10月の誕生石を調べた際に「オパール」と「トルマリン」の石が出てきて、どっちが正しいのか悩んだ方もいることでしょう。答えはどちらも10月の誕生石です。「なぜ?」と戸惑った方がいるかもしれませんね。
本記事では10月の誕生石がなぜ2つあるのか、さらに「オパール」と「トルマリン」それぞれの特徴や歴史、石言葉などの情報をお伝えします。
おすすめのジュエリーも紹介しているので、10月の誕生石について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
10月の誕生石はなぜ2つ?どっちが正しい?
「オパール」「トルマリン」のどちらも、10月の誕生石です。ただし、国によって誕生石の考え方は異なります。日本では、アメリカの宝石商組合が決めた内容を元に1958年に制定され、10月の誕生石が「オパール」「トルマリン」に決定しました。
複数の誕生石が存在する理由には、各国の文化や時代によって、宝石の意味や色のパワーが異なることが挙げられます。また、新しい宝石が発見された際に、誕生石として追加されたことも。
2021年12月20日には、全国宝石卸商協同組合が日本の誕生石を改定し、新たに10石増えました。現在では、1月以外のすべての月に2つ以上の誕生石があります。
もっとも多いのは、3月と12月。3月の誕生石はアクアマリン、サンゴ、ブラッドストーン、アイオライト、12月の誕生石はターコイズ(トルコ石)、ラピス・ラズリ、タンザナイト、ジルコンと、それぞれ4種類あります。
10月の誕生石「オパール」とは?
「蛋白石(たんぱくせき)」との和名を持つオパール。角度によって変化する美しい虹色が特徴で、多くの女性から人気を集めている石です。オパールの歴史や特徴、石言葉などの基本情報について紹介します。
特徴
オパールの主要産地は、オーストラリア。さらにエチオピアやメキシコ、ブラジルなど、世界中のさまざまな地域で採掘が行われています。近年は、エチオピア産のオパールが増加中です。
オパールの色の特徴として挙げられるのが、見る角度により色を変える「遊色効果」。別名、プレイ・オブ・カラー。オパールを構成する二酸化ケイ素の隙間に光が当たることで、美しい色が生み出されます。
ただし、すべてのオパールが遊色効果を持つわけではありません。
歴史
オパールの名前が決まった経緯は、古代インドの時代までさかのぼります。当時、オパールが採掘されていたのは、インド周辺。このことから、インドとの深い縁があります。
さらにオパールには、遊色効果を持つ神秘的な見た目から「神の石」と呼ばれていた歴史も。
名前の起源は、サンスクリット語で宝石を意味する「upala(ウパラ)」との説があります。その後ギリシャ語で「色の変化を見る」の意味を持つ「opallios(オパリオス)」を経て、今の「opal(オパール)」の呼び名が定着しました。
石言葉
オパールの主な石言葉は、次のとおりです。
- 純真無垢
- 幸運
- 忍耐
- 歓喜
- 希望
- 安楽
「神の石」「幸運を招く石」とも称されているオパールの石言葉は、とてもポジティブです。古くローマ時代から多くの人に愛されてきた石ならではと言えるでしょう。
また、オパールは、宝石界で唯一5〜10%程度の水分を含む特徴があり、アンチエイジングの象徴とも言われています。
こんな人におすすめ
オパールはポジティブで希望にあふれる石のため、人生を楽しみたい人や叶えたい願いごとがある人におすすめの石です。また、アンチエイジングの象徴でもあり、内面の美しさを引き出すといった意味合いもあります。
出会いを求めている人や、近々婚約・結婚を予定している人、いつまでも若々しく元気で活動したい人にもおすすめです。
種類
実は種類が豊富なオパール。大きくは遊色効果を持つ「プレシャスオパール」と遊色効果を持たない「コモンオパール」に分けられます。さらにそれぞれ複数の種類があるため、ここでは代表的なオパールについて見ていきましょう。
ホワイトオパール
ホワイトオパールとは、白または白をベースとした半透明のオパールのこと。ただ、ホワイトオパールと似た言葉に「ライトオパール」があり、半透明のものだけをライトオパールと呼ぶなど業者によって基準はさまざまです。
ただ、多くの小売店では一般的に「ホワイトオパール」の名称が使われていることをふまえ、選ぶ際には参考にしてください。
ブラックオパール
ブラックオパールは、オーストラリアでしか産出しない希少価値の高い宝石です。地色は、主にグレーからブラック。神秘的な美しさに惹かれる人も多いでしょう。
グレーは、美しい遊色効果が特徴的。ブラックの地色を、夜空のオーロラに例える人もいます。地色が黒ければ黒いほど、また遊色効果が鮮やかで多いほど、高価なブラックオパールです。
