正確なクォーツ時計が当たり前になり、スマホと連携する多機能なスマートウォッチが登場した今でも、機械式腕時計の魅力は衰えていません。
それどころかロレックスなどはプレミアムが付くなど価格が高騰しています。
そんな機械式腕時計の中でも注目を集めているのが、凝ったメカニズムを搭載したモデルでしょう。
ミニッツリピーターもそんなメカニズムの1つです。
そこでこの記事ではミニッツリピーターを搭載した各モデルの紹介と、売却する際に高値で売るコツについて解説しています。
買取相場や買取店の選び方についても記載しているので、ぜひ参考になさってください。
ミニッツリピーターとは
「リピーター(英:Repeater)」とはボタンやレバーを操作すると、現在の時刻を鐘の音で知らせる機構のことです。
4種の鐘で音楽を奏でるウエストミンスターチャイムや自動的に人形が動くオートマタ、あるいはソヌリという機構を組み合わせることもあります。
ソヌリとは自動的に1時間や15分単位などを知らせるものです。
元々は蛍光塗料がなかった時代に暗闇で時間を知らせるものでした。
リピーターには15分単位のクオーター・リピーターや、5分単位で知らせるファイブミニッツ・リピーターが知られており、さらに1分単位で知らせてくれるミニッツ・リピーターがあります。
ミニッツリピーターの特徴
ここからはミニッツリピーターの特徴について少し詳しくみていくことにしましょう。
世界3大複雑機構とは何なのか、音で時間がわかるとはどういうことなのか、また見た目の美しさについても触れることにします。
時計における世界3大複雑機構の1つ
時計における世界3大複雑機構とは永久カレンダー・トゥールビヨン・リピーターのことです。
永久カレンダーはパーペチュアルカレンダーとも呼ばれ年・月・日・曜日が表示されます。
「永久」の名前の通りカレンダーがずれるタイミングは400年に1度しかありません。
トゥールビヨンはフランス語で「渦」を意味し、1800年代にアブラアン=ルイ・ブレゲによって発明されました。
時計装着時の姿勢の差によるズレをキャンセルする機構で、時計の進歩を200年早めたともいわれています。
これら2つの機構はいずれも複雑なものですが、さらに複雑とされているのがリピーターです。
音で時間がわかる
リピーターは18世紀から現在に至るまで基本的には次の方式で時間を知らせます。
時間 | 音の回数 |
1時間単位の数 | アワーと呼ばれ低音の単音で1回1時から12回12時まで鳴らす |
60分を15分単位に分割した数 | クォーターと呼ばれ高音と低音を組み合わせて鳴らします。高音+低音の1セットで15分・2セット繰り返すと30分・3セット繰り返すと45分ということです |
15分に満たない残りの分数 | ミニッツと呼ばれ高音の単音で1回1分から14回14分まで鳴らす |
ミニッツリピーターを搭載した時計のデモンストレーションでよく使われるのは12時59分ですがその場合は次のようになります。
時間 | 音の回数 |
アワー | 低音が12回鳴る |
クォーター | 高音+低音が3セット鳴る(音の数は6回) |
ミニッツ | 高音が14回鳴る |
つまり合計32回音が鳴ることになるので、音だけを聞いて時間を知るには相当な慣れが必要です。
見た目が美しい
ミニッツリピーターのムーブメントは精緻な美しさを見せます。スケルトンモデルはその美しさが際立つデザインで見るものを魅了してやみません。
文字盤の一部が切り取られムーブメントが見えるようにデザインされたモデルもあります。
ミニッツリピーターが搭載されている時計
ここからはミニッツリピーターが搭載されている時計について紹介しましょう。最初に紹介するのはジャガー・ルクルトの「マスター・ ミニッツリピーター」です。
次にパテック・フィリップの「グランドコンプリケーション」を、そしてオーデマ・ピゲの「ロイヤルオーク コンセプト・スーパーソヌリ」を紹介します。
最後にヴァシュロン・コンスタンタンの「パトリモニー・エクストラフラット・ミニッツリピーター」を紹介しましょう。
ジャガー・ルクルト マスター ・ミニッツリピーター
