アンティークジュエリーを買取に出すなら知っておきたい知識のまとめ

  • 2024年6月7日
アンティークジュエリーを買取に出すなら知っておきたい知識のまとめ
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アンティークジュエリーは普通のジュエリーとは違う!

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ジュエリーを買取に出す時は必ず覚えておかなければならない鉄則があります。買取価格は購入金額より低いということです。
中古品なら当然と思うかもしれませんが、ジュエリーは元々が高額商品ですから他の中古品に比べて高く査定されると期待するもの。でも実際は10分の1なんてよくある話でもっと低い時だって珍しくありません。
なぜならジュエリーの場合、基本的には地金や宝石そのものの価値のみが評価されるためです。素材だけが査定対象でデザインやブランドといった付加価値は、よほど特別で希少性がないと二の次になります。
ところがそんなジュエリーの中でもあるジャンルだけは査定基準が逆転します。素材ももちろん評価されますが、デザインや歴史、希少性が重要視されるジュエリーがあるのです。それがアンティークジュエリーです。
だからこそアンティークジュエリーを買取に出すときは、普通のジュエリーとは別の注意が必要になります。

アンティークジュエリーとはなんだろう

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そもそもアンティークジュエリーとはどんなジュエリーを示すのでしょうか。
アンティークとは単純に訳すると骨董品のことを指します。骨董品の定義とは「古くて価値がある」ものですがこの言葉は非常に曖昧です。

古さ~再生産が望めず、普通には流通していないもの~

古さの基準に関して明確なラインはありません。
唯一それらしいものといえば、世界貿易機構(WTO)の定める関税定率法税番99.06の規定です。参加している日本の税定率法もWTOの規定を基準にしていますので引用すると

「こつとう(製作後一〇〇年を超えたものに限る。)」関税定率法(明治四十三年四月十五日法律第五十四号)別表関税率表第97類9706・00

となっています。出 典:「法令データ提供システム『関税定率法』」
これは関税率を示すために決められた分類基準ですから、製造から99年までのものは関税率の計算上アンティークとして扱わないだけで、実際にはさらに短い期間しか歴史のないものも骨董品として扱われています。
古さについては感覚的な基準でしかありません。やや乱暴な表現をすれば「現在も今後も生産される可能性はなく、通常の市場では流通しなくなったほど古いもの」でしょうか。

アンティークの価値~希少性~

価値となるとさらに曖昧です。
まず希少性が挙げられます。数が少ないものは価値があるのが当然ですが、現在は生産される可能性が全くないアンティークになると希少性はさらに高まります。たとえ素材とデザインを完璧に再現したとしてもそれは復刻版でしかないからです。
その上、歴史的人物が製作したり使用した証明があれば価値が上乗せされます。同じアンティーク品でも、一般人が使っていたものと有名な王族が愛用していたものでは評価が全く違います。
しかしいかに希少性があっても需要がなくてはただのガラクタになってしまうのがアンティークの特徴です。

アンティークの価値~需要~

アンティークの需要は多種多様です。個人の価値観に大きく影響されるからです。
前述したように歴史的有名人が使用していた品物は希少価値があります。しかしその人物を知っている人と知らない人では評価が大きく異なります。ファンにとっては貴重なコレクションでも、興味がない人から見るとただの年代ものにすぎません。
逆にただのガラクタだと思っていたものが、調べてみたらとてつもなく高い値がついたという話もあります。お金を出してもいいからそのアンティークが欲しいと考えている人がいるからです。
歴史資料としての価値はともかく、アンティーク品の取引市場の価値は誰がどのような視点で求めているかによって全く違ってしまうのです。

アンティークジュエリーとは

このようなアンティークの定義を基に考えると、アンティークジュエリーとは「製造から約100年以上経過した希少価値があるジュエリー」ということになります。
実際にはおよそ1800年から1900年初めにヨーロッパで製造されたものが多く、1930年前後のアール・デコ時代のものもアンティークジュエリーとして扱われています。「第2次世界大戦前までに製造された希少価値があるジュエリー」がより現実的な定義といえるのかもしれません。

アンティークジュエリーは普通の買取とどこが違うの?

さて、このような古くて価値があるアンティークジュエリーの買取は、普通のジュエリーと比べてどのように違うのでしょうか。

鑑定士に求められる知識と経験が違う!

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通常のジュエリーの鑑定に必要な知識は、基本的には地金や宝石の真贋の見極めと取引市場の相場把握です。前述したように素材の価値を正確に見極めることが査定の中心になりますから、経験や知識は当然必要としても、真贋を判別する機械や道具を用いることでどこの買取業者でもある程度の査定が可能になります。
例えばダイヤモンドなら買取業者によっては重さやカット、カラーや透明度を計測する機械を導入している場合もありますから、その場で正確なグレーディングレポートを作ることもできるでしょう。もちろん最終的な査定額は鑑定士の力量と買取業者の転売力に左右されますが、一定の鑑定力が保証されているともいえます。
しかし、アンティークジュエリーの場合はそれでは足りません。地金や宝石の判別や真贋の鑑定もさることながら、時代背景の把握やデザインの希少性、さらに製作者の見極めなど歴史、美術の知識と鑑定力が絶対に必要です。
骨董品であるアンティークジュエリーの場合は、素材の上に積み重なった歴史と美術品としての価値を判定しなくてはいけないからです。
ジュエリー自体が専門性の高い品物ですが、アンティークジュエリーは必ず専門で扱う業者を選ぶ方が安心です。

アンティークを販売できる独自のルートが必要!

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通常のジュエリーだったら買取業者としても販売ルートは多様です。地金を溶かしたり宝石だけ取り出して素材としてリサイクルしたり、そのまま中古販売したり、リメイクして新デザインとして売る方法もあるでしょう。
アンティークジュエリーは基本的にアンティークとしてしか販売できません。潰して地金として再利用なんてもっともしてはいけない方法です。第一地金だけを見たらアンティークジュエリーより現在のジュエリーのほうが品質が良く高い値がつきます。
直営のアンティークショップを持っていたり、他のアンティーク専門店に転売するなど、独自のしっかりした販売ルートを持っていないと、高く買い取ってはくれません。
その分、老舗ほど経営基盤と販売ルートが確立している可能性が高くなります。一概にはいえませんがアンティークジュエリーを買い取る業者の経営年数には注目しましょう。

アンティークジュエリーを買取してもらうなら比較が大事!

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以上のようにアンティークジュエリーを売るなら、専門で扱っておりしかも経営年数が長い買取業者を選ぶ方がいいでしょう。
その上で、必ず複数の会社に査定してもらうことです。
前述した通り、アンティークジュエリーの鑑定は鑑定士の知識と経験、骨董市場の需要に、さらに好みにすら影響を受けます。買取業者によっては専門とする時代や国すら決まっている場合もあるのです。査定額も鑑定士の専門範囲にぴったり合った時とそうでない場合では当然差が生まれます。
複数の会社に依頼し最も評価してくれたところに買い取ってもらうのが、アンティークジュエリーを高く売るコツです。
もしかしたら思いもよらない高い値がつけられるかもしれません。

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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