株式会社ペンギントレード 佐藤佑一社長と対談しました!|【ウリドキ】リユースチャンネル

  • 2024年8月27日

今回は株式会社ペンギントレード 佐藤佑一社長と対談しました。
高単価事業展開の秘訣・経営方針についてお話いただきましたのでぜひご覧ください。

独特の経営方針を大公開!!
  • キャッシュ〇〇万円まで急転落!?損切りの重要性!?
  • 後半の資金繰りの話
  • 高単価事業の秘訣!他にはない独特な経営方針!

2024年3月公開の動画を基に記事化しています。

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【前編】年商50億円からキャッシュ○○万円まで急転落!?



木暮
ウリドキ木暮です!
佐藤氏
ペンギントレードの佐藤です!
木暮
めっちゃ久しぶりだね。あけおめだよね。
もう佐藤くんね。
佐藤氏
最早そうですね。木暮さんから連絡来なくなってから。

僕のステージの人間とは付き合ってくれなくなったんだと思って(笑)
枕を涙で何日濡らしたかっていう感じですよ。

木暮
違うんですよ(笑)

今日、声を掛けたのはこないだの佐藤君の投稿がですね業界で話題になってまして!年商50億円達成!すごい!

だけど営業利益が2%で資金繰りに後半は相当苦労したと。

佐藤氏
いやもう、ほんとめっちゃ具合悪かったですね。
今その話して具合悪くなってきました。(笑)
木暮
前半の時にご飯食べに行った時にさ、凄い調子良さそうだったじゃん。
佐藤氏
スーパーマリオでスターを獲得したぐらい無双状態だったんですけど。
木暮
無双状態だったよね?
役員報酬を上げるとかもそうだしね。
佐藤氏
その役員報酬もめっちゃ重いんですよ。
木暮
役員報酬を上げたが故に、後半厳しくなったってこと?
佐藤氏
上げたが故にそれが効いてきたみたいな。
「前半は全然大丈夫」と思ってたんですけどね。
木暮
当然稼いだらその分報酬は取るべきなので、それくらい前半は調子いい話を聞いていたなと

ただ確かに昨年の年末頃とか後半はあんまり会ってなかったから、あんまり状況を知らないんですよね。

ウチとの取引の範囲内ぐらいしか俺は本当に知らなくて。
まず50億円いったっていうのはやっぱりあれですか?

時計にチャレンジしてましたよね?

佐藤氏
そうですね。時計とエルメスの新品系のケリー・バーキンとかですね。
木暮
まず前半調子良かったのは、どんな要因で調子良かったの?
佐藤氏
前半はそもそも相場が全体的によかったんですよね。
買ったら翌週〜翌々週には買った金額を超えちゃうみたいな。
木暮
前半っていうのは去年の何月から何月まで?
佐藤氏
去年の3~6月にかけてまで。

流石にこの業界を7年くらいやっているんで、過去の統計データを見るとウチって業界全体がそうだと思うんですけど3~6月にかけての粗利率とか売上ってめっちゃ高いんですよ。

木暮
一昨年くらいも秋口くらいにちょっと相場悪いって話をしてたから、
そう考えると確かに、毎年3~6月調子良さそうだよね。
佐藤氏
春は結構笑顔なんですけど・・・

そもそもそういう時期だよねっていうことすら忘れるくらい、上半期はいい感じだったんですよね。

木暮
しかも今回年商50億円にいった成功と反応みたいなところをまとめてくれたわけですね。
佐藤氏
どっちかというと、
僕はこれを成功とは思ってなくて。
木暮
あーなるほど。反省ね。

50億円にいったが故の反省。
ぜひ聞きたいです!!!

