ダイヤモンドのカラーグレードとは?色ごとの特徴や価格を比較

  • 2024年10月21日
ダイヤモンドの カラーグレードとは?

ダイヤモンドのカラーにはグレードがたくさんあるため、何を選べばいいか、購入の決め手に悩んでいませんか?

ダイヤモンドのカラーは色のわずかな違いによって23段階に分類されています。その微妙な色の違いがダイヤモンドの価値に大きく影響を与える世界であり、ダイヤモンドのカラーグレードについて知っておくことは、良い買い物をするうえで重要です。

カラーグレードの分類数が多いからといって、カラーグレードの下調べをせずに知識がない状態でダイヤモンドを購入すると、買った後に思っていたダイヤモンドではなかったと後悔することになります。

ダイヤモンドは安いものではないため、良い買い物をするためにも、カラーグレードの知識は身につけておいてください。
本記事ではダイヤモンドのカラーグレードについて詳しく解説しています。お気に入りの一品に出会えるよう、ぜひ参考にしていただければと思います。

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ダイヤモンドのカラーグレード

カラーグレードは全23種類に分類され、5つのカラースケールによって構成されています。
カラーグレードとカラースケールがどのように分類されているのかを表にまとめました。

カラーグレードカラースケール色彩の評価
Dカラーレス無色
Eカラーレス無色
Fカラーレス無色
Gニアカラーレスほぼ無色
Hニアカラーレスほぼ無色
Iニアカラーレスほぼ無色
Jニアカラーレスほぼ無色
Kフェイントごくかすかな色味
Lフェイントごくかすかな色味
Mフェイントごくかすかな色味
Nベリーライトかすかな色味
Oベリーライトかすかな色味
Pベリーライトかすかな色味
Qベリーライトかすかな色味
Rベリーライトかすかな色味
Sベリーライトかすかな色味
Tライト色味あり
Uライト色味あり
Vライト色味あり
Wライト色味あり
Xライト色味あり
Yライト色味あり
Zライト色味あり

ここからは、特に人気の高いカラーについて詳しく説明します。

最高グレードの「Dカラー」は婚約指輪用として理想的

ダイヤモンドの色は無色透明であればあるほど価値が高くなり、カラーの中で最上位とされているグレードがDカラーです。

Dカラーは、無色透明で最も希少性が高く、最高級のダイヤモンドとして位置づけられています。

ダイヤモンドは婚約指輪で使用されることが多く、「純粋」や「無垢」といった言葉を連想させる無色が理想とされます。その理想に最も相応しいのが、無色透明なDカラーというわけです。そのため、Dカラーは婚約指輪の色として多くの人に選ばれています。

ほぼ透明の「Gカラー以上」も人気

カラーの最上級に位置づけられるDカラーは価格も高価になります。そこで、価格がDカラーよりも低いにもかかわらず、ほぼ無色であるGカラー以上も人気が高いです。

Eカラー、 Fカラー、GカラーはDカラーほどの無色透明さを持っていませんが、一般人の目では判断ができないほどのわずかな差であり、ほぼ無色に見えます。

特にダイヤモンドの平らな部分を上にして見るフェイスアップでは無色に見えるため、色の違いがわかりにくくカラーレスより安価であることから、高い人気を誇るカラーグレードとなっています。

カラーグレードごとの特徴

ここからは、カラーグレード別の特徴を解説していきます。

最高グレードの無色透明なDカラーからZにいくに従って黄色味が強くなることを表すカラーグレード。それぞれの特徴をチェックしてみましょう。

カラーレス (D,E,F)

