釣具の「和竿」って何のこと?
釣竿には様々な材質のものがあります。その中でも日本独自の製法で作られた竹の竿のことを和竿(わさお)と呼びます。天然の竹を使用しているため、弾力に非常に優れているのが特長です。繊細なあたりの感触の伝わり方は、和竿でないと味わえません。カーボン製などの竿が普及している今でも、愛好者が多く存在しています。
和竿は産地などによって江戸和竿、紀州竿、川口竿、庄内竿などさまざまな種類に細分化されています。伝統的な製法で、職人が一本一本手間と精魂を込めて作った和竿は、釣具の買取店でも非常に人気です。今回は人気の和竿や買取のコツを紹介します。
高く買取してもらえる和竿を紹介
ここでは人気の和竿を一部紹介いたします。
江戸和竿
江戸時代の江戸は水源に恵まれ、一年を通すと様々な魚が釣れる土地でした。当時の釣り人の多様なニーズに応えるために発祥したのが江戸和竿。江戸周辺で釣れる様々な魚に対応しています。短めに切った竹を継いでいく形が特徴です。国の伝統工芸品としても認定されています。
●東作
江戸和竿の元祖として有名であり、江戸時代から現在6代目にいたるまで伝統を守り続けています。そのため、どの店舗でも高額で買取をしてもらえます。
紀州竿(紀州へら竿)
へらぶな(ゲンゴロウブナ)を釣るための専用の釣竿です。明治時代に大阪で作られるようになり、その後原料の竹(高野竹)の産地に近い和歌山県橋本市に根付きました。平成25年に伝統工芸品に指定されました。90センチほどの竹を何本か継いだ竿で、持ち手の装飾も美しいものが多いのが特徴です。
●山彦
紀州へら竿で特に有名な山彦。クセがつきにくいしなりはもちろんのこと、装飾も美しく非常に人気です。山彦の技術は弟子へと引き継がれ、「山彦忍月」「山彦むらさめ」が現在でも販売されています。山彦の和竿は買取店では「山彦 親方」などと称され、非常に高値で取引されています。
●影舟
紀州へら竿の中では細身で、持ち手の装飾は少ないながらも、一本一本に手間や時間をかけて製作した竿は現在でも多くの愛好者に親しまれています。
和竿を高く売るためのポイント
古いものは思わぬプレミアがつくことも
和竿は一人の職人が一本一本多大な手間をかけて製造しているため、元々の流通量があまり多くありません。どうしても生産する数、期間に限りがあります。そのため、古い職人のもので状態がよいものは高額で買取をしてもらえることが多いです。多少状態が悪くても店舗によっては高値がつく場合もあります。
付属の箱・袋なども一緒に売ろう
和竿には収納する竿袋や箱が付属している場合があります。竿袋には銘や製作年が記載されている場合が多く、査定の際の大きな判断材料となります。多少劣化していても、一緒に売れば査定価格が大幅にアップします。
店舗選びが大きなカギ
釣具買取店ならどの店舗でも和竿を買取してくれるとは限りません。『人気の和竿や希少な和竿を見極めてくれる店員がいるかどうか』これが非常に重要になります。リサイクルショップでは査定額数百円の和竿でも、他の釣具買取店では十万円以上、という例も決して珍しくありません。多少手間でも複数の店舗に査定依頼をすることを強くオススメします!
おすすめの買取店紹介!
ここでは和竿の持つ価値に詳しく、高額で買取をしてくれるオススメの店舗を2店舗紹介します。
つりぐ買取ドットJP
釣具の宅配買取を専門にしている釣具買取店です。パソコンやFAX、もしくはLINEから気軽に買取査定を申し込むことができます。買取方法は宅配買取のみですが、送料や手数料は一切無料。梱包キットも無料で送ってもらえます。
竿やリール、ルアーなど、釣具全般が買取対象ですが、和竿全般の買取を強化していて、希少な和竿の価値も見極めて査定をしてくれます。「押入れから知らない竹竿が出てきて困った」等、全く和竿の知識がなくても親切丁寧に対応してくれるので安心です。
釣具買取専門ウェイブ
出典:釣具買取専門ウェイブ
東京2店舗と大阪に実店舗を持ち、釣り用品を幅広く買取している店舗です。店頭買取と出張買取、宅配買取を実施していて、出張範囲は南関東、関西、四国、中国と広範囲。宅配買取は全国対応で、早ければ到着したその日のうちに査定金額を振り込んでもらえます。どの買取方法でも手数料は一切かかりません。
和竿の中でも特に江戸和竿や紀州へら竿に詳しく、店舗ページにも解説が掲載されています。古いものでも的確に目利きをしてくれ、高額で買取をしてもらえます。
和竿を売る時の注意点
竿銘と脇銘をチェック!
竿銘とは、竿師の名前(作品名)のことです。持ち手の上の部分に焼印のようなものが入っていたら、それが竿銘。脇銘とは竿の調子などを表す言葉で、竿銘の横に小さく記載されていることがあります。店舗に事前査定を申し込む際には必要になりますので確認をしておきましょう。
和竿の汚れは気を付けて拭き取ろう
和竿に汚れがついていた場合、固く絞った布で拭きとります。布の繊維が竹の節にひっかかると折れてしまう恐れがあるため、布を往復させず、根元から先端に向かって一方方向に拭いてください。汚れを拭いたあとは風通しのよい場所で陰干しをしておきましょう。和竿に湿気は禁物です。保管場所はできるだけ通気性がよく、温度の変化が少ない場所へ。
無理な手入れはしない
和竿は竹でできているため、使用状況によってはヒビが入ってしまったり、曲がってしまったりすることもあります。特に知識のないまま直そうとすると更に傷みを悪化させてしまう可能性が高いため、そのまま査定に出してしまったほうがよいです。傷みがどれくらい査定に響くかは店舗によってまちまちですので、複数の店舗に事前査定を申し込むのが吉です。
自分で竿師から購入したものであれば、簡単なメンテナンスや火入れ(竹の曲がりを直す)は安く行ってもらえることもありますので、問い合わせをしてみてください。
まとめ
職人が釣り人のために一本一本心を込めて作った和竿。使用しないからといってずっと家に保管しておくのはもったいないですね。その価値をきちんと理解してくれるお店に買取をしてもらうのがおすすめです。