佐藤氏
年商を上げたのは、もちろん会社は成長させないといけなくて、年商を上げてそれに伴って利益もついてくるっていう前提なんですけど。

今期は変に見栄を張った売上の作り方をしたところが一番の反省ですね。

木暮
年商いくらから50億円にいったの?
佐藤氏
30億円から50億円です。
木暮
いいジャンプしてますね。

バーキンとかの新品をやり始めたっていうのと時計とかにも手を出し始めたと。
利益率低いところに手を出してるね。単価高いけどね。

佐藤氏
会社のリソースをできるだけ変えないで売上を上げていって、営業利益率が多少下がっても、利益の絶対額が乗ってくるだろうなという想定だったんですよ。

前半良かったんですけどね。
ちょっと後半から色々ありましてかなり苦戦したんです。

木暮
前半良かったのは相場が良かったから高い物を仕入れても翌週とか翌月には相場が上がっているから利益が取りやすかったの?
佐藤氏
そうですね。
イケイケみたいな相場だったので上半期はそれで良かったっていう感じですね。

業界の方はご存知だと思うんですけど、2023年夏場ぐらいから現行系のエルメスの相場が凄く下落するんですよ。

例えば300万円で買ったバーキンとかが270万円とか、安いと260万円とかくらいまで下がったんです。

このような在庫を僕たち2億円近く持っていたので、となると単純に20%カットすると、4,000万円くらいの赤字になるじゃないですか。

「これ結構ヤバくない?」みたいな感じで、でもその時も売っちゃうと凄くPLが悪化するじゃないですか。

これでやっちゃったら一気に営業利益食っちゃうしなと思って。

「自分達で頑張って売ってみるか」というのと「相場また少し戻るかな」みたいな気持ちでいたんですけど・・・・

損切の重要性

木暮
損切りするとき、結構勇気要る話じゃない?
それはもう損切りしないとキャッシュフロー的にまずいと思って損切りしたの?
佐藤氏
僕たちキャッシュフロー表を日繰りで作っているんですよ。
酷い時は現金預金が現金預金1,000万円
木暮
年商50億円の状態の時に残キャッシュが1,000万円だった時があるってこと?
佐藤氏
「これめっちゃヤバくない?」っていう状態になったことがあったんです。

立てていた予算を全部今更という話ではあるんですけど、
これから2週間絶対仕入れないといけない商品以外は(予算を)全部0にしてライン査定とかはもう止められないので。

木暮
年商50億円で残キャッシュ1,000万円だった時があると。

とある上場した知り合いのITベンチャー資金調達も何十億円・売上も100億円とかいってた気がするけど、とあるその時期資金調達後の数ヶ月後に残キャッシュ現金預金2,400円(笑)。

佐藤氏
そんなことあります!?(笑)
木暮
従業員の給料全部払ったら残り2,400円だったって。
「めっちゃ投資してんなこの人」と思ったことがあったけど俺は、それに比べればまだ全然大丈夫。
佐藤氏
まだ甘かったですね。自分がまだ1,000万円も持っていて。

後半の資金繰りの話

木暮
とはいえ、50億円から1,000万円まで資金が減ったと。

それだと次の仕入れが相当心細いから、そのキャッシュを入れるために損切りしたってこと?

佐藤氏
そうです。キャッシュを入れるために損切りしたりとか。

今すぐキャッシュを作らないといけないので、持っている商品をとりあえず単価高い順に並べて市場に出したり

あと業者さんに卸で安くてもいいからこれ買ってくださいって言ったりもしてお金を作ったという感じですね。

木暮
塩漬けにしちゃっているとか損切りするタイミングって、在庫ビジネスやったことある人だったら、皆悩む話だと思うのね。

どのタイミングで切るんですかって話しで、やっぱり残キャッシュ

この以上目減りするのはまずいからキャッシュを埋めましょうと、そのために在庫を多少赤字でもいいから現金化しましょうと判断したということだよね。

キャッシュをもっと増やさなきゃと判断したと思うんだけど、なんでそこは1,000万円というところでトリガーが引けたの?

