モバイルバッテリーの廃棄方法は?適正な寿命や買取の条件を解説

  • 2023年7月27日

モバイルバッテリーの廃棄方法が分からず困っていませんか?コロナ禍で、「社外での仕事のためにモバイルバッテリーを購入したけれど、使わなくなった」ということで、廃棄を検討している人も増えています。

しかしモバイルバッテリーは粗大ごみや不燃ごみでは、なかなか回収がむずかしく、廃棄方法が複雑なもののひとつです。

本記事では、正しいモバイルバッテリーの処分方法や、廃棄を検討するべき時期や状態、買取は可能かなどを解説します。モバイルバッテリーの手放し方について悩んでいる人は、参考にしてみてくださいね。

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モバイルバッテリーは不燃ゴミでは廃棄不可

私たちの身近な存在であるモバイルバッテリーですが、主にリチウムイオン電池を使った製品が多く危険性が高いことから。不燃ゴミとして廃棄することはできません。

リチウムイオン電池は、小型でありながら電力が強いことが特徴で、モバイルバッテリーのほかにもスマホやゲーム機など多くの機器に用いられています。

強い衝撃が加わると発火する恐れがあり、誤って不燃ゴミに出してしまうことで、ゴミ収集車や処理施設で火災に繋がる事例もあることから、取り扱いには注意が必要です。

廃棄前にしておかなければならないこと

モバイルバッテリーは端子部分にほかの金属が触れると発火する恐れがあるため、廃棄前にはほかのものと不用意に当たってしまわないように端子部分が覆っておくことが重要です。

方法は絶縁テープで巻いておくだけですが、100均で売っているビニールテープやセロハンテープでも代用が可能。充電ケーブルの差し込み口である端子部分を隠すように、テープを貼り付けます。

このひと手間で発火事故を防ぎ安全に処分できるので、廃棄前には必ず絶縁処理を行いましょう。

モバイルバッテリーの廃棄方法

モバイルバッテリーを含む小型充電器にはリチウムイオン電池のほかに、ニカド電池やニッケル水素電池などを使った製品もあります。

さまざまな製品のなかでもリサイクルマークのついているものは、リサイクルをすることで希少なコバルトやニッケルなどの金属の再利用が可能です。

実際にリサイクルに出し廃棄するにはどのようにすればいいのか、解説します。

JBRC加盟メーカーはリサイクルBOXへ

JBRCとは2001年に施行された「資源の有効な利用の促進に関する法律」に基づいて、小型充電式電池を全国各地で回収・リサイクル活動を推進する団体です。

JBRCに加盟している企業製品のニカド電池(Ni-Cd)やニッケル水素電池(Ni-MH)、リチウムイオン電池(Li-ion)を用いた小型充電式電池を回収し、再資源化を行っています。

モバイルバッテリーの廃棄をする前には、リサイクルマークの有無やJBRC加盟メーカーであるかを調べるようにしましょう。

主な加盟メーカー

  • アイリスオーヤマ株式会社
  • エレコム株式会社
  • アンカー・ジャパン株式会社
  • 株式会社MOTTERU
  • ソニー株式会社
    など
    出典:一般社団法人JBRC

このように、モバイルバッテリーの生産会社の多くがJBRC加盟企業です。

小型充電式電池はモバイルバッテリーをはじめ、電動歯ブラシやカーナビなどさまざまな機器に使用されていることから、JBRCには現在とても多くの企業が加盟しています。

主な協力店

  • コーナン商事(株)ホームセンターコーナン堺店
  • (株)関西ケーズデンキケーズデンキ堺遠里小野店
  • 上新電機(株)橿原店
  • (株)ヤマダデンキテックランドららぽーと店
  • ロイヤルホームセンター吹田店
    など
    出典:一般社団法人JBRC

