株式会社アンティークコインギャラリア 渡辺孝祐社長と対談しました!|【ウリドキ】リユースチャンネル

  • 2024年8月27日

今回は株式会社アンティークコインギャラリア 渡辺孝祐社長と対談しました。
アンティークコインの魅力についてお話いただきましたのでぜひご覧ください。

アンティークコインの魅力を大公開!!
  • 知れば知るほど面白いアンティークコインの魅力を紹介!?
  • 旧20円硬貨が1,000万円に!?値上がりするコインのポイント3選!
  • 100万円ではもはや買えない!上がり続けるアンティークコインと贋作はびこる現実とは

2024年7月公開の動画を基に記事化しています。

あなたの売りたいものの
\一番高い買取価格がわかる/

【アンティークコイン 前編】1億7,000万円のコインを自宅で落札!?知れば知るほど面白いアンティークコイン



木暮
本日はアンティークコインといえばこの方ですね。
アンティークコインギャラリア 渡辺社長にお越しいただきました。
本日はよろしくお願いします。
渡辺氏
よろしくお願いします。
木暮
リユース業界の方は知っている方も多いかもしれませんが、改めて自己紹介をお願いします。
渡辺氏
株式会社アンティークコインギャラリア代表の渡辺孝祐と申します。
12年前に事業を立ち上げまして、今は東京都港区の神谷町ですね。

よろしくお願い致します。

アンティークコインビジネスについて

木暮
金価格の上昇に併せてアンティークコインも物凄く上がっていますよね。

ここ10年で10倍〜11倍ぐらい値上がりしているコインもあるんですか?

渡辺氏
そうですね。物によってはあります。
木暮
私の周りでも2015〜2017年にアンティークコインを買ったり・売ったりしたことのある人が多かったんですよ。
渡辺氏
なかなかセンセーショナルな題名なんですけど、2012年ぐらいに『金はアンティークコインにぶち込め』っていう本が売れまして(笑)
日本においてコインっていうのは今よりもっとニッチだったんですけど、その本が売れてちょっと広げてくれるような役割をしてくれました。

以前から資産目的で買われている人は多かったと思うんですけど、その本をきっかけに買い出す方がすごい増えたというのが業界の定説となっています。

そういったところに影響を受けて買ったり売ったりしたのかなという感じがします。

木暮
渡辺さんがアンティークコインを始めたのって何年ぐらい前からなんですか?
渡辺氏
僕が始めたのは2012年。
木暮
まさにその本の時じゃないですか。
渡辺氏
知らなかったというか、たまたまだったんですよね。

コインオークションで高額落札

木暮
海外ですごい金額のコインを買い付けたっていう噂を聞いたんですが(笑)
渡辺氏
(笑)
2021年ぐらいなんですけど、「ウナとライオン」っていうアンティークコインといえばこれみたいなコインがありまして、イギリスでは1839年に400枚だけ出た金貨なんです。

それの一番いいグレードのが、当時のHeritage Auctionsに出てきてとあるお客さんに委託を受けて入札代行しました。

当時のレートで全部込みで1億7,000万円くらいだったんです。

木暮
それは現地に買い付けに行ったんですか!?
渡辺氏
自宅のリビングからネットでポチポチしていました
木暮
1億7,000万円のコインをポチったんですか?(笑)
渡辺氏
そうすっね。ポチりました。
木暮
半端ないな〜

これまでの失敗談

木暮
ちなみに御社はこの10年ずっと絶好調だと思うんですけど、失敗したというかトラブルはなかったんですか?
渡辺氏
トラブルはいっぱいありますよ。
木暮
これはやっちまったみたいな失敗談はあります?
渡辺氏
お客さんのお宅に来て欲しいと言われて行きました。
すごい豪華なお宅で「現金があるから渡辺くん買い付けてきて欲しい」と言われて3,000万円ぐらい渡されたんです。

「はい!頑張ります」と持ち帰ったんですけど、その後ちょっとトラブルになってしまって。全額お返ししなきゃいけなかった時は結構しんどかったりしました。

そのお客さんに為に1,000万円分ぐらい既に買い付けていたんですけど、でも「もう、いらない」みたいな。
「君は信用できない」みたいになっちゃって。

木暮
人のお金を預かって買い付けに行くが、その最中でブレイクしちゃうことがあるってことですね。

【アンティークコイン 中編】旧20円硬貨が1,000万円に!?値上がりするコインのポイント3選!



