エルメスの代表作「バーキン」ですが、「欲しいけど価格が高い」と感じている方は多いでしょう。なかには「なぜバーキンは高いの?」と疑問を抱いている方もいるかもしれません。
そこで本記事では、エルメスのバーキンについて、価格が高い理由を徹底解説します。人気の理由はもちろんのこと、資産価値にも触れているので、購入を検討している方は参考にしてみてください。
- バーキンが高い理由を知りたい
- バーキンの定価・買取相場を知りたい
- おすすめ買取店を知りたい
エルメス「バーキン」の定価
バーキンは4種類のサイズに分かれていて、それぞれ素材によって値段が変わります。
2023年のそれぞれのサイズの定価を表にまとめてみました。
サイズ(cm) (横×縦×幅) | 種類 | 定価(税込) | |
---|---|---|---|
バーキン25 | 25×21×13 | トリヨンクレマンス・トゴ | 1,340,000円 |
エプソン | 1,310,000円 | ||
ヴォー・スイフト | 1,400,000円 | ||
バーキン30 | 30×22×16 | トリヨンクレマンス・トゴ | 1,490,000円 |
エプソン | 1,460,000円 | ||
ヴォー・スイフト | 1,390,000円 | ||
バーキン35 | 35×27×18 | トリヨンクレマンス・トゴ | 1,640,000円 |
エプソン | 1,580,000円 | ||
ヴォー・スイフト | 1,530,000円 | ||
バーキン40 | 40×29×21 | トリヨンクレマンス・トゴ | 1,770,000円 |
(2024/03/01時点)
バーキンは近年定価が上がってきていて、それに伴って中古品の買取額も上がってきています。
その理由として大きいのが新型コロナウイルスの流行です。
2020年のパンデミック当時、世界の経済活動はほぼストップし、エルメスでも生産販売の流れが止まりました。以降物価も変動し、現金の価値が揺らぐなかで注目されたのが、資産価値の変わらないブランド品です。
資産としての需要が高まり供給量が下がったことで、相対的にさらにバーキンの希少性が高まったため、現在の定価価格がつけられました。
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エルメスのバーキンはなぜ高い?
エルメスのバーキンが高い理由は、主に以下の5つです。
- 一つひとつが職人による手作りだから
- 使用している素材が高品質だから
- 歴史と伝統によるブランド力が強いから
- アフターケアが充実しているから
- 一部の顧客しか購入できないから
それぞれ次で詳しく見てみましょう。
一つひとつが職人による手作りだから
エルメスのバーキンは1つ1つが厳選された職人の手による手作りのバッグです。
季節や気温、湿度など様々な条件で変化する皮。その扱いにくい皮を熟練された技によってひと針ずつ縫い上げていきます。バーキンの内側に、作った職人や時期を示すIDが刻印されていることがその証です。
職人はバッグ制作工程の全てを1人でこなすため、大量に製作することができません。そのため数が限られてくることで希少価値が上がり、値段が高額になっていきます。
使用している素材が高品質だから
高品質な天然素材の皮革を使用していることが、エルメスのバーキンが高価になる理由の1つです。
世界中にある皮革の卸売業者のことを「タンナー」と呼び、各ブランドごとに提携するタンナーが決まっています。
エルメスは、なかでも質が高いといわれる「アノネイ社」「デュプイ社」と契約。そして各社が持つ高品質の商品のなかから、最高級のものを使用して作るのがバーキンです。
バーキンの価格は、一度購入すれば一生使える品質の素材だからこその価格といえます。
歴史と伝統によるブランド力が強いから
1837年の創業当時のエルメスは、フランスの貴族が使用する馬具を作るブランドでした。職人技で作られるエルメスの馬具は多くの貴族に気に入られていました。
しかし馬車から車へ生活が移行するなか、エルメスもブランドの方針を転換することになり、現在の皮革製品中心のブランドに転身します。
ブランドの方針転換のなかでも、エルメスは「職人技の継承」をポリシーの1つとして掲げ、品質を守り続けてきました。
その質は、形が変わってもフランスの高貴な人たちに愛され、今もブランドのイメージとして定着しています。
受け継がれてきた歴史と伝統への信頼と「高貴な人が使うブランド」というブランドイメージが最も反映されたのが、エルメスの最高級バーキンです。
アフターケアが充実しているから
バーキンはデザインもカラーもシンプルなものが多く、強度もあり、一生使えるバッグだといわれています。
しかしバッグを使っているうちに、どうしても起こってしまうのが、金具の破損やステッチのほつれです。
そんな時にエルメスへリペアに出すと、専門のスタッフがきれいに修理してくれます。
しかしバーキンは、それだけではありません。刻印されたIDから割り出した職人が、直接リペア作業をしてくれるのです。
自分のバッグのことを一番知り尽くしている製作者に見てもらえるのは安心ですね。
一部の顧客しか購入できないから
バーキンはエルメスの直営店に行けば、誰でも買えるという品ではありません。
まずエルメスの会員になり、エルメスでアイテムを何度も購入し、エルメスのヘビーユーザーにならなければなりません。その価格だけでも約500万円程かかるといわれています。
そしてバーキンが入荷すると、ヘビーユーザーになった会員に店側から購入を持ちかけるので、そこではじめて購入することができるのです。
バーキンの入荷の目安は半年に1回ほどです。
客側からの購入時期の指定や、色・素材・金具の色などの指定は一切できません。
それでも購入したいという人が多く、さらに希少価値が高まったことが、現在のバーキンの高額な価格の理由の1つです。
バーキンが買えないのはなぜ?
