翡翠の本物と偽物の見分け方|価値を決める要素や購入時の注意点も

  • 2024年7月19日
この記事で解決できるお悩み
  • 翡翠の種類を知りたい
  • 翡翠の本物と偽物の見分け方を知りたい
  • 翡翠を購入する際の注意点を知りたい

翡翠が本物か偽物かを見分ける方法を紹介します。宝石市場では、翡翠の本物によく似た偽物が多く出回っており、うっかりすると間違えて購入してしまうこともあるため危険です。

本物の翡翠を手に入れるためには、基本的な知識を身につけておかなければいけません。翡翠が本物か偽物かはもちろん、翡翠の種類や特徴、価値のつき方や購入する際の注意点についてもまとめたので、ぜひ参考にしてください。

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翡翠の基本情報

翡翠は、美しい緑色の天然石です。翡翠の名前は、「カワセミ」という羽根の色が美しい鳥の名前が由来となっていて、中国から日本に渡ってきました。

深緑で半透明色の天然石で古くから「玉」と呼ばれ、貴人の装身具に使われる有名な宝石です。

翡翠は、古来より奇跡の石として崇められていた歴史があります。5月の誕生石としても有名ですが、「繁栄」や「長寿」を願うパワーストーンとしても魅力的な宝石です。

翡翠の種類

翡翠は硬度によって、ジェダイトとネフライトのふたつの種類に分かれます。ここでは、それぞれジェダイトとネフライトの見た目や特徴、価値や用途についてまとめました。両者にどのような違いがあるかチェックしておきましょう。

ジェダイト

翡翠 ジェダイト
ジェダイトは、翡翠のなかでも硬度の高いものを指します。透明度が高く、光を当てると美しく輝くことが特徴です。ルビーやサファイヤなどと同じ「貴石」と呼ばれるグループに位置します。

「翡翠輝石」や「本翡翠」とも呼ばれており、日本ではジェダイトが一般的です。古来から勾玉や宝玉として用いられており、貴人の装身具や不思議な力を持つ石として宗教儀式に用いられました。近年ではヒーリングストーンとして人気の高い宝石です。

ネフライト

翡翠 ネフライト
ネフライトとジェダイトは見た目に明確な違いはありません。台湾や中国で採れる翡翠はネフライトが多く、中国ではネフライトを翡翠と呼びます。

硬度はジェダイトよりも下がるものの、割れにくさではジェダイトを上回る丈夫さです。価値はジェダイトに劣るものの、「羊脂玉」と呼ばれる希少性の高いネフライトは、透明度や白色度が高く、高品質な翡翠として高値で取引されることもあります。

翡翠の本物と偽物の見分け方

翡翠は、ダイヤモンドのように明確な判定基準がないため、プロでも本物か偽物かどうかの見極めがむずかしい宝石です。ここでは、翡翠に傷をつけずに個人でできる基本的な見分け方について紹介します。

本格的な査定はやはりプロに依頼することが一番ですので、ここで紹介する方法はあくまでも参考にしておいてください。

触ったときの質感や温度

翡翠が本物か偽物かを確かめるためには、直接触ってみることも必要です。実物を手に持ったときに、ひんやりとした感じがあるかどうかを確かめましょう。しばらく持ってみて、ひんやり感がつづくようなら、本物の翡翠かもしれません。

また、ざらざらしておらず、見た目のツヤ感が美しいものも、本物の翡翠である可能性が高いです。しかし、価格が安いのに、ガラスのようななめらかな質感を持ったものは偽物の可能性が高いので注意しましょう。

光をあてたときの見え方

太陽の光やライトを使って、翡翠の真裏から透かしてみましょう。石の色が鮮やかで、内包物があるものは本物です。

しかし、石目に沿うように濃い色合いが見られるものは加工品の懸念があります。気泡が多く入ったものも偽物と言えるでしょう。

翡翠は光を当てて見ると、内部にあるものや色味を確認できます。本物の翡翠には、色の濃淡と内包物が存在し、透明度が高いものです。

不透明さと透明さが見られ、石の色が鮮やかであるものほど価格は高くなります。あまりにも安価で売られているものは偽物の可能性が高いでしょう。

重さ

翡翠は小さなものでも手に持つとずっしりとした重みを感じます。これは、翡翠の比重が高いためで、見た目よりも重く感じられる場合は本物である可能性が高いです。

具体的には、翡翠を手のひらに乗せて真上に投げます。手のひらで受け止めたときに、思ったよりも重みを感じるときは、本物と言えるでしょう。

また、全体的に硬く、角張っているようなものも本物の特徴です。投げるときは怪我をしないように気をつけましょう。

翡翠に似ているキツネ石とは

翡翠に似ている石のなかに、キツネ石と言われるものがあります。キツネ石は主に次のような特徴をもつ石です。

  • 全体的に丸みを帯びている
  • 削られていて面となる部分がない
  • 表面がざらざらしている

キツネ石とは俗称で、その由来は、翡翠を見つけたと思い喜んでいたのもつかの間、すぐに間違えだったと気づき、まるでキツネにつままれたようだと感じたことからつけられたと言われています。翡翠と似たさまざまな石の総称として使われる呼び名です。

