ワインについて詳しくなりたいと思って調べ始めて、「あれ?ワインの賞味期限ってどうなっているんだろ」って気づく方も多いと思います。
実はワインの賞味期限には秘密があり、ワインを美味しく飲むためのポイントと関係しているんです。
この記事ではワインの賞味期限について解説し、ワイン初心者の方でも美味しくワインを飲むことができる情報を載せていますので、ぜひ参考にしてください。
ワインには賞味期限がない?ある?
長期熟成されたワインがあることはよく聞く話ですが、「ワインの賞味期限ってどうなっているの?」と気になるかたは多いのではないでしょうか。そのワインの賞味期限についてこの記事では解説していきます。
この記事を最後まで読むことにより、ワインの飲み頃や保存方法が理解でき、より一層ワインを楽しむことができると思いますので、是非最後まで読んでいってください。
ラベル・ボトルには賞味期限が書いてない
ワインには賞味期限が表記されてなく、賞味期限が存在しません。ワインは瓶に詰められた後も熟成しており、腐るという概念がありません。
10年、20年、ワインによっては100年近く瓶の中で熟成しているものもあります。そのようなワインは瓶の劣化は少ないのですが、ラベルやコルクが劣化しており、見た目だけでワインの歴史を感じることができることもできるでしょう。
賞味期限はないが劣化はする
ワインに賞味期限は存在しませんが、それぞれ飲み頃があり、飲み頃をすぎると劣化していきます。劣化すると、本来のワインの味や匂いを損なってしまうことも。
また、長時間の開封、急激な温度変化や振動でもワインは劣化するため注意が必要です。
未開封のワインの飲み頃はどう判断する?
ワインには賞味期限はなく、瓶の中で熟成し続けるということがわかりました。しかし、飲み頃をすぎると劣化していくため、その判断は難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。そこで、目安となるワインの飲み頃を初心者でもわかりやすく解説していきます。
〜2000円程度のワインはすぐに飲むのが基本
スーパーなどで簡単に手に入る2000円以下のお手頃価格のワインは、早熟タイプに分類され、長期熟成に向いていません。飲み頃はスーパーの店頭に並んでいる時と判断してよく、購入したらすぐに飲みましょう。
また、紙パックのワインも同様で、冷蔵庫に保存していたら大丈夫というわけでなく、長期熟成できないワインであるため購入後はすぐに飲み切ることがおすすめです。
3000円〜のワインは少し熟成させてから
3000円〜何万円もするワインは2000円以下のワインとは異なり、少し熟成させると美味しく飲むことができます。
この価格帯のワインは熟成タイプでないワインもありますが、白ワインは1~2年以内、赤ワインは2~3年以内、また、ボージョレ・ヌーヴォーの場合は1年以内が目安。
ワインセラーなどの急激な温度変化や振動がないところで保管すると美味しくワインを味わうことができます。
熟成タイプのワインは種類による
熟成タイプのワインにも種類があり、短い熟成期間で飲み頃となる「早熟タイプ」、長い熟成期間で飲み頃となる「成熟タイプ」があります。
また、「白ワイン」、「赤ワイン」「ボジョレ・ヌーヴォ」「スパークリングワイン」によっても飲み頃になる熟成期間が異なります。それぞれの熟成期間の目安は以下のようになりますので参考にしてください。
種類 | 早熟タイプ | 成熟タイプ |
---|---|---|
白ワイン | 1〜2年 | 5年以上 |
赤ワイン | 2〜3年 | 5〜10年 |
ボジョレ・ヌーボは熟成して飲むことを想定してなく、発売されて年内に飲む様にしましょう。また、スパークリングワインについては後述していますが、長期保管には向いていません。
スパークリングは早めに飲む
炭酸が程よい爽快感を与えるワインとして人気のスパークリングワインですが、長期保存を目的として造られていないため購入してからは早めに飲みましょう。
長くて1~2年ほど保存ができますが、長く保存しすぎると炭酸ガスが抜け、コルクが腐り、スパークリングワインの良さが失われていく可能性があり、注意が必要です。
開封後のワインを飲み切る目安
ワインは賞味期限がないこともあり、劣化はしますが、腐るという概念がなく、例えば、開封して長期間飲まなかったからといって、決して腐ったりカビが生えたりするわけではありません。しかし、開封後に空気に触れるとみるみる酸化し、ワインが劣化していきます。
ワインを開封したら早めに飲むようにし、購入したワインの飲み忘れやいつ開封したかわからないという場合は次のような基準でワインの状態を見極めましょう。
開封後のワインが劣化しているサイン
ワインが劣化しているサインを色や匂いなどから解説していきます。
色の変色
