カメラが趣味という人は、誰でもお気に入りのレンズがあると思います。また、もっと相性の良いレンズと出会うために、日々オークションを検索している人も少なくないでしょう。新たなレンズを購入する時に、手持ちのレンズを買取してもらって、購入資金の一部ものに買い換える人も多いですから、ここでは、オークションでレンズを出品する際の注意点や高く売るためのポイントを解説します。
中古レンズを「ヤフオク!」で売ろう!
アカウントの取得
ヤフオク!でレンズを売る前に、まずしなければならない事があります。ヤフオク!で出品するには、最初にYahoo!プレミアムに登録しなければなりません。必要事項を記入して申請すると、数日後に自宅に「本人確認書類」が送られてきます。
アカウントさえ取得すれば出品できると簡単に考えていると、意外に面倒な手間と時間がかかることに驚くかもしれませんね。しかし、最近では詐欺まがいの取引も多いようですから、その対策という点で仕方がないのでしょう。
出品準備
無事に出品権利を獲得したら、さっそく売りたい商品の出品準備をしましょう。オークションで少しでも多くの注目を集めるには、タイトルの付け方やスタート価格と終了時間の設定など、色々なコツがあります。その中でも、やはり一番注目を集めるポイントといえば、商品画像です。どんなにタイトルが魅力的で商品説明が丁寧でも、画像が不鮮明だったり商品が良くわからないような画像では、商品説明までたどり着く前に、候補から落とされてしまうでしょう。
オークション開始
撮影と商品説明ができたら、いよいよオークション開始です。落札を検討している人から質問が入ることもありますから、終了時間までほったらかしにしないで、質問があればすぐに対応するなど、誠意ある対応を心がけましょう。
落札後のやり取り
レンズが落札されたら、落札者と連絡を取り合い、簡単な挨拶を交わします。その際に、商品の送付先や落札代金の振込方法について確認しましょう。
商品発送
落札代金の入金が確認できたら、商品を発送します。支払いが完了したレンズは、すでにあなたの所有物ではなく落札者の物です。大切に扱ってください。レンズは壊れやすい商品ですから、プチプチで丁寧に包んで、出来る限り厳重に梱包しましょう。宅配便で送る際には必ず「こわれもの」を指定することをおすすめします。
評価
ヤフオク!では、オークション終了時にお互いの評価を行います。評価を必要としない人もいますが、好評価が多いほど信頼ある出品者・落札者という指標になります。今後も出品や落札する予定があれば、好評価が一つでも多い方が、今後のオークションが楽しくなりますよ!
高く売るためのテクニック
商品撮影
商品撮影は、一眼レフでもコンパクトデジカメでも構いませんが、手ブレを防ぐために三脚を使うことをおすすめします。レンズを直接床に置いて撮影すると、どうしても汚いイメージが出てしまいます。撮影キットがあればベストですが、白い大きな紙を敷いて背景全体が明るいと、商品がキレイに見えます。
ヤフオク!の基本的な画像掲載は3点です。一般的には「全体」「正面」「絞り開放の裏側」があると、レンズの型式やレンズ内部の小ゴミの侵入やコネクト部分のスレなどもわかりやすいです。また、キズや擦れなどがある部分はクローズアップしてあると、のちの返品トラブルを防ぐことにも繋がります。コラージュなどを使って、1点でも多くの画像がある方が親切ですね。
商品説明
参考までに、中古レンズをネットショップで販売しているサイトを見てみて下さい。画像上では一見何も問題のないレンズでも、「小ゴミあり」「目立つゴミの侵入あり」「撮影に支障のないカビ」など、高く売りたいのにマイナスになりそうなポイントが書かれています。これは、信頼という点を重視した商品説明だと思いませんか?
「超美品」「ほぼ新品」と書かれていたのに、実際に届いたレンズに小さな小ゴミが入っていたら、返品したくなりますよね。それよりも、「大切に使用していましたが、小ゴミ・ホコリの侵入があります」「撮影には支障ありません」と書かれていれば、落札者は先にリスクを理解した上で入札します。その後に送られてきたレンズが、予想していたよりもキレイだったら、出品者の信頼度がアップしますよね!
スタート価格
オークションを開始する時に、いくらから入札を開始するかを決定します。この時に、自分が希望する最低価格からスタートする人がいますが、1人でも多くの注目を集めるには『1円スタート』がおすすめです。1円からスタートしても、最低落札価格を設定しておけば、希望額よりも低く落札されることはありません。
終了時刻
オークションは、終了時間前30分が勝負です。この30分の間に、落札者同士が競り合い、入札価格がせり上がっていきます。つまり、多くの人がパソコンなりスマホなりで、入札更新ができる時間でなければ意味がありません。
自分が夜型人間だからと深夜2時に設定したら、ほとんどの人は眠りに付いている頃でしょう。また、誰でも起きている昼間の時間帯でも、通勤途中や勤務時間中だったらオークションの成り行きを見守ることは出来ません。オークション終了時間は、仕事から帰ってゆっくり検討できる21~23時くらいに設定しておくのがベストです。
売る側・買う側の認識の違い
売る側
新品で購入した時はレンズには曇りもホコリもありません。使いやすくてお気に入りのレンズは、持ち歩くことも多く、撮影の出番も多くなります。そのうちに小ゴミやチリが入り込んだり、撮影には気にならない程度の曇りが出たとしても、状態は徐々に変化しているため売る人には気づきにくく「キレイな状態」と判断します。
買う側
商品記載に「美品」と書かれていたら、想像するのは新品に近い状態かもしれません。どんなに拡大した画像を掲載しても、小さなチリや曇り、リングのテカリまでは判断できません。ところが、いざ商品が届いて肉眼で確認すると、買い手の目は新鮮ですから、現状を厳しく見ることになるでしょう。売り手には全く気にならなかった小ゴミやチリ、テカリや擦れだけが気になり、「美品なんてウソじゃないか!」という認識のズレになってしまいます。
お互いの感覚を埋める心得
出品者だったら、誰でも「1円でも高く売りたい」と考えます。そのためには、できるだけリスクを隠したくなるのも当然です。しかし、落札者は「少しでも良いレンズを1円でも安く買いたい」と願っています。その感覚のズレが、後々のトラブルを招くことにもなりかねません。
買う側が何をリスクと感じるかわからないという時には、「子どもの運動会撮影で2回ほど使用」「室内スナップのみで屋外に持ちだしたことはありません」「テスト撮影のみで、ほぼ未使用」など、使用状況を記載しておくだけでも、お互いの感覚のズレを埋める事ができますよ!
まとめ
オークションに出品したら、後はひたすら落札されるのを待つばかりです。オークションは個人売買ですが、お金のやり取りが絡むからには、誠実な対応は大切です。オークションの魅力は、自分が購入した時よりも高く売れる事があったり、驚くような高値で落札されるなど、予想外の展開になることも珍しく無い所でしょう。一度出品すると、オークションにすっかりハマってしまうという人も多いですから、楽しみながら高値落札を期待しましょう!