アンティーク時計は玄人向けの印象が強く、興味はあるもののなかなか手を出せない人も多いはず。
「メンテナンスが大変」「壊れやすい」と考えている人が多いため、購入に至らない人も多いです。
ここでは、男性・女性に分けておすすめのアンティーク時計を紹介するとともに、アンティーク時計について詳しい知識を解説しています。
アンティーク時計に興味はあるけど、一歩を踏み出せない人は参考にしてください。
アンティーク時計とは
まずは「アンティーク時計とは何か?」を解説していきます。
アンティーク時計にはきちんとした定義が存在するのです。
アンティーク時計の定義は大きく分けて3つあります。
- 1970年代以前に製造
- 職人による手作り
- ムーブメントについて
1970年代以前に製造された時計
そもそもアンティークとは「古い物」を一般化した言葉です。なので、骨董品や美術品、家具などにも使われます。
これらは一般的に100年以上経過したものにアンティークやヴィンテージとつきますが、時計は少し違うのが特徴です。
時計の場合は1970年代以前に製造された時計のことを指します。
しかし、判断の基準はお店によって違うので、一概に1970年代以前に作られているからアンティーク時計、ヴィンテージ時計と呼ばれるわけではありません。
職人の手による丁寧な作り
アンティーク時計の2つ目の条件は職人によって手作りされていることです。
1970年代以前に製造されていて、職人の手作業によって作られた時計を一般的にアンティーク時計と呼びます。
ムーブメント
アンティーク時計のほとんどが手巻き、もしくは動巻きのムーブメントが搭載されています。
手巻きとは手動でリューズを巻き上げて時計を動作させます。一方で自動巻きは自動で回るローターがゼンマイを巻きあげる仕組みです。
手巻きの仕組みはそのままにローター部分が付加される構造となっています。
自動巻きのムーブメントに取り付けられているローターが半円状のプレートになっており、姿勢変化や腕を振ることで回転する仕組みです。
アンティーク時計の価値
アンティーク時計は資産価値が高く投資に向いていると聞いたことがある人も多いはず。
実際にモデルによって購入時と比べて価格が上がっているものがあります。
ここでは、アンティーク時計の価値について詳しく解説するので、価値の見極めの参考にしてみてください。
価値が上がっているモデルも
アンティーク時計はモデルによって、価値が上がっているものがあります。
買取価格が上がるタイミングは新型のモデルが販売された時です。なぜなら、旧モデルが正規品店では入荷されないから。ブランドの時計はその希少価値を保つために生産量を制限しています。
つまり、世界に出回る時計の数がそもそも決まっているため、販売されなくなったモデルの希少価値が上がるという仕組みです。
熱心なコレクターにとっては、そういった希少価値の高い高級ブランドのアンティーク時計は非常に需要があります。
高価買取のタイミング
高価買取のタイミングは先ほど述べた新型モデルが販売されたタイミングです。
特にロレックス、パテックフィリップは高価買取される傾向があります。
これらの高級ブランドの新型モデルが販売されたタイミングが高価買取で最も適していると言えるでしょう。
レディースでおすすめのアンティーク時計5選
レディースでおすすめのアンティーク時計を紹介します。
どのモデルもおしゃれで普段使いに打って付けなので、参考にアンティーク時計を選んでみてください。
【ロレックス】 カメレオン
ロレックスのカメレオンは名前の通り、ベルトを付け替えることでさまざまなバリエーションを楽しむことができます。
1.5cmの小さなフォルムが特徴で、女性らしさがより感じられるデザインです。そのデザイン性から1950年代に誕生以来、多くの女性の支持を集めてきました。
ベルト交換も簡単で、背盤の隙間にベルトを通すだけで替えることができます。誕生してから1960年代にかけて短い期間でしか販売されていなかったため、希少価値は非常に高いです。
【ロレックス】 オーキッド
ロレックスのオーキンドは丸みを帯びたフォルムとケース形状が女性らしさを引き立たせる時計です。海外ブランドであるロレックスでありながら和装にも合います。
7mm幅のブラックのベルトは革製で高級感と重厚感のあるデザインです。
高級感と重厚感がありながら、女性に合う珍しい時計となっています。
【カルティエ】 バックワインダー
バックワインダーはカルティエで販売されていた時計で、高級感のあるホワイトゴールドのベルトが一番の魅力です。
高級感と上品さを兼ね備えたバックワインダーは相手にいやらしい印象を与えません。ドレスコードに合う時計となっています。
リューズがケースの裏蓋に付いている珍しいモデルです。
【パテックフィリップ】 アール・デコ
パテックフィリップのアール・デコは1935年にスイスの「PATEK PHILIPPE & CO」によって製造された18Kゴールドのカクテルウォッチです。
知的な印象を与える時計でとても上品な雰囲気があるのが魅力的になっています。
当時のオリジナルのケースが付いており、非常に希少価値が高いです。品質も高く、約100年の時を経た今も時間のずれが少なくなっています。
【オメガ】 レディマティック
レディマティックは1955年に販売された女性のために製作された初の自動巻きモデルです。