私たちの身近な存在であるホームセンターや家電量販店などが協力店として加盟しており、使用済みの小型充電式電池を引き取ってくれます。

回収ボックスに入れる

回収ボックスはJBRC協力店のレジ付近や出入口など、比較的目に付きやすい場所に設置されているので直ぐに見つけられるでしょう。

実際にどのように置かれているのか、解説していきます。

携帯キャリアショップ

携帯キャリアショップでも使用済みのモバイルバッテリーを回収してくれます。大半の携帯キャリアショップでは回収ボックスが設置されておらず、店舗スタッフに手渡しする方法が多いです。

ボックス内に入れなくていいので、手間をかけて絶縁処理をする必要がない点がメリット。しかし購入した店舗でないと回収してくれない可能性があるため、事前に確認しておくと安心です。

自治体

JBRCに加盟している自治体であれば、市区町村の役所に小型充電式電池の回収ボックスが設置されているので、回収作業を行ってくれます。

購入店など関係なく回収してくれることがメリットです。どこの自治体でも回収してくれるわけではないことと、基本的には役所は平日の日中しか開いていないことに注意しましょう。

家電量販店

多くの家電量販店で回収ボックスが設置されており、レジ付近や出入口の近くなど目につきやすい場所に置かれています。お店の営業時間なら回収ボックスの利用が可能なので、都合の良いタイミングで廃棄できることがメリットです。

回収ボックスには常にたくさんの小型充電式電池が入っています。発火事故を防ぐためにも絶縁処理を忘れないようにしましょう。

メーカーの回収サービスを利用する

JBRCに加盟しているメーカーのなかには、自社製品の不要となったモバイルバッテリーを回収してくれる場合もあります。

廃棄をしたいモバイルバッテリーのメーカーを調べ、自主回収を行っているようであれば専用窓口に問い合わせて回収依頼を行いましょう。

モバイルバッテリーの製品でも有名なアイリスオーヤマでは、問い合わせのあと、メーカーに配送することで処分料は無料で引き受けてくれます。送料は別途かかってしまうので、重量や大きさなど事前に確認しておくと安心です。

不用品回収業者に依頼する

モバイルバッテリー以外にも、「不燃ゴミで捨てることのできないけど処分したいものがある」という場合には、不用品回収業者に依頼するのもひとつの手段です。

料金は発生してしまいますが、すぐに対応してくれることと、自宅まで回収に来てくれて重たい不用品などを運ぶ必要がないことが最大のメリット。

数が少ないと割高になってしまうため、回収を依頼したいものが複数溜まったときに利用するといいでしょう。回収費用は出張距離や業者によって異なるので、依頼する前に比較検討をしておくことがおすすめです。

特別な状態のモバイルバッテリーの廃棄方法

モバイルバッテリーの劣化が進み製品が膨張してしまっている場合や、リサイクルマークがついていない場合には、回収ができない可能性があるため注意が必要です。

特別な状態のモバイルバッテリーの廃棄方法を紹介します。

リサイクルマークがない

回収が可能なリチウムイオン電池やニッケル水素電池、ニカド電池のなかでも2001年に「資源有効利用促進法」が施行される前の製品には、リサイクルマークがついていないものがあります。

この場合はマークがなくてもJBRC加盟企業の製品であれば回収の対象となるため、回収ボックスの利用が可能です。

しっかりと絶縁処理を行ったのち、家電量販店や自治体、製造メーカーでの回収を利用しましょう。

ふくらんでいる

モバイルバッテリーに用いられるリチウムイオン電池が劣化すると、電解質が酸化しガスが発生してしまいます。数年使用したモバイルバッテリーがふくらんでいるように感じるのは、このガスが内部に溜まっていることが理由です。

膨張してしまったモバイルバッテリーは、危険性が高くなっているので回収ボックスに入れられません。廃棄を行うには、製造メーカーや販売店に回収依頼をするか、不用品回収業者に処分を依頼する必要があります。

