18金は錆びる?原因と金の種類別の対処法を解説

  • 2024年5月22日

18金は錆びることがある、という声を聞いたことがある人は多いかもしれません。金は安定した素材と言われていますが、本当のところはどうなのか気になりますよね。

金を使ったジュエリーにはいくつか種類があり、金が含まれる割合によって名称も性質も変わってくるのです。

それぞれの特徴を把握せずなんとなく購入してしまえば、純金だと思っていたのに変色した、などというトラブルが起きかねません。

この記事では、純金と18金の違い錆び・変色などが起きる理由について、くわしく解説していきます。

あなたの売りたいものの
\一番高い買取価格がわかる/

18金は錆びることがあるのか?

「18金のアクセサリーが変色してしまった。金は錆びないと聞いていたのに」そんな経験はありませんか?18金も環境によって変色したり、黒ずんでしまうことがあります。

ではその原因はなんなのか?18金が錆びることはあるのか?くわしく解説していきましょう。

金やプラチナは基本的には錆びない

金は永遠の輝きを持つと言われています。その言葉のとおり、基本的に金やプラチナは錆びることがありません。理由は、金やプラチナの金属としての特性からです。

金属には「イオン化傾向」という性質があり、イオン化傾向が大きい物質ほど酸化しやすくなります。反対に、イオン化傾向が小さいほど耐蝕性に優れ、酸やアルカリに強い金属であるといえるでしょう。

金やプラチナはイオン化傾向がきわめて小さいので、酸化しにくく、錆にも強い金属だといえるのです。

錆びた原因は混ざった割金

「金は錆びない」のであれば、なぜ変色や黒ずみが発生するのでしょうか。それは、一般に流通しているアクセサリーやジュエリーのほとんどが純金ではないからです。

純金(24金)やプラチナ1000(pt1000)は硬度が低いので加工に適しておらず、装飾品としての使用に不向きな一面があります。そのため、純金に「割金」と呼ばれる別の金属を混ぜて加工するのが一般的です。

割金には強度を高める効果だけでなく、色味を加える役割もあります。割金があるからカラーゴールドの豊富なバリエーションが生まれるのです。

割金には銀や銅、パラジウムなどの金属も含まれます。錆びが発生する原因は、そういった物質が化学反応を起こすためです。

金の種類別の錆び・変色反応と対処法

18金にはいくつかのカラーバリエーションがあり、それらはカラーゴールドと呼ばれています。カラーごとに割金の種類も変わるため、錆びの出方もさまざまです。

代表的な3つのカラーゴールドの割金・錆びの特徴・対処法などを簡単な表にまとめました。

金種割金の種類錆び・変色の特徴対処法
ピンクゴールド
  • パラジウム
  • 経年劣化の黒ずみ
  • キズによる色褪せ
  • メッキのはがれ
  • 水分・油分を防ぐ
  • こまめな手入れ
  • 個別に保管する
イエローゴールド
  • 塩素による黒ずみ
  • 汗・皮脂で変色
  • 温泉にも注意
  • こまめな手入れ
  • 水場では外す
  • 個別に保管する
ホワイトゴールド
  • パラジウムなど
  • 水分・油分で変色
  • 経年劣化の黒ずみ
  • コーティングのはがれ
  • 水場では外す
  • こまめな手入れ
  • ケースで保管する

ピンクゴールド

ピンクゴールドは、若い女性を中心に人気が高いといわれるカラーゴールドです。割金である銅の比率によってピンクの色味が変わるので、好みの風合いのアクセサリーを探してみるのも楽しいかもしれません。

かれんな色合いから、別名「ローズゴールド」とも呼ばれています。

含まれやすい割金の種類

  • パラジウム

変色・錆びたときの特徴

ピンクゴールドには割金として銅・銀・パラジウムなどが含まれています。

銅は、汗や空気に触れると酸化する性質と、塩素系の漂白剤などで塩化する性質を持つ金属です。そのため汗をかいたまま放置したり、誤って漂白剤に触れたりすると黒ずみ、変色してしまうことがあります。

または、皮脂や汗に触れると硫化することがある金属です。温泉などの硫黄にも硫化反応を示すことがあるので、温泉に入る際は外しておいたほうが無難でしょう。

対処法

ピンクゴールドに使用されているは、酸化による錆びが発生しやすい金属です。錆びによって変色が起きた場合には、レモン汁やお酢をアクセサリー全体に浸してみましょう。クエン酸や酢酸の効果で錆びを落とすことができます。

