電子書籍が広まって、中古として買取される未来が来るかもしれない

  • 2024年5月22日
電子書籍買取

みなさんは電子書籍は利用していますか?
AmazonのKindle、楽天のKoboなど、電子書籍端末は様々です。
かつてはSONYがReaderという電子書籍サービスを行っていましたが、今ではKoboに統合され電子書籍のシェア争いは落ち着きました。
恐らく上記の2つのサービスが今後、電子書籍の業界を牽引していくでしょう。
ようやく落ち着いたと思われる電子書籍業界ですが、海外では少しおもしろい動きが出ています。
今回はそんなニュースを紹介しつつ、今後の電子書籍の話をしていきたいと思います。

あなたの売りたいものの
\一番高い買取価格がわかる/

アマゾンが取った特許の話

電子書籍買取

全ての話の始まりは、以下のニュースがきっかけでした。

「電子書籍の古本」はじまるかも。データの中古売買の特許とりました by アマゾン

これは2013年にアメリカのアマゾンが「電子書籍データの中古品売買に関する特許を取得した」という内容です。
電子書籍といえばもちろん電子データなのですが、そのデータの中古品を売買する特許と考えられます。
同じように理解した日本の複数のニュースサイトが「アマゾンが電子書籍の中古販売を行う」と報じました。
もちろん、そのニュースを読んだ人は「え?電子データって中古があるの?」と思うはず。
そこで情報が錯綜したまま、遠い先の未来のことといっていつの間にかこのニュースが今後取り上げられることはありませんでした。

つまりどういう事?

結局このニュースは様々な憶測を呼んだまま続報がありません。
今回は、散らばったまままとめられることがない情報をまとめてみたいと思います。

本と電子書籍の最大の違い

この特許のニュースには「本と電子書籍の最大の違い」が大きく関係してきます。
恐らく最も多くの人が「電子データに中古があるの?」と思うはずです。
結論から言うと、電子データに中古品という概念はありません。
データは劣化することがないので永遠にそのままです。

紙の本の特徴

例えば紙の本と言うのは「データを紙に印刷した物の集合体」と分類できます。
つまり、価値があるのは「本」という物理的な印刷物なのです。
もちろん人の手に取ることができる物理的な物質は、劣化します。
時間や環境によって本はどんどん日焼けし、破れ、状態は悪化していきます。
古本とは、劣化した物体に価値をつけているために存在するのです。
なぜなら、印刷されている本の内容は永久に変わることはありませんよね?
変わっているのは本という紙の物体の状態だけなのです。

電子書籍の特徴

対して、電子書籍と言うのは「出版物のデータ」と分類できます。
価値があるのは「データ」という電子的なものになります。
この「データ」というものは様々なものに転送できるのが最大の特徴です。
私たちが手にするiPadやKindleなどで楽しむことができるのです。
そのiPadやKindleは時間や環境によってどんどん劣化します。つまり、これが本です。
本であるiPadやKindleは劣化するにつれてその価値はどんどん下がります。
書籍のデータは全く劣化することが無いので、その価値は永遠に下がることがありません。

2つの違いのまとめ

2つの違いについてはわかってもらえたでしょうか?
従って冒頭の「電子書籍に中古品という概念は無い」ということになるのです。
じゃあ次に疑問に思うのが「中古品が無いならアマゾンの特許はどういうことなの?」ということです。
多くのニュースサイトやまとめブログが、ここで終了しています。
以下で、ウリドキ的にみた今回の特許についてを説明していきたいと思います。

アマゾンの特許の意味

2013年にアマゾンが取得した「電子書籍データの中古品売買に関する特許」について解説していきたいと思います。
上で「電子書籍データに中古品は無い」という結論が出ているので、その前提でお話していきたいと思います。

売買がされるのは「データ」ではない

この特許で外すことができないポイントは、データの中古品売買が行われるわけではないと言うこと。
売買されるのは、「電子書籍データ」にアクセスするための「鍵」なのです。
電子書籍データは紙の本と違い、様々な機械で読むことができます。
iPadやKindle、パソコンやスマホ、全ての機械にコピーが可能なのです。
でも、そんなことをしたら電子書籍は売れなくなってしまいます。

そのカギは「鍵」

そこで電子書籍には鍵がかけられています。
アマゾンを始めとする電子書籍の販売サイトではその「鍵」を売買しているのです。
つまり、そのデータにアクセスする権利を販売しています。
利用者である私たちは、その「鍵」を購入することでデータにアクセスできるようになるのです。

アマゾンの特許は「鍵」の移動をできるようにするもの

全ての話をまとめた上で、今回のアマゾンが取得した特許の意味を解説していきます。
今回のアマゾンの特許は「鍵」に対しての特許ということです。
電子書籍のデータにアクセスできる「鍵」を手に入れた私たちは、晴れて電子書籍を楽しむことができます。
しかしその電子書籍を読み終わり、もう読まないとなった時にはどうすればいいのでしょうか。
現状ではその「鍵」は私たちしか所有できず、他人に譲ることができません。
しかし、そこを可能にする特許こそが今回のアマゾンの取得した特許なのです!

中古になるのは「鍵」

他の人に鍵を譲れるようにするのが今回のアマゾンの特許なのです。
それによってもう読まない電子書籍を中古として売れますということになります。
そこで「電子書籍の中古市場」というものが誕生します。

電子書籍を買取してもらう未来

電子書籍の中古市場というものが誕生すれば、当然買取店が生まれます。
紙の本と同じように電子書籍を古本として売買できるようになります。
ここで気になる点をまとめていきます。

中古の電子書籍はいくらで買取してもらえるの?

中古品を売りたいとなったらもちろん気になるのはここですよね。
結論から言うと、そこまでの詳細は決まっていないのです。
今回のアマゾンの特許はやっとこれから電子書籍のデータのやり取りをできるようになるかもしれないと言うレベルの話です。
ここから電子書籍の中古市場が生まれて、買取店が生まれるのはもっと未来の話です。

いつになったら電子書籍を買取してもらえるの?

これももちろん気になるポイントです。
しかし、こちらについても何も詳細は決まっていないのです。これから電子書籍が一般まで広まって、その時に初めて今回のアマゾンの特許が役に立つ日が来そうです。

まとめ

今回のまとめです。
アマゾンが取った特許が、電子書籍の可能性を広げる大きな一歩となりそうです。
電子書籍がもっと一般的になり、誰もが手にできる時代がくれば、今回の特許は必ず新しいサービスにつながるものになるでしょう。
まだまだ先の話と片付けてしまうのは簡単ですが、こうして少しづつ新しい技術が開発されていくのはわくわくしますよね。
きっと電子書籍が当たり前のものになり、電子書籍の中古が当たり前のように買取される時代が来るでしょう。
人の生活に関る全てのモノに売り時があるように、電子書籍にも必ず売り時が来ます。
時代が変わって周りの環境が変化しても、ウリドキネットは全てのモノの売り時をお知らせできるサイトを目指していきます。

古本・漫画・コミックを買取比較するなら「売りドキ」

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

無料

60秒

一括査定で最高額を調べる