「コーチ(COACH)」は、アメリカのグローバルファッションブランドです。
バッグを中心に、財布や時計、アパレルなど幅広いアイテムを展開しています。
世界に約940店舗、その約20%の180店舗が日本に出店していることからも、日本での人気の高さがうかがえますね。バッグなどのアイテムを街で見かけることも多く、比較的なじみのあるブランドではないでしょうか。
そんなコーチですが、どのようなイメージを持っていますか。
「ダサいと思われないかな」、「コーチのアイテムが自分の年齢に合っているのかな」と、気になっている方も多いのでは。
そこでこの記事では、コーチの歴史や特徴、購入している年齢層を調査して、年代ごとにオススメの商品をご紹介します。ぜひご参考にしてください。
コーチについておさらい
コーチの大きな特徴は、高品質なアイテムがお手頃な価格で購入できることです。
「アクセシブル・ラグジュアリー」がコンセプトであったコーチは、ヴィトンやグッチ、エルメスなど他のハイブランドに比べると、リーズナブルな価格設定となっています。
またお手頃な価格でありながらも、高品質で品格を感じるアイテムはどの年代からも人気です。
特に皮革製品は品質が高く、レザーバッグは100以上の工程を経て製造されています。現在もハンドバッグやウォレット、レザーアクセサリなどの仕上げは、一つひとつが手作業です。
実店舗の数が多いのも特徴で、高級品でありながらも身近なブランドとして、今なおファンを増やし続けています。
そんなコーチについて、ブランドの歴史やコンセプトからさらに魅力を深掘りしていきましょう。
コーチの歴史
1941年にニューヨークのマンハッタンで創立されたコーチは、わずか6人の職人から始まりました。
紳士向けの皮革製品を下請生産する工房としてスタートを切ったコーチですが、技術の高さから下請だけに留まらず、独自の素材「グラブタンレザー」を開発。
頑丈で使い込むほどに柔らかくなり、味わいが増すという野球のグローブから着想を得たグラブタンレザーは最高級レザーと称され、その卓越した技術とクラフトマンシップでニューヨークでの知名度が高まりました。
1962年には、ボニー・カシンがコーチ初のリードデザイナーに起用されます。
大胆な色彩センスとバランス感覚、ユニークな発想と抜群の行動力で、コーチの繁栄をさらに前進させました。
そしてコーチ最大の転換期は、「シグネチャー」の登場でしょう。
2001年に、コーチの「C」が連続するデザインが特徴のシグネチャーモデルが発表されました。今ではコーチといえば、このシグネチャーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
そのシグネチャーモデルの流行により、日本でも確固たる地位を築きました。
2013年からは、ロエベで活躍したスチュアート・ヴィヴァースがクリエイティブディレクターに就任しています。
アメリカのポップカルチャーへの造詣が深いヴィヴァースにより、キースヘリング、ディズニーやスヌーピーなどとのコラボを次々と実現。洗練されたデザインと融合して、高級品でありながらもポップで可愛いアイテムが登場しました。
コーチでの活躍が評価されたヴィヴァースは2017年、権威あるアクセサリー・デザイナー・オブ・ザ・イヤーとデザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
さらなる飛躍のため、2017年にはコーチ・インクという社名を「タペストリー・インク」に変更。タペストリー・インクは、「コーチ」「ケイト・スペード」「スチュアート・ワイツマン」などの高級ファッションブランドを展開する企業となりました。
コーチのブランドコンセプト
コーチの初期のコンセプトは「アクセシブル・ラグジュアリー」。
これには、「手の届く贅沢品を世の中に送り届ける」という意味が込められています。
高品質でありながらも手に取りやすい価格のアイテムが揃い、どの年代の方でも購入しやすいので多くの人を魅了しています。
また店舗数も多く、すぐに利用できるという意味でもアクセシブルを体現しているのです。
2014年からは、クラシックな要素に現代的な洗練さを融合した「モダンラグジュアリー」が新たなコンセプトになりました。
バッグやアクセサリーを扱うラグジュアリーブランドから、アパレルやシューズを含めて提案できるように転換を図っています。
コーチには2つのラインがある
実はコーチには2つのラインがあるのをご存じでしょうか。
同じコーチでも、百貨店や路面店などで販売される「ブティックライン」と、アウトレット専用商品の「アウトレットライン」の2つのラインに分かれています。
そしてコーチのアイテムを「ダサい」「安っぽい」と思う人がいるのは、このラインの違いに起因しているのです。
それでは一つずつご説明しますね。
ブティックライン
「ブティックライン」は、百貨店や路面店などで販売するために製造された商品です。
