今回は株式会社ペンギントレード 佐藤佑一社長と対談しました。
高単価事業展開の秘訣・経営方針についてお話いただきましたのでぜひご覧ください。
- キャッシュ〇〇万円まで急転落!?損切りの重要性!?
- 後半の資金繰りの話
- 高単価事業の秘訣!他にはない独特な経営方針!
2024年3月公開の動画を基に記事化しています。
【前編】年商50億円からキャッシュ○○万円まで急転落!?
もう佐藤くんね。
僕のステージの人間とは付き合ってくれなくなったんだと思って(笑)
枕を涙で何日濡らしたかっていう感じですよ。
今日、声を掛けたのはこないだの佐藤君の投稿がですね業界で話題になってまして!年商50億円達成!すごい!
だけど営業利益が2%で資金繰りに後半は相当苦労したと。
今その話して具合悪くなってきました。(笑)
役員報酬を上げるとかもそうだしね。
「前半は全然大丈夫」と思ってたんですけどね。
ただ確かに昨年の年末頃とか後半はあんまり会ってなかったから、あんまり状況を知らないんですよね。
ウチとの取引の範囲内ぐらいしか俺は本当に知らなくて。
まず50億円いったっていうのはやっぱりあれですか?
時計にチャレンジしてましたよね?
買ったら翌週〜翌々週には買った金額を超えちゃうみたいな。
流石にこの業界を7年くらいやっているんで、過去の統計データを見るとウチって業界全体がそうだと思うんですけど3~6月にかけての粗利率とか売上ってめっちゃ高いんですよ。
そう考えると確かに、毎年3~6月調子良さそうだよね。
そもそもそういう時期だよねっていうことすら忘れるくらい、上半期はいい感じだったんですよね。
僕はこれを成功とは思ってなくて。
50億円にいったが故の反省。
ぜひ聞きたいです!!!
今期は変に見栄を張った売上の作り方をしたところが一番の反省ですね。
バーキンとかの新品をやり始めたっていうのと時計とかにも手を出し始めたと。
利益率低いところに手を出してるね。単価高いけどね。
前半良かったんですけどね。
ちょっと後半から色々ありましてかなり苦戦したんです。
イケイケみたいな相場だったので上半期はそれで良かったっていう感じですね。
業界の方はご存知だと思うんですけど、2023年夏場ぐらいから現行系のエルメスの相場が凄く下落するんですよ。
例えば300万円で買ったバーキンとかが270万円とか、安いと260万円とかくらいまで下がったんです。
このような在庫を僕たち2億円近く持っていたので、となると単純に20%カットすると、4,000万円くらいの赤字になるじゃないですか。
「これ結構ヤバくない?」みたいな感じで、でもその時も売っちゃうと凄くPLが悪化するじゃないですか。
これでやっちゃったら一気に営業利益食っちゃうしなと思って。
「自分達で頑張って売ってみるか」というのと「相場また少し戻るかな」みたいな気持ちでいたんですけど・・・・
損切の重要性
それはもう損切りしないとキャッシュフロー的にまずいと思って損切りしたの?
酷い時は現金預金が現金預金1,000万円。
立てていた予算を全部今更という話ではあるんですけど、
これから2週間絶対仕入れないといけない商品以外は(予算を)全部0にしてライン査定とかはもう止められないので。
とある上場した知り合いのITベンチャーは資金調達も何十億円・売上も100億円とかいってた気がするけど、とあるその時期資金調達後の数ヶ月後に残キャッシュ現金預金2,400円(笑)。
「めっちゃ投資してんなこの人」と思ったことがあったけど俺は、それに比べればまだ全然大丈夫。
後半の資金繰りの話
それだと次の仕入れが相当心細いから、そのキャッシュを入れるために損切りしたってこと?
今すぐキャッシュを作らないといけないので、持っている商品をとりあえず単価高い順に並べて市場に出したり。
あと業者さんに卸で安くてもいいからこれ買ってくださいって言ったりもしてお金を作ったという感じですね。
どのタイミングで切るんですかって話しで、やっぱり残キャッシュ。
この以上目減りするのはまずいからキャッシュを埋めましょうと、そのために在庫を多少赤字でもいいから現金化しましょうと判断したということだよね。
キャッシュをもっと増やさなきゃと判断したと思うんだけど、なんでそこは1,000万円というところでトリガーが引けたの?