バーキンが一部の顧客にしか販売されていない理由は、職人の手仕事によって作られているためです。バーキンは、裁断から縫製まで、すべての製造工程を職人が丁寧に行うため、ひとつ作るために2日以上かかると言われています。
また、製造に携われる職人も限られており、大量生産が困難です。通常のアイテムと同じように出荷すると各店舗に十分な在庫が行き渡らず、きわめて一部の顧客に限る必要があります。
値上がり続き。バーキンの定価が高騰している理由
出典:エルメス
バーキンの定価高騰の背景には、エルメス自体の価格改定があります。
2020年以降、新型コロナウイルス流行やウクライナ情勢などの影響から、原材料や人件費、輸送費など製造・販売にかかるコストが高騰しました。そのため、2022年から2023年にかけてエルメスの製品全体が値上げされています。
特に、ただでさえ生産数が少ないバーキンは品薄になり、需要が供給を大きく上回ったことも定価高騰に影響しました。また、バーキンは限られた職人のみが手がけており、後継者となる職人の確保がむずかしい点も値上がりがつづく理由のひとつです。
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20年前の値段はいくら?
バーキンは35年以上定価が上がりつづけていると言われています。20年前のバーキン25の平均価格は約50万円、バーキン30は約90万円でした。
一方、2020年代のバーキンの平均価格は、バーキン25が約120万円、バーキン30が約160万円です。定価を比較すると、20年の間でバーキン25は約2.4倍、バーキン30で約1.8倍の値上がりしていることが分かります。
バーキンの資産価値
バーキンは、新品・中古品ともに高い価格で取引されていますが、ここでは実際の資産価値について考えてみましょう。
バーキンはもともと市場への供給が少ないうえ、エルメス公式が一部の顧客にしか販売していません。価値が下がりにくく、モデルによっては買取価格が定価を上回ることもあり、高い資産価値が見込まれるアイテムです。
資産価値の高さから、ファッションアイテムとしてではなく、投資目的でバーキンを購入する層も一定数います。
中古市場でも高い?バーキンの買取価格相場
商品名 | 定価 | 買取価格 |
---|---|---|
バーキン 30 クロコダイルポロサス | 6,853,000円 | 3,000,000円 |
バーキン25 トゴ トープ | 1,474,000円 | 1,100,000円 |
バーキン 30 トリヨンクレマンス×キャンバス | 1,639,000円 | 1,100,000円 |
バーキン 25 ヴォーエプソン | 1,441,000円 | 1,000,000円 |
バーキン 30 ヴォーエプソン | 1,606,000円 | 900,000円 |
エルメス バーキン 35 トゴ | 1,804,000円 | 800,000円 |
バーキン30 トゴ ブルージーン | 1,639,000円 | 800,000円 |
バーキン 25 トリヨンクレマンス | 1,474,000円 | 750,000円 |
バーキン 35 トリヨンクレマンス | 1,804,000円 | 700,000円 |
バーキン 40 トリヨンクレマンス | 1,947,000円 | 600,000円 |
バーキンは生産数の少なさから、新品正規品の入手がむずかしく、中古市場で高いニーズを維持しています。定価は各サイズ140万~200万円前後です。なかには700万円近くで販売されているモデルもあります。
買取相場は50万円以上で、買取率はほとんどが30~50%と高めです。モデルによってはプレミアがつき、買取価格が数百万円にものぼるアイテムや買取率70%前後を示すケースもあります。
また、限定モデルなど特に希少価値が高いモデルであれば、定価を超える買取額がつくこともあるでしょう。
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バーキンは、状態や素材、発売時期によって買取価格が大きく変動します。価値を正しく判断するには、バーキンの知識が豊富な査定士に見てもらうことが大切です。
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バーキン買取のおすすめ店
バーキンを売却するときは買取実績が豊富な買取店を利用することが大切です。
ここではバーキンの高価買取が期待できるおすすめ買取店を紹介します。
エルメスのバーキンは高品質かつ希少性が高い
この記事では、エルメス バーキンの価格が高い理由について解説しました。
長年世界中の女性から支持されており、これからも変わらない人気を誇るであろうバーキン。価格高騰の背景にはさまざまな要因がありますが、やはり「高品質」かつ「希少性が高い」ことが大きな理由だと言えます。
職人が手作りで仕上げているバーキンは、今後も品質面・流通量ともに大きく変わることはないでしょう。価値が下がる可能性が極めて低いため、今のうちに資産として購入を検討するのも良いかもしれませんね。