記念硬貨の使い道が知りたい!使用方法や高価買取のコツを紹介

  • 2020年10月19日
記念硬貨

記念硬貨はオリンピック、皇室のお祝い、国家的事業の完成などで発行されることが多いです。記念硬貨を持っているのであれば、やはり記念として持ち続けるのが理想かもしれません。

しかし、売りに出すのも選択の一つです。記念硬貨の中には購入額以上の買取相場になっているものあります。

この記事では記念硬貨の種類や購入方法、さらに記念硬貨の換金方法までまとめてご紹介します。お手元に記念硬貨をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

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記念硬貨が発行される種類

記念硬貨は内閣の決議を経て、国家的記念事業として発行されます。発行されるための法律は、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」第5条第2項です。

ではいったい記念硬貨はどのようなときに発行されるのでしょうか。具体例をもとに解説いたします。

オリンピックなど国際的な行事

記念硬貨が発行される条件の一つは、オリンピックや万博など国際的な行事が行われたときです。

1964年の東京オリンピックでは、1,000円と100円の銀貨幣が発行されました。貨幣には日本の象徴ともいえる富士山と桜、裏には桜と五輪マークというデザインでした。

1972年の冬季オリンピックでは、100円の白銅貨幣が発行されています。こちらは表に聖火台、裏に雪紋(初雪)のデザインでした。

その後も、長野オリンピックやサッカーワールドカップが日本で開催されたときなどに記念硬貨が発行されています。

もちろん、東京オリンピックパラリンピック2020の記念硬貨も発行されています。こちらは水泳、陸上競技、フェンシングなど競技別に多くの種類が作られました。

皇室の御慶事などのお祝い

天皇陛下即位や節目の在位、皇太子殿下がご結婚されたときにも記念硬貨が発行されます。

過去には、

  • 天皇陛下御在位30年記念に500円バイカラー・クラッド貨幣
  • 天皇陛下御在位20年記念500円ニッケル黄銅貨幣
  • 天皇陛下御在位10年記念500円白銅貨幣

などが発行されており、いずれも菊花紋章が特徴です。

1993年には皇太子殿下御成婚記念500円白銅貨幣も発行されました。表には瑞鳥の鶴2羽と波、裏には菊花紋章があります。

国家的な事業の完成後

国際空港の完成や新幹線開通、トンネル開通など国家的事業が達成されたときにも記念硬貨は発行されます。

2005年には中部国際空港開港500円銀貨幣、1994年には関西国際空港開港記念500円白銅貨幣が発行されました。開港を祝うリボンや飛行機のデザインが特徴です。

新幹線開通を記念した硬貨には、新幹線鉄道開業50周年記念1,000円銀貨幣があります。また、新幹線鉄道開業50周年記念100円クラッド貨幣には、北海道新幹線や九州新幹線などをあしらったものが発行されています。

トンネルや橋の開通といった国家的事業では、1988年には青函トンネル開通記念500円白銅貨幣、瀬戸大橋開通記念500円白銅貨幣が発行されました。

災害などの復興事業

大地震などの災害後にも復興を願い発行される記念硬貨があります。

記憶に新しいのは2015に発行された東日本大震災復興事業記念10,000円金貨幣と1,000円銀貨幣です。裏面に奇跡の一本松とハトが描かれています。

復興資金を集めるという思惑もあり、募金代わりに購入した人もいたのではないでしょうか。

発行予定の記念硬貨

今後、発行される予定の記念硬貨は次のようなものがあります。

  • 東京2020オリンピック競技大会記念貨幣(第四次・ボクシング):1,000円 銀貨幣
  • 東京2020オリンピック競技大会記念貨幣(第四次・レスリング):1,000円 銀貨幣
  • 東京2020パラリンピック競技大会記念貨幣(第四次・「聖火ランナー」と「国立競技場」と「心技体」):10,000円 金貨幣
  • 東京2020パラリンピック競技大会記念貨幣(第四次・風神):500円 バイカラー・クラッド貨幣
  • 東京2020パラリンピック競技大会記念貨幣(第四次・自転車競技):100円 クラッド貨幣

主に、東京2020オリンピック・パラリンピックを記念した硬貨です。
(2020年10月19日時点)

記念硬貨の購入方法

記念硬貨はいつでも購入できるわけではなく、申し込み制になることも多いです。そこでどうすれば記念硬貨を購入できるのか、その方法をご紹介します。

金融機関の窓口で入手

新しく発行される記念硬貨は、銀行や信用金庫など特定の金融機関で入手できます。入手できる金融機関は次の通りです。

  • 銀行(信託銀行、ゆうちょ銀行及び外国銀行在日支店を含む)
  • 信用金庫
  • 信用組合
  • 労働金庫
  • 農林中央金庫
  • 農業協同組合
  • 信用農業協同組合連合会
  • 漁業協同組合
  • 信用漁業協同組合連合会

混雑を避けるため整理券が配布されることもあります。また、1人何枚までと枚数制限があるので、気を付けてください。

記念硬貨を発行するときは、財務省が申し込み方法などを発表するので確認してみましょう。

事前申し込みが必要な硬貨もある

記念硬貨の中には事前に造幣局のWEBサイトなどで申し込みが必要な場合もあります。例えば、令和2年銘通常プルーフ貨幣セット(年銘板無)の5,000セットなど。

特別記念貨幣セットなど販売予定数量が決まっているものあり、人気の硬貨は抽選になったり、すぐに売り切れることもあります。

このような貨幣は申し込み期間が決まっており、造幣局のオンラインショップや往復はがきで申し込むなど入手方法が決まっています。記念貨幣の情報は独立行政法人造幣局で公表されることが多いです。

