金属アレルギーの症状が首だけに起きる理由|対処法や対策も

  • 2024年5月22日

ネックレスをしていると、首が赤くなったりかゆみが出たことはありませんか。肌との摩擦によって赤くなっているケースもありますが、かゆみを伴ったり装着のたび赤くなるようなら、それは金属アレルギーかもしれません。

本記事は、赤くなったりかゆみが出る「金属アレルギー」についてまとめました。原因となる金属の種類や対策の仕方、治療についてもまとめているので、発症していない人も予防知識としてぜひ参考にしてみてください。

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首だけ金属アレルギー症状が出るときに考えられる要因

ネックレスなどを使用しているときに、首だけ金属アレルギー症状が出た場合、以下の要因が考えられます。

  • あせもやじんましん、乾燥などの肌トラブル
  • 金属アレルギー反応

汗をかきやすい箇所は人それぞれ異なりますが、一般的に首周りは汗をかきやすい箇所です。身につけている金属と反応して、首にだけアレルギー症状が出ている場合もあります。

またアレルギー反応以外に、アクセサリーとの摩擦や乾燥などの原因から肌トラブルを発症しているケースも考えられるため、あせもができやすい人は特に注意が必要です。

そもそも金属アレルギーとは?

前提として、金属アレルギーを正しく理解しておかなければ、同様のトラブルが発生した時にすぐ対処できないかもしれません。金属アレルギーとはどういったものなのか、以下で解説します。

金属アレルギーは皮膚炎の一種

金属アレルギーは、皮膚と金属の接触によって症状が発生する「接触皮膚炎」と呼ばれます。特に汗をかく状況下では、金属を原因とした接触皮膚炎を発症しやすくなるのが特徴です。

金属は主に汗に触れることで金属イオンが溶け出し、溶け出した金属イオンは体内のタンパク質と結合し、別のタンパク質に変化します。体内では、この変化したタンパク質を「異物」とみなし、過剰反応を起こすことでアレルギー反応として皮膚炎を発症しているのです。

代表的な症状

金属アレルギーが起こると、主に以下のような症状があらわれます。

  • 接触部分が赤くなる
  • 接触部分を中心にかゆみ
  • ぶつぶつなどの皮膚症状
  • 症状がひどいと水ぶくれを発症する

また、直接金属が触れていない部分にも症状があらわれることもあります。

  • 頭痛
  • 肩こり
  • めまい
  • 原因不明のじんましんや湿疹
  • 疲労感や倦怠感

上記の症状がアクセサリーを身につけて発生したら、金属アレルギーを疑ってみるのが良いかもしれません。

金属アレルギー症状が出たときの対処法


悩む女性のイラスト
金属アレルギーと思われる症状を発症した場合、どのような対象があるのでしょうか。ここではアクセサリーを身につけた際に、金属アレルギー症状が出た時の対処法について解説します。

まずは原因を取り除く

現代医療では、金属アレルギーを根本から解決できるような特効薬はないため、原因物質となるアクセサリーを肌から遠ざける「対処療法」が取られています。

そのため、原因となるアクセサリーを特定することが重要です。原因となるアクセサリーが判別したら、身につけず肌を清潔に保ち、症状の緩和を待つことが基本的な治療法となります。

なるべく金属との接触を避ける

原因を取り除いたあとは、金属との接触を極力避けることが対処法として挙げられます。なぜなら、最初は接触箇所だけが反応する金属アレルギーでも症状が悪化し、金属が触れていない部分であってもアレルギー反応してしまう可能性があるからです。

アレルギーの原因となる金属物質が特定できないうちは、普段の生活でも極力金属との接触を避けた方がいいでしょう。

普段の生活で金属を使っているものは多く、洋服や下着、メガネのテンプルにベルトのバックルなど、さまざまな箇所に金属が使われているため、普段何気なく身につけているものから見直す必要があります。