無色である「カラーレス」はDカラー、Eカラー、 Fカラーの3つのカラーグレードを含みます。

婚約指輪にも使われるなど、カラーグレードの中で最も価値が高いとされるカラーです。
カラーレスの価格は、一般的に高価になっています。

Dカラー

Dカラーはカラーレスの中で最上級のグレードです。
Dカラーほどの無色透明さを持つダイヤモンドは数が少なく、カラーの最上級として評価されています。

Eカラー

カラーレスの中でDカラーの次に格付けされているのがEカラーです。

Dカラーとの色の差は一般人の目では認識できないほどの無色であり、プロのグレーダー(ダイヤモンドのグレードを見極める人)でも比較対象がないと判別できないほどだと言われています。そもそも一般的な光源では肉眼で確認することすらできません。

Fカラー

カラーレスの最後に格付けされているのが Fカラーになります。
Eカラーと同じく一般人の目ではその差がわからないほどで、一般的な光源では肉眼で確認することはできないと言われています。

ダイヤモンドの尖った側を上にして覗くフェイスダウンで、プロのグレーダーが僅かな色を認められるかどうかの世界です。

ニアカラーレス(G,H,I,J)

「ニアカラーレス」はほぼ無色として評価され、Gカラー、Hカラー、 Iカラー、Jカラーが対象です。

フェイスアップの状態では無色に見えるため、その差を素人が確認するのは困難とも言われるほど。

価格帯はカラーレスと比較して安価になるため、色の違いを判別できないニアカラーレスを購入する人も多くいます。

Gカラー

ニアカラーレスの中で最上位に格付けされているのがGカラーです。
カラーレスと比較してもカラーの質が劣らないため、カラーの質と価格の安さを兼ね備えた良質なカラーグレードとして高い人気を誇ります。

熟練したグレーダーでも注意深く比較して、カラーレスとの違いがわかるほどです。

Hカラー

Gカラーの次のグレードがHカラーです。
フェイスアップの状態ではプロのグレーダーでも見分けるのが困難であり、比較対象がないとその色味を確認するのは難しいと言われています。

Iカラー

HカラーのグレードがIカラーです。
大粒のダイヤモンドであれば一般人の目でも色味を確認できます。ただし、小粒でかつフェイスアップの状態では熟練のグレーダーでも一般的な光源では確認することが難しいでしょう。

Jカラー

ニアカラーレスの最後のグレードがJカラーです。
Iカラー同様、大きいダイヤモンドであれば一般人の目でも色味を確認できる程度ですが、小さいダイアモンドのフェイスアップ状態では、プロのグレーダーでも一般的な光源下で確認するのは難しいと言われています。

フェイント(K,L,M)

ごくかすかな色味であるカラースケールとして評価される「フェイント」はKカラー、Lカラー、Mカラーの3つのカラーグレードを含みます。

どの角度からも黄色味を感じるのが特徴です。ただし小さいダイヤモンドの場合は、無色に見える場合もあります。

ベリーライト(N〜S)

「ベリーライト」にはNカラー、Oカラー、Pカラー、Qカラー、Rカラー、Sカラーの6つのカラーグレードがあり、かすかな色味として評価されています。

明るい黄色味を帯びており、どの角度からでも色味を確認することができるカラースケールです。

ライト(T〜Z)

「ライト」はTカラー、Uカラー、Vカラー、Wカラー、Xカラー、Yカラー、Zカラーの7つのカラーグレードがあり、色味ありとして評価されています。

ベリーライトより明るい黄色味を帯びており、フェイスアップ・フェイスダウンの状態でも強い黄色味を確認することができるカラースケールです。

カラーグレードごとの価格の違い

カラーグレードの種類とその特徴について解説してきましたが、カラーグレードごとに取引価格はどのように設定されているのでしょうか。

実際に購入する場合、よりグレードの高いカラーを選びたいと思っても価格によっては購入が難しく検討する必要が生じます。

そこで今回は、0.5カラットを例にダイヤモンド取引所の価格指数をまとめました。
なお、I F、VVS1、VVS2、VS1、VS2、SI1、SI2は透明度を表すクラリティの評価等級であり、左側にいけばいくほど透明度が高く高価であることを示しています。

ダイヤモンド取引所価格指数 0.5カラット(2022年9月12日)