これまでの経緯

渡辺氏
僕に副業のやり方を教えてくれた人の元で4〜5年働いていて、情報発信・YouTube・メルマガ・情報発信のノウハウとかを経営者の右腕みたいな感じでやっていたので、資金繰りの苦労や銀行との取引の仕方を見たりとかしていました。

今はあまり関係のないスキルになってしまいましたけど、中国から物を輸入してECサイトで売るということをやっていったんですけど、EC回りやマーケティング・広告というのはそこで勘所がついたと思います。

木暮
じゃあ、一通りのことはやっていると。
渡辺氏
一通りのことはできたんですけど、コインのことがわからないって感じでしたね。
コインは奥が深くて広いので

コインの価値

木暮
ちなみに買いたかったコインってどんなコインだったんですか?
渡辺氏
古代ギリシャのコインでパンティカパイオンというコインです。
麒麟ビールの麒麟みたいな空想上の動物ゼウスみたいなかっこいい顔が載っている金貨があるんですよ。
木暮
スタテル金貨ですか?
金のコインでまん丸じゃない感じなんですかね?
渡辺氏
スタテル金貨です。まん丸ではないんです。
古代のコインって機械じゃなくて手作り感がすごいんです。

1枚1枚個体によって大きさや形が違うんです。
大体1,000万円くらい。

木暮
渡辺さんが買いたかったのは?
渡辺氏
僕が買いたかったのは大体1,200万円とかで落ちますね。
木暮
値上がりはしていないんですか?今はさらに上がっている?
渡辺氏
状態によって全然違うんですよ。

なので同じ種類のコインでもめっちゃかっこいいやつとちょっと不細工なやつとか摩耗していたり傷がついていたりとかで全然値段が違うのでピカイチの物はめっちゃ高いです。

木暮
これはなんで欲しいんですか?
渡辺氏
完全に好みです。
木暮
かっこいいってことですね?(笑)
渡辺氏
そうです(笑)
資産・値上がり目的で買う人がすごく多いんですけど、最終的には趣味だと思っています

人に言われたから愛着はないけど1,000万円で買ったコインが800万円になったらすごく嫌じゃないですか。

でも、めちゃくちゃ好きでかっこいいなと思って好きな物を1,000万円で買って、10年持って800万円になっていても200万円分くらいは楽しめたと前向きに捉えられると思ってます。

僕らは色々おすすめはするんですけど、「最終的には好みで決めてください」って言いますね。

木暮
有名な某投資家は「売りたくない物を買え」って言ってました。
渡辺氏
それ真理かもしれないですね。

値上がりするコインとは?

渡辺氏
値上がりするコインは3要素あるんです。

1.人気のあるコイン
2.状態が良いコイン
3.希少性の高いコイン

全部密接に絡み合っているので綺麗に分けることはできないんですけど、
ざっくりこの3つかなと思っています。

渡辺氏
人気とは何かというと、
例えば知名度のある人が刻まれているコインというイメージですね。
木暮
エリザベス女王とか?
渡辺氏
その通りです。
エリザベス女王ヴィクトリア女王とか聞いたことがあるじゃないですか。

そういったコインは欲しいと思う人が多いので値が上がりやすいです。

木暮
時計で言うとロレックスってベタなんだけど、皆が欲しがるから値段が上がるみたいな!?っていうことですか?
渡辺氏
最終的にはどの商品も需要と供給のバランスで決まっていくので、
需要が大きくて供給が少ないものを狙おうという話です。

なので希少性という意味だと数枚しかないコインもありますし、何千枚というコインもありますし、それが価格にも影響しますよね。

木暮
銀貨だって値段が高いものもあるわけですよね?
渡辺氏
銀貨でも何千万円というのもあって1億円超えの銀貨もあります。

トーマス・サイモンさんっていうイギリスのコインの彫刻家なんですけど、彼が当時の王様に自分の優れた技術を示すために10枚くらい作ったコインなんですよ。

コインのエッジ(縁)のところに嘆願文が書かれているんです。
「王様 フランス人じゃなくてイギリス人である俺を使え」みたいなことが書いてあるんです。

「俺はこんなところにこんなに細かい文字も刻めるスキルをもっている」みたいな。

そういうストーリーがあるコインが10枚くらいしかなくて(1億円のコインは)その中でも状態が一番良い物なんですよ。

金の高騰と関係する?