ファイアオパール
地色が黄色からオレンジ色のオパールを、ファイアオパールと呼びます。ほとんどのファイアオパールには、遊色効果は見られません。その分、遊色効果のあるファイアオパールは、ブラックオパールに次いで高級品です。
聖なる炎がネガティブな感情から守ってくれるとの説もあり、お守りとしての人気もあります。
ウォーターオパール
ウォーターオパールとは、高い透明度を持ち、まるで水のように見えるオパールのことです。石の中にひと粒のしずくが閉じ込められているかのような雰囲気で、特有の美しさがあります。
ウォーターオパールは、透明度が高ければ高いほど高価とされる石です。主にメキシコで産出され、メキシコオパールと呼ばれていたこともあります。
ボルダーオパール
出典:Yahooショッピング
ボルダーとは、「大きな丸い石」を表す言葉です。堆積岩や鉄鉱石の母石の中にあるオパールの層を、石ごと研磨することでジュエリーを作っています。
形や大きさ、模様は一定ではなく、ひとつとして同じものは存在しません。ジュエリーとして使われる以外にも、コレクションアイテムやアートとしての価値があります。
カンテラオパール
カンテラオパールの産出地は、メキシコです。ボルダーオパールと似ていますが、異なる点は母岩。カンテラオパールの母岩は、流紋岩質です。
形状によっては、まるで宝石をとじこめた卵のような、美しさとボリューム感で見る人を楽しませてくれます。カンテラオパールの石言葉は「虹の輝き」。美しい遊色効果を持つカンテラオパールには、持ち主を希望に導いてくれる効果が期待できます。
グリーンオパール
1960年代に発見されたグリーンオパール。オパールのなかでは、比較的新しい種類です。特徴は、ミントやグリーンアップルのようなやさしい緑色。この色は、グリーンオパールに含まれる少量のニッケルによるものです。
オパール特有の遊色効果はないものの、美しい色合いがアクセサリーとして好まれています。産地は、主にタンザニアです。
クリスタルオパール
出典:Yahooショッピング
クリスタルオパールは、遊色効果を持つオパールのなかでも、特に透明度が高く地色が白いものを指します。「神の目」とも呼ばれるほど、神々しく美しいため、実際に見て選ぶことがおすすめです。
ただ、クリスタルオパールとウォーターオパール、ジェリーオパールについては、必ずしも明確な基準が定められているわけではない点に注意してください。
おすすめジュエリー
さまざまな種類のあるオパールは、石の選び方によって色や雰囲気も大きく変わるもの。ここでは、オパールを使ったおすすめのジュエリーを紹介します。ぜひ、お気に入りのジュエリーを見つけてくださいね。
[京セラ] ブラックオパール ネックレス
厳選されたブラックオパールと、天然ダイヤモンドを使用したネックレス。桜モチーフは、シンプルながらかわいらしさがあり、年代を問わず使えるでしょう。
小豆チェーン部分にはプラチナが使われており、高級感のある雰囲気に。京セラの保証書がセットになっているため、大切な人へのプレゼントにもおすすめです。
[ブルーム] BLOOM 10月誕生石 オパール K10 イエローゴールド ピアス
かわいいハーブの花をイメージしてデザインされた、HERBSシリーズのピアス。「幸運」「希望」の石言葉がピッタリの、キュートでやさしい雰囲気が特徴です。
石は、オパールとキュービックジルコニアを使用。しずく型のオパールが耳元でそっと輝き、幸せを呼び寄せてくれることでしょう。
さりげない華やかさがあるため、カジュアルなシーンからオフィス、パーティまでさまざまな場面で使えます。
Barzaz(バルザス) オパール ピアス 18金 イエローゴールド
繊細な輝きを放つエチオピア産のオパールを使った、ハート型のピアス。サイズ感は約5mmと、オフィスでも着用できる上品な大きさです。
しっかりとした存在感がありつつも、邪魔にならない点が高評価。上品さと清廉さを兼ね備えたオパールのピアスは、大切な人へのプレゼントのほか、自分へのご褒美やお守りとしての購入もおすすめです。
取り扱いの注意点や保管方法
宝石のなかで唯一水分を含むオパールは、ほかの宝石に比べてそれほど硬度が高くありません。そのため、保管するときはほかのジュエリーと擦れないように離しておきましょう。できれば、ジュエリーボックスを分けてください。
また太陽光に長く当てることで、オパールに含まれる水分が蒸発する可能性があります。また水分も大敵。濡れた状態で放置するようなことは避けましょう。水に濡れた場合は、すぐに水分を拭き取ってください。
10月の誕生石「トルマリン」とは?
