- 18金が変色する原因を知りたい
- 変色した18金を元に戻す方法を知りたい
- 18金のメンテナンス方法を知りたい
18金は腐食や錆びに強く、美しい輝きを放つことから、さまざまなアイテムに使われています。そんな18金が黒ずんでいたり、赤く変色していたりしたら大きな衝撃を受ける方も多いでしょう。
本記事では、18金が変色する原因や変色を落とす方法、変色を防ぐメンテナンス方法をまとめました。金としての高い資産価値を落とさないよう、輝きを長く保つ方法をチェックして、日頃の手入れや管理に役立ててください。
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18金(K18)の特性
18金(K18)とは、金の含有量が24分率の計算で18/24含まれている金属のことを指します。つまり全体のおよそ75%を金が占め、残りの約25%は「銅」や「銀」などを混ぜることで、素材としての耐久性や使い勝手を高めた金属が18金です。
18金は、金の含有量が10金や14金よりも多いことから高い資産性を持ち、耐久性の高さや金としての美しさから、ジュエリーなど幅広く使われています。
18金が変色する原因
金の含有量がおよそ75%を占める18金(K18)は、高い耐久性がある反面、変色する可能性もある金属です。ここでは、18金のジュエリーがどのような原因から変色するのかを解説します。
酸化
18金が変色する理由のひとつに「酸化」があります。「酸化」とは、金のなかに含まれている「銅」が、空気や汗、皮脂汚れによって化学反応を起こし、黒ずんだり赤茶っぽい色に変色したりすることです。
18金は急激に酸化が進み変色するものではなく、徐々に変化していくもののため、毎日の手入れが酸化を防ぐ方法として効果的でしょう。こまめに汗を拭き取ることや、水回りで使わないなど日頃から対策が重要です。
硫化
18金は、「硫化」によっても変色してしまいます。「硫化」とは、18金の中に含まれている「銀」成分が化学反応することで、黒ずんだ色に変化することです。
硫化が起こる原因は、汗や皮脂汚れ、硫黄成分を含む温泉に触れることが挙げられ、なかでも温泉の硫黄成分に触れると高い確率で硫化してしまいます。「酸化」同様に、水回りを避けて汗をこまめに拭い取ったり、入浴するときには外したりするなどの対策が必要です。
塩化
18金が変色する理由として「塩化」があります。18金の「塩化」は、金に含まれている「銅」が塩素による反応を起こし、黒ずみを発生させてしまう現象です。
日常生活のなかで「塩素」に触れる機会があるタイミングは、「掃除」や「洗濯」、「洗いもの」が挙げられ、塩素系を含む洗剤成分が18金に付着することで発生してしまいます。洗剤や漂白剤などを扱う際は、18金のジュエリーを外しておきましょう。
変色した18金を戻す方法
上記の「酸化」や「硫化」、「塩化」による変色が起きた場合、もう元に戻せないのでしょうか。化学変化してしまった原因次第では、自宅で誰でも元に戻せます。ここでは変色した18金の戻し方について見ていきましょう。
酸化による変色には酢やレモン
「酸化」が原因による18金の黒ずみや赤茶色の変色は、酸性である酢やレモンにつけておくと、酸化還元反応により症状を改善できます。お椀やコップなどに酢やレモン汁をジュエリーがつかるまで入れ、酸化したジュエリーを2〜3時間つけておくだけです。
時間が経過したらやわらかいクロスで水分を拭き取り、乾燥させれば、金としての輝きが戻るかもしれません。
酢に塩を加えることでより高い効果を得られますが、宝石のついたジュエリーは塩分や水分そのものが宝石にダメージを与えかねないため、宝石部分はつけないように注意しましょう。
硫化による変色には重曹
「硫化」が原因による黒ずみを重曹で落とす方法は以下の通りです。
- アルミを敷いたお椀やコップを用意する
- お湯3に対し1の割合で重曹を入れる
- ジュエリーがすべてつかる量のお湯を注いで重曹を溶かす
- ジュエリーを入れて5分程度放置する
- よくすすぎやわらかいクロスで水分を拭き取り乾燥させる