木暮
ここ最近、金が高騰しているじゃないですか。
だから、金の価値でも結構ありそうだと思いきや・・・
渡辺氏
そんなレベルじゃないですね。

おそらく、地金の価値だと30gくらいしかないので、地金の価値とアンティークコインの価値って、例えば今地金が13,000円/gくらいだと思うんですけど、じゃあこれが5万円になったら2〜3倍になるかというとならないんですよ。

なぜかというと、1,000万円の旧20円金貨の地金の価値って数十万円しかないので、その数十万円がちょっと増えようが別に変わらないんです。

その価値の大部分はプレミアムでコレクタブルの価値・希少性持ちたいという欲を満たしてくれるところなので。

ただ風が吹けば桶屋が儲かるみたいな感じで金相場がどんどん上がっているとニュースになるじゃないですか。ニュースを聞いて金や金貨を気にしだして、たまたまアンティークコインに辿り着いてアンティークコインを始める人が増えるという意味では間接的には影響はあるのかなとは思いますけど、直接的には地金価格がどうこうというのは関係ないと思っています。

木暮
金貨によってはアンティークコインの価値としては見出しづらく地金として取引されているものもあるわけですよね?
渡辺氏
あります。

例えば、毎年発行されているカナダのメープルリーフ金貨とか、オーストリアのウィーン金貨とかはいわゆる地金型のコインですね。

これはコインの状態とか人気とかは関係なくて、ただ金が何gで1オンスなので1オンスの金貨ですよね。
だから今地金がいくらだからいくらという考え方です。

為替リスクがヘッジできる?

木暮
アンティークコインを始めるメリットの中で為替リスクがヘッジできるっていうのが面白いと思いました。
渡辺氏
売る時にどの通貨を選ぶかということができるんです。

それがどういうことかと言うとオークションで売る時にアメリカのオークションハウスに出すかフランスに出すか、イギリス・モナコ・スイスに出すかでそれぞれの通貨が変わりますと。

なので通貨が選べるという意味合いです。

木暮
アンティークコインは世界中にファンがいるからね。
渡辺氏
世界中が市場なんです。
世界通貨とも言えるなと最近思っているんですけど。
木暮
日本円で持っておくっていういうよりもそれをアンティークコインに換えておけば、それだけで為替リスクはヘッジできると
渡辺氏
インフレヘッジ・為替ヘッジはできるかなと思っています。

税金はどうなる?

木暮
あとは税金関係ってどうなっているんでしたっけ?
渡辺氏
買う時に消費税がかかる。それだけですね。
木暮
売る時はどうなんですか?
渡辺氏
売る時は差額に対しての利益を申告しないといけないことがあります。
木暮
いくら以上からですか?
渡辺氏
通常の確定申告と一緒なので20万円以上という感じです。
木暮
売った時の利益に対して課税がされるくらいですか?
渡辺氏
そうですね。

手間がかからないことと、例えば不動産みたいに固定資産税が全くかからないので、メンテナンスもなくむしろ触ってくれるなという感覚なので。

買ったら持っておいて、たまに見てニヤニヤして人によっては本を読みだしますね。

歴史について勉強したくなったりとか、豊かな時間の使い方だと思うんです。

【アンティークコイン 後編】100万円ではもはや買えない!上がり続けるアンティークコインと贋作はびこる現実とは



アンティークコインの始め方

木暮
いきなり何百万円とか怖いじゃないですか。
どのくらいからスタートするといいですか?
渡辺氏
一番安いものであれば何万円のものもあります。
予算によって全然選べるんですよね。

上がる・上がらないという話をするのであれば、
高いコインの方が上がりやすい

木暮
それでいうとボーダーラインはいくらからですか?
渡辺氏
100万円だとすごくいいコインは買えなくなってきています。
木暮
それだけ上がってきてるからということですか?
渡辺氏
そうですね。

もちろん100万円で買えるコインは沢山あるんですけど、
すごくいいコインは難しくなってきていますね。

300万円くらいからだと「このコインもあのコインもいいですけどどうですか?」みたいな感じでオススメできます。

コインの暴落

木暮
コインって暴落した歴史はないんですか?
渡辺氏
一度だけ僕が経験があるのがモダンコインブーム

2019年にイギリスからウナとライオンのザ・アンティークコインの復刻版が出たんですよ。

ロイヤルミントっていうイギリスの王立造幣局ですね。
そこから出た時には100万円しないくらいで出ていたんですけど、枚数も少なかったこともあり、あれよあれよと100万円からどんどん値上がっていったんです。

