仏壇の処分は5通り|処分前・処分後の注意点も詳しく紹介!

  • 2024年7月3日

仏壇を処分する理由はさまざまです。仏壇を引き継ぐ人がいない、新しい引っ越し先に置く場所がないなど、どうしても処分が必要な時があります。

しかし、仏壇はゴミ捨て場に簡単に捨ててもよいのか不安になりますよね。大型ごみとして仏壇を処分したり、勝手に解体しても問題がないのか誰に聞いてよいかわかりません。

そこで本記事では、仏壇の処分方法について解説しています。宗派によって処分方法が違う場合もありますが、一般的な処分方法を紹介していますので、ここで説明した方法で処分すれば、間違っていると指摘されることはまずないでしょう。

また仏壇を処分する前後のチェック項目も紹介しているので、安心して処分できること間違いなしです。さらに、最近の仏壇の設置方法や形なども解説していますので、ぜひ参考にしてください!

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仏壇の歴史

ここでは仏壇の歴史を紹介します。歴史的な価値を知り、どのような仏壇があるかを知っておくと、処分の際に役立つかもしれません。

仏壇の処分を考えている方こそ、理解を深めておきましょう。

古くは鎌倉時代から

日本に仏壇が広まったのは、鎌倉時代からと言われています。

当時、仏壇は貴族や役人などの貴族階級の文化でした。日本では仏教が広がり始め、中国の禅僧によって儒教の祭具であるお位牌が持ち込まれた時期でもあります。

室町時代には、浄土真宗の蓮如上人(れんにょしょうにん)によって、門徒を中心に仏壇文化が広がりました。

その後、仏壇はさらなる広がりを見せ、他の宗派にも広がります。庶民の間でも仏壇を持つようになったのは江戸時代に入ってからです。

現在は色々なかたちの仏壇がある

仏壇は金仏壇・唐木仏壇・現代仏壇と、大きく分けて3つの種類があります。

仏壇が広まった時代と現在の生活様式はまったく異なるので、仏壇のかたちも変化してきました。現代の様式に合わせた仏壇が現代仏壇と言われています。

現代仏壇は、現在の住宅事情に合わせたものなので、形はさまざま。また、使用される素材や施される加工が異なり、仏壇によって販売価格に差があります。

仏壇を処分する大きな方法5通り

ここでは、仏壇の処分方法を5つ紹介します。すべて把握して、自分の状況に合った処分方法を見つけましょう。

また、それぞれかかる費用が異なるので、簡単に比較できるよう処分費用相場を表にしました。ぜひ参考にしてください。

処分方法処分費用相場
自治体に粗大ゴミとして依頼する400〜2,800円(渋谷区)
菩提寺に引き取ってもらう10,000~100,000円
仏具店に引き取ってもらう20,000~80,000円
業者に処分してもらう5,000~10,000円
リサイクルショップに買取ってもらう買取価格分もらえる

参考:粗大ごみ受付センター、お仏壇のはせがわすぐ片付け隊

それぞれの自治体に粗大ゴミとして依頼

仏壇は、自治体に粗大ゴミとして引き取ってもらうことができます。仏壇の中身は資源ごみや燃えないゴミなど、分別が必要です。

手順としては、コンビニや郵便局でリサイクル券を購入し、仏壇に貼付して収集場所に持っていきます。リサイクル券の金額は、地域によって異なるのでお住まいの地域のサイトで確認しましょう。

処分場へ直接持ち込み可能な自治体もあります。処分費用を少しでも抑えたい方には、おすすめの方法です。

菩提寺に相談する

菩提寺に相談すれば、仏壇の供養やお焚き上げをして引き取ってもらえます。

普段お付き合いがある菩提寺に相談するのが一般的ですが、お付き合いがなくても対応してくれる場合があるので、確認してみましょう。

費用はお布施という形で納めるので、明確な決まりはありません。一般的な費用相場は、10,000~100,000円です。

直接持ち込む手間と処分費用がかかりますが、供養とお焚き上げができる方法として把握しておきましょう。

菩提寺がわからないときは?

自分の家の菩提寺が分からない場合は、まず親族に聞いてみてください。

それでも分からない場合は、仏壇や戒名から宗派が分かるはずなので、宗派のお寺に問い合わせることで菩提寺が判明します。

菩提寺がない場合でも、同じ宗派であれば対応してくれるかもしれません。近くのお寺に確認してみましょう。

仏具店で引き取ってもらう

仏具店によっては仏壇を引き取ってもらえます。処分と同時に供養してくれる仏具店もあり、菩提寺に依頼することに抵抗がある方におすすめです。

菩提寺と異なり、処分費用が明確なこともメリットのひとつでしょう。費用は買取店ごとに異なり、大きさや運搬距離によって変動します。

費用相場は、20,000〜80,000円です。仏具店によって費用に差があるため、お店選びは慎重に検討しましょう。

業者に処分してもらう

不用品回収業者に依頼すれば、仏壇の処分が可能です。

業者によっては、処分と供養をセットで行えるので、供養を希望の方は対応している業者を探してみましょう。供養をしない場合でも、適切な方法で処分してくれる業者がほとんどです。

