便利なフリマアプリのメルカリですが、個人間の取引のため、トラブルはどうしてもつきものです。トラブルに巻き込まれたときは、まず冷静かつ丁寧に対応することが大切。そのうえで個人が対応できない内容は、運営に助けを求めると良いでしょう。
本記事では、メルカリ出品者・購入者それぞれの立場でよくあるトラブル事例と解決策を解説します。トラブルを避けるためのポイントについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
メルカリにはトラブルがつきもの
メルカリは、メルカリshopなどを除き、個人間でやりとりをすることが基本です。ネットショップで購入する場合とは異なり、トラブルがつきものであることを理解して使用しましょう。
トラブルが起きることを想定しておくとはいうものの、実際にトラブルが起きた場合、驚いて感情的になってしまう可能性があります。
しかし、まずは落ち着くことが大切です。感情のままにメッセージやコメントを入力してしまうと、さらにトラブルが大きくなる可能性があります。
【出品者】よくあるトラブルと解決策
まずは、出品者の立場のよくあるトラブルと解決策について見ていきましょう。
取引前から取引後まで、トラブルの内容は多岐にわたります。これまで幸運にもトラブルに出会っていない人も、今後のために一度目を通しておいてください。
支払期限を過ぎても支払いされない
せっかく商品が売れたにも関わらず、支払い期限を過ぎても支払いされないケースです。相手がクレジットカード払いの場合は、こういったトラブルは起きません。
しかし、相手がコンビニ払いやATM払いを選んでいる場合、支払い期限を過ぎているのに音沙汰がないことがあります。支払いがない状態では、商品を発送することもできず、もちろん入金もされません。
解決策
まずは、購入者に支払い期限が過ぎていることをメッセージで伝えましょう。もしかすると、相手も急なトラブルや病気などで、うっかり支払日を忘れている可能性があるため、感情的にメッセージを送るのはNGです。
「お忙しいところ失礼します」のような形でワンクッション入れつつ、支払い予定日を確認しましょう。それでも相手から返信がない場合や、何度も支払い予定日を過ぎている場合などは、キャンセル申請を行うこともひとつの方法です。
受け取り評価がされない
送った商品が相手に届いているにも関わらず、受け取り評価がされないケースです。メルカリは双方が評価を終えて、はじめて売上金が手に入るシステムのため、評価がされない状態がつづくのは困りもの。
追跡できる方法で送った場合は、相手の元に到着していることが確認可能です。しかし、その分、「なぜ、取引評価してくれないのか」といったイライラにもつながります。
解決策
普通郵便で送った場合、土日祝をはさむことで、到着が遅れるケースも考えられるのでしばらく時間を置きましょう。
追跡のある方法で発送し、相手の元に届いていることが確認できる状態であれば「お忙しいところ失礼いたします。問題なく商品が届いておりましたら、受け取り評価をお願いいたします。」などの文面で、相手にメッセージを送り、評価を促しましょう。
また、メルカリには、発送通知をした9日後の13時以降に自動で取引を完了する機能があります。覚えておくと安心です。
過失がないのにキャンセル依頼される
取引が成立し、発送の準備を行なっている最中または発送後に、キャンセル依頼のメッセージが届くことがあります。「もっといい商品が見つかったから」「ほかで安く購入できたから」など、出品者にまったく過失のない理由でのキャンセルなど理由はさまざまです。。
もちろん、キャンセルはお互いの同意がないと成立しませんが、こういった場合、取引を無理やり継続することに不安を感じる人も多いでしょう。
解決策
キャンセル依頼が届いたら、まずは購入者に理由を質問することが一般的です。しかし理不尽な要求を突きつけてきた相手が、素直にキャンセルを取り下げる可能性は低いでしょう。
不本意ではありますが、商品発送前であれば、基本的にキャンセルに応じたほうが無難です。またすでに商品を発送した状態の場合は、返送方法や費用について、購入者と話し合う必要があります。取引完了してしまうと、取引キャンセルができない点にも注意が必要です。
返品方法の詳細はメルカリ公式サイト内の商品の返品手順をご確認ください。
何度も値下げ交渉される
購入前のトラブルとして、すでに一度値下げを断っていたり、プロフィールや商品ページに「値下げ不可」と書いていたりするにも関わらず、値下げ交渉をされるケースがあります。
商品ページのコメントは、第三者も確認できるため、何度もしつこくコメントが入ることで、ほかの人の購入意欲を下げてしまうといったデメリットも考えられるでしょう。
解決策
この場合の解決策は、出品者の気持ちによって変わります。
「そんなに欲しいなら値下げして売ってあげよう」と思うなら、値下げ交渉に応じましょう。値下げをしたくないなら「申し訳ありませんが、お値下げには応じられません」など、丁寧にコメントで返信してください。
それでもしつこくコメントを入れてくる人に対しては、ブロックすることもひとつの方法です。ブロックをしても相手に通知されることはないため、不毛なやり取りを続けたくない方は、この方法を選びましょう。
専用ページ作成後購入がない
メルカリでは、取り置きなどを目的に専用ページの作成を求められるケースがあります。しかし、出品者が専用ページを作ったにも関わらず、そのまま購入されず、音信不通になるケースも。
