- プラチナが錆びる原因が知りたい
- プラチナが錆びたときの対処法を知りたい
- プラチナの錆びを防ぐ方法を知りたい
プラチナのアクセサリーなどは、なるべくキレイな状態で使いつづけたいですよね。錆びないように長くキレイを保つためには、日々保管状況に気をつけることや、定期的なメンテナンスがとても重要です。
しかしどれだけ丁寧に扱っていても、錆びてしまうこともあるでしょう。この記事では、プラチナが錆びる原因や防止方法、もしも錆びてしまったときの対処法について紹介します。
プラチナの錆びについて、お悩みの方は要チェックです。
プラチナは錆びることがあるの?
プラチナは変質・変色しにくい特徴をもっているにもかかわらず、錆びてしまうものなのでしょうか。耐蝕性にも長けているプラチナが錆びてしまうと余程のことかと心配してしまいますよね。まずはプラチナがそもそも錆びるものなのか、見ていきましょう。
金やプラチナは基本的には錆びない
金やプラチナは耐蝕性に優れており、基本的には錆びません。酸・アルカリ両方に強いことが特徴で、濃硝酸と濃塩酸から作られた王水でないと溶かすことは不可能です。そのため永久的に原型を留めることができます。
金やプラチナは、貴金属の大敵と言っても過言ではない水分に強く、濡れたり温泉に浸かったりしても錆びることはないと言えるでしょう。変色しにくく王水以外で溶けない点が、プラチナが資産運用としても人気を集める要因です。
錆びた原因は混ざった割金
プラチナは錆びないとお伝えしましたが、それでもプラチナから錆びが出たとしたら、それはプラチナではなく割金が原因です。基本的にプラチナのアクセサリーなどは、強度を高めるためにほかの金属を混ぜて作られています。
一般的には約5~10%の割金が混ぜられていて、割金に用いられている金属によって錆びを引き起こしていると考えられるでしょう。パラジウムやルテニウムは錆びにくいですが、銅や銀が使用されていると錆びやすいので注意が必要です。
純度が高いものや錆びにくい金属を使用したものは錆びにくいメリットがある反面、価格面では高額になる傾向があります。錆びとは無縁とは言い難く、キレイを保つためにはお手入れが欠かせないでしょう。
プラチナが錆びない純度
プラチナのアクセサリーなどは、プラチナではなくプラチナに混ぜ合わせたほかの金属が原因で錆びを引き起こしてしまいます。そのため、プラチナの純度が高いほどほかの金属の割合は少なくなり錆びにくいということが考えられるでしょう。
しかし純度の高いプラチナはやわらかく加工がしにくいことからアクセサリーには不向き。錆びにくいメリットはありますが、やわらかさ故に傷がつきやすいです。Pt900は純度90.0%のプラチナを表しており、傷にも強く錆びにくいと言えます。
Pt999は純度99.9%、Pt950は純度95.0%を表しており、高い割合でプラチナが使用されていますがアクセサリーには向いていません。こうした点からも、錆びにくく扱いやすいプラチナアクセサリーはPt900までものを選ぶと良いでしょう。
プラチナが錆びるシーンと原因
プラチナが錆びるのはどのようなときなのでしょうか。ここからは、プラチナが錆びるシーンと原因について紹介します。紹介するシーンでは、アクセサリーを外しておくなど対策をしておくことがキレイを保つためのポイントです。
温泉や入浴
錆びやすいと言われる銅や銀でも水道水で錆びることはありません。入浴剤を入れていないお風呂なら付けたまま入浴しても問題ないように感じますが、入浴時の錆びの原因はシャンプーなどに含まれている硫化ナトリウムです。
入浴時にはシャンプーやボディーソープなど、水道水以外の水分にも多く触れるため、プラチナアクセサリーは外しておいたほうが無難と言えるでしょう。
また天然温泉には、硫黄成分が含まれていることから、プラチナアクセサリーに銀が用いられている場合、銀が硫化して黒ずみの原因になってしまいます。
