車の買取はトラブルが起こりやすい
最近の車買取サービスの多くはインターネットやメールを活用したものが多く、中古車買取業者と直接向き合って話をする機会が少なくなっています。最終的に査定や買取をしてもらう時だけ顔合わせをするため、相手のことをよくわからないまま買取を進めることも珍しくありません。
その結果、買取価格だけで業者を選ぶことが増え、信頼できるか中古車買取業者かどうかの判断を省いてしまいトラブルに繋がっています。
この車買取のトラブル。できることなら避けたいですよね。価格の相違や、名義変更のトラブルといった様々な面倒なことを回避しながら、少しでも高く買取してもらうためのポイントと発生しやすいトラブルについて紹介します。
発生しやすい車買取のトラブルと対策
中古車買取業者からの減額の要求
車を引き取りしてもらった後、買取代金の振込前になって「再査定したら故障が見つかったので、最初の金額では買取できないため減額します」と要求してくることがあります。引き取り後ですので、「売却のキャンセルにはキャンセル料がかかります」と言われ、キャンセルすることも難しい状況に追い込まれることもあります。
実際に事故歴や故障を隠していたのであれば、売り手に問題があります。売りても中古車として購入し、事故について知らなかった場合には売り手には責任はありません。ただし、認識していた、していなかったの水掛け論になってしまうため、話が進みません。
とはいえ基本的には契約終了後の減額要求は受け入れる必要はありません。後からの減額を認めていたら、なんのための契約かわかりません。契約が成立した時点で、売り手に問題がない場合は当然買取は成立しているため、契約通りの料金を払ってもらいましょう。
中古車買取業者からのしつこい依頼
車の買取一括査定サイトなどを利用すると、査定依頼した中古車買取業者からひっきりなしに電話がかかってくることがあります。1度連絡があるのは当然のことですが、他店に売るからと断ってからもしつこく連絡してくる中古車買取業者もあります。
中古車買取業者も仕事ですから、チャンスがあるなら自分のところに売って欲しいため、しつこく電話してきます。
車があるからしつこく電話がかかってくるのですから、車のない状態になれば電話は止まります。売る気のない業者さんに対しては「売ってしまった」ということで、それ以上の電話はなくなります。
名義変更によるトラブル
個人間の売買でよくある名義変更によるトラブルですが、実は中古車買取業者に依頼しても名義変更によるトラブルは発生します。優良な買取業者に依頼すればトラブルが発生するわけもない名義変更なのですが、名義変更を実際に行わないという悪徳業者も存在します。
名義変更がされていない場合は、自動車前の納付書が送られてくるため、その時点で名義変更がされていないことに気づくことになります。どういうことかを確認するために中古車買取業者に電話をしたら、電話が通じないということがあります。
名義変更していない車が違反をしたり、事故を起こしたときは、保有人の売り手も責任を問われることになります。車買取を依頼するときには、必ず名義変更も依頼をしてください。名義変更を行わない中古車買取業者には車を売らないぐらいの気持ちで依頼しましょう。
支払いに関するトラブル
支払期限を過ぎても入金がない場合は、すぐに中古車買取業者に電話してください。小さなお店の場合は「入金を忘れていた」「担当者が休んでしまった」などの理由があるはずです。「すぐに入金して欲しい」と伝えて下さい。ほとんどの場合は、これで入金されないというトラブルは解決します。
車買取のトラブル回避方法
近所の実店舗で買取してもらう
買取価格にばかり気にすると悪徳業者に騙されることが多くなります。悪徳業者に騙されないための最も効果的な方法は、近所にある10年以上経営が続いている中古車買取業者に買取依頼をすることです。
この場合は買取価格が下がるかもしれませんが、10年実店舗を続けていられるというのは信頼の証でもあります。普段からメンテナンスも含めて車のことを任せることができる中古車買取業者を見つけることができれば理想です。このような地元密着型のショップであれば、名義変更のトラブルや入金がされないというトラブルと回避することが出来ます。
強引に買い取りさせようとする中古車買取業者は選ばない
中古車買取業者に見積査定をしてもらうにあたって、とにかく強引に自社で買取をさせようとする業者がいます。車の買取で重要なのは業者選びです。信頼関係をしっかり結べて、この業者さんなら任せられると思える中古車買取業者を選んでください。
「今ならは高く買取りします」「来週からは買取価格が下がります」そんな言葉を信じないようにしてください。できることなら複数社での相見積を行い、価格だけでなく信頼できるかどうかも含めて検討してください。
契約前にキャンセル・名義変更について確認しておく
契約後にトラブルが発生するため、トラブルの芽は契約前に摘んでおく必要があります。再査定はどうしても発生しますので、再査定で納得できない金額になってしまったあと、キャンセルが可能であることを確認しておきましょう。その際の手数料なども含めて聞いてください。
契約前に名義変更の流れも確認しておいてください。名義変更の期限を設けて、それまでに名義変更が出来ていない場合の対処方法など、1つひとつ決めておけば、中古車買取業者も決められたとおりに動くしかなくなります。
JADRI加盟の中古車買取業者を選ぶ
どの中古車買取業者を選んでよいかわからなくなったら、選定基準のひとつとして「日本自動車流通研究所（JADRI）に加盟しているかどうか」調べてください。JADRIは中古車を円滑に流通させるための団体です。
このJADRIに加盟していれば、車の買取時のトラブルのほとんどを回避することができますので、ぜひ参考にしてください。
それでもトラブルが発生した場合は
トラブル回避につとめても、相手が悪徳業者であれば相手は騙すプロです。素人である私たちは簡単に騙されてしまいます。そんなときは消費者生活センターの力を借りましょう。トラブルが発生したら、時間を開けずにすぐに消費者生活センターに相談してください。
まとめ
中古車買取業者のほとんどがまともな業者ではありますが、無数にある中古車買取業者の中には悪徳業者と呼ばれる業者が紛れていることがあります。このような悪徳業者に引っかからないためにも、買取価格だけにつられずに、安心のできる近所の買取店や、JADRIに加盟している大手の買取店を利用することをオススメします。
