洗濯機は短命?
家電製品の耐久性の変化
最近の生活家電の寿命は、8~10年と言われています。20年ほど前の家電製品は20年程度といわれていたのですが、近年では、多彩な機能を搭載しながら、生産コストを限界まで抑えているため、「耐久性」という点では昔の半分ほどになっています。ただし、その分、消費電力量が少なく、毎月のランニングコストが3分の1程度まで抑えられるようになっているため、購入時の出費に関しては痛手ですが、長い目で見れば、最新型の家電製品の方がリーズナブルといえます。
洗濯機の寿命
洗濯機の寿命は、一般的に2,500~3,000回転、多くても3,500回転くらいが限界だと言われています。毎日1回使用して、およそ7~8年程度。1日に何度も回す家庭の場合は、もっと短いということになります。
では、回転数を少なくすれば洗濯機の寿命が伸びるのか?といえば、そうでもありません。例えば、洗濯の回数を減らすために、毎回洗濯物を大量に詰め込み過ぎるのは、むしろ寿命を早めることに繋がります。
故障? イザという時に慌てない対処法
洗濯機の故障で最も焦るのが、あたり一面水浸しという状態です。アパートやマンションのような集合住宅だったら、階下に迷惑を掛けてしまうこともあります。「やっちゃった!」と思ったら、まずは一旦冷静になって、洗濯機の回りを確認してみましょう。
排水ホースの破れ・外れ
水漏れの原因は、故障だけではありません。まず一番最初に疑うべきは、排水ホースとホースバンドです。ホースに亀裂が入っていたり、ホースバンドがしっかりはまっていないというケースは意外に多いです。
排水ホースなんて触っていない、と思っても、古くなってホースがヒビ割れたり、〆ていたネジが緩んでいたりして少しずつ劣化が進み、限界に達した時に水浸し・・という具合です。
水道ホース・パッキン
水が通過する部分は、排水箇所だけではありません。給水側からの水漏れが原因ということも多いので、水道の蛇口を閉めてから、水道に繋がっているホースを外して、先端の接続部分に入っているパッキンやホースにヒビ割れなどがないかを確かめましょう。
パッキンは、ゴム製かシリコン製の小さなパーツですが、これが劣化しているだけでも水漏れの原因になります。ホームセンターなどでも販売されていますので、同サイズのものを買ってきて取り替えるだけで修理できます。
メーカー修理を依頼
排水・給水回りに異常がなければ、洗濯機そのものの故障の可能性が高くなります。その場合には、メーカー修理を依頼しましょう。保証期間内であれば、無料もしくは安く修理ができますし、素人があれこれいじるよりも早く的確な修理ができます。
専門家に修理を依頼すると、新製品を売りつけられたりして高くつくという方もいますが、もしも修理費用が高額になりそうな時には、いきなり修理はせずに、事前に金額を提示してくれるはずです。また、ポストなどに入っている「水回り修理専門業者」を依頼する方もいますが、中にはかなり悪質な業者もいますので、メーカー修理にお願いする方が、結果的に安く早く対応できるケースが多いです。
買い替えを検討する
洗濯機の寿命は、年数ではなく回転数で決まると言いました。
1日1回使用なら、1年で365回。8年間使用したとしたら・・
年間365回×8年間 → 2920回
8年間使用した洗濯機なら、いつ壊れてもおかしくない状態で、毎日頑張って働いてくれたことになります。
例え、購入から4年しか経っていないとしても、1日に2~3回使用するような家庭なら、2,920~4,380回。1日に2.5回で計算しても、すで限界を超えています。
この場合には、修理しながら騙し騙し使い続けるよりも、新たな買い替えをおすすめします。
洗濯機の処分方法
洗濯機は、「家電リサイクル法」の対象品目なので、自治体の不燃物ゴミや粗大ゴミに出すことはできません。まだまだ使用が可能な洗濯機の買い替えならば、リサイクルショップに買取してもらうのも方法の一つですが、家電の場合、販売から5年目が買取基準というところがほとんどです。洗濯槽が回らない・水漏れするといった故障で買い替えという場合には、以下の方法で処分しましょう。
家電量販店で引き取り
新しく洗濯機を購入したお店で、古い洗濯機の引き取りをお願いします。お店によっては「下取りサービス」と言って、購入商品から値引きしてくれるケースもありますが、故障洗濯機の場合は、あまり期待しない方が良いでしょう。
また、量販店で引き取ってもらう場合にも、リサイクル法に従った処分費用がかかります。これに関しては、家電処分にかかる義務として発生する費用なので、一切値引き対象にはなりません。
不要品買取業者に依頼する
街中をマイクで呼びかけながら回っている不要品買取業者がいます。タイミングが良ければ、引き取りをお願いする方法があります。また、インターネットで「不要品買取」を検索すると、たくさんの業者が出てきますので、そういった業者に依頼をすれば、運び出すのが大変な洗濯機も、ホースなどを外して運び出すところからやってもらえるので、上手に活用しましょう。
ただし「無料引き取り」「高額買取」といった甘い言葉で誘う業者もありますが、出張費用や運搬費用などを別で請求されて、結果的には量販店引き取りよりも高くなったという詐欺的な被害も非常に多いです。依頼する前には、信頼できる業者かをキチンと見極めましょう。
自治体の回収場に持ち込む
郵便局で「リサイクル券」を購入して、自治体が指定する処分場に持ち込む方法です。運び出すのも運ぶのも自分でしなければなりませんが、洗濯機を運び出す労力と車があれば引取費用や作業費などもかからず、自分の都合の良い時間に最も早く処分できる方法です。
参考までに! 洗濯機の買取相場
生活家電をリサイクルショップに持ち込んでも、販売から5年を超えればほとんど査定額はつかず、買取を断られることも多くなります。まして、故障した洗濯機となれば、買取価格は0円。反対に、処分を代行するということで、「運搬費用+処分費用」を請求されるケースがあることを頭に入れておきましょう。
ちなみに、一応、まだ使用できる状態の洗濯機の買取一例を紹介しておきます。
- 東芝製 購入から1~2年の6㎏ 全自動洗濯機 5,000円
- 東芝製 購入から1~2年のドラム式洗濯機 35,000~40,000円
- シャープ製 購入から4年の全自動洗濯機 0~3,000円
- ナショナル製 購入から6年目の8㎏全自動洗濯機 持込の場合0円
まとめ
最近では、故障した家電製品も引き取って買取してくれる業者が増えています。しかし、家電リサイクル法の指定家電に関しては、業者は処分費用を代理回収するという義務がありますから、高額買取はかなり厳しいというのが現実です。
壊れた洗濯機の処分は出来る限り安く抑えて、その分、新しい洗濯機購入の資金に充てたいというのは誰もが考える本音ですが、処分費用に関してはある程度覚悟しておかなければならないでしょう。
まだまだ使える洗濯機を処分しなければならない時には、引越しや転勤シーズンを狙うと、多少、買取価格にも有利となるケースはあるようですよ!