ミニマリストとは?断捨離とは違う?ものを持たない暮らしのコツと実現方法を紹介

  • 2023年3月31日
ものが一切ない部屋

最近よく「ミニマリスト」という言葉を耳にするようになりました。

意識が高く、ハイセンスな生き方をしている人たちが、このミニマリストというスタイルで生活しているイメージがあります。

では、このミニマリストとは一体どのようなスタイルなのでしょうか? 今回はミニマリストとしての暮らしや注意点などをご紹介します!

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ミニマリストってなに?

コーヒーと本
ミニマリストに資格などはありません。ではどういった人たちがミニマリストと呼ばれるのでしょうか。まずは、ミニマリストの定義から説明していきます。

最低限を意味するミニマルが語源

ミニマリストとは、英語の「ミニマル(minimal)=最小限の」という意味から発した言葉で、一般的に「最低限の持ち物で暮らす人」のことを指します。

少し前まではどれだけものを持っているか、所有しているかがステータスや豊かさといったイメージがありましたが、最近ではミニマリストのように不要なものは所有せず、最低限のものだけで暮らしているのがトレンドになっているのです。

SNSの発展でミニマリストのインフルエンサーが登場

ミニマリストという暮らし方は決して新しいものでもありません。

しかし、最近ではSNSなどの発達により、影響力のあるインフルエンサーがミニマリストとしてのスタイルを情報発信するようになり、その結果ものを所有しないというライフスタイルが広がり始めました。

ミニマリストがブームになった理由


ミニマリストという言葉をよく耳にするようになったのは、ここ数年のことです。

ではなぜ今の時代にミニマリストが注目されるようになったのでしょうか。その理由を考えてみましょう。

時代が進むにつれてより精神主義的な思考が求められている

ものを所有しない、シンプルに生きるというのが、ミニマリストの基本的な考え方となります。

これは、自分にとって重きをおくものが物質的なものから、精神的なものにシフトしているということ。

物質に偏重してきたこれまでの風潮から、より精神主義的なことを重視するようになってきた時代のトレンドが、現在のミニマリストブームの根底となっているはずです。

消費社会のものの押し付けに人々が疲弊し始めた

戦後の日本は自分たちで構築してきた価値観を、急に戦勝国であるアメリカ的な価値観に置き換えられました。

アメリカ的な価値観とは「大量生産・大量消費」を重視する社会で、戦後の高度経済成長を支えたのもまたこの価値観でした。

しかし、21世紀に入り徐々に経済が衰退し始めるとともに、このような大量消費という行為に人々が疲弊し始めたため、大量消費を否定するミニマリストという新しい価値観が受け入れ始められたという事情もあるのです。

不景気な時代の生き方として注目された

経済的な側面に目を向ければ、バブル崩壊以降失われた10年を経て日本社会は徐々に不景気が標準的な状態になっています。

景気のいい時代であればたくさんの高価なものを購入する経済力があった世代が、以前にような購買力を失い、若い世代もまた同様に経済的に苦しくなった現在では、ものを買わない、所有しないのがいいというミニマリストの価値観に共感し始めたという時代性もミニマリスト人気の根底に流れているのです。

情報社会の充実でものの価値が薄まった

インターネットが広がり情報化社会が充実した今、それまでは形のあるものに価値があると考えられていた常識が、形のない情報に価値があるというようにシフトしつつあります。

これはつまり、ものがなくても豊かに生きていけるというミニマリストの価値観を強く後押しするトレンドとなっているはずです。

シェア文化が充実して所有する必要がなくなった

ここ最近、「シェアリング」というスタイルが浸透し始めました。シェアリングとはインターネットを通じて場所やもの、時間などを共有することです。

ものを所有するのではなく、必要なものを必要な時にシェアして使うというライフスタイルが今以上に浸透し、さらにそのようなサービスが増えていけば、必然的にミニマリストという生き方がより簡単になり、高い価値を持って実現できる社会になっていくはずです。

断捨離や倹約とはどう違う?

ゴミを捨てている
ミニマリストは日本語で言う「断捨離」とよく似ています。

不要なものを持たない、ものに執着しない、不要なものを捨てる”というのが断捨離です。

しかし断捨離は、ものに執着しない「マインド」というよりも、どちらかというと捨てるという「アクション」に近いです。断捨離とは不要なものを処分するという行為自体を意味します。

ミニマリストはものにこだわらない、執着しないスタイルで暮らしていくことを重視しますが、その根底にあるのは豊かなマインドを身に付けるというコンセプトですから、単にものに対してどんなスタンスなのかということとはやや異なるのです。

また、同じように気を付けておきたいのが、よくミニマリストと勘違いしてしまう似て非なる表現の「倹約」です。

ミニマリストとは、マインドを豊かにするために不要なものを断ち、シンプルに生きることを意味するのですが、単にその外観だけをなぞろうとすると、不要なものを買わず節約や倹約に走ってしまいがちです。

根本的なものに対する欲を持ったまま、何かを手に入れることを我慢したり、セーブしたりするのは気持ちが豊かになるのではなく逆に貧しく卑屈になってしまいます。

ミニマリストはただものを持たなかったり、不要なものを捨ててしまうというライフスタイルなのではなく、執着から解放されることよってより自由で豊かな生き方を手に入れることが本来の目的なのです。

ミニマリストで得られる3つのメリット

清潔感のあるリビング
ミニマリストにはどんなメリットがあるのか気になりますよね。ここからはミニマリストになると得られる3つのメリットをみていきましょう!