ジャガー・ルクルト(Jaeger LeCoultre)はスイスのル・サンティエに拠点を置く、19世紀前半に創業したマニュファクチュールとして知られています。
「マスター ・ミニッツリピーター」は同社の創業175周年を記念して2008年に販売されたコレクションです。
文字盤はスケルトン仕上げとなっており、その精緻なメカニズムを愛でることができ、内蔵されたリピーターは美しい音色を奏でます。
175本限定で製作され販売当初の価格は2,509万円と極めて高価でした。
素材 | 18KPG |
ケースサイズ | 直径44mm |
基本機能 | ミニッツリピーター |
その他機能 | – |
防水性 | – |
定価 | 時価 |
パテック・フィリップ グランドコンプリケーション
パテック・フィリップ(Patek Philippe)は1839年にアントニ・パテックと、フランチシェック・チャペックという2人のポーランド人によって創業しました。
「グランドコンプリケーション」は同社が得意とするリピーター技術で製作されています。
ミニッツリピーターの技術は1960年代までに失われていたのですが、同社は1989年に創業150周年記念事業の一環として、ミニット・リピーターの製作を再開しコレクションに加えました。
素材 | ホワイトゴールド |
ケースサイズ | 直径38.0mm×厚さ10.18mm |
基本機能 | ミニッツリピーター |
その他機能 | 時・分針・スモールセコンド |
防水性 | 非防水 |
定価 | 時価 |
オーデマ・ピゲ ロイヤルオークコンセプト・スーパーソヌリ
オーデマ・ピゲ(Audemars Piguet)は1875年にジュール=ルイ・オーデマと、エドワール=オーギュスト・ピゲによって設立されました。
「ロイヤルオークコンセプト・スーパーソヌリ」は同社とローザンヌ工科大学が、8年の歳月をかけて共同研究を重ねて開発したものです。
理想の音色と音響を追求した「楽器」とも称される機構となっています。
そのデザインは現代的でシンプルながら高い気品を感じさせ持つものを飽きさせません。
素材 | チタニウム |
ケースサイズ | 直径42.0mm×厚さ14mm |
基本機能 | ミニッツリピーター |
その他機能 | 時表示・分・スモールセコンド |
防水性 | 20m |
定価 | 時価 |
ヴァシュロン・コンスタンタン パトリモニー・エクストラフラット・ミニッツリピーター
ヴァシュロン・コンスタンタン(Vacheron Constantin)は1755年にスイスのジュネーヴでジャン=マルク・ヴァシュロンが自らの工房を開いて創業しました。
「パトリモニー・エクストラフラット・ミニッツリピーター」は2013年からコレクションに加えられているモデルです。
厚さわずか8.1mmのケースにミニッツリピーターを組み込む技術の高さは同社ならではといえるでしょう。
素材 | プラチナ |
ケースサイズ | 直径41.0mm×厚さ8.10mm |
基本機能 | ミニッツリピーター |
その他機能 | 時表示・分・スモールセコンド |
防水性 | 非防水 |
定価 | 時価 |
ミニッツリピーター搭載時計の買取相場
ミニッツリピーター搭載時計は極めて高価です。しかも流通量が少ないので買取相場については詳細をお届けできません。
相場観でいえばオーデマ・ピゲの「ロイヤルオークコンセプト・スーパーソヌリ」で1,300万円から2,7000万円といったところです。
買取価格がこの価格ですから、販売価格はさらに上回るわけで、さすがハイブランドといえるでしょう。
ミニッツリピーター搭載時計を高値で売るときのコツ
ミニッツリピーター搭載時計は元々極めて高価です。プレミアムが付いている場合も多いので、高値で売るためにはいくつかポイントがあります。
それは時計を品質の良い状態に保つことや、各種サイトやアプリで比較すること。そして複数の買取店から見積を取ることです。それぞれ解説しましょう。
時計を品質の良い状態に保つ
時計の汚れをセーム革や柔らかい布で丁寧に拭き取りましょう。特に裏面とバンドは念入りに掃除をしてください。