当時から今に至るまで女性から多くの支持を得ており、人気のモデルとなっています。
34mmのケースは、18Kレッドゴールド・18Kイエローゴールド・ステンレススティール・ゴールド・ステンレススティールから素材を選ぶことが可能です。
これらの素材が演出する高級感は、他の時計と比べても頭ひとつ抜けていると言えるでしょう。
メンズでおすすめのアンティーク時計5選
次はメンズでおすすめのアンティーク時計について紹介します。
【ロレックス】 オイスターRef.6426
ロレックスのオイスターRef.6426はメンズの他の時計と比べると小さめなフォルムが特徴です。
クラシックでシンプルなデザインで幅広い年齢層から多くの支持を集めています。文字盤に記載されているオイスターとは、防水時計という意味です。
品質も高く信頼性の高いムーブメントが搭載されています。文字盤は定番のシルバーでバーインデックスが魅力的です。
ブレスレットは巻き込みタイプなので、市場に出回っているものは経年劣化が見られますが、これもヴィンテージ感があり良い味を出しています。
【ロレックス】 オイスターデイト プレシジョン Ref.6694
ロレックス オイスターデイト プレシジョン Ref.6694は、定番ブレスであるオイスターブレスが使われています。
このオイスターブレスは巻ブレスやリベットブレスと比べて堅牢性があるのが特徴です。そのため、耐久性が高く、付け心地も良くなっています。
独特な印象を与えるため、個性を出したい人にはおすすめのアンティークです。
【オメガ】 シーマスター アンティーク
シーマスターは当時では珍しい防水時計のシリーズとして誕生しました。
誕生してから、耐高圧リューズや特殊パッキン、モノコックケースなどの新技術が導入され、品質も大きく向上。ダイバーウォッチとしてその名は全世界に知れ渡るまで至ります。
オメガを代表するシリーズのため、男性からの人気が高いモデルです。
【カルティエ】 タンクアンティーク W-19258PM
カルティエのタンクは洗練されたデザインは非常に人気が高いです。メンズ時計でありながら、フォルムは小さめで上品に付けこなすことができます。
カルティエの時計の中でもアンティークらしい雰囲気があるため、落ち着いた大人な雰囲気を放っているのが特徴です。
近年ではタレントも愛用している人が多く、男性からも女性からも多くの支持を得ています。
手巻き式が用意されているもの通には、魅力的な時計と言えるでしょう。
【ヴァシュロン・コンスタンタン】 エッセンシャル セミフラット 31039/000J-3
エッセンシャル セミフラット 31039/000J-3は盤を囲っている枠と指針がゴールドで高級感と大人な雰囲気を放っているのが特徴です。
シンプルなラウンドウォッチで、32mmのメンズ時計としてはやや小さめなケースなので、女性が付けていても違和感がありません。
ムーブメントは手巻きを採用しており、ヴァシュロンの歴史を味わえる一品です。
アンティーク時計を使用するときの注意点
おすすめのアンティーク時計をメンズ・レディースともに紹介しましたが、最後に使用・購入するときの注意点を紹介します。
アンティーク時計は経年劣化しているものもあるので、取り扱いには注意が必要です。また、メンテナンスも必要になる場合もあるので、詳しく解説していきます。
専門店で購入する
アンティーク時計を専門店以外で購入する場合は細心の注意が必要です。アンティーク時計は現代のブランド品と比べると偽物はほどんど出回っていません。
しかし、経年劣化や不具合によるトラブルが起こる可能性があります。
その点、専門店であれば仕入れた段階でメンテナンスを行っており、修理業者と提携している専門店が多いため、故障によるトラブルを減らすことが可能です。
日常で使って故障したときは保証対応をしてくれるアフターサービスも手厚い専門店もあるので、一度探してみましょう。
素材の違い
購入するアンティーク時計の素材をきちんと確認しておきましょう。素材による違いがわからないと、不具合の原因に繋がる場合があります。
なぜなら、素材によってメンテナンスの方法が違うからです。素材によって適切なメンテナンスが変わります。
そのため、自分が購入しようとしている素材や素材の特徴とメンテナンスの方法を把握しておくことが大切です。
定期的なメンテナンス
アンティーク時計のメンテナンスは非常に簡単です。
自分でできるアンティーク時計の手入れの基本は時計全体の汚れを取るだけ。定期的にメンテナンスをすることで品質を保ち続けるだけではなく、愛着も深まります。
手入れの方法は全体の汚れをセーム皮やマクロファイバークロスで拭き取り、細部の汚れは専用のブラシや爪楊枝で取るだけです。
メンテナンスをするときは、汚れを強く擦って取るのではなく優しく拭き取って、時計に傷が付かないように注意しましょう。
唯一無二なアンティーク時計を手に入れよう
アンティーク時計の基礎知識やおすすめのブランドとモデルについて紹介しました。
アンティーク時計は敷居が高くなかなか手を出せない人も多いと思います。しかし、基礎的な知識を身につければ、メンテナンスにも困ることはありません。
アンティーク時計は希少価値が高く、コレクターの間でも熱心なファンがいるため、購入時と比べて価値が高くなるものが多いです。
これを気におしゃれと投資を同時に楽しめるアンティーク時計を検討してみてはいかがでしょうか。