衣・食・住の中に彩りを加える家具。そんな家具の価値観も、20世紀に比べると大きく変化しています。職人が作った桐たんすを嫁入り道具として納める、そんな世代感覚はまだ健在でしょうが、現在の産業構造や核家族化のなかで確実に変化しています。今回は、家具を買取すること、そしてその買取相場にフォーカスしてお得な情報をお届けして参ります。読んでご損はさせません、ぜひご一読を、お願います!
家具は売れるのか
photo by Ron Osborn
さて、いきなり核心に迫った話ですが、家具というものが売れるのか、ということを考えてみます。たとえばあなたが新居を構えたときに、中古でも買ってみたい、という家具はどのようなものですか。家具買取市場においても、需要と供給の原理は依然として存在します。ここでは、一般的に「デザイナーズ家具」と呼ばれるものと、それ以外のものに分けて考えてみます。
デザイナーズ家具
買取店でも「デザイナーズ家具高価買取します」というようなカテゴライズをされますが、家具に精通している人がその名を聞いただけで解るようなメーカー・ブランドはデザイナーズ家具と言って間違いないです。そして、ここがわかりにくい話なのですが、ブランドが無くてもその素材やデザイン・質感が一定の水準を満たしているものもデザイナーズ家具に入ります。厳格な定義はないのです。
その他一般家具
独身・一人暮らしの人が、ある程度のおしゃれ感があれば、機能を果たしてくれればいい、といった需要を満たすような家具です。工場で量産され、見た目や機能の割には格安感があります。代表的なメーカーで言えばニトリです。しかし、都会的な生活環境で引越しとともに格安で買いそろえ、消耗品のように使われる家具に再販価値があるかと言えば、実際かなり厳しいところです。やはり欲しがる人がいてこその買取です。引き取ってくれるだけでラッキー、くらいに考える方が良いです。
実際、売れるのか
量産・廉価で無名な家具は厳しいです。ほぼ買取で値が付くことはありません。デザイナーズ家具でも海外の有名ブランド・流通量が少ないものは十分な価格が付きますが、発売から長年経ったものものや保存状態の悪いものは厳しくなります。愛着をもって使われ、中古であっても欲しがる人がいる、という需要と供給の法則がここでも健在なのです。
売れる家具は
あなたがもし、次のようなブランドやデザイナーの家具を持っていたら、思わぬ程の買取価格が付くことがあります。家具買取業者であれば必ず知っている名前です。取り扱い説明書や保証書などで確認してみましょう。
【ヨーロッパ】
カッシーナ, カール・ハンセン&サン, アルテック, ポルトラウナスラウ, ノール, イーセンアーレン, リーンロゼ, インゴマウナー, ロルフベンツ, マルケッティ, マッキントッシュなど
【アメリカ】
ハーマンミラー, キングスダウン, シモンズ, イーサンアレン など
【日本】IDC大塚家具, カリモク, ドマーニ, ヤマギワ, イデー, 松本民芸, オカムラ, まさの工芸, カントリーハウス, モリシゲ, キツツキマーク など
買取相場は
イス・テーブル・ベッド・食器棚など区分はありますが、それを一括りにして相場を語ることは大変難しいです。ブランドAのXのイス、ブランドBのYのイス、といったように同じイスでも素材や造形・製造工程は異なります。ブランドと商品名・購入からの年数・使用状態、希少性で多角的に見るのが良いです。
デザイナーズ家具の買取例
カッシーナ 713ローテーブル
買取実績価格 70,000円〜
カムズファニチャー公式ホームページより引用
カリモク アームチェア
買取実績価格 5,800円〜
カムズファニチャー公式ホームページより引用
ハーマンミラー イームズシェルチェア
過去査定実績 25,000円
リサイクルパーク公式ホームページより引用
ビーライン トレイワゴン
過去査定実績 4,000円
リサイクルパーク公式ホームページより引用
買取方法の実際
家具を買取するにも幾つかの方法があります。
店頭買取
買取ショップに持ち込み、査定してもらい換金する方法です。その場で即時に手続きが終わり、査定士の様子を見られるのが良いところです。今回は対象が家具ですので、イスやアンティークもの以外はあまり現実的ではないかも知れません。店舗が近く、輸送手段を確保できれば利用しましょう。
出張買取
現実的な利用方法としては、この出張買取を利用する人が一番多いと思います。店舗に申し込みをすませ、指定した日時に自宅に来てもらい、その場で査定・換金します。取引が済んだ家具はそのまま買取ショップのトラックなどで回収されます。
査定額が低すぎる・商品が少ないといった場合は対応してくれない場合もあります。事前に申告しておきましょう。対象エリアは基本的に実店舗周辺のエリアになります。取引金額・量が多い場合は遠方でも対応してくれる場合がありますので相談してみましょう。
宅配買取
出張買取の対象エリア外であったり、取引に立ち会うのが難しい場合は、宅配買取を利用しましょう。事前に申告するとショップ側で運送業者を手配してくれ、家具を回収してもらえます。運送会社は梱包も含めてワンパッケージのサービスとなっている事が多く、手際よく回収してくれます。査定は店頭に到着してからとなります。金額を承認すると口座へお金が振り込まれます。
高く売るために
ショップ側の手間が省け、印象も大きく変わってきますので、必ずきれいに掃除をしてから買取に臨みましょう。説明書・保証書、スペアねじなどの付属品は必ずそろえましょう。そして、家具の商品価値は、ヴィンテージ価値が出るもの以外は生産後8年〜10年程度で、買取の対象にしてくれない場合もあります。売る場合は思い切って早めに売ってしまいましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、家具を買取する際の相場について、お得な情報をお届けして参りました。現在は家具の世界でも、都会的でミニマルなものが需要が高まり、その大きな変動は今も続いています。しかし、本物を追求する人がいなくなることは無いでしょう。家具買取のお役に立てますように。