佐藤氏
それで言うと僕たちそもそも、1億円切っちゃいけないっていうルールでやっていたんですよ。
全然切っているんです(笑)

1億円切っちゃいけないルールでやっていて、その中で6,000万円くらいのキャッシュだったんですよ。その週。

「そもそも切ってるし、これ調達しないといけないよね」という感じの話を社内でしていた時に「キャッシュフロー表の関数が一個おかしくない?」みたいな。

「これ打ち間違ってない?」みたいな。

木暮
めっちゃあるあるじゃないですか。
佐藤氏
そしたら、5日後くらいにマイナス900万円出たんですよ。
木暮
5日後!?
5日後ってちょっとゾッとするぞ!
佐藤氏
いやそうなんですよ。
木暮
来週のこの曜日に会社無いかもみたいなことじゃん。

【後編】高単価事業展開の秘訣 他にはない独特な経営方針



もし高単価事業を展開するなら

木暮
今その経験をもって一年前に戻ったとしたら、どうしますか?
佐藤氏
そもそも、高単価事業を展開しないですね。
木暮
どういう状況だったらやる?
佐藤氏
営業力があってあと人数も、逆にもうちょっと少なかったらやります。

僕思うんですけど、高単価系の商材を扱っている会社って人数が凄い多いイメージってあんまり無いんですよ

木暮
オークションとかやってる会社じゃない限りはそうかもね。
佐藤氏
なんで人数が多くないんだろうってなった時に、やっぱり一個当たりの単価がめっちゃ高くて薄利な分、人数を沢山雇ってランニングコストを上げちゃうと採算が取れなくなるんじゃないかなっていう風に思っているんですね。

僕たちの場合だと単価が高い商品って手入れをしたりとか買ってすぐ卸すか買って店に並べて売るかしかないんですけど、もし卸す場合だったら人って要らないんですよ。バイヤー1人で終わりなんですよ。

1人で3億円分買って、2%抜いて1,000万円の粗利で出しました。
これに5~10人にいて営業マン1人だけみたいな状況だと、その他の9人のコストってめちゃくちゃ重いんですよ。

もし高単価系の営業をやるんだったら人数を少なく営業マンだけにしてどんどん卸して高単価商品を回していくみたいな。

それで売上100億円とか200億円作るみたいな。

独特な経営方針

木暮
毎年何回か話をしていて、佐藤君の経営方針って凄く勉強になるなと思っていて、他の会社の社長とかにも何度も言ったことがあって「彼の経営者としての考え方マジでおもしろいんですよ」みたいな。

何かというと、今期の目標を決めるじゃない?
大体「売上を何倍成長させます」みたいな話を皆さんするんだけど、佐藤君の場合は本当に数字に貪欲!
「今期は売上はいいです」「利益率を上げます」
利益率をぐぐっと上げていって、そうしたら次の年には
「利益率を上げられたので次はもう1回売上を伸ばすのに挑戦します」とか分かりやすいんだよね。

分かりやすくてトップラインとボトムラインを交互に追いかけていって成長していってる感じ。
聞いていて凄く腹落ちするし、シンプルだし。

数字から逃げてないし、聞いていて気持ちがいいという感じ。
前期はトップラインを追ったんだよね?

佐藤氏
そうですね。前期はだいぶトップラインを追って途中で辞めましたよね。
8月くらいにはもう無理と思って。
木暮
今期はどうするの?
佐藤氏
今期は僕は完全にトップラインを無視してます。
木暮
またボトムの1年ですか?
佐藤氏
完全にボトムで完全に無視しています。
もはや今期は売上予算は立ててないに等しいんですけど一応あって、今期も売り上げ予算30億円にしているんですよ。
「もう中身のないことは一切やりません」みたいな。

前期の課題

佐藤氏
去年色々課題だなと思ったところがまず、一番大きいのはこれはもう終わったんですけど、BSを改善しようと思っていて、
長期借入金が多いのでキャッシュアウトが多いって話したじゃないですか。

毎月キャッシュフローに怯えながらやるっていうのを辞めたかったんですね。
2,000万円ぐらいキャッシュアウトしていくってことは税引後を考えたら、
2,500~3,000万円くらいの営業利益を毎月上げないといけないじゃないですか。