仏壇以外の不用品がある方や遺品整理を頼みたい方に適しています。また、家まで引き取りに来てくれるので、菩提寺やお店に持ち込むことがむずかしい方にもおすすめです。

リサイクルショップに買取をお願い

リサイクルショップに買取を依頼して、処分する方法もおすすめです。仏壇自体に値が付くことは少なく、使用されている金や銀などの貴金属に価値が付きます。

費用がかからず、買取価格をもらえる分お得に処分できることが大きなメリットです。ただし、仏壇を取り扱っていないお店もあります。事前に確認が必要です。

供養まで行っている買取店は少ないので、供養を希望している方は事前に菩提寺で済ませておきましょう。

仏壇を処分する前の注意点

仏壇は処分する前に注意すべきポイントがあります。ここでは、注意点を3つご紹介。

知らずに処分してしまうと、後悔することになるかもしれません。処分する前に確認しておきましょう。

仏具などのチェック

仏壇の中にある仏具は、確認してから処分するようにしましょう。

粗大ごみとして仏壇を処分する場合は、仏具などは分別して捨てる必要があります。リサイクルショップに買取に出す際には、仏壇以外の仏像など、値が付く可能性があるので、まとめて依頼しましょう。

処分方法によって仏壇の中身の処理も異なりますが、どのような処分方法でも事前に確認する必要があります。

大事なものがないか確認を忘れずに

仏壇の中には、遺影や遺影や家系図など、貴重なものが入っている可能性があります。また現金や通帳を入れたままにしている方もいるので注意しましょう。

自分で捨てて良いか判断できない場合は、親族などに確認してから処分すると間違いを防げます。

閉眼供養

閉眼供養は「魂抜き」とも呼ばれ、読経を行うことで仏壇に宿らせていた魂を抜く儀式のことです。

菩提寺や仏具店に依頼すると、処分と同時に閉眼供養をしてくれます。回収業者や粗大ごみに出す場合は、事前に閉眼供養をしておきましょう。

ほとんどの宗派で閉眼供養を行いますが、浄土真宗のように仏壇や位牌に魂は宿っていないとする宗派もあります。宗派によって閉眼供養の考え方が異なるので、注意しましょう。

処分する時の金額

仏壇は処分方法によって、費用が大きく異なります。

菩提寺に依頼する場合はお布施という形になり、供養やお焚き上げなども含むと10,000~100,000円ほど支払うのが一般的です。仏具店に依頼する場合も同じような金額がかかるでしょう。

粗大ごみとして自治体に出したり、業者に依頼したりする場合は、そこまで費用はかかりませんが、運搬費などで割高になるケースもあります。

やはり処分費用を考えると、リサイクルショップに買取を依頼する方法が経済的と言えるでしょう。

仏壇を処分した後の注意点

ここでは、仏壇を処分した後の注意点を紹介します。「仏具はどうしたらいいのか」「魂入れは必要なのか」といった不安も解消されるはずです。

処分する理由はそれぞれなので、注意すべき点が異なります。自分の状況と照らし合わせて、ぜひ参考にしてください。

仏具は揃っている?

仏壇を買い替える場合は、仏具も新しいものにする方も多いかと思います。仏具は「礼拝仏具」と、その他の「一般仏具」に分類されており、特に礼拝仏具は基本的に必須の仏具です。

礼拝仏具は、仏壇の中心に祀るご本尊、故人の霊魂が宿るとされる位牌などが挙げられます。分からない場合は、新しく購入する仏具店の方に相談してみましょう。

仏壇を変えても、仏具はそのまま使用できるものもありますが、宗派によって異なるので注意してください。

魂入れは必要?

基本的に魂入れは不要とされていますが、故人に新しい家を伝えるという意味合いで魂入れを行う宗派もあります。

また、魂が宿っているのは位牌とされているため、仏壇のみを買い替える場合は、魂入れは不要なケースが多いです。

魂入れを行う際は、基本的に菩提寺や葬儀社に依頼します。魂入れをしてもらうには、お布施が必要です。自宅にご僧侶が来てもらう場合は、お車代も用意しましょう。

仏壇の正しい方法で賢く処分しよう

本記事では、仏壇の歴史や処分方法、処分する際の注意点などを紹介しました。

仏壇を処分する際は、気を付けなければいけない点があり、事前に知っておくべき情報が多いです。宗派によって異なりますが、閉眼供養は忘れずに行いましょう。

費用がかかる手段も多いので、いくつかの処分方法を比較し、自分の状況にあった方法を選ぶことが大切です。費用や手間を考慮しつつ、親族と相談しながら処分を進めましょう。

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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