「トリクル」の強みは“ものを集めること” 26歳の若き社長が考える買取サービスの未来とは?

  • 2020年2月12日
トリクルの代表 徳泉

「いらないものがたくさんあるけど、1点ずつ出品するのがめんどくさい…」と感じたことはありませんか。

売りたいアイテムを渡すだけ!家に取りに来る”をキャッチフレーズに、出品代行サービスを行う「トリクル」は、まさにそんな方にぴったりなサービスです。

今回は、トリクルを運営する株式会社Spiceの代表「徳泉 成夏」さんに、サービスの詳細やトリクルを利用するユーザーの特徴などを弊社、総合買取サービス「ウリドキ買取」を運営するウリドキ株式会社の代表 木暮がお聞きしました!

徳泉さんが今アツいと思う転売ジャンルなど、ここでしか聞けないディープな話題も登場しますよ!

木暮
今日は凄いですよ! リユース業界に突如あらわれた新星、「トリクル」の徳泉君を連れてきました!
徳泉
よろしくお願いします!
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トリクルってどんなサービス?

木暮
「トリクル」っていうサービス、めちゃめちゃ有名だと思いますけど。自分の口から説明してもらったほうがたぶん話が早いかな。
徳泉
トリクルはフリマ、オークション、ECとかに出品する代行サービスです。実際に家まで行って、お客さんが売りたいものを受け取って、僕らが代わりに出品する。
木暮
家にある不要なものをダンボールとかにざっくり入れておけば、あとはいい感じにやってくれるってサービスだよね?
徳泉
そうです!
木暮
何が悔しかったかって、「ウリドキ」を5年前につくったときに、いろんな人に言われたんですよ。「ウリドキに全部渡せばいい感じに売ってくれる、ってできないの?」って。

それをやりたかったんだけど。ただ、いわゆる経験者のジレンマってやつで。自分はリユースを10年やった経験から、これはもっと最適化できると思ってB側のソリューションに携わることにした。それで立ち上げたのがウリドキだったから。

「全部渡せばいい感じに売ってくれる」ってのができれば、それはCにとってはいいんだけど、オペレーションコストとかすごい大変だって分かってたから、だから手を出せなかった。

そこに徳泉くんは挑戦したんだよね?

徳泉
キーポイントは「文脈」ですよね。商売としてうまくいくだろうとは思いました。

メルカリとかが出てきて、「フリマに出品すれば高く売れるんだ」というのが皆さんわかってきたんだけど、「でもちょっとめんどくさいよね」というユーザー層がいる。

その人たちが全員、品物を買取業者に持っていくかというと、そうじゃないなと。そういう文脈のなかでユーザーを獲得できるんじゃないか、というのがはじまりでしたね。

オペレーションを作ったりが大変なので、やっている業者はあんまり多くないんです。もちろん、今でも私たちはオペレーションを改善し続けています。

木暮
例えば、お客さんの家に受け取りにいくと、ゴミとかいろんなものも出てくる可能性がある。ウリドキの場合は買取を前提に考えていたんだけど、そうじゃなくて出品代行という切り口でやっていくのがトリクル。

最初は都内限定で、行ける場所を限定してやっていくというスタートを切った。「あ、実現できるんだ、すげえな」って思いました。

なんでもかんでも最初は引き取ってたよね。今はどうなの?

徳泉
基本的には全部引き取ってはいるんですけど、モノによって販売場所を変えてますね。
木暮
徳泉くんって今何歳だっけ?
徳泉
いま26歳です。
木暮
トリクルのサービス始めたのは?
徳泉
1年半前ぐらい。25歳になったぐらいのときですね。

リユース業界を選んだ理由

木暮
若い子が起業しようって思ったときに、リユース業界を選ぶってなかなか少ないと思ってるんだよね。だから余計に珍しい。

しかも結構汗かく物流のところをトライしようとしているわけじゃん。なんでリユースをやろうと思ったの?

