トヨタ86とは
世界最大といわれる自動車メーカー、トヨタが手掛けるライトウェイトFRスポーツ「86」は、長らく途絶えてきたスポーツカーの火を再燃させるために、平成24年に発売になりました。現在までの累計販売台数は、スバルが発売する「BRZ」と合計すると、全世界で20万台を突破、一応の成功となっています。
ところが、特殊グレードの「RC」を除けば、200万円中盤からという86の価格は、ライトウェイトFRスポーツの本来のターゲットである若年層には高価すぎるとの批判もちらほら。
今年8月にはマイナーチェンジもおこなわれますます定価がアップする一方で、弟分とされる「S-FR」の発売の噂もあります。現在の86、中古車相場の動向はどうなのか?以下に見ていくことにしましょう。
86の買取相場
ATとMT、その価格差はいかに?
86の主なグレードはレース車両のベースとしての「RC」、標準グレードの「G」、アルミホイールやキセノン、アルミペダルを用いた「GT」、リアスポイラーなどを追加した「GTリミテッド」の4種類。RCはMTのみ、それ以外には7~8万円のアップでATも用意されています。
これが中古車の買取相場になると、MT車が逆に4~6万円アップします。スポーツ=MTという図式は根強いようです。
それぞれのグレードの買取価格は?
これらはMTの予想買取価格、走行は24年式で4万キロ、26年式なら2万キロで算出されています。
・G
平成24年 ~150万円 平成26年 ~165万円
・GT
平成24年 ~183万円 平成26年 ~198万円
・GTリミテッド
平成24年 ~187万円 平成26年 ~202万円
走行距離や車体の状態によって買取価格は上下しますが、大きな影響を与えるのがボディカラー。一番人気の黒と、人気薄のオレンジでは数万円の価格差が出ます。もちろんパールホワイトはオプションカラーですから、他の色と比べてると、当然の高価買取となります。
86買取りのおすすめ店舗4選
T-UP
トヨタが運営する中古車買取店が「T-UP」、買取り台数では現在第3位となっています。86の中古車が欲しくなったら、トヨタ系列の中古車店。そう連想する人が多いことを考えると、買取価格も多少高いかもしれません。
ビッグモーター
買取り台数第2位の「ビッグモーター」、特長はオートオークションを系列に持っているので出品料が割安というところ。その分、買取価格が高くなるかも?なのです。ハナテンAAの落札相場自体の高低は別として……ですが。
ガリバー
中古車買取というジャンルの開拓者、それ以前は販売店の言いなりの下取価格で引取ってもらうしかありませんでした。業界ナンバーワン、店舗数も多いことから買取価格の比較には加えておきたいところです。
ラビット・アップル
この2社の特長はフランチャイズで運営されている点。人員が足りていないからか、一括査定を申し込んでも参加して来ないこともありますから、店舗が近くにあるならば訪ねていくのも手でしょう。競合査定には加えておかなくてはなりません。
86の査定基準
「独自の云々」などはない
特殊な車種を除いて、買取られたほぼ全ての中古車はオートオークションへと流されます。ですから査定基準はオートオークションの落札相場以外にはありません。
各買取ショップは、自分のところがいかに高いかをアピールするために、色々なことをいいますが、重要な事はそこに含まれていません。頭に置くことは、各ショップ同士で競合させることだけです。
査定点「R」とは?
車体のフレームにダメージが残った状態の車を「修復歴あり」と呼び「R」という評定点数で表します。これが付いてしまうと買取相場は10万円前後下がるもの、最も大きく査定基準に響くのです。
スピードはほどほどに、あまり強くぶつけない、当然ですね。
アフターパーツの評価は?
お金をかけた割に査定額が上がらないばかりか、下がるケースもあるのが車外パーツ。トヨタ純正のもの以外は全て外す、アフターパーツは別に買取り先を探して売りましょう。
後はお決まりの基準です
上に加えた2つの要素に加えて、グレード、色、年式、走行距離、車検の期限、以上が86に限らず全ての中古車の査定基準になります。
86を高く売るにはどうすればよいか?
落札相場にいかに近づけるか?
実績を少しでも上げなくてはならないショップはムリをしてでも買おうとしますし、熱くなれば相場を見誤ります。こんな状況まで持っていければこちらの勝利。
そのためには複数の買取ショップで競合させなくてはいけませんし、便利なのが一括査定ということになります。
すぐにでも手放せる状況で交渉
車を手放せない状態で買取価格の交渉をしても、ショップ側は今一つ熱が入りません。次の車の納車日間近に、必要書類はすべて揃えた上で、実印を持って交渉に挑むこと。
相手を熱くさせなければ、高値で買取ってもらうことは不可能です。
キレイにしておくのは当然のこと
大切にしていることが伝わる車の方が、査定担当者は緊張しますから、高い買取価格が出ます。洗車機を通す、掃除機をかけるぐらいの心遣いは必要です。
車検残の長短やキズ・ヘコミのあるなしで、買取価格は上下しますが、だからといって車検を受け直したり、板金に出すことは全く無意味。コストをかけずに状態をよくしましょう。
買取の流れと必要書類
買取の流れといっても、一括査定を適当なサイトで申し込み、複数の買取ショップを競合させて値段を釣り上げる、その方法しかありません。
・車検証
・納税証明書
・リサイクル券
・自賠責保険証
・印鑑証明、実印
これら買取を依頼する場合に、必要となる書類については、他の項でも書いたとおり。車検証と自賠責保険証以外はカンタンに再発行可能ですから、手元にない場合でも特にびくびくする必要はありません。
まとめ
今の買取相場を知りたい、こんな問合せが買取ショップにはよく来ますが、真剣に対応するところはありません。なぜなら実績にならないことに労力を割きたくないからです。
大切なのは本気で売りにいくことと、相手を熱くさせること、この2つしかないのです。そして相手を熱くさせる手段の一つが、他社と競合させること。「○○さんは○万円といってるけれど、担当の○○さんが気に入ったから、そちらに売りたいと思っているんだけれど、いくら出せる?」……こんなことを繰り返すだけです。
まあ、タフな交渉になりますがこれをやれば、数万円程度のプラスは見込めますから、やらない手はありません。健闘を祈ります。