- 金が錆びる理由を知りたい
- 錆びを予防する方法を知りたい
- 金の錆びを取る方法を知りたい
金製品を長年使用していると、錆びたり変色したりすることがありますよね。金は安定性が高く錆びない素材ですが、一般的に市販されている金製品には錆びる理由が存在しています。
しかし、金製品は丁寧にメンテナンスすることできれいな状態を長期間保つことが可能です。
この記事では、金が錆びる理由に加えて、錆びや変色を防ぐ予防法や対処法を解説します。錆びてしまった金製品のセルフケア方法も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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金は錆びる?
愛用している金製品に錆びが発生してしまうと、悲しい気持ちになりますよね。金製品といっても、使われている素材にはさまざまな種類があります。混ぜられている金属によっては錆びるため、素材を理解することが大切です。
純金は錆びない
金そのものは錆びにくい性質をもっている金属であり、99.99%以上の金で構成される純金は、基本的に錆びることはありません。錆びが発生する原因である酸化反応は、安定した元素である金では起こらず、金自体は錆びに強いです。
金製品での錆びは、ほかの金属を含んでいる純金ではない場合に起きる現象であり、合金や金メッキが施された製品で見られます。24金とも呼ばれる純金は、ほかの金属をほとんど含んでおらず、純金製品は長年使用していても錆びが発生しづらいです。
純度が低いほど錆びやすくなる理由
純金以外のK18やK14は、金以外の素材として銀や銅を含んでいる合金です。
合金に含まれる銀や銅などの金属は、金よりも錆びやすい性質を持っており、湿気や酸素との反応によって酸化し、錆びや変色が起こりやすくなります。
金があまり使われておらず、純度が低い合金ほど錆びやすく、経年劣化によって商品の見た目が悪くなりやすいです。これらの純度の低い金製品は、日常的に使用しているだけで錆びが発生するため、注意して身につけるようにしましょう。
錆びやすくなるのに合金にする理由
金のみで構成される純金は、美しい輝きを保ち錆びません。しかし、一般的に流通している金製品には金以外の金属も混合されており、錆びが発生する原因になっています。金製品が金だけでなくほかの金属と混ぜられる理由には、主に以下の理由が挙げられます。
- 強度が高くなる
- 傷がつきにくくなる
- 金製品が安価になる
- 色味を変えられる
金は純度が高いほどやわらかく、純金の場合は少し力を加えると変形してしまうため、金製品では純金が用いられることが少ないです。
金製品が錆びやすいシーン
純金ではない金製品は、長期間使用することで、徐々に錆びが発生してしまいます。
ここでは金製品が錆びやすいシーンをまとめました。少しでもきれいな状態を保てるように、ぜひチェックしましょう。
汗をかくとき
汗や皮脂は、金製品に含まれる金属と反応し、酸化を進めてしまう要因になります。汗の成分は、銅などの素材と触れることで化学反応を起こし、金製品の劣化を早める作用があり注意が必要です。
製品に付着した汗は、錆びを引き起こす原因になるため、運動などで汗をかいたときはそのまま放置せずに、きちんと水分を拭き取るようにしましょう。
海水浴・プール
海水浴・プールでは、化学物質や砂などによって擦れることで表面が傷つく可能性があるので、注意しましょう。また、海水やプールの水に含まれる塩分や化学物質が金製品に付着すると、腐食を引き起こす原因にもなります。
特に、ピンクゴールドなどのカラーゴールドは変色が発生しやすいため、輝きが失われないように注意してください。
金製品は、海水浴・プールでは身につけずできるだけ外しておきましょう。
温泉
温泉に含まれる硫黄や鉱物などの成分は、錆びや変色を引き起こすことがあります。どの温泉でも悪い影響を及ぼすわけではありませんが、水に触れること自体にマイナスの影響があるため、入浴時は金製品を身につけることを避けるべきです。
特に、シルバーや銅が含まれる金製品の場合は、硫黄成分に反応しやすく錆びや変色に気をつけなければなりません。
温泉に入る際は、貴重品として金製品を安全な場所に保管しておきましょう。
化粧品・香水
化粧品・香水に含まれる成分やアルコールが金製品に付着すると、金の表面に変色や錆びなどを引き起こす可能性があります。
化粧品や香水を使用する際には、金製品との直接的な接触を避けることが重要です。金製品を身に着ける前に化粧品や香水を十分に乾かし、錆びの影響を最小限に抑えることを意識しましょう。
金製品の錆びを防ぐ方法
大切にしている金製品が錆びたり変色したりすると悲しいですよね。ここでは、簡単に実践できる金製品の錆びを軽減する方法を紹介します。新品同様の輝きを保つためにぜひ参考にしてください。
使ったあとは軽く拭く
金製品の錆びを防ぐには、やわらかい布などでこまめに手入れすることが大切です。
不純物が金製品に付着していると、化学反応によって酸化が早く進み、美しい状態を保てなくなります。金製品を身につけたあとは、軽く拭く程度でかまわないので日常的なケアを心がけましょう。
密閉・密封できる袋で保管する
密閉・密封できる袋で金製品を保管することで、外部の空気や湿気などによって劣化することを最小限に抑えられます。空気中に含まれている硫黄成分には、金属の酸化を促進し錆びや変色を引き起こす作用があり、保管する際は空気を遮断することが重要です。
