少々複雑に感じるかもしれません。

しかし、複雑でわかりにくいからといって、何も調べることなくダイヤモンドを購入したり売却したりするのはおすすめしません。

なぜなら、ダイヤモンド価格の決定方法や推移、価格相場を知っていると、購入や売却のタイミングを大きく外さずに見極めることができるからです。そのためにも、ダイヤモンドについての基礎知識は知っておいて損はありません。

この記事では、ダイヤモンドの価格が決まる要因や価格推移、今後の価格予想をまとめました。ダイヤモンドの価格に関する知識を広げることで、購入や売却の際に失敗して後悔するリスクを減らすことができます。

ダイヤモンドは安い買い物ではありません。価格についての全体像を学んで、購入や売却の参考にしてみてください。

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ダイヤモンドの基礎知識

まずはダイヤモンドの基礎知識として、ダイヤモンドの起源と歴史、ダイヤモンド価格の決定に大きな影響を与える4Cについて見ていきましょう。基礎知識を押さえておくことで理解がスムーズになります。

ダイヤモンドの起源

ダイヤモンドの起源は、約45億年前にさかのぼります。現在発見されている最古のダイヤモンドは約45億年前にできたものだそうです。

ダイヤモンドは、地球の地下深くにある炭素に対して非常に高温で高圧な力が加わることによって生成されます。地球の力により生み出された自然の恵み、奇跡の産物です。

そんなダイヤモンドは、インドの河川で発見されたといわれており、紀元前4世紀頃から取引が行われていました。当時はルビーの8分の1の価値と決して高価な代物ではなかったようです。

そのダイヤモンドがどのようにして、ここまで価値のあるものとして地位を確立してきたのか、その歴史をみてみましょう。

ダイヤモンドの歴史

紀元前4世紀頃から取引が行われていたダイヤモンド。価値のあるものだと認識されるようになった転機は、1475年の研磨法発見にさかのぼります。

研磨法はベルギーのルドウィグ・ヴァン・ベルケムによって発明されました。研磨法によって、ダイヤモンドの美しさが広く世間に知れ渡り、その価値を高めるきっかけとなったのです。

また、ダイヤモンド発掘の歴史は1700年代初期にブラジルで始まり、主要産地として150年以上市場を支配することになります。その後、1800年代後半に南アフリカで発掘が始まると、1900年代には生産量90%を占める産出国になりました。

現在ではロシアやオーストラリア、アフリカなどの国や地域で採掘が行われています。

ダイヤモンドを評価する「4C」

ダイヤモンドには、価格を決定するうえで代表的な指標が存在します。それが、4C(ヨンシー)と呼ばれるものです。

ダイヤモンドの価格を知る上で外せない指標であり、GIA(米国宝石学会)が定めているダイヤモンドの評価基準です。

4Cとは英語の頭文字から4Cと呼ばれ、以下4つの項目で構成されます。

  • Carat(カラット):重さ
  • Color(カラー):色
  • Clarity(クラリティ):透明度
  • Cut(カット):輝き

Carat(カラット):重さ

カラットはダイヤモンドの重さを表す単位であり、重いほど価値は高くなります。カラットの数値が上がると、価格が上がる傾向にあると覚えておきましょう。

Color(カラー):色

カラーはダイヤモンドの色のことであり、無色であるほど価値は高くなります。D〜Zのアルファベットで評価され、無色を表すDから色味が強くなるにつれてZとアルファベットが大きくなっていきます。Dよりの評価であると価格が上がる傾向にあると覚えておきましょう。

Clarity(クラリティ):透明度

クラリティはダイヤモンドの透明度のことであり、不純物がなく傷や欠けが少ないほど価値は高くなります。

クラリティの評価は11等級に分類され、最も高い評価であるフローレス(FL)から順に、インターナリーフローレスインターナリーフローレス(IF)、ベリーベリースライトリーインクルーデッド(VVS1・VVS2)、ベリースライトリーインクルーデッド(VS1・VS2)、スライトリーインクルーデッド(SI1・SI2)、インクルーデッド(I1・I2・I3)と続きます。

評価が高ければ高いほど価格は上がる傾向にあると覚えておきましょう。

Cut(カット):輝き

カットはダイヤモンドを加工する技術に対する美しさの評価であり、職人の技術が高いと評価されれば価値は高くなります。

評価方法はExcellent(最上級品)、VeryGood(理想的)、Good(良好)、Fair(やや劣る)、Poor(劣る)の5段階評価で、技術が高ければ価格も上がる傾向にあると覚えておきましょう。

