「トム・フォード」とはいったい誰なのか?
TOM FORD(トム・フォード)とはテキサス州オースティン出身のファッションデザイナー……と、ここだけを聞くとダッサダサのザ・アメリカなイメージが浮かびますが、家族間の内紛で死に掛けていたグッチを立て直した超有能な男です。
グッチやイヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターを勤めた後に、ついに立ち上げたブランドが自らの名前を冠した「トム・フォード」、日本ではコスメティックやアイウェアが先行して発売されていましたので、そちらの認知度の方が高そうです。
日本に直営店ができたのが2008年、以来、アパレルやバッグなど幅広い商品展開で話題を集めています。
トム・フォードのバッグの特長と、人気のライン
レディースライン
一目でトム・フォードだとわかるアイコニックな存在が「ALIX(アリックス)」のシリーズ。バッグ本体に持ち手の穴をあけただけ……こういってしまうと身も蓋もないデザインですが、非常にシンプルな作りだけに素材の良さが際立つシリーズ。トートならば買取価格は10万円~よりといったところです。
ジッパーやカデナなど、パーツ類に独特の存在感を持たせるのもトム・フォードのバッグの特長ですが「Natalia (ナタリア)」は巨大なターンロックが個性を主張します。
デニムからリザードなのどエキゾチックレザーまで、様々な素材を用いているだけに、定価の幅も非常に広く、買取価格の幅も広いのですが、定価の1/3程度が目安。日常でバリバリ使えるデザインのものが少ないので、低めになってしまいます。
日常使いにピッタリなのが、女優のジェニファー・アニストンに捧げられたシリーズ「Jennifer (ジェニファー)」。これも、シンプルな造形とジップ使いの存在感、そして上質な素材を融合させる、トム・フォードらしいバッグ。
服装を選ばない、容量もばっちりといった一般受けする要素が最も詰まっているといえるでしょう。買取価格は定価の半額ぐらいからが目安となります。
メンズライン
レディースと比較して、メンズラインは実に愛想がない印象。レディースラインに見られる独特のパーツ使いも抑えられており、一見しただけではどこのバッグかはわかりません。しかし、そこがトム・フォードの良さであり、弱点でもあります。
実際に手にとってみる、使ってみれば他のバッグとは明らかに違う質感などに気づくのですが、ファンを夢中にさせるのはそんなところなのかもしれません。素材は上質なレザーもあれば、アリゲータもあり、お金のある方向けに底抜けの満足感を与えてくれます。
さてメンズラインで普段使い、カジュアルでもOK、使い回しが効くといった要素で考えるなら「ダブル・ショッピング・トート」、ゴールドのバックルがトム・フォードの個性を語っています。このバッグ状態が良ければ10万~という値段が付くでしょう。
トム・フォードの中古バッグ相場について
トム・フォードの取扱いは、ごく少数の直営店、後はセレクトショップのみといった現状のため、日本での認知度は決して高いブランドとはいえません。ですから買取相場はかなり低め、だからといって誰も困っていないのが、トム・フォードというブランドの立ち位置です。
「新品では手が出ないけれど欲しい!!」そんな需要がないと、相場は上がってきません。しかしトム・フォードの場合は、ブランドの存在自体を知らない人が多いので、買取相場は低いままなのです。しかし、それはそれで全然いいのでしょう。
レディースのラインは特長的なものが多いので、ある程度の値段は付きますが、メンズになるとちょっと悲しい結果が待っています。まあ、現状のトム・フォードのファンがそこに腹を立てるとは思えませんが。
高価買取のポイント
道具は「使ってなんぼ」です
日本の湿気が多い気候が原因でしょうか?大切にしまっておいたハイブランドのバッグの内張りが劣化して、ベタ付きが出てしまうことがよくあります。実にもったいない話です。
ゴールドのkgバーならば財産ですから、大切にしまっておくというのは理解できますが、バッグを大切にしまっておくのはなぜでしょうか?使わないと、劣化するケースが多々あります。こうなると、どれだけ外観がきれいでも安値でしか買取できません。
まずは使う、使わないものは買わない。トム・フォードに限らず、ブランドバッグの鉄則です。
バッグの取扱いついて
すぐ上で「使って何ぼ」といった話をしましたが、買ったはいいけど気に入らないならばしまっておくのではなくて売りに出しましょう。また、気に入って使おうと思っているが、飽きたら売りに出す予定ならばメンテナンスはしっかりおこなうべきです。
使う前には防水スプレーを吹きかける、使ったらブラシを使ってほこりを落とすといったメンテは当然。レザーの場合はクリームを用いて栄養補給をしてやらないと、すぐに劣化してしてしまい、買取依頼時に悲しい思いをすることになります。
特に、バッグで劣化が進むのは「角」、カドスレを起こしてしまったバッグでは高く売れるわけがありません。ブラッシング、クリームを使ったメンテナンス、汚れにはレザークリーナーを用いるという手もあります。
愛着を持って大切に使っていたバッグは査定担当者の心を動かします。特にトム・フォードのバッグはその手のもの、大切に使えば答えてくれる上質な素材を使用しているのです。
注意点
リサイクルショップはどこも同じと考えがちですが、知識量において相当な差があります。特に今回取り上げたトム・フォードクラスのブランドは、無知なショップでは名前を聞いたこともないはずです。
ブランドの扱いに長けたショップを探さないと、非常に安い価格でしか買ってもらえません。まずは電話やメールでトム・フォードを知っているかどうか、事前査定をおこない結果を比較してから買取の依頼を出しましょう。
まとめ
アメリカを中心に人気上昇中のトム・フォードですが日本では知名度・人気ともに今ひとつといったところ。しかしブランドとしての魅力もありますし、レディースバッグは特にアイコニックなものもありますから、これからのブランドといえるでしょう。
ですから、現時点で高い買取価格を狙うならばトム・フォードを正当に評価してくれるショップを探すしかありません。電話、メールを駆使して事前査定で買取先を見極めましょう。