身軽なライフスタイルが実現できる

ミニマリストの一番のわかりやすいメリットは、身の回りからものが減り、身軽になるということです。

身軽というのは、例えば出かける際にどの服を着るのか思案する時間も短くなり、すぐに出かけられる。

荷物が少なければ引っ越しの際にあれこれ悩むことも少なくなり作業工程も減るでしょう。ものが少ないぶんより気軽に新しい生活が始められます。

自分の価値観を再確認できる

ものを買う際にそれがどれだけ自分にとって必要かどうかを、常に考えるようになります。

その結果、自分が何を大切にしているのか、どんなものを必要としているのかが徐々にクリアになってくるはずです。

大切にしているものというのは、ものを買うだけに限らず、自分の人生にあてはめて価値観が徐々に明確になってくるでしょう。

無駄な時間や行動も節減できる

ものを所有することを控え、身の回りのものが減れば必然的にものに関わる時間が節約できます。

買い物するための時間や何を買うか、何を使うか、何を着るかを考える時間も少なくなるため、それまで浪費していたものに関する時間を別のことに使えるようになります。

ミニマリストになるには

花瓶をテーブルに飾っている
ここまで、ミニマリストとは何か、どんなメリットがあるのかについてみてきましたが、実際にミニマリストとしての生活を始めたいと思ったら具体的にどんなことをすればいいのでしょうか。

まずは自分の持っているものを最小限に少なくするのが、一番わかりやすい方法といえます。

しかし、ものを処分するというアクションの奥には、ミニマリストとして暮らすための考え方が必要です。考え方についてみていきましょう!

Less is moreを原則とする

ミニマリストを象徴する言葉として、「Less is more」というものがあります。

これは日本語で直訳すれば「少ないことは多いこと」、つまりものを少なくすれば、もの以外がより多く得られる、という意味です。

もっと具体的に表現するなら、ものを少なくすれば、心やマインドがより豊かになる、ということでしょう。

まずはこの考え方を基本とするライフスタイルを心がけてみてください!

自分にとっての豊かさをよく考える

豊かさとは物質的な富だけではない、というのがミニマリストの根底に流れる価値観です。

ものやお金に関わらない何かを大切にし、精神的な豊かさを実現するために不要なものを断つためには、ものの代わりに自分は何を大切にするかを決める必要があります。

自分にとっての豊かさを得るためには、どんなライフスタイルが大切か、どんな思考パターンが必要かを熟考してみましょう。

不要なものを手放そう

そうはいっても、メンタル的な話だけではなかなかミニマリストとしての生き方はスタートできません。

精神的なミニマリストの生き方や方向性を見つけたのであれば、まず身の回りのゴミや不要なものを処分しましょう。

ミニマリストとしての第一歩は不要なものを手放すというアクションから始まるのです。

ミニマリストになるための片付け方法

プラスチックのゴミ
ミニマリストとして行動するための基本は「片付け」。

この片付けなしでは、ミニマリストとしてのライフスタイルは実現不可能と言い切っても過言ではありません。

しかし実際に片付け慣れしていないと、どうやって片付けたらいいのかわからないということもあるはず。

では、ミニマリストとしてものへの執着を減らし、実際に身の回りのものをシンプルにするためにはどうしたらいいのでしょうか。

ミニマリストの片付けの基本はゴミ捨て

明らかにこの先使わないものや、ゴミだと思うものは思い切って捨ててしまいましょう。

冷静に不要なものを判断し、正しく分別して捨てられるようになるのが、ミニマリスト流の片付け方です。

1年間使わなかった服やものは処分する

片付けていると買ったけど結局使わなかったものも出てくるはずです。そういったものには“もったいない精神”が働いてしまい、捨てられなくなってしまいます。

そういった時は、判断基準として「1年使わなかったものや服は手放す」と最初に決めておくといいでしょう。

過去をさかのぼって1年間使わなかったものは、今後も使わない可能性が高いです。

シェアリングやフリマサービスをフル活用する

家電や日用品などは、ネットで探せばレンタルできるものもあります。所有するよりもレンタルした方がお金もかかりません。

さらに、まだ使える不用品はメルカリなどのフリマサービスを使えば現金化できますから、いらないものはどんどん売ってお金に変えてしまいましょう。

ミニマリストになるための収納術

収納方法はミニマリストにとって大切なノウハウです。

ただ闇雲に片付けても、ミニマリストにはフィットしない方法もあります。では、ミニマリストはどんな収納方法を心がけているのでしょうか。

目に見えないところに収納する

きれいに整頓されたタンス
ミニマリストとはただものを少なくするのではなく、ライフスタイルをシンプルにする生き方を意味します。そのため、収納に関してもひと工夫が必要です。

