買取してもらえる工業用金属(スクラップ)を紹介

  • 2020年8月21日
工業用金属買取

金やプラチナといった貴金属は装飾品やインゴットだけではなく、工業用金属として様々な分野で利用されています。貴金属は金属として特殊な性質をいくつも併せ持っているために、むしろ工業分野でこそ用いられてきたのです。

だからこそ工場などからでるスクラップの中には、貴金属が含まれている場合が多く、買取の対象にもなっています。今回はそんな工業用金属の買取事情についてご案内いたします。

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貴金属は工業的にも貴重な資源

工業用金属買取

金やプラチナを聞くとなにを思い浮かべますか?ジュエリーやコイン、美術品、インゴットなど、美しく価値が高いけれど、実用性はないものばかりが思いつくのではないでしょうか。

実はそれは大きな間違いです。金やプラチナといった貴金属は、工業用金属としてとても優れた特性をもっており、さまざまな場所で使用されています。まずは貴金属の特性について簡単にご紹介いたします。

化学的安定性

金やプラチナは、通常の空気中では腐食することはまずありません。金を溶かすことで有名な王水に代表される一部の特殊な物質を除いて、水、熱、酸素のほか、酸、アルカリによる反応率が低いので、化学的に非常に安定しています。

その特性を活かしてサビを予防するメッキに使用したり、変質の危険性が少ないために歯科治療に利用されます。プラチナの場合は融点も高いので、るつぼのような腐食性の高い薬品や高い温度になる実験を扱う容器の素材としても重宝されているのです。

電気や熱の伝導率が高い

金や銀は熱や電気への抵抗が低いため、伝導率が非常に高いという特徴があります。つまり効率よく熱や電流を伝えることができるということです。そのため、コンピューターや電子回路の部品には貴金属が使用されてきました。今では銅も利用されています。また熱伝導率の高さを利用して、特殊なヒーターなどにも使われます。

触媒として利用

金、プラチナともに触媒として優れた能力を持っています。触媒とは、周囲の物質に影響を与えたり仲介役となって化学反応の速度を速める物質のことをいいます。触媒自体は化学反応の前後でほとんど変化しないため消費されず、延々と反応をサポートし続けるのが特徴です。貴金属のなかでも特にプラチナは触媒としての力が強く、石油精製や自動車の排気ガスの浄化などにも利用されています。

さらに、医療分野で貴金属の化合物が薬として利用されています。特にプラチナ化合物が抗ガン剤として、金化合物がリウマチ性関節炎の治療薬として使われていることは有名な事実です。

このように金やプラチナに代表される貴金属は、電子工業や化学工業、さらに医療分野にも優れた利用価値を持つ希少な素材なのです。

どんな金属スクラップが買取されるのか

以上のような工業金属としての貴金属がスクラップとして出る環境は、基本的には工業を行っている事業体もしくは個人事業者になります。一般家庭で、これら工業金属を買取に出すような状況はほぼないでしょう。

では、実際に買取業者が扱っている工業金属はどのようなものがあり、一般家庭で出るとするならどんな物が考えられるでしょうか。

貴金属が含まれていることが大前提

多くの買取業者が工業金属を対象にするときに前提とするのは、貴金属が混ざっているかどうかです。特に金、銀、プラチナ、パラジウムの4貴金属が挙げられます。

金属スクラップには銅や鉄、真鍮など卑金属も多くあり、これら金属を専門に買取している業者もありますが、その場合は基本キロ単位でしか受けつけてくれません。事業所でなくてはそれほどまでの量は集まらないでしょう。貴金属であれば、量が少なくても買取ってくれる業者は多くあります。

具体的な工業貴金属とは?

工業用金属スクラップを具体的に羅列すると以下のようなものがあります。

    • 金合金(インゴット)・金粒・金ショット・金箔・金糸・金板・砂金
    • プラチナワイヤー・プラチナコマ・プラチナ糸・プラチナ板、電極板
    • 純パラジウム(粒)・パラジウムワイヤー・パラジウム箔・パラジウムセル

<li銀板>

  • 貴金属切屑・貴金属ロウ
  • 熱電対
  • 理化学器具(るつぼ、蒸発皿、トング、ピンセットなど)
  • 歯科金属(金歯、金属床義歯など)

このようにほとんどは実際に工場などで出たスクラップ、実験などで使われる特殊な道具、もしくは何らかの原因で使われなくなった金属素材のストックです。このなかでもし一般家庭から出る可能性があるとしたら、壊れた家電から取れる基盤や電極板、工芸品についている金箔、取れてしまった歯科金属の類ぐらいでしょうか。

工業用金属の買取査定はどのようにするのか

これら工業用金属の買取は、基本的には通常の貴金属買取と変わりません。貴金属部分の種類と品位(貴金属の含有量)を把握した後、重量を計測し、貴金属ごとに決められた買取単価をかけて買取価格を算出します。

ただし工業金属の場合、インゴットや粒など加工前の素材なら直接品位と重量を計測することができますが、ワイヤーやロウ、理化学器具や歯科金属は、貴金属以外の素材が使われています。買取査定は貴金属部分に対してのみ行われるので、後者はそのままでは正確に買取価格を計算できません。

そのため買取業者によっては、自社内でスクラップを焼成し溶かして、一度貴金属をインゴットとして精錬し、その後に品位と重量を分析する査定方法が取られます。その場合は、インゴットの精製費用が買取価格から引かれますので、はじめに確認しておくといいでしょう。

仮に査定時には精錬をしない会社であっても、最終的には貴金属を抽出する作業が必要になります。その分の手数料は始めから買取単価から引かれていることが多いので、工業用金属の買取業者を比較するときには、査定方法と買取単価を合わせて情報収集することをオススメします。

まとめ

このように、工業用金属には金やプラチナ、パラジウム、銀といった貴金属が含まれていることが多く、買い取る業者は金属スクラップ専門の業者に限りません。

まずは工業用金属を買い取る業者をピックアップしましょう。その上で自社で精錬してから査定するのかどうかを確認し、貴金属の買取単価も比較します。精製した上で手数料を引くのか、手数料を引いた状態の買取単価で査定するのかを見極めて比べないと、正確に比較検討できません。

一般家庭では工業用金属が大量にでることはまずありませんが、壊れた家電の基盤や電極板、金歯や金箔などなら査定対象になります。どんなものでどの程度の量なら受け付けてもらえるか、買取業者に相談して確認する価値はあるでしょう。

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