アクセサリーを持参のうえ病院を受診

身につけたアクセサリーによって金属アレルギーと思われる症状が出た場合は、まずアクセサリーを外し、患部を清潔に保ちましょう。また症状が出ているうちに、原因となったアクセサリーを持参して皮膚科を受診してください。

病院では炎症やかゆみを抑える薬を出してくれるため、症状の緩和が期待できるでしょう。

金属アレルギー症状で病院を受診するときの流れ

金属アレルギーが出た場合、どのような工程や日数をかけて金属アレルギーと診断されるのか気になるところ。病院によって詳細は異なりますが、ここでは金属アレルギーでの一般的な診察の流れを紹介します。

診察

はじめに、担当医との問診が行われます。問診では以下の4つの事柄について伝えることで、より正確かつ適切な治療につながります。

  • 症状の詳細
  • 既往歴とアレルギー歴
  • 発症したと思われる金属製品
  • 服用している薬の有無

金属アレルギー症状があらわれた箇所を、症状が出ているうちに担当医に診てもらうのが最善の治療です。症状があらわれたタイミングや、どのようなアクセサリーに触れたときに発症したのかもわかる範囲で伝えましょう。

また、過去にも似たような症状があらわれたことがないか、ほかにもアレルギー反応を示したことがあるかも含めて正しく伝える必要があります。

発症したと思われる金属製品以外には、普段どのような金属製品を身につけているか、発症の有無も含めて伝えましょう。

服用している薬がある場合は、担当医に伝えることが重要です。特に鎮痛剤等を服用している場合、このあと行われるアレルギー検査ができないため忘れずに伝えましょう。

アレルギー検査

問診を終えると、原因となる金属物質を特定するアレルギー検査に移行します。アレルギー検査は血液検査かパッチテストがありますが、血液検査の場合、健全者でも反応してしまうことがあるため、貴金属アレルギー検査はパッチテストが一般的です。

パッチテストの流れ

金属アレルギー検査で行う「パッチテスト」は、一般的に合計4回の通院が必要です。

  • 初日検査

およそ15種類前後の金属試薬を含んだパッチを、背中等に貼りつけ48時間キープします。

  • 2日後(開始から2日後)

1回目の判定を行うために通院が必要です。パッチを剥がし、15〜30分前後経過してから皮膚の状態を診察します。

  • 3日後(開始から72時間が経過したタイミング)

3回目は経過観察のための受診で、検査結果がブレがないように診察時間が決められていることが多いので注意が必要です。

  • 7日後(開始から1週間後)

金属アレルギーは時間が経ってから発症することもあるため、開始してから1週間後に受診し、原因物質を特定します。

検査費用は3割負担で1,000〜5,000円前後が相場です。

注意点

パッチテストを受けるにあたり、以下の3項目に注意しておきましょう。

  • 検査日を守る

パッチテストは、1週間のうち4回の通院を伴う検査のため、検査日及び時間を確定させる必要があります。病院が休診だと検査はできないため、通院は病院とのスケジュール調整が必要です。

  • 検査前からステロイド剤と鎮痛剤、抗アレルギー剤の内服を中止する

パッチテストによる判定が出来なくなるため、ステロイド剤や抗アレルギー剤を内服している場合は、検査の3日前から検査期間中は使用を中止する必要があります。

  • 検査中は検査部位を濡らさない

パッチにはそれぞれ検査物質が塗りつけられているため、濡れると検査物質が流れてしまい判定できなくなってしまいます。パッチを貼りつけている間は、入浴はもちろん汗をかく運動も含めて避ける必要があります。

アレルゲンの特定や生活指導

パッチテストの結果からアレルゲンが特定できたら、基本的には投薬治療を開始していきます。症状が比較的軽い場合は塗り薬(外用薬)が処方され、アレルギー症状が重度の場合は飲み薬(内服薬)での治療です。

軽度の金属アレルギーだった場合、免疫抑制剤やステロイド剤が塗り薬として処方されます。症状が出ている患部に直接塗ることで、症状を改善させていく治療法です。

症状が重い場合は、ステロイドや抗アレルギー薬が処方されます。アレルギー反応を身体の内側から抑えていく治療法です。

金属アレルギーへの対策


手洗いで除菌しているイメージイラスト
金属は日常生活に入り込み、毎日のように触れる機会があるアイテムです。アクセサリーやベルトなどの金属は気がつきやすく避けられますが、それ以外にはどのような対策があるのでしょうか?