この4Cに基づきダイヤモンドの価値や品質を総合的に評価することで、ダイヤモンドの価格が決定されています。

ダイヤモンドの価格相場

それではダイヤモンドの価格相場を見ていきましょう。

ダイヤモンドの価格は4Cによって評価され、価格に反映されます。そのため、カラット・カラー・クラリティ・カットの評価がどの程度かによって価格相場も変わっていくのです。

下表の価格相場一覧表は、2022年9月18日時点のダイヤモンド価格を表しています。
ダイヤモンドの価格は常に変動しているため、価格はあくまで目安として確認してみてください。

カラットカラークラリティカット買取価格
0.25DVVS1EXCELLENT33,750円
0.25FVS1VERY GOOD23,000円
0.30DVVS1EXCELLENT48,600円
0.30FVS1VERY GOOD29,500円
0.40DVVS1EXCELLENT75,600円
0.40FVS1VERY GOOD44,600円
0.50DVVS1EXCELLENT163,800円
0.50FVS1VERY GOOD85,000円
0.70DVVS1EXCELLENT279,000円
0.70FVS1VERY GOOD150,000円
1.00DVVS1EXCELLENT905,000円
1.00FVS1VERY GOOD436,500円
1.50DVVS1EXCELLENT1,672,000円
1.50FVS1VERY GOOD875,600円
2.00DVVS1EXCELLENT3,560,000円
2.00FVS1VERY GOOD1,728,000円
3.00DVVS1EXCELLENT8,907,000円
3.00FVS1VERY GOOD3,530,000円

出典:Gold Plaza

ダイヤモンドの価格の推移

ダイヤモンドの価格相場を見てきましたが、ダイヤモンド価格はどのように推移してきたのでしょうか。

出典:AJEDIAM

こちらのグラフは、1960年から2013年までの4C評価が最高級である1カラットダイヤモンドの価格推移を表しています。

  • 1960年:2,700ドル
  • 1970年:6,900ドル
  • 1980年:10,500ドル
  • 1990年:13,900ドル
  • 2000年:15,100ドル
  • 2010年:24,500ドル
  • 2013年:28,400ドル

1960年から50年間で、ダイヤモンドの価格は25,700ドル上昇しました。2022年9月のドル円為替約140円/1ドルとして計算すると、約350万円の上昇です。

また、年間上昇率は1960年以降、毎年約14%上昇しており、1960年と2013年の価格相場を比較すると約10倍になっていることがわかります。1990年から2013年までの約20年の間では、2倍以上の上昇になりました。

1960年から2013年という約50年のみのグラフデータですが、ダイヤモンド価格は右肩上がりで上昇し続けていることを読み取ることができます。

ダイヤモンドの価格相場は何で決まる?

ダイヤモンド価格の推移を見てきましたが、その価格はどのようにして決まっているのでしょうか。

ダイヤモンドの価格は4Cに大きく影響されますが、4C以外にもいくつかの要因によって価格相場が日々変動しています。それらの要因がこちらです。

  • デビアス社の指標
  • 社会的な情勢
  • 需要と供給のバランス

それぞれの要因について説明します。

デビアス社の指標

ダイヤモンドの価格相場を決める大きな要因の一つが、デビアス社の指標です。デビアス社は、1888年に創業したダイヤモンドの加工や流通などダイヤモンド事業全般に関わる会社。このデビアス社が、ダイヤモンドの流通量を昔から調整しています。

ダイヤモンドの供給量を操作することができるため、デビアス社が提供している指標はダイヤモンドの価格相場に大きな影響をもたらしているのです。

このように、ダイヤモンドはデビアス社が供給量を操作することによって供給過多になることを防ぎ、ダイヤモンドの価値を安定させるよう価格調整を行っています。

社会的な情勢

社会的な情勢も、ダイヤモンドの価格相場に影響を与える要因の一つです。2020年に全世界で発生した新型コロナウイルス感染症の大流行は、ダイヤモンド業界にも大きな影響を与えました。

