金の価値がなくなる可能性|今後の動向予想やリスク対応方法

  • 2024年5月22日
この記事で解決できるお悩み
  • 金の価値が高い理由を知りたい
  • 金の価値がなくなる要因を知りたい
  • リスクを抑えて金投資したい

金の購入や売却に興味があるけど、金の価値がなくなることに不安があり、なかなか取引に踏み出せないという方もいるかもしれません。

そんな方は、金の価値が高い理由を正しく理解し、また金の価値がなくなる要因にはどのようなものがあるのかを事前に知っておくことが大切です。

また、金の投資のリスクを下げる方法についてもご紹介するので、リスクヘッジの方法を知りたいという方は、ぜひチェックしてください。

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金の価値が高い理由

金は価値が高く、取引の価格相場が安定していることから、近年では、実物資産として購入する人が増えています。金の価値が高い理由はいくつかありますが、ここでは、金の価値が高い主な理由を見ていきましょう。

世界の採掘量が決まっている

金の価値が高い理由の1つが、金の「希少性の高さ」です。

金の採掘量は、世界に埋まっている金の埋蔵量と関係をしていますが、2024年現在、世界中で埋蔵されている金の量は、残り5万トン程度と言われています。

また、金の採掘には膨大な時間や労働力、莫大なコストがかかり、一定期間に採掘できる量は決まっているのです。そのため、金を供給できる量には限界があり、これらの要素が金の価値を高めています。

需要が高まっている

今までは、金の使い道というと、アクセサリーなどの宝飾品や金食器などが一般的でした。しかし金は、耐熱性が高く、電気の伝導性もいいことから、近年では、さまざまな工業用品にも使用され、工業的な需要が高まっています。

金が使われている工業用品として代表的なものが、パソコンやスマホ、デジタルカメラ、テレビなどの電子機器です。

スマホやパソコン、デジカメなどに搭載されている回路基板や部品の一部には金が使用されており、それらの需要が高まることで、金の価値も高まっています。

加工がしやすい

金は、柔軟に変形する限界を表す「展延性」に優れており、銀やプラチナなどのほかの金属と比べても、特にやわらかく、加工もしやすい金属です。アクセサリーなどの宝飾品や美術品としてはもちろん、工業用品や医療用品などといった、さまざまな製品に使用されています。

この利便性の良さから使用できる場面が増え、多種業界で必要とされるようになったため、金の価値も高い状態がつづいてるのです。

金の価値がなくなる要因

金の動きグラフ

金をすでに保有している方や、金の購入を検討している方にとっては、金の価値はこの先長くつづくかどうか気になることではないでしょうか。ここでは、金の価値がなくなる可能性に影響を与える要因について解説します。

経済や世界情勢の安定

金はよく「有事の商品」と呼ばれることがあり、経済や世界情勢によって価値が下がる可能性がある金属です。

実際に、大恐慌のような景気の急激な悪化や戦争のリスクが高まっているような情勢下では、株や債権などへの投資リスクを考え、金に投資をする人が増え、金の価値は上昇していきます。

そのため、逆に言えば、世界の経済や情勢が比較的安定している状態においては、金の価値が下がる可能性もあるのです。

金の需要が減る

金は供給量に対して、需要が多いために価値が高くなっていますが、この需要が減った場合には、金の価値が下がる可能性もあります。

金は「酸化がしづらい」「やわらかく加工がしやすい」「電気が伝わりやすい」などといった、さまざまな利点がある金属です。

しかし、万が一これらのメリットを超えるような金属が見つかり、アクセサリーや工業製品にそれらの金属が使われるようになった場合には、金の需要は減少し、金の価値が下がることも考えられます。

米ドルの価値が上がる

一般的に米ドルの価値と金の価値は反比例の関係にあるといわれています。そこでアメリカ経済が安定し、米ドルの価値が上がると、同じ金額でも購入できる金の総量が少なくなり、金の価値が下落。金の価値が下がる要因になりえます。