徳泉
メルカリをはじめとしたCtoCのマーケットプレイスが伸びているので、リユースの一番の勝ち筋はマーケットプレイスなのかなと思いました。

でも、マーケットプレイスの発明、出品の発明っていうのは難しいなと思っていて。だからまずは出品の代行という形で、手間がかからない状態をつくっていく。そしてそこに自分たちのマーケットプレイスを立ち上げる可能性って眠ってるんじゃないのかなと。

プロダクトに対する想い

徳泉

現場とユーザーをちゃんと見て、「そもそも出品のUXをどうしたら最大化できるのか」というインサイトを深めたかったというのが一番大きいですね。

僕らがその学びを深めていって、ユーザーが言い訳できないぐらい簡単なUXを作ることで利用も最大化されると思ったんです。

木暮
開発は徳泉くんがやってるよね?
徳泉
僕がやってます。
木暮
自分が納得するプロダクトにしたいって感じ?
徳泉
“使われるもの”を作るのがいちばん大事だと思ってます。だから使われるものを作りたいですね。
木暮
自分も最初はスクレイピングを作ったりとか、あとはフロントデザインとかを作ったりとかやってた。 徳泉くんはどこをやっているの?
徳泉
僕はフロントエンド、サーバーサイド、データベース設計も初歩的なものはやるって感じですね。
木暮
今もやってるの?
徳泉
今もモノによってはやってます。だいぶエンジニアに任せてますけど、ちゃんと見るようにはしていますね。
木暮
トリクルの最初のウェブサイトも徳泉くんが作ったの?
徳泉
そうですね。インフラ周りは友達に手伝ってもらいましたけど、フロントも友達に手伝ってもらったか(笑)
木暮
じゃあ徳泉くんはどこやったの?
徳泉
なんだろうな。サーバーサイドのデータベースの設計とか、基本的な機能は作りました。
木暮
トリクルをバーンッって出してさ、すごいバズったよね?
徳泉
すごいバズりましたね!
木暮
どう思った?
徳泉
ビックリしました。
木暮
いやいや、普通だな(笑)
徳泉
そんな伸びないだろうなと思っていたのに、すごいシェアされて、ほんとにビックリしましたね(笑)

どんな人が利用している?

木暮
どういうお客さんが使っているの?
徳泉
最近、データをバァーッって見たんですけど、突出したセグメントってないんですね。男女ともに利用していて、年齢層も幅が広い。特に言うなら、30代半ばの人達が結構使ってくれています。
木暮
定期的に使ってくれる?それとも、一撃ドン! みたいな感じ?
徳泉
定期的に使ってくれているお客さんは多いですね。
木暮
季節の変わり目とか、衣替えのときとか?
徳泉
そういう時期ももちろん多いです。

お客さんは訪問日を予約してから、「これいらないな、売りたいな」というものを集めるんですね。

僕らの場合にはそういう人が比較的多くいるんです。で、僕らが伺う日までに売りたいものを全部出し終わらないお客さんもいたりして。

木暮
出しきれない!?
徳泉
「明日来てもらおう」って予約して、明日の12時に来てもらうとするじゃないですか。売りたいものをそのときまでに出しておいて、持っていってもらって、そうするとクローゼットのスペースとかが空きますよね。そこを整理するときに、奥のほうからまたいらないものが出てきたりとか。

お客さんがそうして整理整頓していくうちに、「この本、読まなかったな」みたいな感じで、また依頼を受けることもあります。

木暮
どんなアイテムがよく出てくるの?
徳泉
ファッション系が多いですね。あとは本。日常的に使用していたものでも、「もうこれ着ないな」「もうこの本読まないな」ということで、お渡しいただくことが多いです。
木暮
メルカリが得意なゾーンをトリクルで取り組んでいるみたいな感じ?
徳泉
ブランド系のファッションが多かったりするんで、メルカリに近いのかな。あんまわかんないですね(笑)

依頼で多いモノ

木暮
高単価なものも結構出るの?
徳泉
ありますね。数十万円する時計とか、ブランドバックとか。
木暮
どんどんモノを集めてCtoCとかいろいろな販売チャネルで売却していく、というのがトリクルのモデルだよね?
徳泉
そうですね。

トリクルの強みは「ものを集める」こと

木暮
いろいろなところで売却するノウハウが溜まっていく、というのがトリクルの一番の強みなのかな? それともモノを集めるというところに強みがあるの? はたまた、何か別の点で独特のナレッジが溜まっているのか。
徳泉
トリクルの強みは「ものを集めること」ですね。僕らがターゲットとするお客さんは基本的にはフリマに出品したい、買取業者さんに売りたい、でもそういうことをするのが面倒な人なんです。そういうお客さんが多い。

「じゃあこの商材はこの買取業者さん、こっちの商材はあの買取業者さん」とか、そういうことをする余裕がない、または手間を惜しむような人たちがメインのお客さんなんですよね。