ここでは、金属アレルギーを発症しないためにできる対策をまとめました。

汗をかくときはアクセサリーをつけない

発汗しやすいタイミングは、あらかじめ肌に触れるアクセサリーを身につけないようにしましょう。金属イオンが汗に反応して溶け出し、金属アレルギー反応を引き起こしてしまうからです。

そのため、運動する場合や夏場など汗をかくことがわかっている場合は、最初から身につけないように心がけましょう。また、ベルトやメガネなど避けられないアイテムの場合、汗をかいたらこまめに拭き取ることでリスク軽減にも繋がります。

素材を選ぶ

日常生活のなかには金属が身の回りに入り込んでいることから、金属を避けるのがむずかしいケースもあります。そうしたケースは、金属アレルギー症状が出にくい素材を選ぶのがおすすめです。どういった金属ならリスクが低いのか、以下で解説します。

金属アレルギー症状が出やすい素材

金属アレルギーが出やすい素材は、主に以下の5種類です。

  • ニッケル
  • パラジウム
  • コバルト

日本皮膚免疫アレルギー学会の資料によると、上記5種類のなかでも「ニッケル」と「金」が常に高い陽性率を示しています。

金は長い間、金属アレルギーが起きにくい素材とされてきましたが、「金ピアス」が流行しはじめてから高い陽性率となっているため、金を含むピアスは避けるべきアイテムのひとつでしょう。

またパラジウムは白金属として、プラチナやホワイトゴールドの素材として使われています。純度が低いものはパラジウムなどの含有量が多くなるため、汗をかくタイミングでは装着しないなど予防が必要です。

金属アレルギー症状が出づらい素材

金属アレルギーを発症しにくいものは以下の素材です。

素材特徴主なアクセサリー
プラチナ耐久性が高いリング、ネックレスなど
ゴールド気品ある美しさと高い資産性リング、ネックレスなど
シルバーほかの貴金属より安価リング、ネックレスなど
チタンプラチナの1/4の軽さリング
ジルコニウム硬くて軽量、傷がつきにくい。発色も可能リング
タンタル金やプラチナより硬く腐食や変色しないレアメタルリング

プラチナや金は金属アレルギーを発症しにくい素材ですが、純度100%のアクセサリーではなく、パラジウムなどを混ぜてアクセサリーが作られています。

純度が落ちれば、その分金属アレルギーの原因となるパラジウムなどの含有量が増えることから、できるだけ純度の高いものを選ぶのがポイントです。

また純度100%となる純銀アクセサリーは、金属アレルギーが出にくい素材とされていますが、純度が下がるにつれて発症リスクが高まるため、注意しましょう。

そのほかに、ジルコニウムやタンタルが金属アレルギーが起こりにくい素材として挙げられます。ただし、どの素材もアレルギー症状が100%出ないとは言い切れません。万が一アレルギー症状が出た場合、金属以外の可能性も考えられるため、早急に病院を受診しましょう。

金属選びと使い方でアレルギーは対策できる

金属アレルギーはいつ誰の身にも発症するか分かりません。また、一度発症したら完治することなく、一生付き合っていくアレルギーです。しかし純度の高い金やプラチナに代表される金属アクセサリーは、アレルギー発症リスクが低く多数のアイテムが流通しています。

汗をかくタイミングでの着用を避けることや、素材を厳選するなど対策しておけば、金属アレルギーのリスクを抑えて使うことが可能です。ぱっとつけられるアクセサリーだからこそ、アレルギー発症のリスクを下げて使えるようにしておきましょう。

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