プラチナの純度が高いアクセサリーは、温泉のゴツゴツとしたところに知らぬ間に擦って傷つけてしまうかもしれません。温泉や入浴時にはアクセサリーは外しておきましょう。
水仕事
日常の家事程度であれば身に着けたままでも錆びる心配は要りません。しかし塩素系の洗剤を使用したり研磨材が入った洗剤を使ったりすることで傷めてしまう恐れがあります。水仕事をするときには、事前に外しておくのが賢明でしょう。
傷などをなるべく付けずにキレイな状態で長持ちさせたいのであれば、掃除や料理を行うときにも外しておくことをおすすめします。手元を忙しく動かすときにプラチナのリングなどを付けていると、傷を付けてしまうリスクが高くなるでしょう。
またプラチナ素材に加えて宝石がついている場合は、要注意です。ダイヤモンドなどは水に濡れても心配要りませんが、パールやエメラルドなどは洗剤の影響で変質してしまうので気をつけましょう。
日常での着用
日常での着用による汗や皮脂が原因で、プラチナアクセサリーが錆びてしまうことがあります。汗や皮脂には、塩素成分や硫黄成分が含まれており、これらは割金の金属によっては錆びの原因になってしまうものです。銅や銀は、皮脂・汗に触れると酸化してしまいます。
このように、付けたままにしていると黒ずんできてしまうのは、汗や皮脂が理由と考えられるでしょう。ほかにもメイクや日焼け止めなども含まれる成分によっては、プラチナアクセサリーの錆びを引き起こしてしまう恐れがあります。
リングやネックレスなどは、メイクや日焼け止めを塗ってから着用するなどして、油分などの成分がそのままアクセサリーに付着しないよう注意しましょう。
海水浴やプール
海水には水道水程度の塩素が含まれていますが、微量であるためプラチナアクセサリーに直接影響はないと言えるでしょう。付けたままの海水浴は、錆びの恐れよりも傷や紛失の危険性が高いです。
プラチナアクセサリーは基本的に海水浴による錆びの心配は要りませんが、銀や銅などの金属が合金されたものは、海水に含まれる塩素に反応し硫化してしまう恐れがあります。
純度が高くないものや、ゴールドが用いられていると分かっている場合には、事前に外しておくのが無難です。
また海水浴を終えたあとには、水道水でアクセサリーに付いた海水をキレイに洗い流しておきましょう。そのままにしてしまうと塩分が表面に付着して汚れの原因になってしまいます。砂による傷にも気をつけておきたいですね。
プラチナが錆びたときの対処方法
気をつけていても、錆びさせてしまうこともありますよね。錆びたからといって、直ぐにメンテナンス業者に依頼する必要はありません。ここからは、プラチナが錆びたときに自分でできる対処法について見ていきましょう。
汚れが原因なら専用クロスを使ってふき取る
まずは専用クロスを使って汚れを拭き取りましょう。専用クロスでのお手入れは、とても簡単で短時間で行えるため、パッと見ただけでは汚れていないと感じるときにもぜひ取り入れてほしいお手入れ方法のひとつです。
用意するものは専用クロスのみ。使用したらこまめにササっと拭いておくだけで目には見えない皮脂汚れなども落とすことが可能です。
専用クロスといっても数百円程度で販売されており、メンテナンス業者に依頼するよりもずっとお手頃価格でお手入れが行えます。なかにはプラチナ用など素材に合わせてつくられたクロスもあり、自分に合ったクロスを見つけましょう。
万が一酸化したらお酢やレモンを使う
もしもプラチナアクセサリーが酸化して錆びてしまった際には、お酢やレモンを使用して酸化還元反応を起こして元の姿に戻します。用意するものはお酢やレモン、アクセサリーを浸せる位の容器と仕上げに拭く布です。
お湯にお酢もしくはレモンを混ぜて、アクセサリーを1時間程度付け置きします。汚れが取れたら、水道水で洗い流して布で水分を丁寧に取り除きましょう。付け置きすることで、細かい部分の汚れも落とせることがメリット。
拭ききれなかった水分が残っているかもしれないので、しっかりと乾かしてから保管するようにしましょう。
温泉などの硫化変色には重曹+アルミホイル