洗練されたデザインと良質な素材を用いて製造された商品は、コーチのこだわりを感じさせます。アウトレットラインに比べて価格は高いですが、上質なアイテムを長く使い続けたいという方に人気です。
品質やデザインの違いだけでなく、ブティックラインの商品は購入後も、交換対応をしてもらえることが特徴としてあります。
参考:コーチ「交換・修理・返品について」
アウトレットライン
一方、百貨店や路面店ではなくアウトレットでのみ販売される商品が「アウトレットライン」です。
アウトレットラインは商品の種類が多くリーズナブルなのが魅力。
どの世代にも人気がありますが、ブティックラインに比べると使用される素材などの違いから品質は劣ります。また保存袋や箱などの付属品も基本的にはありません。
アウトレットでは頻繁にセールが行われており、入店する際に「〇%OFF」のクーポンなどを配布された方もいるのではないでしょうか。
アウトレットでの大幅な値引きなどの影響で、ブランド価値を気にしない企業と思われたり、ユーザーも割引目当てで買いにきたと見られたりしてしまい、「ダサい」「安っぽい」というようなネガティブな印象がついてしまったのです。
しかし、手の届く贅沢品というコンセプトがあったコーチは、まずは手に取ってもらうということを大事にしています。
セールを実施することで若い世代のユーザーを獲得し、アウトレットラインでコーチを気に入った方には、次はブティックラインの商品を購入してもらおうと考えているのです。
まずは手に取ってもらう、そしてその品質の良さを実感してもらうというアクセシブル・ラグジュアリーを目指した結果であり、ハイブランドとは元々コンセプトが違います。
アウトレットということで、中古の商品を販売しているのではと思われる方もいるかもしれませんが、商品は新品なのでご安心ください。
アウトレットラインであっても、コーチの正規品ということに変わりはありません。
【年齢別】コーチに抱くイメージ
各年代がコーチにどのようなイメージを抱いているのか、SNSなどの口コミを集めて男女別に分析しました。各年代が抱くブランドイメージを知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
〜20代
最近では木村拓哉さんの次女Kōki,さんの出演するCMが話題になったことからもわかる通り、若年層へのアプローチに積極的でファンも広がっています。
男女ともにアウトレットラインのインパクトのあるデザインの商品が人気です。
女性
大学への入学や、社会人になるという人生の一大イベントもあり、心機一転でいいモノを手頃な値段で購入できるコーチは重宝されています。
アウトレットの店舗ではクーポンなどもよく発行されていて、お得にアイテムがGETできるイメージを持っている方が多い印象。スヌーピーやディズニーとのコラボアイテムが人気です。
男性
女性と同様にアウトレットでお得に販売しているイメージをもっている方が多く、キャップやスマホカバー、フレグランスなどの購入しやすい価格帯の小物に人気が集まっています。
30代
30代は「アウトレットライン」だけでなく「ブティックライン」も人気が高いです。
SNSで抜群の影響力がある、水原希子さんがブランドアンバサダーを務めていることもあり、デザイン性に優れカジュアル・フォーマルどちらの場面でも使用できるブランドとして認知されています。
女性
アウトレットに行ったら買ってしまったという声があるように、アウトレットラインの商品は高品質かつお手頃なので、30代の女性にも人気です。自分へのご褒美で、ブティックラインのレザーバッグやアパレル商品を購入している方もいました。
男性
ハイブランドと比べると、お手頃な価格で購入できるブランドというイメージをもっている方が多く見られました。社会人として脂が乗ってくる30代は、シグネチャーのビジネスバッグやフォーマルな場面で使用できるアイテムが人気を博しています。
40代
コーチは40代の愛用者も多く、実直でシンプルなデザインと、高いクオリティのブティックラインのアイテムが人気です。
女性
ビジネスシーンだけでなく、落ち着いたカラーで日常使いができる機能性のあるバッグなどの人気があります。
男性
40代男性のなかには、自分の年齢に合っているブランドなのだろうかと不安に感じる方も見られました。
しかし、コーチは男性ユーザーの獲得を目指しており、2022年からはメンズ部門アンバサダーにディーン・フジオカさんが就任されたため、大人の男性も身につけやすいブランドといえるでしょう。
実際、スタイリッシュなデザインのビジネスバッグやトートバッグは30代と同様に人気です。上質なレザーと確固たる職人の技術で仕上げたバッグに、魅力を感じる方は一定数いるでしょう。
50代〜
シグネチャーモデルの流行を目の当たりにした世代ですが、アウトレットでの安売りが始まったことなども影響して、ブランドに魅力を感じないという方も見られました。
