今話題になっているトマ・ピケティの「21世紀の資本」。買い取り価格の最高額は4000円とかなりの高額をマークしている。僕も読んで、「これ古本屋に持っていったらいくらぐらいになるんだろう?」と古本屋に持ち込んでみたところ、二束三文にもみたない額で買い叩かれそうになった。それを機会に、本の売買の実態を考えてみた。
本の買取
本の価値を客観的に判断するのはとても難しい。ある人にはいくらお金を積んでもほしい情報が、またある人には1円の価値もなかったりする。そこに本の買取の難しさがある。
古本を買い取って販売するお店はたくさんあるが、一体どれだけのお店が”適正な価格”で買い取って、”適正な価格”で売っているのだろうか。残念ながら”適正な価格”を提示してくれるお店の数は非常に少ない。
価値の下がらない本と売買の実態
価値の下がらない本には絶対的な特徴がある。それは情報に価値があること。これは絶対だ。万人に受けなくとも、特定の分野で高く評価される本は価値が落ちにくい。
それによって、手元に持っておきたい人が増え、市場に出回る数が極端に減る。
しかし、多くの古本屋ではその点をあまり評価の対象としていない。それゆえに、買取価格は二束三文だし、掘り出し物なんていうものが存在したりする。正直に申し上げて、そのシステムはもはや時代遅れだと言わざるを得ない。
インターネットの普及
本の価格が見直されるようになったのはインターネットの普及によって情報のリテラシーが共有されたことが大きな原因だ。ある人が価値を感じる本を、同じように価値を感じる人に格段に届け易くなった。
値段が下がらない有名な本には「神話の法則」「成功の実現」などたくさんの啓発書が存在するが、どれもこれも古本屋に持ち込むと二束三文。本の買取にこそ、インターネットはふさわしいと言える。
古本屋に行くのは勿体無い!
以上の理由で、本を売りに古本屋に行くのは非常に勿体無いことだと思う。トマ・ピケティの「21世紀の資本」は今話題になっていることもあるが、現代の資本主義に一石を投じる良書だ。出来れば売らずに持っておいてもらいたいと思うが、どうしても売りたいと思う人はぜひインターネットを活用して欲しい。同じように価値を共有できる人と”適正な価格”で取引できることと思う。