金継ぎとは? 伝統技法のやり方とメリット・デメリットを紹介

  • 2024年10月18日

長い間愛用してきた器が欠けてしまった、落として割れてしまった。そんな時に活用できるのが、器の修復技法である「金継ぎ(きんつぎ)」です。

古くから伝わる伝統技法であり、ものを大切に使う日本ならではの発想として、世界からも注目を集めています。
この記事では、伝統技法である金継ぎがどのような流れでおこなわれるのか、やり方やメリット・デメリットを詳しくご紹介。お気に入りの器を修復したい方、金継ぎにチャレンジしてみたい方は、ぜひ参考にしてください。

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金継ぎ(きんつぎ)とは

金継ぎとは、日本に伝わる伝統技法の一種。欠けてしまったり割れてしまったりした器を、漆・金粉(金属の粉末)を用いて修復する方法です。

漆を接着剤のように活用することで、損壊した部分を修復し、元の形を取り戻します。漆で修復した箇所を金粉で装飾するため、見た目的にも美しいのが特徴です。漆は乾燥させると体に無害な天然素材なため、修復後は食用の器としても活用できます。

金継ぎの方法

金継ぎの基本は、漆を用いて器の修復をすることです。しかし、これだけではどんな作業か想像しにくいですよね。

ここからは、金継ぎの基本的なやり方・完成までの流れをご紹介します。金継ぎできる素材についても解説するので、実際に金継ぎを始める前にぜひチェックしてみてください。

金継ぎのやり方・完成までの流れ

金継ぎの方法は、キレイに割れているか、器に欠けが見られるかで異なります。まずは割れている器の金継ぎ方法です。

  1. 割れている箇所に漆を塗る
  2. 割れた器同士を接着する
  3. 接着部分を漆でコーティング
  4. コーティング部分に金粉を蒔いて乾かす
  5. 完全に乾いたら完成

次に、欠けている部分を修復する方法です。

  1. 欠けている部分に漆を塗る
  2. 欠けを補うために、修復パテとして「刻苧漆」を作成する
  3. 刻苧漆で欠け部分を埋める
  4. 接着部分をコーティングする
  5. コーティング部分に金粉を蒔いて乾かす
  6. 完全に乾いたら完成

割れた破片を漆で貼り付けるのが、金継ぎの基本です。貼り付ける際に漆の量が多いと、上記の工程に加えて、はみ出た漆を削り表面を滑らかにします。金継ぎしたい器の状態に合わせて、やり方を変えると良いでしょう。

金継ぎできる素材・できない素材

金継ぎで主に修復できるのは、食用・観賞用に作られた陶器・磁器類です。以下のような素材だと、金継ぎが難しいとされています。

  • ガラス
  • 漆器(木)

どちらも職人さんによっては対応可能ですが、修復が困難とされています。素人で修復するのは難しいと考えたほうがいいでしょう。

また、金継ぎした器は高温・長時間の浸水に耐えられません。直火にかけて使用する土鍋や、お水を入れて利用する花瓶なども、金継ぎでの修復には向いていません。

金継ぎのメリット

金継ぎして修復するのには、以下のようなメリットがあります。

  • お気に入りの器がまた使えるようになる
  • デザインにアクセントを与える

それぞれのメリットについて、詳しくご紹介します。

お気に入りの器がまた使えるようになる

金継ぎは修復技法のため、今まで使用してきた器を改めて使用できるようになります。長年愛用してきた器や、両親から引き継いで大切に保管していた器など。お気に入りの器をまた使えるようになるのが、金継ぎのよさとなります。

金継ぎで修復するのは、時間や手間がかかるため、なかなか辛抱が必要です。しかし、時間と手間をかけた分、今まで以上に愛着も湧くようになります。お気に入りの器が欠けたり割れたりして悲しんでいる人には、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

デザインにアクセントを与える

金継ぎは漆で修復後に、金粉をまいて見た目を整えます。今までの器のデザインに加えて、ゴールドやシルバーの色が入ることで、デザインにアクセントを与えてくれるのがメリットです。

割れ方によって金継ぎの見た目は全く異なります。金継ぎした器は、たとえ量産された作品でも、世界に1点だけの作品になるのが魅力です。

金継ぎのデメリット

逆に、金継ぎには実践する上でデメリットもあります。それが以下の2つです。

  • 作業に時間がかかる
  • 素人は専用キットの購入がないと難しい

それぞれ詳しく解説していきます。

作業に時間がかかる

金継ぎは、まず漆を接着部分に塗布して乾燥させます。次に器同士を接着したり欠けを補ったりしてまた乾燥、コーティングをしてから乾燥と、丁寧に行う作業だからこそ時間がかかるのがデメリットかもしれません。

器が割れてしまったから金継ぎをやろうと思っても、長期間かかる修復方法だと、どうしても最初の一歩が踏み出しにくいですよね。素材の入手が難しそうという印象もあり、初心者がなかなか手を出しづらいところが金継ぎの難点と言えるでしょう。

素人は専用キットの購入がないと難しい

やり方をきちんと調べれば、一般家庭でも金継ぎによる修復が可能です。しかし、素人がやる場合はどうしても接着が不格好になったり、欠けをうまく補えなかったりします。見た目・使い心地を優先したい方は、自分でやるよりもプロに依頼するのが確実でしょう。

初めて金継ぎをやる方だと、最初から本格的に道具を揃えても上手く活用できない可能性が高いです。自分で修復したい方は、まず説明書が付属している専用キットの購入や、プロが教えてくれる体験スペースへ行ってみることをオススメします。

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店舗名おたからや
営業時間8:00〜21:00(問い合わせ)
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買取方法店頭、出張
会社名株式会社いーふらん
古物商許可番号神奈川県公安委員会 第451380001308号
査定士
その他特徴

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金継ぎは、壊れた器を再利用できるようにする日本の伝統技法です。金属の粉末を用いることで、器に新しいデザイン性を与えてくれます。

見た目にも華やかな修復方法なため、思い出の器をよみがえらせたい方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。初心者の場合は、必要な素材が揃っている専用キットの購入がおすすめです。

本記事の画像・買取実績・価格・口コミなどの出典
出典:おたからや,Google

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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