電池式のモバイルバッテリー

乾電池を使用して充電を行うタイプのモバイルバッテリーは、容器と電池を分別して自治体の回収基準に従うことで処分が可能になります。

乾電池専用の資源物回収ボックスの利用のほか、地域により不燃ゴミとして廃棄できるところもありますが、いずれにしても絶縁処理を行っておくと安心です。

乾電池を使用したモバイルバッテリーはJBRCの回収対象外なので、誤って回収ボックスに入れてしまわないよう気をつけましょう。

モバイルバッテリーの廃棄のタイミング

モバイルバッテリーは劣化が進むと場合によって危険性が高くなる恐れがありますが、機能に問題なく使用できていると、適切な廃棄のタイミングが分かりづらくもあり注意が必要です。

モバイルバッテリーの廃棄の目安について解説していきます。

平均寿命は約2年

モバイルバッテリーの充電使用回数の上限はおおよそ300〜500回程度です。モバイルバッテリーの使用頻度にもよりますが、2日に1回のペースで使用した場合、2年程度で寿命がくる計算になります。

寿命を過ぎて使用を続けていると不具合を起こす原因にもなるため、大体2年を目安に買い替えることがおすすめです。

充電時間が伸びる

モバイルバッテリーは充電と放電を繰り返すことで劣化していき、これが進むと充電にも時間がかかるようになってきます。

モバイルバッテリーは外出時の予備として携帯される方も多く、充電時間が延びることはストレスに感じてしまいかねません。

時間が経っても十分に充電がされていないようになってくれば、そろそろ買い替えのサインであると言えるでしょう。

バッテリーが熱くなる・変色する・膨らむ

モバイルバッテリーの劣化が進むと、内部にガスが溜まり膨張や変色などの異変が生じます。モバイルバッテリー本体が熱をもっている状態は、発火や爆発の危険性が高くなっているため注意が必要です。

そのまま使用を続けることは大変危険なので、バッテリーに異変を感じた際には使用をやめ適切に廃棄しましょう。

そのほかのモバイルバッテリーの手放し方

役割を終えたモバイルバッテリーは適切に廃棄することで手放せますが、未使用であったりまだ状態が良かったりするものは、廃棄でなく買取やフリマ・オークションに出すことも可能です。

廃棄以外のモバイルバッテリーを手放す手段を紹介します。

買取に出す

状態が良く寿命が長く残っているモバイルバッテリーであれば、買取店にて買取ってもらうことが可能です。

売却時には説明書や購入時に本体が入っていた箱なども一緒に持って行くと、より高額で買取ってもらえる可能性があります。

しかし、モバイルバッテリーは普段携帯するものなので、使用回数が浅くても傷や汚れがつきやすく、見た目の状態が良くないと買取不可となる場合もあるため注意しましょう。

機能性の高い製品や、人気メーカーの商品だと高価買取も期待できます。処分する前に査定に出してみることがおすすめです。

フリマ・オークションに出す

フリマやオークションであれば金額を自由に設定できるので、買取よりも得をする可能性があることがメリットです。

一方で、売れるまで自宅で保管しておく必要があることや、購入者とのやりとりから発送まですべて行わなければならない点がデメリット。

実際に取り引きが行われている相場などを確認しながら、金額設定を行うといいでしょう。少しでも高く売りたい方におすすめの方法です。

モバイルバッテリーは表記を確認して安全に廃棄しよう

モバイルバッテリーの廃棄方法や、通常通りの廃棄ができないケース・処分以外の手放し方などについて紹介してきました。

寿命を迎えたモバイルバッテリーは決して不燃ゴミとして出さず、JBRC加盟企業の製品であるかの確認や、回収ボックスの場所を調べて適切に処分することが重要なポイント。

また未使用のものや状態の良いものは処分する前に買取店やフリマ・オークションを活用してみるのもおすすめです。

状態をよく確認して、安全にモバイルバッテリーを廃棄しましょう。

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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