ちなみに今は、そのコインはオークションとか小売でもなかなか見つからないですし1,500万円くらいしちゃうんです。

世界中の人が「これはすごい!」とロイヤルミントが出す新しいコインのシリーズはめちゃくちゃ人気があるから、「どんどん上がるじゃん!」ってみんなが思い込んでしまって。

次から次にその時期は出ていたんですけど、全部が上がっちゃったんです。
「値上がりするだろう」「転売して儲かるだろう」という気持ちでみんなが買っていたので、どんどん上がっちゃいました。

でも結局それに対して実需が追いつかなくて、今そんなに上がっているコインは実はウナとライオンだけで一番最初が高くてどんどん下がっている。

でも、それくらいだと思います。
100〜200年も流通しているコインは多少の上下はもちろんあるんですけど、長く持ってもらえれば物凄く落ちることはないと思います。

アンティークコインギャラリアに頼む意味

木暮
自分でもebayとかHeritage Auctionsに参加して購入することはできるわけじゃないですか、
でも御社に買い付けを頼む人たちが非常に多いわけですよね。

それはなぜ御社を通じて買っているんですか?

渡辺氏
そもそも何買っていいかわからないという方もいるし、欲しいコインがあるけれども海外での買い物ができない・怖いみたいな方が多いです。
木暮
最初は何買ったらいいか分からないですもんね。
渡辺氏
そうですね。

「現金を何かに変えようと思ってアンティークコインがいいと聞きましたが、果たして私は何を買えばいいんでしょうか?」と相談されることが多いです。

木暮
本当にそう思いますよ。初めの時はどうしたらいいか分からないですもんね。
渡辺氏
なので一番良いのは、そういった方に対して来社していただいて不安な点をお話ししながら、うちのコインをざっと見てもらって何に心が惹かれるかを実物を見てもらうんです。

そこからスタートするのが一番良いと思います。

木暮
しかも真贋保証もつけている。
渡辺氏
真贋保証もしますし、売りたい時まで売れるようにオークションを立ち上げています。

そこまでやらないと無責任になってしまうので。

リユース業界にメッセージ

木暮
アンティークコインもリユース業界の一大市場だと思うんですが、
リユース業界に対してもPRやメッセージはありますか?
渡辺氏
買取をやられている方が中心になると思うんですけど、例えばスラブというケースに入っているものでここに年号が書いてあるんです。

これがやたら古いものは地金の価値ではなくてそれ以上のプレミアムの価値がついている可能性があります。

それを地金で買い取るとか地金価格で売っちゃうのは非常に勿体無い
場合があるので、もし良かったら我々に写真を送っていただいたら、我々もアドバイスできるところはあると思うんです。

渡辺氏
僕がすごい悲しいなと思うのは、レアなコインに気づかず溶かす
うちの役員が前職で地金の買取の商社にいたんですね。

そこで彼女が何をやっていたかっていうと、全国の地金が集まる場所にいたので、そこで仕分けしてこれは明らかに地金じゃないというコインを抜き取ってコイン専用のオークションに出すと1,000万円になることがある。

木暮
実際にそういうものが、地金として溶かすフローに乗っていたところを現場として見ていたということですか?
渡辺氏
そうです。

そういうのに当たっちゃうと、彼女の事業部の利益率がおかしな数字になっちゃうと。
利益が何百%、何千%みたいになっちゃって、上司に逆に怒られるという。(笑)

売る人も気づかずに売って買う人も気づかずに買っていて
誰も気づかずに希少なコインが溶かされてリユースされている可能性があります。

「ちょっとこれは他と違うな」というのがあったらアンティークコインギャラアリアに相談してもらえると何か力になれるかと思います。

【出演者情報】

〈株式会社アンティークコインギャラリア 代表取締役 渡辺孝祐〉
・株式会社アンティークコインギャラリア:https://antique-coin-galleria.com/pages/outline
・X:https://twitter.com/kosuke_coin

〈ウリドキ株式会社 代表取締役 木暮康雄〉
・ウリドキ株式会社:https://uridoki.co.jp/
・YouTube:https://www.youtube.com/@uridoki_net
・X:https://x.com/kogurey95/
・Forbes:https://forbesjapan.com/author/detail/1659
・著書 #リユース革命:https://amzn.to/3LFOiqb

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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