またピンクゴールドの色合いは、含まれる銅の割合によって濃度が変わるのも大きな特徴です。濃いピンクゴールドのアクセサリーほど銅の比率が大きく、そのぶん錆びも発生しやすいことを覚えておきましょう。

イエローゴールド

イエローゴールドはあざやかな金色が特徴のカラーです。含まれる割金は銀や銅が多く、その比率によって黄緑色っぽくなったり、オレンジ色っぽくなったりと風合いが変化します。

あからさまな金色が苦手という人は、色味が抑えられたK14やK10あたりがおすすめかもしれません。

含まれやすい割金の種類

変色・錆びたときの特徴

イエローゴールドの割金には、銅や銀などが使用されます。

銅や銀は水の影響を受けにくい傾向があり、水道水のような少量の塩素であれば、塩化による作用が出ることもありません。水濡れによる酸化も起こりづらいです。

ただ、お風呂の際の入浴剤やシャンプーなどには「硫化ナトリウム」が含まれる場合があります。それが銅や銀と反応を起こし、変色してしまう可能性があるので、入浴時はアクセサリーを外して入るようにしましょう。

対処法

イエローゴールドに含まれる銅による錆びには、お酢やレモン汁などを用いて酸化還元反応を起こすことが効果的です。お酢やレモン汁をジュエリーに浸すことで、酸化した銅を分解して黒ずみを落とすことができます。

一方で銀の変色の原因として考えられるのは、硫黄成分との硫化反応です。硫化した場合は、アルミホイルを敷いた容器にジュエリーを置き、重曹と熱湯を加えましょう。アルミニウムイオンによる還元反応で綺麗になります。

ホワイトゴールド

ホワイトゴールドはプラチナのような白色の色合いのカラーゴールドです。プラチナに比べると比較的安価で、ブライダルリングとしても人気が高いといわれています。

割金として銀やパラジウムが使用されており、そのままだと色味が強いため、ロジウムという白色の金属でコーティングされているのが特徴です。

含まれやすい割金の種類

  • パラジウム
  • ニッケル

変色・錆びたときの特徴

ホワイトゴールドに含まれるパラジウムは変色に強く、酸化や硫化で変色する可能性は低いでしょう。ただ、体質によってはアレルギー反応を起こす場合があるので、該当する方は確認が必要です。

またニッケルは耐蝕性があり、錆びなどで変色することがありません。ただニッケルもアレルギーを起こしやすい金属なので、その点は気をつけましょう。

ホワイトゴールドの変色や黒ずみは、銀が要因となっていることがほとんどです。汗などによる硫化や、漂白剤などによる塩化に注意してください。

対処法

ホワイトゴールドの割金は変色に強いものが多い傾向にあります。そのため、変色や黒ずみが発生した場合、原因は銀による硫化反応や塩化反応だと考えられるでしょう。

温泉成分である硫黄によって硫化した際には、アルミホイルや重曹を使用して還元反応を発生させます。アルミニウムが硫化銀を還元し、黒ずみがきれいに落ちるでしょう。

塩素系洗剤や海水などによる塩化で変色した場合は、簡単には落とすことができません。購入店やジュエリー専門店に相談しましょう。

プラチナ

プラチナはホワイトゴールドによく似た色味をしています。プラチナは金と比較すると割金の比率が低く、結婚指輪や婚約指輪として選ばれることが多い金属です。

ホワイトゴールドは表面にコーティングが施されており、剥がれる可能性がありますが、プラチナの場合その心配はありません。

含まれやすい割金の種類

  • パラジウム
  • ニッケル
  • ルテニウム
  • イリジウム

変色・錆びたときの特徴

プラチナの割金で使用されている銀は、酸化しにくく錆びることがありません。

しかし、温泉などの硫黄成分により硫化し、黒ずんでしまうことがあります。また、塩素系の洗剤などに触れて塩化反応を起こしてしまうと、変色は避けられないでしょう。

ルテニウムとイリジウムは変色に強く、アレルギーも起こりにくい素材です。また、パラジウムとニッケルも錆びなどの変色が少ない金属ですが、アレルギー反応が起きやすいので注意しましょう。

対処法

プラチナの割金である銀が変色や黒ずみを起こす原因は、大きく分けて2つあります。塩素成分と反応する塩化と、硫化成分と反応する硫化反応です。

塩化による変色が起きた場合、残念ながら対処することはむずかしいでしょう。塩化銀は強固な物質で、家庭では落とすことが困難なためです。ジュエリー店や専門業者に依頼しましょう。