そのうえでケースや付属品、保証書や分解掃除をしたのであればその書類、購入した際の領収書などもあれば用意しておきましょう。
なるべく購入した時のコンディションに近づけることが大切です。
各種サイトやアプリで比較する
各種サイトやアプリを利用して該当するモデルの買取価格や販売価格をチェックしましょう。そうすれば相場がつかめるはずです。
しかしミニッツリピーター搭載時計は、高価で流通量が少ないので情報は少ないかも知れません。
複数の買取店舗で比較する
複数の買取店に見積を依頼することも大切です。
買取店によってはミニッツリピーター搭載時計のように、1,000万円を軽く超えるような商品の買取には、対応していないこともあります。
事前に電話などで確認しましょう。
ミニッツリピーター搭載時計の買取店の選び方
繰り返しになりますがミニッツリピーター搭載時計は極めて高価なので買取価格も跳ね上がります。
したがって信用が高く資金にも余裕がある買取店を選びましょう。
率直に申し上げて街の質屋さんレベルでは手に余るかも知れません。
次の項で具体的におすすめできる買取店をご紹介しましょう。
ミニッツリピーター搭載時計を売るのにおすすめな買取店
ミニッツリピーター搭載時計を売るのにおすすめな買取店は「GINZA RASIN」です。
同店は高級ブランド時計の買取専門店なので実績があります。資金にも余裕があるので安心して任せることができるでしょう。
GINZA RASIN
特徴
- 高級ブランド時計の専門店
- 古いモデルでも買取可能
- ガラスが欠けていたり故障しているものでもOK
店舗紹介
GINZA RASINは高級ブランド時計の専門店です。ガラスが欠けていたり、故障しているものでも買取対象としているので、捨てる前に相談しましょう。
定期的に様々なキャンペーンを開催しているのでチェックしましょう。キャンペーン期間中は買取価格がアップします。
なおGINZA RASINで購入した商品であれば、1年以内の売却なら購入金額の70%以上で買い戻してくれるのも嬉しいポイントです。
買取実績
- パテックフィリップ ノーチラス 3800/1A:7,200,000円
- オーデマピゲ ロイヤルオーク クロノグラフ 26315ST.OO.1256ST.01:4,800,000円
- ヴァシュロンコンスタンタン オーヴァーシーズ 4500V/110A-B128:5,000,000円
出典:GINZA RASIN
口コミ
人気店のため店内は非常に込み合っていましたが、親身になって相談に乗っていただきました。銀座に店舗があるので信頼できますね。また次回もお願いいたします。
出典:ウリドキ
希少価値の高い時計を持ち込みましたが、スタッフの方は非常に時計にお詳しく、適正価格で買取していただきました。丁寧な対応に大変満足しています。
出典:ウリドキ
店舗情報
店舗名 | GINZA RASIN 銀座本店 |
電話番号 | 03-6252-3181(受付時間11:00~20:00) |
住所 | 〒104-0061 東京都中央区銀座8-7-11 ソワレド銀座第2弥生ビル 1F |
アクセス | 東京メトロ銀座駅より徒歩5分 |
駐車場 | – |
営業時間 | 11:00~19:30 |
定休日 | 年末年始(12月31日~1月2日) |
主な買取ジャンル | ブランド時計全般 |
買取方法 | 店頭買取・宅配買取 |
会社名 | 株式会社 羅針 |
古物商許可番号 | 東京都公安委員会許可 第306600608680号時計宝飾品商 |
査定士 | – |
店舗ページ | 公式サイト |
その他特徴 | スピード無料査定 |
ミニッツリピーター搭載時計を高値で売るなら
ミニッツリピーター搭載時計についてみてきました。リピーターは世界3大複雑機構の中でも、もっとも複雑な機構です。
そのため搭載された時計の価格は一桁跳ね上がります。
メーカーやモデルによっても異なりますが、安いものでも1,000万円以上するのが普通です。
ですからミニッツリピーター搭載時計を高値で売るなら買取店選びが大事になります。ぜひウリドキの査定依頼をご利用ください。