金価格は今後どうなるか|2024年の傾向や長期的予想も

  • 2024年5月22日
この記事で解決できるお悩み
  • 金価格が上昇する理由を知りたい
  • 金相場の変動をよむ方法を知りたい
  • 金価格の今後の見通しを知りたい

金の価格が高騰しているという情報を見聞きするものの、実際どれくらい高騰しているのか、また今後どうなる予想がたてられているのかまで、理解している方は決して多くないでしょう。

本記事では、金価格はどのような要因から変動しながら現在の高騰要因につながっているのか、また今後も金の価格は高止まりつづけていくのかについてまとめました。将来の金の価格見通しとあわせて、ぜひチェックしてみてください。

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2024年4月現在の金価格

金

2024年4月現在の金価格は、10年前と比較しておよそ2倍になるなど金相場は上昇しており、過去最高額記録を更新するかつてない高騰した相場がつづいています。

そこでこの金の価格上昇傾向は、どんな要因が引き金となりつづいているのか気になりませんか。金相場が上昇している要因は主に4つあります。

  • 金の総量
  • 採掘コストの増加
  • 世界の経済状況
  • 工業需要の増加

それぞれの要因について、以下で詳しく解説します。

理由1:金の総量が決まっている

金相場が上昇している理由として、世界の金埋蔵量には限りがあることが要因のひとつです。

米国地質調査所(USGS)が2024年1月31日に公表した、地質調査の報告書「Mineral Commodity Summaries 2024」によると、2024年現時点での金の埋蔵量は、世界で59,000トンと予想されています。

対して金の産出量は、同資料によると2022年度が3,060トン、2023年度が3,000トンが採取されており、金の総量は増えることなく減少していく一方です。金そのものは、恒星の核融合の過程で誕生した鉱物であり、人工的に作り出せません

金の埋蔵量が限られており、希少価値が年々上がっていることから、金価格も上昇をつづけています。

理由2:コストが上がっている

世界的に金発掘コストが上昇していることも、金価格の上昇につながっています。主に採掘にかかる労働者の人件費が、年々上昇していることが原因です。

2023年第2四半期には、金採掘コストは世界平均で$1,315/オンスにまで上昇。

労働者の人件費に加え、金埋蔵量の先細りからくる採掘費用の負担や、採掘にかかるエネルギー価格の上昇などが重石となっていることが、金の取引価格が上がる要因につながっています。

理由3:世界の経済状況

世界経済との関係も、金の価格が上昇をつづける大きな要因のひとつとして挙げられます。「有事の金」と呼ばれるように、世界的な事件や世界不和などが起こるとリスク回避の観点から金購入量が増え、その結果として価格が高騰するからです。

ロシアのウクライナ侵攻やコロナウイルスまん延、物価高に日本では円安の影響といった地学的リスクも加わり、金価格上昇はつづいています。

特に日本では円安になると、相対的に日本円の価値が減るため、リスク回避に金を購入する人が増加。結果として金の価格が高止まりしています。

理由4:工業的な需要が増えている

世界人口が増加し、対応するための工業製品が増加することで金の需要の高まりが見込まれていることが要因のひとつです。

金は工業用として、年間およそ250〜300トンが消費されつづけている一方で、代替金属などの誕生や技術の進歩により、工業製品における金の消費量は減少する可能性もあります。

しかしパソコンやスマートフォンをはじめとした電子部品の素材として、現代では幅広く金が使われており、今後も高い需要が見込まれていることから、金価格は高止まりしたまま下落してきていません。

2023年度・日本の金買取相場

「金価格が高騰している」と見聞きしても、体感としては得づらいものであり、実際にはどれだけ高騰しているのかわからないものです。

ここでは直近1年間の、日本における金(K24)買取金額推移を一覧でまとめました。

日付金買取金額
2023年4月1日9,080円
2023年5月1日9,350円
2023年6月1日9,430円
2023年7月1日9,510円
2023年8月1日9,640円
2023年9月1日9,730円
2023年10月1日9,610円
2023年11月1日10,330円
2023年12月1日10,400円
2024年1月1日10,160円
2024年2月1日10,350円
2024年3月1日10,580円

出典:金・貴金属買取相場|なんぼや

変動はありますが、比較的高い水準で推移していることがわかります。

2024年度の金価格予想

価格の予想は専門家でもむずかしく、予想は困難をきわめます。金相場の変動理由はひとつではなく、複数の要因が複雑に絡み合って価格変動しているからです。

とはいえ、一般的には2024年度も金価格は上昇していくと見られています。世界経済が急激に冷え込むことが想定しづらいことに加え、金の需要も急激になくなることがないからです。

1カ月・1日単位で推移を追いかけていれば、大きく値段を下げる場面もあるため、相場の推移をしっかりと見極めておきましょう。

今後の金の価格はどうなる?