金製品を密閉・密封したいときは、ジップロックや真空パックなどを活用し、なるべく空気に触れさせないように保管しましょう。
金製品が錆びてしまったときのセルフケア
錆びの発生は日頃のケアによって抑えることができますが、完全に防ぐことはむずかしいでしょう。そこで、金製品が錆びてしまったとき、自分で行えるメンテナンス方法を紹介します。簡単に実践できますので、ぜひ試してみてください。
中性洗剤できれいにする
自宅にある食器用洗剤などの中性洗剤には、金製品についている汚れを落とす効果があります。月に1回程度でかまわないため、中性洗剤を使って定期的に金製品をきれいにしておきましょう。
中性洗剤を使って錆びを落とすときは、以下の手順で進めてください。
- ぬるま湯に中性洗剤を溶かす
- 10〜20分程度つけ置きする
- 細かな汚れはやわらかいブラシを使う
- 水を拭き取って乾かす
重曹で洗浄する
クリーニングなどに使用する重曹には、皮脂汚れや油汚れなどを洗浄する効果があります。黒ずみなどの変色を戻すこともできるため、新品のときよりも輝きが薄れてきたときは、ぜひ試してみてください。
以下は、重曹を使用した金製品のメンテナンス手順です。
- 容器の底にアルミホイルを敷く
- お湯を容器に注ぎ重曹と混ぜる
- 金製品を入れて5分程度つけ置き
- 容器から取り出して水ですすぎ洗いする
酢に浸す
お酢には、錆びなどの汚れを落とす力があり、錆びや変色が発生している金製品をお酢に浸すことできれいになる場合があります。
ただし、酸性に弱いパールやサンゴなどを使った製品では酢を利用した洗浄は不向きのため、注意してください。
以下は、酢を使った金製品の洗浄手順です。
- 沸騰させたお湯に酢を100g入れ混ぜる
- 汚れが落ちるまでしばらく放置
- やわらかい布で十分拭き取る
歯磨き粉で磨く
日常的に使用している歯磨き粉でも、錆びを落とせます。
ただし、歯磨き粉には研磨剤が含まれており、強く擦りすぎると製品にダメージを与える可能性があるため、注意してください。塩が入っている歯磨き粉も、錆びの原因になるので避けましょう。
以下は、歯磨き粉で金製品をきれいにする手順です。
- 歯磨き粉を錆び部分に少量塗る
- ティッシュややわらかいブラシで優しく磨く
- 水で丁寧に洗い流す
- 十分に水気をとり乾燥させる
専用クリーナーに浸ける
錆びや変色を落とせる専用クリーナーを使うことで、金製品本来の輝きを取り戻せます。液体洗浄タイプの専用クリーナーであれば、アクセサリーなどの隙間まで成分が届きやすく、効率的に洗浄できるでしょう。
専用クリーナーを使用した洗浄手順は、以下の通りです。
- 容器にクリーナーを入れる
- 金製品をクリーナーに浸ける
- やわらかい布で拭く
専用クリーナーは商品ごとに用法用量が異なるため、使用する際は仕様書をしっかり確認しましょう。
セルフケアのときは宝石やメッキ製品に注意
金製品のセルフケアを行う際には、いくつかの注意点があります。
エメラルドや真珠などの水に弱い一部の宝石は、水に浸してしまうと状態を悪くしてしまう危険性があるため、注意が必要です。
また、金製品にはメッキ加工が施されることがありますが、メッキ加工は金属の表面に薄い金属の層を施すものであり、剥がれてしまうことがあります。過度な摩擦や衝撃を与えないように注意しましょう。
金製品の錆びはプロに対処してもらう方法も
金製品の錆びは自分でも落とすことは可能ですが、専門的な知識をもつプロに依頼するのも選択肢のひとつです。セルフケアが不安な人は、専門家に依頼することも検討してみましょう。
以下では、購入店とクリーニング・リペア業者を利用するメリット・デメリットをまとめました。
メリット | デメリット | 費用 | |
---|---|---|---|
購入店 | オリジナルのパーツにも対応 | 修理に時間がかかることがある | アフターサービスで無償の場合もあり |
クリーニング・リペア業者 | 特殊な修理依頼にも対応 | 高額な費用がかかる可能性も | 数千円から |
金以外の錆びづらい金属
錆びにくい特徴をもっているのは金だけでなく、金以外にも錆びづらい金属は数多く存在します。最終的には合金の比率によって錆びにくさが変わりますが、ここでは錆びにくい金属素材の特徴と注意点をまとめました。
特徴 | 注意点 | |
---|---|---|
プラチナ | 指輪によく使われる | 価格が高くなりやすい |
シルバー925 | アクセサリーによく使われる | 変色しやすい |
パラジウム | 装飾品の素材として活用される | 金属アレルギーが稀に起こる |
チタン | アクセサリーによく使われる | 加工がむずかしく高価格になりやすい |
ニッケル | ジュエリー類で使用される | 金属アレルギーが起きやすい |
ステンレス | ネックレスチェーンによく使用される | 資産価値が乏しい |
指輪などの長きに渡って使用する製品では、素材を特に意識することをおすすめします。金属アレルギーの有無などそれぞれの金属の特徴を理解し、特徴にあわせて金製品を選ぶとよいでしょう。
金の錆びを防ぐには日頃のメンテナンスが大切
金は錆びにくい特徴を持っている金属ですが、一般的な金製品には純金ではなく金合金が用いられています。基本的には金の純度が下がるほど錆びやすくなり、時間と共にどうしても錆びのリスクが上がることを覚えておきましょう。
そのため、見た目が悪くなってしまわないよう日頃のメンテナンスをきっちり行い、金色の美しさを少しでも長く保てるように心がけましょう。