うっかり温泉に入ってしまったときには、銀を割金につかったプラチナアクセサリーだと硫化の影響で黒ずんでしまいます。このようなシーンには、重曹とアルミホイル、お湯・アクセサリーを浸せる容器を用意しましょう。
容器にアルミホイルを敷き、その上にアクセサリーを乗せます。そこにスプーン1杯の重曹を振りかけてお湯を流し込むと酸化銀が還元されてキレイな状態に戻すことが可能です。お手入れが終わったあとは洗い流してしっかりと拭いておきましょう。
一気に変色してしまうので、なかには焦ってしまう方もいるかもしれませんが、ゆっくり丁寧に行うことがポイントです。
水仕事などの塩化は専門業者に依頼する
掃除などの水仕事による塩素系漂白剤に触れてしまった塩化は専門業者に依頼しましょう。塩化による黒ずみは、先述した方法では取り除くことが不可能です。もとの状態を求めるならプロの手を借りて研磨してもらうしかないでしょう。
プラチナアクセサリーのほかに銅を多く含むピンクゴールドやイエローゴールドなども塩化するため注意が必要です。
なかには大切なアクセサリーで、研磨することに抵抗のある方もいるでしょう。このような事態にならないためにも、水仕事などを行う際には予めプラチナアクセサリーは外しておくことをおすすめします。
プラチナの錆び・変色を防ぐポイント
錆びにくいプラチナでも、ほかの金属によって錆びてしまいます。シーンに応じた対処法があっても、錆びさせないことが長持ちさせるうえではとても重要です。ここからは、プラチナの錆び・変色を防ぐポイントについて解説します。
付けたままにしない
小ぶりなアクセサリーなどは、ついつい付けっぱなしにしてしまいがちです。しかし日常で使用する化粧水や香水、皮脂も錆びを引き起こしてしまいます。プラチナアクセサリーをキレイに保つには付けたままにしないことがポイントです。
とくに純度の低いプラチナだと錆びるリスクがより高くなってしまいます。家に帰ってきたらアクセサリーは外して汚れを拭いてから収納すると良いでしょう。
使用後はやわらかい布などで拭く
汚れているのを見つけたらまずはクロスで拭きとることをお伝えしましたが、キレイをキープするには、目には見えない汚れもその日のうちに落とすことが重要です。使用後はやわらかい布で優しく拭いておきましょう。
一見キレイに見えるプラチナアクセサリーでも、一日付けていると汗や皮脂汚れ、日焼け止めなどが付着している状態。キレイなプラチナは、直す前のひと手間がポイントです。
空気に触れないように個別に保管する
プラチナはとてもデリケートです。アクセサリーを使用せずに適当に収納してほったらかしていると、次に使うときには錆びていたなんてこともよくある話でしょう。長く保管する際には、空気に触れないよう個別に保管することがおすすめです。
なるべく密閉・密封できる袋や容器に入れて、個別に保管することで長く保管しても錆びのリスクを減らせます。
専門ショップでクリーニングを依頼する
日頃からセルフでお手入れしておくだけでも、キレイな状態を長く保つことが可能です。しかし使用頻度やお手入れ方法によっては、自分の手だけでは満足できる仕上がりにならないこともあるでしょう。
そういった場合は専門ショップでクリーニングを依頼してみることをおすすめします。リングのクリーニングでおおよそ1,500円~。なかにはジュエリークリーニングを無料で行っているショップもあるので、よく調べてから利用しましょう。
プラチナは基本錆びないので割金別に対応を変えよう
プラチナが錆びてしまうのは、プラチナ自体が錆びているのではなく、プラチナに含まれる割金の影響です。錆びやすいもの・錆びにくいものの違いは、プラチナの純度や割金に用いられている金属の種類。錆びないプラチナを選ぶにはこの二点を気にしてみると良いでしょう。
また錆びてしまったプラチナも諦める必要はありません。シーンに合った対処法を行うことで、より長くプラチナを楽しめます。適切なお手入れ方法を身に着けて、大切なプラチナを長く楽しみましょう。