ティファニーの宝石鑑定士「ジョージ・F・クンツ」によって、宝石としての価値が見出されたトルマリン。「ない色はない」との言葉もあるほど、豊富な色を持つのがトルマリンの特徴です。ここでは、トルマリンの歴史や特徴、石言葉やおすすめのジュエリーを紹介します。
特徴
トルマリンの大きな特徴は、その多彩な色です。基調となる色が存在しない宝石は、かなり珍しい存在。
その理由として、トルマリンが複雑な化学の組成によって誕生した石であることが挙げられます。成分がほんの少し変わるだけでも新しい色が誕生する、不思議な石です。
トルマリンの多くは、ブラジルで採掘されています。そのほかの産出国は、アメリカ、ケニア、タンザニアなど。産出場所によってカラーも異なります。
歴史
トルマリンの語源には複数の説があり、はっきりとしたことはわかっていません。ここでは一例を紹介します。トルマリンの語源として有力な説は、シンハラ語の「toramalli(トルマリ)」です。
「混合色の石」という意味を持つため、多様な色を持つトルマリンにピッタリの言葉と言えます。鉱物学が発展していない時代にはほかの宝石と間違えられることも。しかし、今ではトルマリンの価値が正しく認識されています。
石言葉
トルマリンの主な石言葉は、次のとおりです。
- 希望
- 無邪気
- 安楽
- 潔白
- 友情
- 心中の歓喜
ただ、トルマリンはカラーによって異なる石言葉を持っています。ピンクトルマリンは、恋愛。ブラックトルマリンは厄除け、グリーントルマリンはリラックスと言われており、プレゼントをする際には少し意識してみても良いでしょう。
こんな人におすすめ
トルマリンはカラーにより石言葉が異なりますが、基本的に持ち主が本来持つパワーを強めてくれたり、魅力を開花させてくれたりする力があるとされています。
そのため、最近ストレスを感じている人や、心身のエネルギーを回復させたい人に特におすすめです。そのうえで、ピンクトルマリンは恋愛成就、グリーントルマリンは健康に関する願いごとなどと使い分けると良いでしょう。
種類
トルマリンは、色別にさまざまな種類に分けられます。カラーの種類が豊富なため、選ぶのも楽しいですよ。ここでは、代表的なトルマリンのカラーについて、いくつかピックアップして紹介します。
パライバトルマリン
トルマリンの変種の一種と言われている、パライバトルマリン。まるで南国の海のような美しいカラーが特徴です。
「世界三大希少石」のひとつであり、良質なパライバトルマリンはダイヤモンド以上の価値があると言われることも。産地によりカラーは多少異なり、ブルーからグリーンまでさまざまな色が存在します。
グリーントルマリン
トルマリンのなかでも、緑色が濃く出ているトルマリンを「グリーントルマリン」と呼びます。鉄分の含有量が多いほど、緑色が強く出るとのこと。また、グリーントルマリンのなかでも、ライムカラーからミント系まで、色の出方が幅広い点が特徴のひとつです。
なかにはまるでエメラルドのような色味を持つものもあり、好みに合わせて選べます。
ルベライト
出典:amazon
ルベライトの語源は、ラテン語の「赤い」を意味する言葉です。その言葉通り、鮮やかで美しい赤色を持つ宝石。ラズベリーやクランベリーのような色合いを持つタイプもあります。現在のような鑑別方法がない時代には、ルビーと間違われていたこともあるそうです。
トルマリンのなかでも、宝石としての価値が高いルベライト。透明度が高く、赤色が濃いものほど高価です。
ピンクトルマリン
やわらかく美しいピンクの色合いが特徴のピンクトルマリン。実際には、少しブラウンの含まれる落ち着いたピンク色から、ホットピンクと呼ばれる濃いピンク色まで、さまざまな色合いを持つ宝石です。
まさに「愛の石」の呼び名がピッタリの宝石。石言葉には「思いやり」「希望」「広い心」などがあります。恋愛成就を目指す方にもおすすめの石です。
イエロートルマリン
別名「カナリートルマリン」とも呼ばれる、イエロートルマリン。美しい黄色の理由は、石に含まれる濃い濃度のマンガン成分です。
豊富なカラーバリエーションを持つトルマリンのなかでも、黄色は珍しいカラー。現在、カナリートルマリンの流通量自体が減っていることもあり、1カラットを超えるものは特に希少性が高いです。