硫化による変色が起きた場合は、アルミホイルと重曹、熱湯を使います。硫化銀をアルミニウムイオンが分解し、黒ずみが綺麗に落ちるでしょう。

18金の錆び・変色を防ぐポイント

純金ではない18金は、常に錆びや変色のリスクを抱えているといえます。ただ、日頃のお手入れや環境を整えることで、そのリスクを限りなく減らすことが可能です。

18金の錆びや変色を防ぐポイントを、いくつか解説しましょう。

使用後はやわらかい布などで拭く

見た目はきれいでも、目に見えない皮脂や汗などが付着している可能性があります。日常的なお手入れとして、使用後はやわらかい布などで拭き、汚れを落としましょう。

指輪やネックレスなどの場合、つけっぱなしにしておくのもあまりおすすめできません。一日に一回は取り外してお手入れし、錆びや変色が起きるのを防ぎましょう。

空気に触れないように個別に保管する

割金として使われているは、空気に触れることで酸化し、錆びが発生します。極力空気に触れさせずに保管することが大切です。

また、ジュエリー同士を一緒くたに保管するのは、キズがつく原因になるのでおすすめしません。ジュエリーボックスやジュエリーポーチを使用し、ひとつずつ個別に保管して劣化やキズを防ぎましょう。

お風呂・温泉には外して入る

18金は全体的に、水気に強い傾向にあります。ただ入浴時のシャンプーや入浴剤、そして温泉に含まれる硫黄成分は、ジュエリーにとって好ましくありません。酸化や変色、黒ずみの原因となります。

また水中でジュエリーを身に着けていると、はずれて紛失してしまう危険がないとはいえません。お風呂や温泉などでははずして入ったほうが無難といえるでしょう。

汚れが目立つとき・夏場は中性洗剤を使う

毎日の簡単なお手入れのほかに、月に一度の頻度で推奨したいメンテナンスがあります。とくに汗をかくことの多い夏場は、週に一度ほどのペースで行うのがおすすめです。

まずはぬるま湯を容器に注ぎ、中性洗剤を数滴加えます。そこにジュエリーを浸してしばらく放置しましょう。次第に汚れが浮いてくるので、やわらかいブラシや綿棒などでやさしく汚れを拭き取ります。

注意点として、ジュエリーに宝石がはめ込まれている場合は、その宝石の性質を事前によく確認しましょう。水や熱に弱い素材であればこの洗浄方法は使えません。

毎日のお手入れをしていても、見えない小さな汚れはどんどん蓄積していきます。定期的な洗浄で溜まった皮脂汚れを落とし、大切なジュエリーを美しく保ちましょう。

頑固な汚れには炭酸水・重曹も有効

やわらかい布でのお手入れや、中性洗剤を使用した洗浄でも落ちないしつこい汚れには、炭酸水や重曹を使うのがおすすめです。

ぬるま湯に市販の炭酸水を混ぜて、汚れ部分に気泡を当てながら、やわらかいブラシで磨いて汚れを落としましょう。超音波洗浄機はプロの現場で使用される機器ですが、これはそれを簡易的に真似たものです。

炭酸は弱い酸性を帯びているので、ジュエリーに宝石が使用されている場合はよく確認してからおこなってください。

重曹を使用する洗浄方法はとても簡単です。水に溶かした重曹をやわらかいブラシや綿棒につけて、そっと磨きましょう。重曹の量も少なめで大丈夫です。

最後にぬるま湯で洗い流し、乾いた布で水気を拭き取ります。日々のお手入れにひと手間加えるだけで、大切なジュエリーが綺麗に蘇りますよ。

専門ショップでクリーニングを依頼する

18金ジュエリーをきれいにするには、専門ショップでクリーニングを依頼するという方法もあります。汚れが落ちないものや特殊な形状のものは、下手に自分で手入れするよりもプロに任せたほうが安心です。

専門ショップやクリーニング業者に依頼する場合の金額は、1,500~3,000円が相場と言われています。汚れの度合いやクリーニング内容によって金額は変動するので、事前によく確認しましょう。

なかには、結婚指輪や婚約指輪を購入した人向けに、無料のクリーニングサービスを行っている店舗もあります。

18金が錆びたら金の種類で対応を替えて対処しよう

18金のジュエリーは、純金とは違って割金が含まれているため、錆びや変色が発生するのを避けられません。

大切なのは、自分の持っているジュエリーがどんな素材でできているのか、変色や黒ずみの原因はなんなのかをよく確認することです。割金の性質と錆びや変色の要因はさまざまですが、そこには必ず対処法が存在します。

大切なジュエリーを美しく長持ちさせるために、定期的なクリーニングを行い、トラブル時は適切なメンテナンスを施すようにしましょう。

無料

60秒

一括査定で最高額を調べる