今の体制だと無理なんですよ。
なので単純に長期借入金を減らして短期借入金を増やすというので、当座借越枠を作れないかというところで色々な金融機関さんにあたらせて頂いて、
それはもうある程度枠が取れたので今はひと段落と。

佐藤氏
次に今は採用面を頑張っていて、仕入れもそうですし管理もそうですし、セールスもそうなんですけど。
ウチって叩き上げというか入ってきて教えるみたいな感じでやってきたんですけど、元々スキル採用みたいなところがあんまり無くて、
それもそれでいいよねって話もあると思うんですけど。

ちょっとこのまま成長をさせながら、回していこうとなるとちょっと時間が掛かりそうだなと思ったんで、その領域に明るい人たちを採用するっていうところを1つ力にを入れたいなっていう。

木暮
その領域に明るいっていうのは?
佐藤氏
例えば、僕たち今期はモール系のECとか自社のECとか頑張りたいなと思っているんですけど、そうなってくるとある程度モール攻略出来るとかそういう実績がある方とか自社サイト伸ばすならどうするべきか考えられる方ですね。
木暮
EC運営者ですね!
EC運営経験者の方がいらっしゃったら是非ペンギントレードさんへ!

今後の方向性

木暮
諸々の精算をしていって、その新規事業とかも撤退していくと。
佐藤氏
残念ながら負けました。完全敗北(笑)
木暮
(笑)
今期はどうしていくの?
佐藤氏
今期は元々僕たちが持っている強みをもっと色濃く活かした事業展開をしていきたいなと思っています。

まずは主力商材はそこまで変えずにアパレルを始めました。
かなり沢山の量を。

木暮
ブランドアパレル
佐藤氏
そうです
ブランドアパレルです。
木暮
元々お店に結構アパレルあったよね?
シャネルの服とか結構あったでしょ。
佐藤氏
元々あったんですけど、前の量の10倍くらいあるので。
木暮
そうなんだ!
御社で私も買わせてもらいましたけどまた行きますからね。
佐藤氏
ありがとうございます!
木暮
メンズもありますか!?(笑)
佐藤氏
メンズはそこまで正直まだ揃えてないんですけど、もしあったら是非ご案内させていただきます!
木暮
ブランドアパレルって利益率高いよね?
佐藤氏
めちゃくちゃ高いです。
2万円で買ったら12万円とかで売るので、10万円で買ったら30万円ですね。
木暮
85%くらい粗利が出てるね。
佐藤氏
アパレルは結構売れているし利益率も高いので、洋服は今後強めていきたいなっていうので、年商を落として洋服の取り扱いを増やしていくって方向性でやります。

それに伴って、僕たち今ECで売っているんですけど、店舗展開も考えているんです
一旦今期はECで売っていくのにどういう戦略でやっていくのかとか、どういう掲載で商品ページをどうするのかとか。

マーケットとかEC周りのことができる人材の採用にも力を入れています

あとは、当たり前にバックオフィス業務がもっと効率良く出来るようにするというところを整備していきたいという感じですかね。

木暮
今期はもうとにかく利益を上げにいくということだね。
佐藤氏
そうですね。
ちょっと今期は去年の反省を活かして、強みを出した商売ができたらなと思っています。
木暮
なのでペンギントレードの佐藤社長に飯を奢ってもらうなら、3~6月が狙い目ですよということですね(笑)
佐藤氏
僕の調子悪かったら会えないんで(笑)
木暮
今回は貴重なお話ありがとうございました!!!

【出演者情報】

〈株式会社ペンギントレード 代表 佐藤 佑一〉
・株式会社ペンギントレード:https://penguintrade.co.jp/
・X:https://x.com/yuichsatopngn

〈ウリドキ株式会社 代表取締役 木暮康雄〉
・ウリドキ株式会社:https://uridoki.co.jp/
・YouTube:https://www.youtube.com/@uridoki_net
・X:https://x.com/kogurey95/
・Forbes:https://forbesjapan.com/author/detail/1659
・著書 #リユース革命:https://amzn.to/3LFOiqb

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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