出張買取でも玄関先で何十分って時間がかかったりしますので、それが嫌な人も多いですね。僕らは一旦バァーッともらっちゃう。

木暮
買い取りで利益を上げようとすると、やっぱり安く買って高く売るっていう価格軸重視になってしまう。

お客さんに対してはその分を手間軸というサービスでカバーするんだけど、お客さんとしてはより高く売りたいから、ここがコンフリクトしてしまう。

だけど出品代行の場合、いくらで売れて、パーセンテージもらって、それ以外をお戻ししますよ、ということで明朗会計になっている。だから高く売るということに関して、出品代行業者とお客さんとで目線が合うよね。

徳泉
間違いなくそうですね。それはいい点だなと僕も思っています!
木暮
一方で、時間軸とのトレードオフにはなる?
徳泉
そうですね。

あと僕らが出品の代行をしていて思うのは、ユーザーとの期待値調整がキモだと思っています。

僕らが売れる・売れないと思っているものと、お客さんが売れる・売れないと思っているものって、結構ちがうんですよ。

あとは売り方ですね。「こう売ってほしい」「こういう風に売ってくれればもっと高く売れるのに」とお客さんは思われるんですけど。

僕らは二次流通の対価構造を大きく3つぐらいの変数に分けて考えるようにしているんですよ。

1つ目は「作業対価」。2つ目は「価値対価」。3つ目は「在庫リスク」。この3つの変数を僕は考えるようにしています。

作業対価

作業対価というのは、出品などの実作業に対して発生する対価です。これが基本的にはメルカリのユーザー層ですね。

たとえばユニクロとかが二次流通で売れてるじゃないですか。あれはユニクロに価値があるというよりも、ユニクロを出品作業することに価値があるから、作業費のフィーとしてお金が入ってる。僕はそう認識しています。

価値対価

買取業界の人たちが狙っているのは、価値対価が明確になっているものです。ヴィトンのバッグとかiPhoneとかのような、二次流通で値崩れしない、一定の価値がすでに確定しているものを買い取っていくのがやりやすいんだろうなと思いますね。

在庫リスク

そして、どのような在庫リスクを誰が抱えるのかによって、ユーザーに返ってくるお金の幅が変わってくる。

たとえばメルカリに出品したとして、もちろん在庫リスクがめちゃめちゃ高いじゃないですか。だからこそ、もし売れたら、手数料10%だけが取られて、残りの金額がしっかり返ってきます。

でも買取業者に買い取ってもらう場合だと低い金額になる。なぜかというと、買取業者が在庫リスクを負うからなんですね。

トリクルでは、作業対価をもらうだけでもまずはいいかなと思っています。そこをまずはちゃんと実現したいんです。

売れなかった商品はどうなる?

木暮
トリクルで一定期間売れなかった商材はどうしてるの?
徳泉
僕らは預かったものをだいたい60日ぐらい出品していて、売れなかったものは買取業者に買い取ってもらうか、返品するかというのを、ユーザーさんに選んでもらっています。
木暮
在庫リスクもトリクルのほうで解決していく予定?
徳泉
そうですね、最終的には解決するようになっています。

僕らは作業分だけをもらえればいいと本質的には思っているので。在庫リスクを抱えようとすると手数料率が買取業者さんとそんな変わらなくなってくるんですよね。

二次流通で今いちばん大事なことは、マーケットにモノが出ることじゃないですか。結局、家に眠っているものが多すぎる、それをどうやって出すのかが一番大事なので。

木暮
37兆円が眠ってるって言われているからね。
徳泉
そうですね。それが出てくれば行き先はあるはずなんですよ。なので「ものが集まる」というのが僕らの強みになりますね。

自分で出品するということの次に期待値が高いのは、出品代行のサービスに依頼することです。そこで売れなかったら買取業者に買い取ってもらう、それで納得する、という流れを作ることができればいいかなと思っています。

木暮
ものを売る人ってこの10年間は40%ぐらいしかいないので、6割の人は売っていないんだよね。

トリクルには普段からものを売るユーザーが来てるのか、それとも、買取もフリマアプリもオークションも面倒で売った経験があまり無いような人が来てるのか、どっちなんだろう?

徳泉
どっちもいますね。
木暮
それはすごいね。
徳泉
かなりミックスされてるような気がしますね。
木暮
感覚的にはどっちのほうが多い?
徳泉
どっちが多いんでしょうね。結構どっちもいるんですよ、ほんとに。
木暮
ものを今まで売っていなかった6割の人から掘り起こしてるわけだから、それはすごいね。つまりは眠っている遊休資産を掘り起こせているってことだよね。