金の変動

現在までのところ、金の価格は上昇しつづけている状況ですが、一方で今後の金相場はどうなるのか気になるところです。ここでは、今後の金相場の見通しについて一般論を中心に解説します。

長期的な見通し

金価格の長期的な見通しとしては、金相場はまだ上がるものとみられています。その理由は以下の通りです。

  • 金の埋蔵量に限りがあること
  • 金の採掘コストが上昇していること
  • 人口増加による金需要は増えつづけていること

もちろん世界情勢の変化や円安などの影響も大きく受けるため、短期的な変動も十分に考えられますが、10年後の金価格は、現在よりもまだ上昇していても不思議ではないとの見方が多数ある状況です。

短期的な見通し

1カ月・2カ月先といった、短期的な金の価格を予想することは専門家であっても困難とされています。長期的な見通し同様、金の価格はさまざまな要因が複雑に絡み合って変動しており、それぞれの要因すべてを正確に的中させることは不可能です。

金価格の変動に影響する事象がいつどこで発生するか誰にも予想できないうえ、経済だけでなく武力衝突による世界情勢不安も常に発生していることから、短期的に確実な見通しを立てても正確性を欠くでしょう。

金価格変動への対応

金価格は毎日変動していることから、金へ投資する場合は毎日の情報チェックが欠かせません。

  • 世界情勢
  • 世界経済の動き
  • 金の需要

上記の要因をそれぞれ分析し、こまめに対応していくことが重要です。ここでは各項目について解説します。

世界情勢をチェック

一般的に金は「有事の金」と呼ばれており、世界情勢が悪化していくとリスク回避の動きから金が買われていき、金価格は上昇します。

逆に世界情勢が安定しており、武力衝突やコロナウイルスのような突発的な事象が発生しなければ、金相場は安定していき、やがて下落するのが一般的な変動の仕方です。

そのため世界情勢は逐一チェックしておき、急激な変動が起きたときに、原因がわからないことがないようにしなくてはなりません。世界で起きたその日の事柄は、逐一情報を入手しておき、世界情勢がどう変化していくかを常にチェックしておきましょう。

世界経済流れをチェック

金の価格は、日本のみならず世界共通で取引されていることから、世界経済の流れもチェックが必要です。なかでも、以下の経済状況には常に目を光らせておきましょう。

  • 日本の為替問題
  • アメリカ・ヨーロッパなどの経済
  • インド・中国の経済

日本円の価値が下がる「円安」に動くと、日本円の価値の目減りを避けるべく日本円から金購入への動きが活発になり、金の価格は上がります。またアメリカやヨーロッパの先進国経済が金利を引き下げれば、金が買われ金価格が高騰することから注目が必要です。

インドや中国は、人口増加や経済成長による金の消費が増大するとみられていることから、経済状況を逐一チェックしておきましょう。

金の需要をチェック

経済や世界情勢以外にも、金の需要と供給にも注視しておきましょう。金の埋蔵量と採掘量は限界があり、需要が供給量を上回れば金価格が上昇していくからです。

特にコロナ以降の2021〜2023年の宝飾品の金需要は、年間およそ2,000トン以上消費されており、金における年間消費の約半数を占めています。

そのため、宝飾品としての金が今より人気になると、金相場も需要との関係から上昇することが確実なため、宝飾品のトレンドも把握しておきましょう。

金投資は長期的なスパンで

金を投資対象として見る場合、長期スパンで投資することをおすすめします。なぜなら、金の価格は数カ月という短期的で見れば乱高下を繰り返している一方、5〜10年の長期スパンで見れば少しずつ上昇しているからです。

そのため、短期間の視点でみていると投資効果が得づらいうえに、価格変動に対して一喜一憂していることは精神的にもよくありません。植物を育てるように、5〜10年単位という長い期間を見据えて投資することをおすすめします。

金価格は今後どうなるかわからない

金の価格は、1カ月〜1年という短期間で見ると上昇・下降を繰り返しているものの、5〜10年単位の中長期で見れば価格は上昇中です。そしてこの流れは今後も金の需要と採掘量、採掘コストの観点からみてもつづいていくものと一般的にみられています。

もちろん値下がりリスク要因となる、世界情勢の変化はいつどこで発生するか分からないため、許容できる範囲内で投資することがおすすめです。

常に最新情報をキャッチしながら、金への投資を検討してみてはいかがでしょうか。

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