翡翠の価値を決める要素

翡翠の価値を決めるのは、ひとつではありません。さまざまな要素を鑑みて価値が決まります。ここでは、翡翠の価値を決める要素の紹介や、どのような翡翠の価値が高いのかをまとめたので参考にしてください。

色の鮮やかさと透明度

より色が鮮やかなもの、透明度の高い翡翠は価値が高いです。翡翠のなかにある内包物が少ないもののほうが、より美しく輝くため価値が高まります。

なかでも、特に鮮やかな緑色で透明度の高い翡翠が「琅玕(ろうかん)」です。希少性が高く最高品質の翡翠として、海外では「インペリアル・ジェード」と呼ばれ人気があります。

また、「ラベンダー翡翠」と呼ばれるやわらかな紫色をしたものや、「アイスジェダイト(氷翡翠)」と呼ばれるクリアで透明度の高い翡翠も有名です。高い価値がつくことで知られています。

大きさと形状

品質が同じ程度のものならば、より大きく美しい形状の翡翠のほうが価値が高いです。アクセサリーなどで加工された場合、厚みのあるものやサイズの大きなもののほうが高値がつきます。

しかし、色ムラや傷があるものや石のようなゴツゴツしたものは、クオリティが低いと見なされ、サイズが大きくても高い価値がつくことはありません。

特に、翡翠のなかでもトップレベルの価値を誇る「琅玕(ろうかん)」は、そもそもサイズが大きなものは採れないため、色の鮮やかさや透明感が重視されます。

ランク

翡翠は、人工処理がされているかどうかでランクが変わります。翡翠には、A・B・Cのランクがあり、内容は以下の通りです。ランクの基準は加工処理の度合いによるものを表します。

ランク加工処理の内容
A貨天然石の翡翠に、必要最低限の加工である研磨と表面を整え、つや出しのために無色ワックスを施したもの。天然石である
B貨石の表面にある斑点の漂白や透明度を高めるためのポリマー加工を施したもの
C貨天然石に似せるための染色加工や、透明度を高める漂白加工が施されたもの

産地

本翡翠と呼ばれる価値の高いジェダイトが産出される国として有名なのが、ミャンマー・グアテマラ・日本です。特にミャンマーは高品質な翡翠を多く産出する国であり、高品質な「琅玕(ろうかん)」が発掘されることもあります。

日本も翡翠との結びつきが強い国で、現在国内には約10カ所の産出地があります。なかでも品質の高い翡翠が取れると有名なのは新潟県糸魚川市です。

中国はネフライトとジェダイトの両方を産出します。また、翡翠と言えば中国と言うほど、その結びつきが強いです。

翡翠を購入するときの注意点

翡翠は本物と偽物を見分けることがむずかしいため、購入する際の注意点をおさえておきましょう。ここでは、翡翠を購入する際に注意したいポイントを各項目ごとに解説します。購入前にチェックし、失敗しないようにしてください。

信頼できる販売元から購入する

翡翠は高品質なものほど高額です。そのため、可能な限り信頼できる販売元を選ぶようにしましょう。信頼できる販売元とは、以下のようなお店です。

  • 正規の宝石販売店
  • 翡翠の専門店
  • 口コミやレビューなど評判のよいジュエリーショップ

また、翡翠には緑だけではなくさまざまなカラーがありますが、なかには原石を染め加工して販売しているお店もあります。染め加工の色はワンパターンなことが多く、ワンカラーの翡翠を大量に販売している店舗は偽物の可能性があるため、購入は控えましょう。

証明書を確認する

品質の高い翡翠には、必ず鑑定書などの証明書がついてきます。証明書は、翡翠のランクや産出地が明記されており、本物であることを証明してくれるものです。

そのため、翡翠を購入する場合は、必ず鑑定書などの証明書を確認してからにしましょう。宝石は気に入ったものを即決してしまいがちですが、特に高額な翡翠商品を購入する際には、必ず鑑定書がついているかどうか確認するようにしましょう。

安すぎる翡翠には注意

価格が安すぎる翡翠は、偽物の可能性があるため注意が必要です。通常の翡翠アイテムなら、数千円から数万円するものがほとんどで、高品質なものはさらにそれ以上の価格で販売されます。

翡翠はA・B・C貨のランクによって、その価値に見合った価格で取引されるのが一般的です。同じ天然石とはいえ、人工処理が施されているかいないかで、価値が大きく変わります。あまりの安値で取引されるものには気をつけましょう。

翡翠の見分け方を知り本物を手に入れよう

翡翠は本物と偽物の見分け方がむずかしい宝石です。しかし、翡翠の基本的な知識を理解していれば間違えて購入することを防げます。

豊富なカラーバリエーションがそろう翡翠は、どの色が高額か、人気があるかと考えてしまうとなかなか決まりません。本物の翡翠であることが分かったのなら、あとは自身が気に入った翡翠を選ぶことが大切です。

購入の際には、鑑定書つきのものを選ぶか、鑑定書の作成依頼を忘れないようにしましょう。

本記事の画像の出典:カラッツ Gem Magazine

木暮康雄

木暮康雄 (監修者)

ウリドキ株式会社代表取締役CEO。ウリドキプラスの発行人でもある。
リユース業界での起業・事業運営の経験が豊富でリユースの専門家としてのメディア出演歴も多数。
著書に「リユース革命」(幻冬舎)がある。

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