ワインは酸化が進むと赤ワイン、白ワインともに茶色に変色していきます。ワインを飲み慣れていない人にとっては、判断が難しいかもしれませんが、購入後すぐに写真を撮るなどして、ワインが変色しているか確認できるようにするのも良いかもしれません。
コルク臭がする
ワインは腐りませんが、コルクは腐ります。コルクが腐ることにより匂いを発生させることを「ブショネ」といいます。ブショネはカビが発生している場合があるので注意が必要で、湿った段ボールの様な匂いで、もし、購入して間もないのにブショネが起こっているときは、購入店で交換してもらいましょう。
ワインがボトルから漏れる
ワインは温度が上がりすぎると熱膨張し、コルク部分がボトルから押し出されてしまうことがあります。ボトルからワインが漏れ出てしまっているときは、開封状態となるため、酸化が進み、飲み頃を逃してしまうことがあり、ワインセラーなどでワインを適温で管理するようにしましょう。
気泡が発生している
スパークリングワインでもないのに気泡が発生してしまっている場合、発酵が進んでいる証拠で、飲み頃を過ぎてしまっています。大切なシーンでワインを開封し、気泡が目立つときは、他のワインを飲んだ方が良いかもしれません。
ワインを楽しむためには保管方法に注意が必要
ここまでワインには飲み頃があるということを解説してきました。次はワインを一層楽しんでもらうための保管方法を解説していきます。ポイントを抑えて保管すれば初心者の方にもできることばかりなので、是非参考にしてください。
保存に最適な温度は「13~15度」
ワインの最適な保存温度は13〜15度です。15度を大きく上回るとワインが煮え始め、13度を大きく下回ると味のバランスが崩れ、味を損なってしまいます。ワインセラーなどを活用して、なるべく13〜15度でワインを保管しましょう。ワインセラーの価格は様々ありますが、1万円以下のものもあります。
夏場の常温保存は避ける
夏場は25度を超えることが多いため、常温での保存は避けてください。また、ワインは光に当たり続けると還元臭の原因となるので、直射日光には当てず、できるだけ光を避けて暗い場所で保存しましょう。
湿度は「65~80%」が理想
温度以外にも湿度の管理をすればさらに保管状態として良好となります。湿度が低いと、コルクは乾燥してしまい、その隙間から空気が入り、ワインの酸化を進めてしまいます。温度はもちろんですが、湿度も注意をしましょう。
開封後のワインを長持ちさせる方法
初心者の方は1回でワインを飲み切ることが難しい方も多いと思います。また、無理して1本飲み切ろうとして酩酊状態になってしまっては、せっかくのワインの味わいを十分に味わうことができません。ここでは開封後のワインの保存方法を紹介します。
真空ポンプ・ワインストッパーで真空にする
ワイン開封後は真空ポンプ・ワインストッパーでできる限り真空状態にし、酸化のスピードを遅らせましょう。手動で空気を取り除くタイプのものであれば、300円前後で購入できます。
手間に感じる方もいるかもしれませんが、ワインを注ぐとき以外は真空ポンプ・ワインストッパーで真空状態にすることがおすすめです。
ワインキャップを使う
真空ポンプ・ワインストッパー以外にももっと簡単に密閉できるのがワインキャップです。
ワインキャップは柔軟なシリコン製(無臭)のボトルキャップで、開栓したボトルの注ぎ口に被せるだけで、ボトルを横置きに保存してもワインがこぼれず保管でき、シリコン製であるためコルクよりもしっかりと密閉されます。
ワインを劣化前に飲み切るアイデア
ワインを飲み切ることが難しい人向けに、ワインを劣化前に飲み切るアイディアを紹介します。
料理に使う
多くの人が実行しているかもしれませんが、ワインを料理に使うことが一番おすすめです。ワインは様々な料理に活用することができ、ワインを使ったレシピは多く存在します。料理によってはそこそこの量を使うので、どうしても飲みきれない場合は料理に使いましょう。
サングリアにする
サングリアとはワインとフルーツやジュースなどを組みわせて作るカクテルのことです。フルーツ缶があればすぐ作ることができ、ワインが苦手な方でも飲みやすく、多くの人に振る舞うことができるため、ワインを飲み切ることができるでしょう。
ワイン風呂にする
一見変わったワインの活用方法ではありますが、劣化しきったワインを使い切る時におすすめなのが、ワイン風呂。ワインにはポリフェノールやビタミンなどを多く含んでいるため、ワイン風呂にすると、肌がすべすべになり、保湿効果もあります。ワインの香りを楽しみながら、半身浴などをすることもおすすめ。
ワインの特性に合った保管方法を心がけて!
今回は「これからワインを楽しみたい」「ワインの保管って難しそう」と考えている人向けに、ワインの飲み頃や保存方法などについて解説をしてきました。ワインの特性や保存方法を知っているだけで、ワインを十分に楽しむことができます。
どのようなワインにも個性があり、味や匂いがそれぞれ異なります。これからも多くのワインに触れて、ワインライフを楽しんでください。