ただし米ドルの価値が上がったときに必ず金の価値は下がるということでもありません。実際2022年3月にはどちらの価値も上がるという現象が発生しました。

金価格の動向を中止する際は、米ドルの動きも把握したうえで、ほかの要因とあわせて相対的に検討する必要があります。

今後の金の価値の動向予想

金の価格は、2023年に最高値を更新し、2024年現在も上昇をつづけています。金の購入や売却を検討中の方は、できるだけベストなタイミングで売買を行いたいですよね。

金の価格はこのまま上昇をつづけるのか、ベストな取引の時期はいつなのか、金の価格の動向予想についてご紹介します。

長期的予想

長期的に見ると、金の価値は上昇傾向がつづくとみられています。2023年は金の価値が急激に上昇しましたが、過去には、同様にリーマンショック後に金の価格が数年間急激に上がったことがありました。

その後、経済が安定してきた頃に金の価値は下落しましたが、再び緩やかに上昇しています。

金は無限に採掘できるわけではなく希少性が高いことから、価値は下がりづらい金属です。非常事態に対する備えのために、金を購入しておこうと考える人が増えるなかで、一時的に経済が安定しても長期的には金の需要は下がらないと予想されています。

短期的予想

では、金の価値は、短期的に見るとどのような動きがあるのでしょうか。金の価値の変動を短期的に予想することは、専門家でもむずかしいと言われています。それを前提として専門家の短期的予想を見るようにしましょう。

金の買取価格の相場は、金の価値の上昇にともない年々上がっており、2023年9月には史上初めて1万円台を記録しました。

この現状が急速に変わることは考えづらく、2024年の金の相場価格は、現状のまま高値で安定するという予想が多くあります。

金の投資リスクを下げる方法

リスク

金は価値が下がりづらく、比較的安定した投資商品であると言われています。しかし、投資である以上、金の投資にもリスクがある点に注意が必要です。ここでは、金の投資のリスクを下げるいくつかの方法をご紹介します。

長期的な視点を持つ

金は日々市場で取引をされ、価格が頻繁に変動をしているため、投資のタイミングを間違えると損失が出る可能性もあります。

プロの投資家は、金価格の変動を利用して、短期的な取引で利ざやを稼いでいますが、個人の投資家は、これを行うことはむずかしいです。金はあくまでも長期的に保有する資産であることを理解しておきましょう。

また、日々の金価格の変動に一喜一憂するのではなく、長期的な投資プランをもつことも大切です。

資産を分散する

資産を金のみに集中させてしまうと、金の資産の価値が著しく低下した場合に、大きなリスクを負うことになってしまう可能性があるため、金の購入する場合には、投資先を分散させることが大切です。

投資には、金以外にも株式や債権、不動産などさまざまな投資先があります。資金を金だけに集中させずに「資産の分散」を意識することで、保有する資産価値全体の減少を避けられるでしょう。

投資先の変更を検討する

金に投資をする方法として、金を現物で購入する代わりに、金ETF(上場投資信託)や金鉱株に投資する方法があります。金ETFは、SPDRゴールドシェアという金価格に連動するETFを買うことで、株を買いつける場合と同じ要領で購入が可能です。

金鉱株は、金の鉱山の権利を持っている会社の株式への投資で、金価格が上昇すれば、金を採掘・精錬する企業の業績が改善するため、株価の上昇が期待できます。

金の価値がなくなる可能性を理解しよう

金の価値や、金が価値が高い理由、価値が下がる要因、金投資をする場合にリスクを下げる方法などについてご紹介しました。

金は、希少性や有用性が高く、価格が安定していることから、投資商品として人気が高い商品です。

しかし、金の今後の動向を短期的に予想することはむずかしいため、金への投資を検討している方は、しっかりとリスクヘッジを行ったうえで、長期的な投資プランを持って投資をするようにしましょう。

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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