ゲーミングPCの電気代は高い?通常PCとの比較・簡単な節約術も

  • 2023年9月14日
ゲーミングPCの電気代は高い?通常PCとの比較・簡単な節約術も

「ゲーミングPCを使い始めてから電気代が高くなった」と悩む人は多いのではないでしょうか。

ゲーミングPCは、一般的に通常のPCよりもグラフィックスやCPUの性能が高いことが魅力です。その処理能力の高さはゲームだけでなく、重くなりがちなクリエイティブ作業も難なくこなせるため、仕事で使用している人もいるでしょう。

ただし、そのぶん電力を大きく消費し、電気代が高くなりやすいことは事実。少しでも節約したいなら、PCの選び方や使い方を工夫することが大切です。

本記事では、スペック別のゲーミングPCの電気代目安から、電気代を抑えるための節約術までご紹介します。現在使用中の人、これから購入予定の人も、ぜひ参考にしてみてください。

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ゲーミングPCとは

ゲーミングPCは、本格的なオンラインゲームを快適にプレイするためのハイスペックPCです。高性能なグラフィックボードやCPUが搭載されており、一般的なPCよりも処理がスピーディで、美しい映像を楽しめます。

ゲーム向けのPCではあるものの、マルチタスクやクリエイティブな作業も素早く処理し、ストレスなく進められることから、ビジネス用のPCとしてもおすすめです。

ゲーミングPCの電気代の目安

ゲーミングPCの電気代は、計算式で簡単に算出できます。

計算式:電気代(円)= 消費電力(W)÷ 1,000 × 使用時間(h)× 電力単価(円/kWh)

消費電力は、PCの取扱説明書の仕様一覧を確認しましょう。電気代の計算ではW(ワット)をkW(キロワット)に変換する必要があるため、1,000で割っています。(1kW=1,000W)

電力単価は、契約している電力会社とプランによってさまざまです。ここでは家電公取協の目安単価「31円/kWh(税込)」で計算します。なお、ゲーミングPCはスペックによって消費電力が大きく異なるので、スペック別に電気代を見ていきましょう。

ライトゲーマー向けPC|300~500W

ライトゲーマー向けのエントリーモデルは、スペックが低めで低価格で入手できるため、初めてゲーミングPCを使う人におすすめです。

このクラスの消費電力は、概ね300~500Wほど。計算式に当てはめると、1時間あたりの電気代はおよそ9.3~15.5円です。

300W ÷ 1,000 × 1h × 31円/kWh = 9.3円
500W ÷ 1,000 × 1h × 31円/kWh = 15.5円

下記は、1日に数時間使用することを想定し、使用時間ごとの電気代をまとめました。

使用時間電気代
1時間あたりの電気代9.3~15.5円
3時間使用27.9~46.5円
6時間使用55.8~93.0円
1ヶ月あたりの電気代(1日6時間×30日)1,674~2,790円

この消費電力は最大時の数値であり、常にこの電力をフル消費しているわけではありません。実際はもう少し安いですが、それでも月々の電気代は安いとはいえないでしょう。

ミドルゲーマー向けPC|600~800W

ミドルゲーマー向けのゲーミングPCは、エントリーモデルに比べて価格が高いですが、より快適に楽しめるバランスの良い性能を備えています。

そのぶん消費電力も高く、600~800Wほど。1時間あたりの電気代は、約18.6~24.8円です。

600W ÷ 1,000 × 1h × 31円/kWh = 18.6円
800W ÷ 1,000 × 1h × 31円/kWh = 24.8円
使用時間電気代
1時間あたりの電気代18.6~24.8円
3時間使用55.8~74.4円
6時間使用111.6~148.8円
1ヶ月あたりの電気代(1日6時間×30日)3,348~4,464円

1日6時間使用する場合、1ヶ月間で3,000~4,000円前後もの電気代がかかります。エントリーモデルと比較すると、スペックの高いミドルモデルのほうが、2倍前後高くなることがわかりました。