重曹がない場合は、塩にて代用が可能です。その際はお湯100mlに対して30g前後の塩を加えてください。また塩を使う場合は、こすると傷をつける可能性があるため、こすらないようにしましょう。
専用クリーナーで磨く
より手軽にメンテナンスする手段として、市販されている金専用のクリーナーを活用する方法があります。専用クリーナーを使うことで簡単に変色を落とせるでしょう。
金専用のクリーナーは、ブラシでは届きづらい細かな装飾部分などにも入り込み、黒ずみなどの原因を除去できます。
つけておく時間も10秒前後と手早く対処可能のため、たくさんのジュエリーを持っている方や、時間をかけたくない方の日頃のメンテナンス手段としてもおすすめです。
中性洗剤を使用する
汗と皮脂汚れから発生している黒ずみ汚れは、中性洗剤を使うことで落とせます。中性洗剤であれば、台所洗剤や衣類用洗剤などで問題ありません。手順は次の通りです。
- ジュエリーがすべてつかるお椀やコップを用意する
- ぬるま湯(40度前後)に中性洗剤を溶かす
- 5〜10分程度ジュエリーをつけておく
- やわらかいブラシで軽くこする
- 仕上げにきれいなぬるま湯ですすいでやわらかい布で水分を拭き取る
ブラシや仕上げの布でこする場合、力を加えすぎると傷つける恐れがあるため、やさしくこするようにしてください。
18金ジュエリーの日常のお手入れ方法
日常使いしやすく、さまざまなジュエリーが展開されている18金は、資産価値を落とさないための手入れの仕方や、保管方法が気になるところです。ここでは、18金ジュエリーの資産価値を落とさないために、日頃からできるお手入れ方法について解説します。
専用の保管箱に入れておく
18金のジュエリーを使ったあとは、クリーナーなどで汗や皮脂汚れを落とし、できるだけ空気に触れないようにしまっておくことがおすすめの保管方法です。
ある程度空気に触れず、自然な酸化を防ぐためにもジュエリーボックスが好ましいですが、手元にない場合はジップつきの袋でも問題ありません。
ただし宝石がついているジュエリーは、乾燥剤と一緒にしまい、過度に湿気を奪うと逆に劣化が進んでしまうため、乾燥剤を使わずに保管しましょう。
また、ほかのジュエリーと干渉して傷つけないように、個別に保管してください。
お風呂やプールなどに近づけない
18金ジュエリーを身につけたまま、入浴やプールは避けましょう。温泉やプールは、18金の天敵である「塩素」が使われていたり、硫化成分が含まれていたりするため、それらに触れることで「硫化」による変色が発生しやすくなるからです。
入浴などのタイミングで外すのはもちろんのこと、水辺に近いタイミングではこまめに外しておき、資産価値を損ねないように気をつけましょう。
保管環境を整える
18金ジュエリーの保管場所として、高温多湿を避けられる環境にしまいましょう。熱や水分を伴う高温多湿の場所は、「酸化」が発生しやすい環境のため、劣化が進んでしまうからです。
また直射日光による紫外線は、金属を劣化させる原因となるほか、宝石の種類によっては宝石自体の劣化にもつながってしまいます。直射日光を当てず、かつ高温多湿ではない環境に保管しておくことがおすすめです。
変色がひどい場合は専門店に依頼する
重曹やレモン汁、酢での手入れ方法でも効果が見られない変色は、専門店に依頼して変色を落としてもらいましょう。これらの手段で戻らない変色は「硫化」が原因とみられ、硫化による変色は、プロの力を借りないと元に戻すことは困難だからです。
無理に変色を落とそうとすると、かえって金属や宝石にダメージを与えてしまい、資産価値が低下しかねません。できるだけ早いタイミングで専門店のメンテナンスを受けましょう。
日頃のケアで18金の変色は防げる
18金は、強い耐性を持っている金属であり急激に変色しないため、ジュエリーの黒ずみに気がつくと、大きなショックを受けるでしょう。
高い資産価値と実用性を持っている18金だからこそ、購入したときの輝きをいつまでも保てるように、日頃からできる手入れや管理が非常に重要です。
変色しても、自宅で誰でも簡単にメンテナンスできるため、18金が持つ高い資産性と実用性を堪能してみてはいかがでしょうか。