女性
コーチが日本で知名度をあげた時代の象徴であるシグネチャーモデルが、今も高い人気です。
また安売りなどでネガティブなイメージをもつ方も見られましたが、家族でアウトレットに行った際に、可愛くてつい一緒に買ってしまったという声もありました。
男性
女性が使用するブランドとして認識している傾向がありますが、誕生日や父の日のギフトなどでプレゼントされることも多く、実際に使用している方も多いです。
クラシックな趣のあるレザーアイテムが人気です。
各世代のイメージからわかるコーチの年齢層
各世代の人たちがもつコーチへのイメージを調査したことにより、幅広い層に支持されていることが明らかになりました。
その結果を元に、コーチのアイテムを実際に使用している年齢層をより詳しく解説します。
女性
世代により好むラインは異なりますが、10代〜50代以上まで広く認知され、使用されていることがわかりました。
若い世代には、初めて持つ高級ブランドとして、アウトレットラインの商品が人気です。友達や恋人へのプレゼントにも多く選ばれています。
歴史のあるブランド商品が、低価格で購入できるのは魅力ですね。
30代、40代からはブティックラインの商品を購入される方が多いです。
自分へのご褒美や、大人の魅力を引き立たせる高級品を一つ持っていたいということですね。レザーバッグや財布だけでなく、ジャケットやシューズなどのアパレルも人気があります。
男性
以前は女性に人気のあるブランドという印象でしたが、メンズへ積極的にアプローチしたこともあり、幅広い年齢層に使われています。
最近ではApple Watchのストラップやスマホケースなどの商品もあり、おしゃれに敏感な若い世代でも十分に取り入れることができます。
働き盛りの30代、40代にはビジネスバッグ、50代にはエイジングを楽しめるレザーグッズなどが人気です。魅力ある洗練された男性になるために持っていて損はありません。
コーチを愛用している芸能人
桐谷美玲さんは、コーチのiPhoneカバーを愛用されています。Instagramでの私服コーデ公開の際、その手にはコーチのiPhoneカバーに収まったiPhoneが映りこんでいるのでチェックしてみてください。恐竜柄の個性的なiPhoneカバーが映っています。
渡辺直美さんもコーチ愛用者。Instagramでの私服コーデでは、コーチのスタジャンを着用した姿が公開されています。
指原莉乃さんはコーチの財布を愛用しています。現在はもうないジュリアシリーズの財布を愛用されているところが、テレビ番組で公開されていました。
このように、多くの芸能人もコーチを愛用しています。年齢層は30代が多いようですが、若い人向けのデザインも展開されているので、幅広い年齢層で利用できるブランドといえるでしょう。
【年齢別】女性に人気のアイテム
「財布」「バッグ」「アパレル」の3つのカテゴリに分けて、コーチのオススメアイテムを年代別にご紹介していきます。
財布
シグネチャー ロング ジップ アラウンド ウォレット
シンプルな長財布です。色は23色展開されています。シンプルなものからカラフルなものまで展開されているので、年齢を問わず着用できるでしょう。
ポイントは、カード入れが通常のカードサイズよりも少し大きめに作られている点です。使い始めたばかりの財布は、かたくてカードの出し入れが大変なケースが多くあります。しかし、この財布は少し大きめに作られているので、使い始めからスムーズに出し入れ可能です。
財布(二つ折り財布) FC8703 C8703 ミスティカル フローラル プリント
小さめの二つ折り財布です。外側はフローラルプリントが施されています。手のひらサイズなので、小さめのカバンを持ち歩くときや、大きなお財布が苦手という人におすすめです。
見た目は小ぶりですが、カードなどの収納部分はたくさん用意されています。窓付きポケットもあるので、パスケースとしても活用できるでしょう。収納力抜群のミニ財布です。
バッグ
ショルダーバッグ C7266 MINI TOWN
シンプルなショルダーバッグは、そのデザインから幅広い年代に支持されています。
小さめなので、ちょっとしたお出かけにも最適です。また、サブバックとしても活躍するでしょう。
内側には、マグネット式の収納場所2カ所とファスナー付きの収納場所1カ所あります。貴重品とそうでない小物とを分けて収納できるので、使い勝手は抜群です。
ショルダーバッグ 肩掛け F79608 79608 ギャラリー
A4サイズも入る大きめのショルダーバッグは、幅広い年代に人気があります。
仕事用のファイルや学校の教科書なども収納可能です。そのため、仕事をしている人はもちろん学生の方からも支持されています。
デザインはシンプルなので、TPOを選びません。展開カラーも豊富なのです。ビジネスシーンでは落ち着いた色、プライベートでは明るい色などのように使い分けができるでしょう。