過去の記念硬貨は中古ショップ

過去の発行された記念硬貨を手に入れるには、コインショップやインターネットオークションを利用する方法があります。

ただし、人気がある記念硬貨になれば高値で取引される場合が多いです。例えば、東日本大震災復興事業記念貨幣は1万円の金貨が13万円以上で販売されていることもあります。

出典:ヤフーショッピング

東日本大震災復興事業記念貨幣は、個人向け復興応援国債を一定額以上保有している人に贈呈されるなど希少性があることも理由です。

このように入手困難な記念硬貨を購入しようと思ったら、額面の何倍もの金額で購入するしかありません。

現在の記念硬貨の価値

記念硬貨だから額面以上に価値があると思う方も多いのではないでしょうか。そのような記念硬貨もありますが、価値は種類によって異なります。

ここからは記念硬貨の価値をご紹介します。(2020年10月時点)

価値自体は額面と変わらない

記念硬貨だからといって必ずしも、年月が経てば価値が上がるとは限りません。1,000円の記念硬貨は1,000円というように、記念硬貨の価値自体は変わらないものがほとんどです。

例えば、日本初の記念硬貨は1964年に東京オリンピックを記念して作られました。しかし、驚くほどプレミアが付くことはありません。古銭の明治や大正の銀貨と比較しても歴史は浅く、世の中に多く出回っているからです。

このように記念硬貨の価値を期待しても、あまり価値が上がることは少ないです。

コレクター人気が高いもの

記念硬貨には歴史的価値はあまり期待できません。しかし、コレクターの間で人気の記念硬貨であれば高価買取の可能性があるでしょう。

そこでここからは、どのような記念硬貨が人気なのかもご紹介いたします。

希少価値があるもの

発行数の少ない記念硬貨は希少価値があり人気とされています。

例えば、昭和61~62年の天皇陛下御在位60年記念硬貨です。500円〜10万円までの種類があり、500円白銅貨の相場が800~1,000円。10万円金貨が20~30万円と販売価格の数倍まで価値が上がっています。

その要因は発行数にあり、500円白銅貨は50,000,000枚。10万円金貨は、

  • 昭和61年…10,000,000枚
  • 昭和62年…1,000,000枚

の発行でした。この他にも発行数が少ない記念硬貨は高額で取引されることが多いです。

コレクション性があるもの

実は、東京オリンピック・パラリンピック2020の影響で過去のオリンピック記念硬貨の需要が高まってきています。

現在の記念硬貨だけでなく、過去の関連する記念硬貨も一緒に集めたいというコレクター心理が影響しているためでしょう。

このように、何かのイベントがあるとそれに関連した記念硬貨の価値が上がることもあります。

記念硬貨の換金方法

では、実際に記念硬貨を換金するにはどうすればいいのでしょう。ここでは記念硬貨の換金方法や注意点について解説します。

通常の貨幣と同じ価値がある

記念硬貨は通常の貨幣と同じ価値があります。500円の買い物をしたときに500円の記念硬貨を出せば支払いに使うことは可能です。

しかし、記念硬貨は通常の硬貨とはデザインが違うため利用を断られる場面もあります。

例えば、店員から「おもちゃのお金なのでは?本当の500円玉なの?」と勘違いされたり、大きさや材質の違いで機械に認識されないといったケースです。

不要なトラブルを避けるために、基本的には記念硬貨を使用しないのが無難でしょう。

無人の販売機では使えないことも

記念硬貨は通常の硬貨と比べて大きさや重さが異なります。そのため、自動販売機や無人販売のレジなどでは使用できない可能性が高いでしょう。

基本的に、自動販売機などに使用することはないと思いますが、日常生活で利用する場合は、金融機関などで通常の貨幣に交換してもらいましょう。

金融機関で通常の硬貨に換金できる

記念硬貨をコレクションしていないのであれば、金融機関で通常の硬貨に換金しましょう。記念硬貨を銀行に持っていけば額面と同等の硬貨に両替ができます。500円の記念硬貨は500円硬貨になります。

記念硬貨は特別な硬貨なので日常では使いづらいし、「ここで使えるかな?」など不安が多いのも確かです。

買取店で換金することもできる

記念硬貨は額面通りの価値が多いと説明しましたが、人気の記念硬貨であれば額面以上の価値が付く場合もあります。

額面以上になるところは、骨董品店などの買取店です。買取店では発行枚数、人気、状態などによって記念硬貨の買取額を決めています。そのため、発行枚数が少なく人気がある綺麗な硬貨は高価買取りが期待できるでしょう。

買取店には古銭をはじめ記念硬貨に詳しい査定士もいるので、気になる記念硬貨は一度相談してみることをオススメします。

記念硬貨の買取について詳しく知りたい人はこちらの記事もあわせてご覧ください。

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将来的には歴史的価値がつくかも

基本的に記念硬貨の価値は素材によって違ってきます。よくある記念硬貨の素材は見た目も500円玉とあまり変わらない白銅貨、ニッケル黄銅貨が多いです。白銅貨やニッケル黄銅貨できた記念硬貨は額面通りの価値しかありません。

今の記念硬貨は古銭や明治大正時代の貨幣のようにアンティーク的な価値はまだありません。「コレクションしているわけでもない」、「日常では使いづらいし、持っていても仕方ない」と思うこともあるでしょう。だから、換金してしまおうという気持ちも分かります。

しかし、将来的には歴史的価値がつくかもしれません。少なくとも額面以下の価値になることはないのでなるべく持っている方が良いでしょう。

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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