IFVVS1VVS2VS1VS2SI1SI2
D355,652円293,614円262,837円241,318円214,517円178,586円149,744円
E272,634円287,244円259,051円236,421円214,004円168,561円140,582円
F271,175円255,613円245,112円219,725円204,389円162,980円137,816円
G239,009円239,548円231,710円207,413円186,459円160,138円138,067円
H221,233円213,777円219,199円196,905円180,958円153,855円135,931円
I184,615円184,750円181,816円164,759円151,419円132,009円126,379円
J160,253円144,475円141,698円132,968円121,947円122,414円115,254円
K143,239円126,644円113,086円107,328円102,793円93,038円94,150円
L137,391円112,801円101,160円90,273円85,715円87,947円76,312円
M122,123円103,005円86,755円82,676円75,655円74,009円66,814円

出典:Diamond Bourse

カラーレスの場合、カラーグレードの差額は10,000円ほど(IFのDとEやVVS1のEと F、VS1のEと Fを除く)となっており、+10,000円で一つ上のカラーグレードを選べるようになります。

ただし、カラーレスはグレードによる色の違いが肉眼ではわかりません。そのため、最上級のカラーを求めないのであれば、カラーレスとほぼ同程度であるGカラーを選ぶのが良いでしょう。相場にもよりますが、Eカラーより約30,000円安く購入できるのでおすすめです。

カラー以外の4Cにも注目

ダイヤモンドのカラーは、価格を決める指標の一つとして使用されますが、カラー以外にも価格を決定する指標があることをご存知でしょうか。

それが、4C(ヨンシー)と呼ばれるもので、ダイヤモンドの価値を評価する最も代表的な指標となります。

4Cはカラーの他、

  • カラット
  • クラリティ
  • カット
    の4項目で構成されています。

4CはGIA(米国宝石学会)が定めているダイヤモンドの国際的な品質評価基準です。

カラット

カラット(Carat)はダイヤモンドの重さを表す重量単位のことで、重くなればなるほどその価値は高くなります。1カラットは0.2gで直径は6mmほどです。特に大きな原石は希少であるため、価値が上がる要因になります。

電子デジタル天秤を使用して1,000分の1カラットまで正確に測定し、少数第3位を8捨9入もしくは少数第3位まで表示するのが一般的です。

クラリティ

クラリティ(Clarity)は透明度のことで、内部に含まれる不純物や外部の傷の少なさを表します。不純物が少ないほど価値が高いと判断されるのが一般的です。

透明度は6つのグレードに分類され、さらに11の等級により評価されます。

評価が高い順に、フローレス(FL)、インターナリーフローレス(IF)、ベリーベリースライトリーインクルーデッド(VVS1・VVS2)、ベリースライトリーインクルーデッド(VS1・VS2)、スライトリーインクルーデッド(SI1・SI2)、インクルーデッド(I1・I2・I3)と呼ばれます。

カット

カット(Cut)は輝きのことで、ダイヤモンドを加工する技術による美しさを評価します。原石の美しさがどれくらい引き出されているか、バランスや研磨状態、対称性から総合的に判断されるのです。

カットグレードは、Excellent(最上級品)、VeryGood(理想的)、Good(良好)、Fair(やや劣る)、Poor(劣る)の5段階に分類されており、カットの評価が高いほど効率よく光を反射し美しく輝きを放ちます。

カラーグレードの特徴を知って好みのダイヤモンドを購入しよう!

本記事ではダイヤモンドのカラーグレードについて種類や特徴、価格相場を解説してきました。

カラーはダイヤモンドの価値を決める要因の一つであり、購入時の価格にも影響します。
もちろんカラーグレードが上がれば良質になる一方で、購入価格も高くなり購入ハードルも上がるでしょう。

カラーグレードは、肉眼で把握できないほど細やかに区分されています。価格と相談しつつ、自分が満足いく好みのグレードを購入してみてはいかがでしょうか。

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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