ヘビーゲーマー向けPC|1,000~1,200W

ヘビーゲーマー向けのハイエンドモデルは、ゲーミングPCのなかでも最上位クラスの高性能を誇ります。

スペックの高さに比例して消費電力も高くなり、このクラスでは1,000Wを超えるものが多いでしょう。およそ1,000~1,200Wで、1時間あたりの電気代は31.0~37.2円ほどです。

1,000W ÷ 1,000 × 1h × 31円/kWh = 31.0円
1,200W ÷ 1,000 × 1h × 31円/kWh = 37.2円
使用時間電気代
1時間あたりの電気代31.0~37.2円
3時間使用93~111.6円
6時間使用186~223.2円
1ヶ月あたりの電気代(1日6時間×30日)5,580~6,696円

1ヶ月間の使用では、ゲーミングPCだけで5,000円以上の電気代がかかる結果に。最大電力で使い続けるわけではないといっても、月に数千円はかかる可能性が高いでしょう。

ゲーミングPCと一般的なPCの電気代を比較

PCのなかでも普及率の高い一般的なノートPCは、平均で20~30Wの電力を消費するといわれています。1時間あたりの電気代を計算すると、最大でも約0.93円(= 30W ÷ 1,000 × 1h × 31円/kWh)です。

ゲーミングPCの電気代は約9.3~37.2円なので、ノートPCよりも10倍以上高くなる可能性があります。たとえ実際の使用電力量は半分ほどだったとしても、ゲーミングPCのほうが圧倒的に電気代がかさむでしょう。

ゲーミングPCの電気代が高い理由

一般的なPCに比べてゲーミングPCの電気代が高い、つまり消費電力が大きい理由は、高性能なグラフィックボードやCPU、大容量のメモリなどが搭載されているためです。

これらのパーツは、それぞれの必要とする電力量が多く、性能が高いほどより電力を消費します。ゲーミングPCはスペックの幅が広いので、余計な電気代を防ぐためにもオーバースペックに注意しましょう。

ゲーミングPCのパーツごとの電気代

ゲーミングPCの主要パーツについて、消費電力および1時間あたりの電気代を以下にまとめました。商品によって変わるため、ここでは一例を紹介します。

パーツ商品名消費電力1時間あたりの電気代
グラフィックボードINTEL/Intel Arc A770225W6.97円
CPUINTEL/Core i9 13900KS150W4.65円
メモリDDR5/デスク用メモリ6W0.18円
HDDSATA HDD24W0.74円
SSDSATA SSD3W0.09円
ファン6~12cm ファン3W0.09円

※小数点第三位以下切り捨て 
出典:ゲーミングPCの電気代、消費電力についてご紹介|ドスパラ

上記をすべて合計すると、1時間あたりの電気代はパーツだけで約12.72円です。表を見てもわかるとおり、グラフィックボードとCPUがパーツの消費電力の大半を占め、より電気代がかかります。

ゲーミングPCをつけっぱなしにした場合の電気代

中断する作業やゲームのプレイ画面をそのまま残しておきたいからと、シャットダウンせずに24時間つけっぱなしにしている人もいるかもしれません。この場合、1日あたりの電気代や、年間で見た場合の電気代の目安は下記のとおりです。

消費電力300~1,200W
24時間つけっぱなしにした場合の電気代223.2~892.0円
300W÷1,000×24h×31円/kWh=223.2円
1,200W÷1,000×24h×31円/kWh=892.8円
1ヶ月(30日)あたりの電気代6,696~26,784円
年間あたりの電気代80,352~321,408円

24時間つけっぱなしにすると、1日あたりの電気代は約200~900円、年間に換算すると80,000~320,000円にものぼります。24時間ずっと最大電力を消費するわけではないものの、家計に大きく響くことは間違いないでしょう。