アパレル
ピンクスカーレット×シルバー C3J シグネチャー
色鮮やかなマフラーです。キラキラ光るラメ入りなので、ファッションのワンポイントとしても使用できます。
カラーはピンクスカーレットです。赤に近いピンク色なので、身につけると表情が明るくなります。華やかな見た目を演出してくれるでしょう。
マフラーのサイズは通常のものより小ぶり。たたんでも、かさばらない大きさなので、不要なときはバッグに入れておくとよいでしょう。
カーキ×シルバー KH/SV シグネチャー 手袋
カーキとシルバーの組み合わせの手袋です。
全体にはキラキラ光るラメが施されています。また、手首部分にはシグネチャー柄が織り込まれているので、手元をおしゃれに演出してくれるでしょう。
人差し指と親指には、電動素材が使用されています。寒い冬の屋外でも手袋を外す必要はありません。手袋をしたままでスマートフォン操作ができます。
【年齢別】男性に人気のアイテム
ミドル層の方にはメンズアイテムのイメージが湧かないかもしれませんが、実際には多くの商品が販売されていて幅広い年代で使用できます。
それではどのような商品があるのか、レディースと同じく3つのカテゴリに分類して、年代別にオススメのメンズアイテムをご紹介します。
財布
二つ折り財布 COACH F75363
二つ折り財布です。シグネチャー柄のエンボスが施されています。エンボスは財布と同色なので目立ちません。見た目はシンプルなつくりといえます。
必要最小限の収納を備えているので、小銭やカードなどを収納してもすっきりした見た目は保たれたままです。最低限のものだけ財布に収納したい場合におすすめします。
ミニマムな収納の二つ折り財布は、上着の内ポケットに入れても膨らむことがありません。スマートさを演出したい場合にも活躍してくれるでしょう。
長財布 F58109 ブラックマルチ MFZ レザー
レザーに3本のストライプがプリントされたおしゃれな長財布です。
間口はアコーディオンタイプのラウンドファスナーなので、大きく開きます。カードなどを探したり取り出したりする際もスムーズにできるでしょう。
小銭入れもファスナータイプで、中身が散らばる心配はありません。まち付きの作りになっており、収納力があります。
バッグ
ベケット シグネチャー レザーク コンパクト ブリーフ ケース
シグネチャー柄のブラックレザーがスタイリッシュなコーチのビジネスバッグです。
間口はファスナー式で、内側には複数のポケットがついています。財布やスマートフォンなどの小物を入れる際に便利です。
A4サイズも折らずにそのまま収納できます。大切な書類も折る必要はありません。通勤通学はもちろん、スタイリッシュなデザインから普段使いにも活躍してくれるマルチなバッグといえるでしょう。
COACH ショルダーバッグ 斜めがけ
シグネチャー柄にシンプルなレザーを合わせた定番モデルのバッグです。
撥水性のある素材を使用しているので、急な雨に降られても中身が濡れることはありません。外側も乾いたタオルで拭き取るだけで大丈夫です。
内側には収納ポケットが複数ついています。タブレットポケットも設けられているので、普段からタブレットを持ち歩いている場合は簡単に収納できて便利です。
アパレル
F64840 ペブルド レザー ワイド ハーネス リバーシブル
シボが施されたリバーシブルベルトです。ブラックとダークブラウンの2色があるので、着用場面に合わせて使い分けができます。
バックルはシンプルな回転式です。付け替えの必要なく、簡単に裏と表を使い分けができます。
見た目がシンプルなので、どのようなスタイルにも合わせやすく、さまざまなシーンで活躍してくれるでしょう。
メンズ フリンジ シグネチャー マフラー
シグネチャー柄のマフラーです。シグネチャー柄はコーチの中でも人気があります。
カラーはグレーに近いブラックで、シンプルなデザイン。全体的に落ち着いたカラーなので、どんなスタイルにでも合わせやすいでしょう。
ウールとカシミアの効果で保温性が高く、手触りもやわらかです。寒い真冬でも首元をあたためてくれます。
コーチには各年齢層に似合うアイテムが揃っている
コーチには2つのラインがあり、これらの違いや企業戦略によって、コーチに対してダサいなどのイメージをもつ方もいます。それはコーチのコンセプトが正しく伝わっていないからでした。
しかしそれもごく一部であって、実際にはどの年代にも広く知られ人気があります。
コーチのアイテムを持つことでダサいと思われるのではと心配する必要はなく、また自分がこの年齢だからコーチのアイテムは似合わない、ということもないのです。
メンズにも力を入れ始め、企業としても拡大を進めるコーチはますます勢いのあるブランドになっています。
お手頃な価格で高級感のあるアイテムをお求めの方は、ぜひコーチをチェックしてみてくださいね。