新型コロナウイルス感染症が原因でダイヤモンドを採掘していた鉱山が閉鎖され、創業停止が世界各地で発生し、ダイヤモンドの採掘量が大きく減少したのです。

そのため、生産量は大幅に減少、ダイヤモンド市場の供給量は激減しました。一方で、不安定な情勢が支出を控える風潮を加速させ、高級品の買い物を抑制したのも事実です。

市場全体の供給量が減少したとともに、コロナによる不安定な状況が需要量も減少させ、結果としてダイヤモンドの価格を急落させる要因となりました。

需要と供給のバランス

デビアス社の指標や社会的な情勢の中でも触れたように、ダイヤモンドの需要と供給は価格相場に影響を与える要因の一つです。

一般に、需要が増えると価格は上がって需要が減ると価格は下がり、供給が減ると価格は上がって供給が増えると価格は下がります。需要と供給のバランスによって価格が変動することは多くの人が知っているのではないでしょうか。

ダイヤモンドの場合は、デビアス社が供給量を調整しているため、価格を直接操作でき、相場が大きく変動しないようコントロールしている特徴を持っています。つまり、ダイヤモンドはデビアス社によって需要と供給のバランスを保ちつつ、価格を調整しているとも言えるのです。

今後のダイヤモンドの価格予想

ダイヤモンドを購入・売却しようと検討している方は、今後のダイヤモンドの価格が気になるところかと思います。今後、ダイアモンドの価格はどのように変化していくのでしょうか。

結論から述べると、今後のダイヤモンド価格は緩やかに回復すると予想されます。
そのように予想する理由は、以下のとおりです。

  • コロナワクチンの普及による脱コロナ
  • コロナ脱却後の購買意欲上昇
  • 円安ドル高の海外為替市場

コロナワクチンの普及による脱コロナ

2020年から世界的に猛威を奮った新型コロナウイルス感染症拡大は、ワクチンの開発・急速な普及により、世界的に見ると落ち着きを取り戻しつつあります。

外出制限やマスク着用義務が撤廃された国が多く、コロナ前の生活が戻ってきました。脱コロナに影響を受けるかのように、ダイヤモンド価格は2021年10月頃から回復傾向が見て取れます。

不安定な社会情勢が終息を迎えつつある今、回復の兆しが見える中でダイヤモンド価格も次第に上昇していくと考えて良いのではないでしょうか。

コロナ脱却後の購買意欲上昇

新型コロナウイルス感染症による不安定な社会情勢は、先行きの不透明さから人々の財布の紐を締めました。不景気や不安定な情勢下では、多くの人が支出を控えるようになります。コロナは全世界中に同時に拡大したため、世界中の人が支出を控え、特にダイヤモンドのような高級品の購入を先送りにしました。

しかしながら、コロナ脱却に向かう今、先送りにしていた高級品の購入が増えるに従い、価格は上昇していくと考えられます。

百貨店の高級品購入額はコロナ前に比べ堅調であることからも、高級品の購入が加速すると価格相場は上がっていくと予想できるでしょう。

円安ドル高の海外為替市場

2022年9月7日には一時1ドル144円台を突破し、1998年8月以来、約24年ぶりの安値水準となりました。円安傾向は今後も続くことが予想され、円安にいつ歯止めがかかるか不透明な状況です。

ダイヤモンドのほとんどを海外輸入に頼る日本にとって、円安は海外からの仕入れ額を引き上げます。

よって、円安ドル高が続く限り、ダイヤモンド価格の上昇は避けて通れないでしょう。

2022年9月時点では、円安ドル高の外国為替相場となっているためダイヤモンド価格も上昇していくことが予想できます。

これらの要因から、今後ダイヤモンド価格は上昇していくことが予想されます。購入する場合は早めの購入を、売却する場合はもう少し様子を見て売却タイミングを図るべきでしょう。

ただしあくまで将来の価格は予想であり、近年の急速な世界情勢の変化によって、ダイヤモンド価格が確実に右肩上がりで上昇していくか断言するのは非常に難しい状況です。

さらに、合成ダイヤモンドの出現も、天然ダイヤモンドの価格予測を難しくしています。

このような昨今の事情を含め、価格相場を予想する一つの判断材料として参考にしていただければ幸いです。

ダイヤモンドの価格推移を押さえたうえで賢い売買をしよう!

本記事ではダイヤモンドの価格相場や推移、価格決定の要因を解説してきました。

ダイヤモンドの価格相場は今後上昇していく可能性が高いと予想できます。ダイヤモンドの価格は社会情勢や海外為替相場にも影響されるため、賢く売買するためには価格の全体像を把握する必要があります。

価格相場が上昇傾向にある流れに乗って、ダイヤモンドの購入や売却の検討を進めてみてはいかがでしょうか。

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