ゲーミングPCにかかる電気代の節約術6選

ゲーミングPCは、性能上どうしても電力を消費しやすく、電気代が高くなりがちです。とはいえ、使い方次第では今より電気代を安くできる可能性があります。

誰でもすぐに始められる節約術を6つご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

画面の輝度を下げる

ゲーミングPCの画面の明るさを少し暗めに設定すると、消費する電力量を削減できます。

Microsoft社の調査によると、もっとも明るい輝度100%から40%まで下げた場合、約23%の節電になるとのこと。これは一般的なPCにおける調査結果ですが、ゲーミングPCにも共通していえるでしょう。

暗すぎてもよくありませんが、ほどよい明るさのほうが目も疲れにくくなります。

スピーカーの音量を下げる

臨場感のあるゲームを楽しむうえで、映像だけでなくサウンドも欠かせない要素でしょう。しかし、画面の明るさと同じく、音量の大きさも消費電力に影響します。

スピーカーの音量を上げるほど電力を消費するので、電気代を節約したいなら音量は控えめにしましょう。もの足りないという人は、イヤホンの装着がおすすめ。スピーカーよりも音量を抑えられ、よりゲームの世界に没入できるでしょう。

こまめにシャットダウンする

作業を中断・再開するときに、毎回シャットダウンと起動を繰り返すことが面倒だと感じるかもしれません。

ついそのまま放置したくなるところですが、なにも操作していなくても、PCをつけっぱなしにしているだけで電気代はかさみます。しばらく席を外す予定なら、シャットダウンするよう心がけましょう。

スリープ機能を活用する

PCには、起動中のプログラムを閉じることなく待機状態にできる「スリープ機能」が搭載されています。シャットダウンとは違って作業内容をそのまま残せるため、短時間で再開するときに便利です。

コスト面でも、通常の起動時と比べて消費電力を大きく削減できるので、つけっぱなしにしておくよりも節約できます。シャットダウンが面倒だという人は、スリープ機能を活用するといいでしょう。

できるだけPCの発熱を抑える

ゲーミングPCには、本体が熱くならないように冷却ファンが内蔵されています。

熱のこもりやすい環境で使用したり、ファンや通気口に埃が溜まっていたりすると、PCの熱が下がりにくくなり、ファンの稼動が増えることに。

ファンが回るほど電力の消費も増えるので、なるべく涼しい環境で使用する、こまめに掃除するなど、発熱を抑える対策をとることが大切です。

80PLUSの電源を選ぶ

ゲーミングPCの電気代を抑えるうえで、電源ユニットの電力変換効率は重要。電源ユニットは、コンセントから流れる電流を、ゲーミングPCに適した形に変換して供給する役割があります。

変換効率の良い電源ユニットを用いると、消費する電力量を抑えることが可能。なかでも80PLUS認証を取得した電源ユニットは、80%以上の高い変換効率を備えているため、節約に期待できるでしょう。

電力会社や料金プランの見直しも効果的

ゲーミングPCにかかる電気代は、消費電力を最小限に抑えることで節約できます。しかし、電気代を左右するのは消費電力だけではありません。

使用する電力の量を減らすことに加え、今よりも電力単価の安い電力会社や料金プランに切り替えることも効果的です。たった1円変わるだけでも、年単位で見れば大きな節約につながります。

ゲーミングPCに限らず、生活するうえで使用する電力すべてが安くなるので、契約中の電力会社とプランを一度見直してみるといいでしょう。

電気料金比較サイト「電ガススイッチ」では、関東圏内でおすすめの電気料金プランを紹介していますので参考にしてください。

ハイスペックなゲーミングPCほど電気代は高くなる

ゲーミングPCは、一般的なPCよりも高性能で快適に使える反面、電気代は高くなりがちです。また、ライトゲーマー向けのエントリーモデルと、ヘビーゲーマー向けのハイエンドモデルでは、消費する電力が大きく異なることがわかりました。

スペックが高いほど電気代も高くなる傾向にあるため、これから購入を検討している人は、自分の求めるスペックに適したPCを選ぶことが大切です。

このほかにも、本記事で紹介した節約術を参考に、うまく節約しながら楽しみましょう。

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