ハリアーの買取価格や相場はこうして決まる
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年式と走行距離、色、装備
「車種名と年式、走行距離だけで、すぐに相場がわかります」車の買取の大手のどこかのCMだったでしょうか、こんな風なナレーションが流れていましたが、これにウソはありません。
車の買取価格や相場の大部分は、上記の3つの要素でほぼ決まります。
加えて値段を左右するのは、グレードやボディカラー、装備、そして車検・修復歴のあるなしです。
特にハリアーなど、高級車に分類される車種はオプションが豊富なので、オーディオのグレードやシートの材質、サンルーフなどの装備が価格を左右します。
ハリアーに限らず、何でもそうなのですが、基本的に高く買ったものは高く売れます。安く買ったものが高く売れることは、まずありません。
国内・外で、需要が高まるとき
加えて需要が高まるときということができます。車の実需期は3月、9月、これは中古車も同じ。ですから、この1月ほど間前に需要も高まりますので、買取価格も若干高くなるかもです。
また、現行のハリアーは海外の需要で非常に大きく相場が上下したのですが、これについては別項でお話しします。
ハリアーの売り時はいつなのか?
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旧モデルの売り時は今
ポルシェ・カイエンやアウディ・Qシリーズなど高級SUVの人気は高いものがありますが、何といっても元祖はトヨタ・ハリアー。しかし、ハリアーの中古には2つの逆風が吹いています。
1つ目は2013年発売の、現行のハリアーとハリアーハイブリッド共に好調な点。
2つ目はレクサス・RXに続いてNXが発売になり、こちらも好調な点。
つまり現行車種の人気が高いので、旧型の中古車は人気薄な上に市場に数が出回っているのです。特に排気量が3,000ccや3,500ccのタイプはAIRSのグレードは別として、人気がありません。
現行のハリアーは別として、今後旧型のハリアーの人気が回復することは、まず考えられません。
ならば、タイミングを見計らっていても、年式が下がり走行距離が増えていくだけ。高く売れるといった時期があったとしても、多少のプラスがある程度。
だから売り時は今なのです。
現行のモデルの売り時は去年夏まで
現行のハリアーならば、昨年の夏ごろが売り時「でした」。1年落ちの中古車にもかかわらず、新車を100万程度上回る価格が付いていたものです。しかし、それは過去のこと。
これは香港などで高い需要があったから。輸入された新車に対してべらぼうに高い関税がかけられる一方で、中古車ならば関税の対象外となる国や地域で、高年式の中古車が高値で取引されているからです。
だから、1年落ちぐらいで程度のよいハリアーならば、日本の販売価格を上回ってオークションで落札されていました。
新車に1年乗って、売れば100万円儲かるなんてことが実際あったのです。しかし、そんな時期も過ぎました。
「貿易」で跳ねる条件について
現在、現行ハリアーの相場は崩れてしまいましたが、貿易で国外、特にアジア圏で高く売れる可能性がある車の条件あげておきます。
上級ミニバン(アルファード、ヴェルファイア)、もしくはSUVの高級車(ランドクルーザー、ランドクルーザープラド、ハリアー)。上級グレード、ミニバンなら7人乗り、中央座席はキャプテンシート、シートはレザー、サンルーフ、色はパールか黒。
これが高く売れる条件、オプションは可能な限り付けておいてください。
今、新車を購入しようと考えている人がいれば、上記の条件にハマる物を買っておけば、購入時より高い相場がつく可能性があります。
「可能性がある」だけなので、過大な期待は禁物ですが。
歴代ハリアーの買取相場について
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・初代(~2003年式) 10~50万円弱
・2代目(2003~2013年式) 50~180万円弱
・現行、3代目(2013年式~) 260~300万円弱
(※2016/02/27時点)
以上が相場ですが、一番最初に述べた買取価格が決まる条件によって、値段は大きく変わります。反面、売る時期によってはそれほど変化はないものです。
高く売るコツは売り時を考えるよりも、複数の買取店で比較すること。
「今手放すといくらになるか?」という条件で複数店舗で比較してください。
この場合でも重要なキーワードは「今」。
先の売却を考えていて、いつ頃なら高く売れるかな?といったスタンスだと、買取店は本気の相場を出してきませんから、参考にもなりません。
注意点など
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事故車と査定されたなら
新車を買って売る分には問題はありませんが、中古車を買って売る場合に「修復歴なし」で買っているのに、事故車と査定される場合があります。
この場合、考えられる理由は2つ、1つ目は販売店が修復歴を隠して売っていた場合。
2つ目は何とかして、査定価格を下げようとしている場合です。
前者の場合は対応策はありませんが、後者の場合は買取店を変える必要があります。特に、車の買取価格が決まった後に、理由を付けて減額を迫るケースはいまだによくあるもの。
そんな場合は買取店を変えましょう。
貿易に期待を抱かない
貿易で儲かるかもしれない話は、すでに述べた通りですが、そんな相場に手を出すのは危険です。なぜなら、何が要因で人気が出るか、また人気がなくなるか全く読めないから。
中古車を扱っている人たちでも、現行ハリアーで大やけどをした人も相当数います。
素人が手を出すべきではありません。
あくまでも高く売れたらラッキーというスタンスで、貿易の条件の車を購入するならば反対はしませんが……。
まとめ
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高値をひきだす方法は?
少しでも高く売りたいならば、今手放しても不自由がないタイミングで、1つの買取店につき1~2時間程度時間を掛けて交渉・複数の系列が異なる買取店を周り、自分の車の相場を知った後に、更に1つ目から他店の買取で提示された価格を出して交渉を繰り返す、これが唯一の方法です。
時間もかかりますし、精神的にもタフさが求められますが、他店の価格に対して千円単位で上乗せをしだしたら、ギリギリの範囲での交渉になってきたサインです。
売ろうと思った時が、売り時です
売るタイミングについては最初に述べたとおり、早い時期に手放すこと。車は時間がたつにつれ旧モデルになりますし、車検の残りも減りますから買取価格は下がります。
1カ月後になると値段が上がる、こんな相場は震災などの影響で大量に車の需要が発生しない限りありません。
売り時は売りたいと思った時、つまり今なのです。