全然切っているんです(笑)
1億円切っちゃいけないルールでやっていて、その中で6,000万円くらいのキャッシュだったんですよ。その週。
「そもそも切ってるし、これ調達しないといけないよね」という感じの話を社内でしていた時に「キャッシュフロー表の関数が一個おかしくない?」みたいな。
「これ打ち間違ってない?」みたいな。
5日後ってちょっとゾッとするぞ!
【後編】高単価事業展開の秘訣 他にはない独特な経営方針
もし高単価事業を展開するなら
僕思うんですけど、高単価系の商材を扱っている会社って人数が凄い多いイメージってあんまり無いんですよ。
僕たちの場合だと単価が高い商品って手入れをしたりとか買ってすぐ卸すか買って店に並べて売るかしかないんですけど、もし卸す場合だったら人って要らないんですよ。バイヤー1人で終わりなんですよ。
1人で3億円分買って、2%抜いて1,000万円の粗利で出しました。
これに5~10人にいて営業マン1人だけみたいな状況だと、その他の9人のコストってめちゃくちゃ重いんですよ。
もし高単価系の営業をやるんだったら人数を少なく営業マンだけにしてどんどん卸して高単価商品を回していくみたいな。
それで売上100億円とか200億円作るみたいな。
独特な経営方針
何かというと、今期の目標を決めるじゃない?
大体「売上を何倍成長させます」みたいな話を皆さんするんだけど、佐藤君の場合は本当に数字に貪欲!
「今期は売上はいいです」「利益率を上げます」
利益率をぐぐっと上げていって、そうしたら次の年には
「利益率を上げられたので次はもう1回売上を伸ばすのに挑戦します」とか分かりやすいんだよね。
分かりやすくてトップラインとボトムラインを交互に追いかけていって成長していってる感じ。
聞いていて凄く腹落ちするし、シンプルだし。
数字から逃げてないし、聞いていて気持ちがいいという感じ。
前期はトップラインを追ったんだよね?
8月くらいにはもう無理と思って。
もはや今期は売上予算は立ててないに等しいんですけど一応あって、今期も売り上げ予算30億円にしているんですよ。
「もう中身のないことは一切やりません」みたいな。
前期の課題
長期借入金が多いのでキャッシュアウトが多いって話したじゃないですか。
毎月キャッシュフローに怯えながらやるっていうのを辞めたかったんですね。
2,000万円ぐらいキャッシュアウトしていくってことは税引後を考えたら、
2,500~3,000万円くらいの営業利益を毎月上げないといけないじゃないですか。
今の体制だと無理なんですよ。
なので単純に長期借入金を減らして短期借入金を増やすというので、当座借越枠を作れないかというところで色々な金融機関さんにあたらせて頂いて、
それはもうある程度枠が取れたので今はひと段落と。
ウチって叩き上げというか入ってきて教えるみたいな感じでやってきたんですけど、元々スキル採用みたいなところがあんまり無くて、
それもそれでいいよねって話もあると思うんですけど。
ちょっとこのまま成長をさせながら、回していこうとなるとちょっと時間が掛かりそうだなと思ったんで、その領域に明るい人たちを採用するっていうところを1つ力にを入れたいなっていう。
EC運営経験者の方がいらっしゃったら是非ペンギントレードさんへ!
今後の方向性
今期はどうしていくの?
まずは主力商材はそこまで変えずにアパレルを始めました。
かなり沢山の量を。
ブランドアパレルです。
シャネルの服とか結構あったでしょ。
御社で私も買わせてもらいましたけどまた行きますからね。
2万円で買ったら12万円とかで売るので、10万円で買ったら30万円ですね。
それに伴って、僕たち今ECで売っているんですけど、店舗展開も考えているんです。
一旦今期はECで売っていくのにどういう戦略でやっていくのかとか、どういう掲載で商品ページをどうするのかとか。
マーケットとかEC周りのことができる人材の採用にも力を入れています。
あとは、当たり前にバックオフィス業務がもっと効率良く出来るようにするというところを整備していきたいという感じですかね。
ちょっと今期は去年の反省を活かして、強みを出した商売ができたらなと思っています。
【出演者情報】
〈株式会社ペンギントレード 代表 佐藤 佑一〉
・株式会社ペンギントレード:https://penguintrade.co.jp/
・X:https://x.com/yuichsatopngn
〈ウリドキ株式会社 代表取締役 木暮康雄〉
・ウリドキ株式会社:https://uridoki.co.jp/
・YouTube:https://www.youtube.com/@uridoki_net
・X:https://x.com/kogurey95/
・Forbes:https://forbesjapan.com/author/detail/1659
・著書 #リユース革命:https://amzn.to/3LFOiqb