純金とは?22金・18金との違いや相場を解説

  • 2023年8月16日

純金とはどんな金属なのかと、疑問に思ったことはありませんか。

純金はその希少性の高さから、資産形成のひとつとしても注目されています。また、ほかの金属にはない特殊な性質により、さまざまな製品の原料としても使われているのです。

しかし、純金とはどのようなものなのか正しく理解していないと、18金や10金と間違えてしまう可能性があります。正しい純金の知識を持っておくことが大切です。

この記事では、純金の定義や特徴などを詳しく解説。より知識の幅を広げられるでしょう。純金について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。

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純金とは

純金とは、ほかの金属類が一切混ざっておらず、純度が99.9%以上の金のことです。「24金」「K24」ともいい、単位の「K」は「カラット」と読みます。

カラットと聞くとダイヤモンドを思い浮かべる人もいるかもしれませんが、ダイヤモンドの単位は「ct」と表記し、金のカラットとは別物です。

ほとんどの金製品には刻印が施されており、それによって金の純度を見分けることができます。つまりK24と刻印されていれば、基本的に純金製のものだと考えていいでしょう。

なかには「999」もしくは「999.9」という刻印を目にする機会もあるかもしれません。これは海外の製品でよく見られるもので、K24と同じく純金だということを表します。

純金は自然界では手に入らない

自然界にある金には、銀などの不純物が少なからず含まれています。そのため、自然界から純金を手に入れることはほぼ不可能といえるでしょう。

純度としては、だいたいK14から高くてもK22程度なので、純金を得るためには精錬して不純物を取り除かなければなりません。それでも完全に取り除くことは難しいため、たとえ100%でなくても「99.9%以上の純度であれば純金」と認められています。

純金の特徴

純金はほかの金属と比べ、より優れた性質・美しい見た目・価値の高さを兼ね備えています。そして、これらが高い人気を誇る理由ともいえるでしょう。

ここでは、純金ならではの特徴を6つ解説します。それぞれ詳しく見ていきましょう。

古来から人々を魅了してきた黄金の輝きがある

古代エジプトでは、太陽を主神とするファラオたちがこぞって金を崇拝していました。純金が放つ煌びやかな黄金色と太陽の光には、通ずるものがあったのかもしれません。

また、金は永遠に輝きを失わないことから「不老不死の象徴」として、死に際に黄金のマスクをつけていたとされています。

ほかの金属にはない独特の美しさをもつ純金だからこそ、昔も今も変わらず唯一無二の存在として人々を魅了し続けているのでしょう。

やわらかく加工しやすい

金はほかの金属類よりもやわらかく、加工しやすいことが特徴です。

金箔のように極限まで薄く伸ばすことができるのも、金ならではの性質によるもの。ただ加工しやすい反面、わずかな力で形が変わってしまうところは弱点ともいえます。

純度が高いほど変形しやすくなるため、精巧な細工を施したり力が加わったりするような製品には純金は向きません。強度を上げたいときは、金以外の金属を混ぜることで弱点を補い、使い勝手をよくしています。

耐腐食性に優れ不変性が高い

「金属=錆びやすい」というイメージをもっている人は多いのではないでしょうか。金属は空気中の酸素や水分によって酸化され、陽イオンに傾くこと(イオン化傾向)で錆が生じます。

しかし金はイオン化傾向が非常に小さく、ほとんど酸化されません。つまり、時を経てもほぼ錆びることがない金属といえるでしょう。

とはいえ純金ではなく、混合物がある場合は注意が必要です。ほかの金属によって腐食を起こす可能性があるため、扱いに気をつけましょう。

埋蔵量に限りがあるため希少性が高い

金の埋蔵量には限りがあり、永続的に採れるものではありません。

これまで世界中で約20万トンもの金が採掘されてきました。そして、まだ地球上に埋蔵されていると考えられている金の量は2021年時点で約5.4万トンほど。年間の採掘量は3,000トン前後といわれているので、現在の技術ではあと20年もしないうちに枯渇してしまう計算になります。

その希少性の高さから、ますます価値が上昇し、相場高騰を引き起こすものと考えられるでしょう。

世界共通の価値基準を持ち換金性が高い

金は債券や株式とは違って発行元が存在せず、金そのものに価値があります。そのため世界情勢が悪化しても価値が左右されにくく、「有事の金」と呼ばれるほど安定した資産です。

世界中で流通している金には万国共通の価値基準があるため、どこへ行っても金の価格に大きな差はありません。いつでもどこでも換金性に優れ、価値が暴落しづらい不変資産として、投資家たちからも人気を博しています。

金そのものに価値があり資産価値が高い

金は腐食によってボロボロになったり、燃えてなくなったりすることは基本的にありません。純金であれば錆びることはなく、たとえ火事が起きても1,064℃以上に達しなければ溶けずに残ります

燃えない・壊れないという金の特性が、資産として保持するうえで安心感を生み、長く支持されてきたのでしょう。10年以上価格が上昇し続けているのも、このような理由から「金は資産価値が高い」と考えられているからではないでしょうか。

金の純度とは

金の純度は「金製品に含まれる金の量」によって異なり、金の含有率が高いほど純度は高くなります。

逆にほかの混合物を多く含むほど純度は低くなり、性質や特徴が変わることが特徴です。その特性を活かして、含有率を調節しながら用途に合った純度の金が使用されています。

純金がK24と表記される理由

純金がK24と表記されるのは、「24分率」が採用されているからです。

単位の「K」は「Karat(カラット)」の頭文字で、ギリシャ語で「イナゴ豆」を意味します。イナゴ豆は、かつて金の重さを計るための分銅として天秤にかけていたもの。そして「イナゴ豆24個」を基準として、金の取引が行われていました。