不要なものを処分することは当然ですが、できるだけものが視界に入らないよう押入れやクローゼットの中に収納すると部屋もすっきりします。

意識づけにはビジュアル的な要素も非常に重要です。ですから、いくら収納箱などに雑然と収納しても、ビジュアル的にものが見えてしまうと、ミニマリストとしての意識が育ちにくくなります。

「収納をしない」のが理想

ある程度ミニマリストとしてのマインドが定着すれば、所有するものは極限まで減らせます。

そうなれば、収納を意識することも少なくなり、最低限のものがあるべき場所にあればいいという考え方へと変わっていきます。

そのようなスタイルに近づくために、あえて収納をしないという方法もミニマリストへの近道となるのです。

意外となくても平気!?家具や家電について

冷蔵庫を開けている女性
家具や家電品も普段の暮らしの中の「もの」として大きな位置を占めています。

そんな家具や家電品をミニマリストはどうしているのでしょう。生活するうえで必要不可欠と思われがちなアイテムについてみていきましょう。

使わない家具をチェックしてみる

部屋のインテリアとして購入した家具も実際に使わなければ意味がありません。

もちろんインテリアとして価値のある家具であればいいのですが、そこまで使っていないのであれば思い切って処分するのも手です。

例えばソファなど、リビングルームに必須と思う家具も、実際に部屋に入れてみると必要以上にスペースを圧迫するのに、ほぼ座る機会がないということもよくあります。

そして、ワンポイント的にリビングのイメージをアップする家具もありますし、ミニマリストならではのシンプルなデザインの家具もあるでしょう。

見直した結果、よりミニマルな家具に置き換えてみるというのもひとつのミニマリストになる方法と言えます。

家電品も案外使わない

便利だと思って購入した電化製品も実は使う機会がほとんどないということがあります。使わなければただの場所を取る置物と一緒です。

家具と同様、自分の部屋の家電品をチェックして不要なものは処分してしまいましょう。

ミニマリストでも手放せない必需品

カメラと思い出の品
さて、ものに執着しない、不要なものを手に入れないのがミニマリストの基本ですが、それでも「手放せないもの」「手放してはいけないもの」があるのも事実です。

あくまで可能な限り所有するものを減らすというのがミニマリストですから、何も持たないというのとは少しニュアンスが異なります。

では、ミニマリストが手放せないものとはどんなものでしょうか。

記念品・思い出の品

ミニマリストがものを持たないというのは、所有するものを減らすということが目的ではなく、あくまでシンプルさをキープして心を豊かにすることが目的です。

そのためマインド的な豊かさに影響するもの、例えば昔の思い出の記念品や大切な人からのプレゼントなどは、処分する必要はありません。

ただし、自分のものに対する執着品だけでとってあるようなものは処分してしまいましょう。

住む場所まで捨ててしまうのはアリなのか?

普通であればアパートやマンションを借りたり、持ち家を購入するなどして定住しますが、ミニマリストを突き詰めた結果、住む場所まで持たないとなると、ホテルに毎日宿泊したり、あるいは友人の家を渡り歩いたりしなければなりません。

そのために必要なコストや、精神的なストレスを考えれば、住む場所まで手放すのは一般的な人にオススメできるミニマリストのあり方とは言えません。

ミニマリストになる際の注意点

おしゃれな雰囲気のカレンダーが
ミニマリストのあり方にはいくつか注意点があります。ミニマリストを目指してものを手放したけど失敗した…。なんてことにならないようにポイントをしっかりと押さえておきましょう。

無理をしてまでミニマリストにならない

ものをたくさん買う、高額な買い物をすることをよしとしてきた人が、急にミニマリストの真似事を始めてしまうと、ものを買わない、所有しないというライフスタイルにストレスを感じてしまいます。

無駄遣いをせず普通に生活したとしても、極端にライフスタイルを変えることによって精神的に辛くなってしまうでしょう。

ミニマリストは、精神的な豊かさを求めるものですがら、見よう見まねで真似てみてかえって精神的に貧しくなってしまうのはまったくもってナンセンスです。

もしミニマリストのライフスタイルにストレスを感じるのであれば、ものを手放す過程を少し緩やかにしてみたり、精神的な豊かさを追求することを優先したりと、その行動やマインドを変えてみるといいでしょう。

ミニマリストとケチは違う

ミニマリストはお金を使わない生き方ではありません。そこを勘違いしていると、人付き合いが少なくなったり、必要以上に倹約に対してナーバスになってしまったりと、色々なデメリットが出てしまいます。

ミニマリストとは不要なものを所有せず、ものに対する執着心をなくすことで、心の豊かさを手に入れる方法です。

ミニマリストで心を豊かに!

ミニマリストというライフスタイルは、これからの時代にさらに増えていくと思われます。

シェアリングサービスを利用すれば、所有物も最小限に留めることができます。そうなれば、一層ミニマリストに対する関心は深まっていくことでしょう。

ただし、ミニマリストが追求するのはマインド的な豊かさです。行為だけを模倣しても、この豊かさは手に入りません。

まずは精神的な豊かさとは、自分にとってどのようなものなのか、何に幸福感を感じるのかをよく考え、真のミニマリストを目指してみてください!

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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