インディゴライト
名前の通り、鮮やかで高い透明度を持つインディゴブルーの宝石「インディゴライト」。別名「ブルートルマリン」と呼ばれることもあります。
カラーは、薄いブルーから、濃いブルーまで幅広く存在。宝石としての価値は、濃い青であるインディゴブルーに近いほど高くなります。
宝石としてネックレスやピアスに使われることも多いため、青色を好む人へのプレゼントにピッタリです。
バイカラートルマリン
バイカラートルマリンとは、2色の色を持つトルマリンのことです。ラテン語の「バイ(bi)」には「2つの」という意味があります。
2色のコントラストがはっきりと見えることが特徴。色を生み出すための異なる成分が偶然結晶に入り込んだことで、奇跡の色合いを作り出しています。なかでも、ピンクとグリーンの2色のバイカラートルマリンは、美しい見た目から人気です。アクセサリーにも適しています。
トルマリンキャッツアイ
トルマリンキャッツアイは、猫の目のような模様が特徴的なトルマリンのことです。目の出方によって価値が変わり、なかにはバイカラートルマリンキャッツアイといった希少な宝石もあります。
トルマリンキャッツアイのカラーも豊富ですが、ブルー系、ピンク系は数が少なく、希少価値が高いです。
おすすめジュエリー
種類豊富なトルマリンについて知識を得たところで、ここからはトルマリンを使ったおすすめジュエリーを紹介します。カラーやデザインが変われば、雰囲気も大きく変わるもの。石言葉と合わせて、素敵なジュエリーを探してみてください。
ブルートルマリン 3石 フラワーリング
京セラブランドのブルートルマリンリング。ネオンブルーのトルマリンは「地球の青」に例えられることがあるほど、美しい輝きを放っています。鮮やかさを持つ一方で、上品さを持ち合わせたリングのため、使用シーンを問いません。
Y字デザインの曲線が取り入れられているリングは、指を美しく見せる効果が期待できます。オリジナルの手提げ袋と京セラの保証書付きのため、特別な日の贈り物に選べば、きっと喜ばれることでしょう。
K18イエローゴールド YG シンプル一粒誕生石スタッズペアピアス
10月の誕生石、ピンクトルマリンが耳元でシンプルに輝くK18のスタッズピアスです。
片耳ペアピアスのため、恋人同士でつけるのもおすすめ。高級感のあるK18と、カジュアルテイストな側面の唐草柄のバランスが良く、日常からパーティシーンまで、幅広く利用できます。
天然石のサイズは約4mm。片耳ピアスとして十分なボリュームがあります。
4℃ 10月誕生石 エターナルシルバー ネックレス
プレゼントにも喜ばれる、4℃ブランドのネックレス。変色しにくい4℃オリジナル素材「エターナルシルバー」が使われているため、日常づかいしやすいアイテムです。
まるで流れるようなしずくのモチーフが胸元で輝き、持ち主の魅力をさらに引き出してくれます。愛や絆を深めてくれる、10月の誕生石トルマリン。やわらかさとしなやかさの感じられるネックレスです。
取り扱いの注意点や保管方法
トルマリンは、宝石のなかでは比較的扱いやすい部類に入ります。モース硬度7〜7.5のため、割れにくさは「普通」レベル。ただ、摩擦によって電気を帯びる性質があり、ホコリがつきやすくなります。できるだけ摩擦が起きにくい環境で保管しましょう。
色によっては、直射日光に長く当たることで変色するおそれも。着用後はやわらかい布で丁寧に拭いてから片付けるようにしましょう。静電気でホコリが付着することを防ぐ目的もあります。
10月の誕生石を知って素敵なアクセサリーを選ぼう
10月の誕生石である「オパール」と「トルマリン」。素敵な石言葉に加え、歴史や特徴を知ることで、より2つの石に対して愛着が湧いたのではないでしょうか。
石言葉から連想し、誕生石を選ぶのもひとつの方法ですが、オパール、トルマリンともにカラーが豊富な石のため、好きな色を基準に選ぶ方法もあります。
ジュエリーショッピングや贈り物選びを行う際には、ぜひ本記事でお伝えした基礎知識を思い出してみてください。より、買い物が楽しくなりますよ。