林原めぐみや椎名へきるがボーカリストやアイドル的な注目を集め、水樹奈々らが一般レベルでの人気を獲得、ドームやアリーナクラスの会場をソールドアウト……女性声優が大活躍する一方で、男性声優の人気は今ひとつと思ったらそれは大きな間違い。
近年では数々の男性声優がCDをリリース、宮野真守「カノン」や鈴木達央のユニットOLDCODEX「Dried Up Youthful Fame」が約4万枚、谷山紀章がボーカルを務めるGRANRODEO 「The Other self」が3万枚を超える好調なセールスを記録、男性声優陣も本業の枠を超えて次々とブレイクしつつあるのです。
ジャンル色々、声優のCD
純粋なミュージシャンとして活動したり、主演するアニメや舞台の主題歌としてCDをリリースしたり、音楽ではなくドラマCDやラジオなどの企画物、つまり本業である(?)の声の側面が強調されていたり……などなど、様々なケースでリリースされる男性声優のCD。近年では「週刊添い寝CD」シリーズがヒット、メディアとしてのCDの更なる可能性を感じさせてくれています。
男性声優CDでプレミアが付いているものを少々
発売日:2006年3月15日
定価:2万520円
買取価格:4,510~5万5,000円
「あー?誰だ、こいつら……」一瞬でもそう思った人は、猛省してください。1970~80年代に活躍した人気男性声優5人により結成されたバンド。野島昭生、古川登志夫、古谷徹、三ツ矢雄二、神谷明、曽我部和恭、鈴置洋孝と錚々たるメンバーが参加している一方で、作家陣も大滝詠一や近田春夫、かまやつひろし、すぎやまこういちなど超豪華。そんな彼らの12枚のオリジナルアルバムを初CD化、特典DVDを加えてリリースしたボックスセットです。ちなみに彼らの代表曲は「意地悪ばあさんのテーマ」、「クックロビン音頭」ということになるのでしょうか。
発売日:2015年9月2日
定価:3,024円
買取価格:6,000円
今年3月におこなわれた日本武道館でのライブも大好評のうちに幕を閉じた蒼井翔太。声優だけで出なく舞台俳優やラジオパーソナリティ、コンポーザーなど様々な顔を持つ彼のボーカリストとしてのCDシングル。主演舞台「PRINCE KAGUYA」の主題歌で、ライブDVD付きの物にプレミアがついています。
発売日:2014年4月30日
定価:3,456円
買取価格:5,500円
舞台やテレビドラマなどでも大活躍中の豊永利行。そんな彼がインディーズから発表したアルバムにプレミアムが!!まあ、なぜメジャーからではなくあえてインディなのかわかりませんが、そりゃ流通も弱いですから行き渡らない、再販もできない、プレミアム化という図式でしょう。
発売日:2009年9月25日
定価:1,260円
買取価格:4,400円
「進撃の巨人」で一躍時のユニットとなった下野紘と梶裕貴、ラジオも大好評だった2人の名義によるシングルで、こちらもインディーズからのリリース。この2人のユニット物には軒並みプレミアがついており、CDはまだ手が出る部類のものだとか。……今、売ってしまうのが正しいのか、どうなのか?
発売日:2011年4月27日
定価:3,990円
買取価格:4,400円
前野智昭と間島淳司のラジオ番組をCD化……というか、このようなジャンルのものが商品価値を持つばかりか、売れてしまうところに声優ならではの特殊な事情が見て取れます。
発売日:2010年4月28日
定価:1,050円
買取価格:4,000円
数々のビッグネームが参加した「おそ松さん」では神松で、別格ともいえる存在感を発揮していた野島健児。そのボーカルとトーク両方が楽しめるCDです。こちらもインディーからリリースした結果、需要を満たさなかったパターンです。
買取価格相場の傾向
まあ、最初にも述べた通りジャンルが多岐に渡っているので、一概に傾向がどうのと言いづらいものはあるのですが……所属している事務所やレコード会社の縛りがあるからでしょうか?人気があるコンテンツにもかかわらず、インディー系からリリースされた結果プレミアが付くというものが多い印象、他には待望のCD化となったにも関わらず絶対数が少ないためにプレミアが付くというケースも多いようです。
おすすめの買取店2選
駿河屋
近年ではホビー系の買取といえば真っ先に名前が挙がるようになった「駿河屋」。何といっても、すぐに買取価格の相場がわかるデータベースと業界トップクラスの高価買取がウリ。とりあえず、声優のCDの売却時には候補に入れておくべきショップです。
らしんばん
声優のCDの買取で、駿河屋と並ぶ2大巨頭といえば「らしんばん」、近年では新規出店も続いているようで、ますます元気。旬のCDについては買取価格の一覧表がHPに掲載されています。「萌えのコンビニ」は伊達ではありません。
一般的なショップの査定基準
人気があるコンテンツかどうか、これは最近の売買相場と照らしあわせて判断されます。また、コレクターズアイテム化しやすい物だけに、DVDなどの特典が欠けていたりしたら買取不可というケースも。他に帯やブックレットが欠けてもいけません……自分でコレクションしているだけなら、別にいいのでしょうけれど。
高く売るには、コンディションを保つべし
汎用型のCDケースに収められている場合ならばいいのですが、注意すべきは近年はやりのデジパック。これは扱い次第で非常に傷みやすいもの。買取を予定しているならば、音盤とジャケットは別にして保管しておくべきです。また、
相場の上下があまり考えられないジャンルです
まさか、数100万枚というセールスが見込めるコンテンツでもなし……プレミアが付いているCDも再発はなさそうな雰囲気が漂うのが男性声優のCD。プレミアがついているものの中には、リリースされて日がたつものも目立ちますから、無理に売る必要もなさそう。コンテンツを散々楽しんでもう飽きたなら、誰かの手にゆだねる。こんなスタンスでよさそうです。
まとめ
先述のスラップスティックのCD-BOXの例でも良くわかる通り、真価を見抜ける・見抜けないで相当、買取価格の差が出てくるジャンルです。一番いけないパターンは、近場で済ませてしまおうと考えること。大切なコレクションは、大切にしてくれそうな人が集うショップでの買取が一番なのです。