こういった経緯から、24を最大とする24分率が定着し、単位もKaratを用いて「純金=K24」と表すようになったのではないかといわれています。

24金と18金の違い

金の含有率が75%(24分の18×100)の金製品は「18金」と呼ばれています。

残りの25%は銀・銅・パラジウムといった別の金属を含んでおり、24金よりも強度が高くて丈夫。とはいえ純度は高めなので加工がしやすく、混合物の種類や量によってカラーの変化も楽しめることから、18金はジュエリーによく使われています。

また24金・18金のほかに、さまざまな品位が存在するのも金の特徴です。日本の金製品でよく用いられる品位を下記にまとめたので、比較してみてください。

品位金の含有率(%)混合物の割合(%)
K24(24金)99.9以上
K22(22金)91.68.4
K21.6(21.6金)9010
K20(20金)83.316.7
K18(18金)7525
K14(14金)58.341.7
K10(10金)41.658.4

出典:エコキング

金にほかの金属を混ぜる理由

純金にほかの金属を混ぜれば、その分だけ純度は下がってしまいますよね。なぜわざわざ純度を下げるのかというと、純金の硬度の低さが影響しています。

日常生活のなかで使うものには、ある程度の丈夫さが必要です。少し力が加わっただけで簡単に型崩れしてしまっては、使い物になりません。

金に十分な硬さを持たせるには混合物が欠かせないため、たとえ純度を下げて輝きが薄らいでも、ほかの金属を混ぜているのです。

金の純度ごとの用途

金の純度は混合物の割合によって変わるとお伝えしましたが、各純度ごとに向き・不向きの使用用途があります。

ここでは24金・22金・18金・14金・10金について、主にどのような製品に使われているのか解説するので、チェックしてみてください。

24金(純金)

純金は、主に「インゴット」に加工されます。

インゴットとは、溶かした金を型に流し込んで冷やし固めたもので、いわゆる「金の延べ棒」「ゴールドバー」などと呼ばれているものです。資産として保有することを目的としているため、長い間保管していても価値が落ちないように、変質しにくい純金が用いられています。

ジュエリーに使用されることもありますが、純金はやわらかい性質がゆえに変形したり傷ついたりしやすく、身につけるには向いていません。

22金

純金に近い輝きを保ちながらも、微量の混合物を含むことで強度を増したものが22金です。「標準金」とも呼ばれており、金貨の地金によく使用されます。

濃く美しいゴールドカラーを好むアジアなどでは、22金のジュエリーが人気。また資産という観点からも、身につけて持ち歩くことができる手軽さが魅力の1つといえるでしょう。

ただし細かい装飾を施すには、やはり強度が足りず不向きであるため、日本ではジュエリーとしての流通はさほど多くありません。

18金

先述したとおり、18金は加工のしやすさ・丈夫さのバランスが取れた金であることから、アクセサリーやジュエリーによく使われています。

18金ではイエローゴールド・ピンクゴールド・ホワイトゴールドなど、混合する金属の種類や量を調節して、純金とは違った色味や雰囲気を楽しめるところもポイントです。

純度が高めとはいえ、純金よりも耐食性が劣ることは否めません。変色や錆びつきが生じる可能性があるということを理解しておきましょう。

14金

14金の金含有率は約60%で、残りの約40%は別の金属が配合されています。ゴールドの色味は控えめな印象になりますが、その分強度が高く耐久性に優れた金です。

アクセサリー類をはじめ、眼鏡フレームや時計のケースなど、日用品に多く加工されています。これは丈夫で傷がつきにくい性質を活かしたもので、14金の強みともいえるでしょう。

一方、14金にはニッケルが含まれていることが多く、アレルギーを引き起こす可能性があります。直接肌に触れるものは注意してくださいね。

10金

10金は、混合物より金含有量のほうが少なく、その割合は約4割程度です。価格高騰によって金に手が出しづらくなっている昨今、純度の低い安価な10金ジュエリーは人気を集めています

また、10金はフルートの管体に使用されることも。9金がスタンダードですが、10金にグレードアップすることでさらに上質な音色を奏でられるようになります。

難点は、やはり変色やアレルギーのリスクが高いこと。日々のお手入れを怠らず、保管方法にも気を付けましょう。

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純度ごとの金の買取相場

純度買取相場(1gあたり)
K24(24金)8,630円
K22(22金)7,900円
K21.6(21.6金)7,730円
K20(20金)7,170円
K18(18金)6,600円
K18WG(18金 ホワイトゴールド)6,732円
K14(14金)4,920円
K14WG(14金 ホワイトゴールド)4,988円
K10(10金)3,470円
K9(9金)3,070円

※2023年1月27日時点
出典:金・貴金属相場|なんぼや

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金の相場は上昇し続けており、その勢いは未だとどまるところを知りません。

不況に影響されにくく、長年経っても形が変わることのない不変性は、金だからこその強みです。安定した資産を手に入れるなら、金に投資する価値は大いにあるといえるでしょう。

投資の意識はなくても、普段使っているジュエリーや日用品など、身近なところに金は隠れているかもしれません。「これって金かな?」と気になるものがあれば、無料査定を利用するなどして、一度価値を調べてみるのもおすすめですよ。

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