東山魁夷は、戦後の西洋文化の流入のなかで、日本画とは何かを追求し、日本人の心に根ざした、深い情感あふれる詩情豊かな風景画を描いた作家です。
代表作の一つ「緑響く」にみる、静けさに満ちた深い精神世界は日本人の心を魅了し続けています。
生誕110年を迎える今年は特に人気も高く、絵画などを買取する専門のお店は東山魁夷のコーナーを特別に設けるなどして買取に力を入れています。
そんな人気の東山魁夷の絵を買取するお店は多いですが、その中でもおすすめの買取店をご紹介します。
東山魁夷の作品について
東山魁夷は、東京美術学校在籍中にドイツに留学。東西の美術史を学ぶことで新たに日本画を追求し、戦後の日本画に独自の画風を確立した作家です。
彼の作品は、戦後、1947年に日展で特選を得た「残照」が風景画への転機になり、以後風景画への独自の表現を開いてゆきます。その後1950年に発表した「道」でその評価を不動のものとします。
最も人気の高いのは、東山ブルーと呼ばれる静謐な青を基調とした作品群です。山や森を題材に描いた青の風景は高い値で取引されています。
また、東山魁夷の作品には、絵画だけでなくリトグラフなどの版画も多くあります。
これらの作品は、再販が出来るので絵画よりも値段はお手頃な価格になります。それでも数十万から100万円以上もあり、オリジナルと人気のある絵とでその値段の差は大きく分かれるようです。
販売価格相場
2015年1月時点では、東山魁夷の作品であれば基本的には100万円以上で、「狭霧晴れゆく」「山湖澄む」のような良作と呼ばれるような作品の場合は、5000万円前後の値段がつくこともあるようです。
残念ながら現在の買取額は調べきれなかったので、価格.comにみられる2018年6月現在の販売額を参考のためにお知らせします。
東山魁夷「狭霧晴れゆく」リトグラフ(オリジナル):1,000,000円
東山魁夷「花明かり」リトグラフ【B3436】:557,160円
東山魁夷「映象」オフセットによる複製【B3999】:11,100円
東山魁夷「道」岩絵具式複製工芸画:250,000円
東山魁夷「朝の塔」版画(木版画)6号大:388,800円
出典:価格.com
また、リトグラフ・版画はオリジナルと再版では大きく値は変わります。また商品の状態によっても変わります。あくまでもお手持ちの作品の買取額の参考価格としてお考え下さい。
東山魁夷 おすすめ買取店
美術品・絵画買取センター
《ウリドキ編集部おすすめ買取店》
特徴
- 本画、版画、新復刻画まで幅広い買取実績あり
- 査定前の問い合わせも歓迎
- 東山魁夷に強い鑑定士が査定
店舗紹介
美術品・絵画買取センターは絵画・美術品全般の買取店。
日本中の業者が集う絵画・アートのオークションを自社で毎月開催しており、業界情報や最新の相場を理解した熟練の鑑定士が揃っています。
東山魁夷の数千万円の本画から、版画、新復刻画に至るまで積極的に買取しています。
いずれも彼の作品で高く評価されやすい、緑や青が用いられた風景画です。
お持ちの方は、査定に出してみると思わぬ高値で取引されるかもしれません。
版画作品や復刻版画の場合でも、条件によっては高値になるケースがあるので問い合わせてみることをおすすめします。
同店は査定問い合わせをしてから24時間以内の返信を心掛けており、結果が出るのを待たされる心配もありません。
査定依頼だけでなく、査定前の問い合わせも歓迎しています。
初めて絵画の買取依頼を検討している人にもおすすめな買取店と言えるでしょう。
店舗情報
高価買取のコツ
絵画の鑑定
絵画の買取に大事なことは、初めにそれが本物かどうかという確認です。
そのためにサインや落款があれば買取額は高くなります。売る時にもそのまま信用につながり、買われる方にも安心してもらえます。
版画の場合は、オリジナルとそうでないものとでは大きく値が変わります。
オリジナルとは作家の合意のもとに刷られた版画のことで全てに作家のサインが入れられます。
オリジナル版画の制作には限定枚数の表示がされています。これはエディションナンバーとよばれるもので、例えば5/20と表示されていれば20枚刷られた内の5枚目ということです。
制作後すべてに作家のサインが入るので、作られた順番に価値の差はありません。何番目でもサインがあればオリジナルとして同じ価値があります。
保存状態
絵画の場合は特に保存状態が大切です。
やはり汚れや傷がなく綺麗な状態の方が、高く買い取ってもらえます。陽にあたり表面が焼けて色褪せたりしていれば、買取額は下がります。
汚れや傷はない方がいいですが、絵画の場合、知識がなければそのままにしておかれた方がいいです。正しい知識がなければかえって破損を招きます。
度合いにより値を下げる事もありますが、多少の汚れは有名作家なら問題なく買い取ってもらえます。
また、普段の保存方法にも気を付けてください。
直射日光はもちろんですが、湿気の多いところではカビなども心配です。蔵や倉庫などは空気も汚れているため、通気性の良い場所を選んでください。
付属品の有無
絵画を買われた時に入っていた箱や付属品も大切です。
日本画や掛け軸には桐箱に入っていることが多く、作者のサインや作品名、印が入っています。捨てられる方は少ないと思いますが、売る時にも収納されていた桐箱などがあれば高く買い取ってもらえます。
額縁に収められている場合は、箱書きに相当する事項を書いた紙片(シール)が絵の裏に張られています。
箱やシールに書かれたものが作家自身の手によるものであれば、箱を「共箱」シールを「共シール」と呼び作品が本物である証となります。捨てないように大事にしてください。
市場の相場を見る
絵画の場合も人気によって市場価値が変わります。
人気があれば高い値が付きます。人気が落ちてしまえば、買取額は低くなります。東山魁夷は人気のある作家なので評価は高いですが、人気の動向にも注意することは大切です。
また、買取に出す業者が販売経路(オークション、骨董市場等)をもっているかどうかでも違ってきます。買取した商品を高値で再販売できる買取店は高価買取ができるからです。
注意点
複数の買取店に査定を出したときに一社だけとびぬけた高い値を付けてくる場合には気を付けてください。
市場価格の相場というものがあります。異常に高ければ、それは取引を誘う物であり、商品を送られてから査定時に値を下げる評価をしてくる場合があります。
まとめ
東山魁夷の作品は今最も人気の高い作家の一人です。買取に出されてもどこの買取店も手に入れたい商品になります。商品の売り時としてはとてもいい時期ではないでしょうか。
新たな作品の購入資金にするためにも今回の記事を参考にしてみてください。