専用ページを無視して別の人が購入するケースは少ないため、そのままにしておくと、いつまで経っても商品が売れません。
解決策
出品者ができることは、専用ページ内に「○日までに連絡がなければ、専用ページは削除します」と書くことです。相手からコメントで返信があれば対応し、無反応であれば、その日を過ぎたら専用ページを削除します。
売れなかった商品は、もう一度出品しましょう。その際には、再び専用出品を求められても困るので、事前に音信不通になった相手をブロックします。余計な手間を省くために、ブロックは効果的です。
過失がないのに悪い評価をつけられる
メルカリでは取引完了後、お互いに評価をつけるシステムがあります。ここで一度入力した評価は、取り消せません。相手の評価を確認できるのは、自分が評価を終えたあとです。
ここで、商品や発送日などに対し出品者側に不備がないにも関わらず、相手に悪い評価をつけられるケースがあります。評価は第三者からも見えるため、今後の取引にも影響する可能性大です。
解決策
前提として、一度記入された評価は消せません。メルカリ事務局に訴えても、基本的に変わらないと思っておきましょう。
出品者ができる対策は、プロフィール画面に「不備がなかったにもかかわらず、悪い評価をつけられてしまった」ことを書くことです。
ここでも感情的にならず、事実を述べることがポイント。商品に不備はなく、記載しておいた予定日までに発送を行いましたなど具体的に書いておきましょう。
悪質なコメントがされる
商品ページには、メルカリ利用者が自由にコメントを書き込めます。そのため、なかには「商品が高すぎる」「安っぽい」などのほか、暴言・誹謗中傷などの悪質なコメントが書かれることも。悪質なコメントをする人は、お客様ではありません。
また悪質なコメントがたくさん書き込まれると、商品の購入を迷っている人も、不安を感じて取りやめてしまうことが考えられます。
解決策
悪質なコメントは、見つけたらすぐに削除しましょう。Androidの場合は、商品画面から「すべてのコメントを見る」を選び、旗マークから削除したいコメントを選択。iOsの場合は、「すべてのコメントを見る」から削除したいコメントのゴミ箱マークを選びます。
同じ人が何度も悪質なコメントをしてくる場合は、ブロック機能を使いましょう。ブロックしても相手にブロックの通知が届かないため、安心です。
【購入者】よくあるトラブルと解決策
ここからは購入者側のよくあるトラブルと解決策について解説します。
購入するだけだから大丈夫と思いきや、メルカリ出品者にはいろいろな人がいるもの。自分を守るためにも、あらかじめトラブル事例を知っておきましょう。
商品の受け取り前に評価を求められる
通常、評価は商品を受け取り中身を確認したあとで行うものです。しかし、なかには「先に受け取り評価をしてほしい」と伝えてくる出品者も存在します。
双方が受け取り評価をしてしまえば、取引完了となり、もし予定と異なるものが送られてきたり、発送されなかったりしてもキャンセルできません。先に評価を求めるのは、悪質なケースであると考えておきましょう。
解決策
商品購入後のメッセージ画面にて、先に受け取り評価を要求された場合は、キッパリと断りましょう。「申し訳ありませんが、メルカリのルールに基づき、商品受け取り後に評価を行います」と伝えると良いでしょう。
もし相手が「それなら取引を中止する。キャンセルする」と言ってきたとしても、商品に縁がなかったと諦めましょう。そのまま取引を継続しても、必ず商品が届く保証はありません。キャンセル手続きを進めることをおすすめします。
商品に不備があり返品が必要
商品が届き、中身を確認したところ、商品ページに載っている商品と明らかに違うものが届いたというケースもあります。説明に書かれていない傷や汚れがある、新品未開封と書かれていたのに中古品だったなど、商品の不備に関するトラブルは少なくありません。
商品に不備がある場合は、返品または返金を要求しましょう。
解決策
商品に不備がある場合は、受け取り評価をせずに出品者にメッセージを送りましょう。「悪い」の評価をつけて受け取り評価をした場合、キャンセル手続きができません。
出品者と連絡をとり、返品の同意をとりつけたうえで、返品手続きまたはキャンセル手続きを行います。
ただし返品の場合、匿名配送ができない点に注意しましょう。またトラブル防止のため、追跡サービス付きの配送方法がおすすめ。返品不要の場合は、キャンセル手続きだけでOKです。
商品が発送されない
メルカリの商品ページには、発送予定日が掲載されています。この発送予定日とは、購入者の支払い完了後から発送までの期限のことです。しかし、発送期限が過ぎているのに、発送通知が届かず、発送も行われていないケースがあります。
商品を購入する際には、発送予定日もチェックして選ぶため、予定日を過ぎて連絡がないと購入者は不安になるでしょう。
解決策
発送予定日が過ぎた場合、まずは出品者にメッセージを送りましょう。
「お忙しいところ失礼します。発送予定日を過ぎているようですが、いつごろ発送していただけますでしょうか。○日に使用したいと思っていますので、早めに連絡いただけると助かります」など、丁寧な文章を心がけましょう。
発送までの日数を超過した翌日0時になると、取引画面上にキャンセル申請フォームが表示されます。メッセージを送っても反応がない場合は、キャンセルも検討しましょう。
専用ページを横取りされた
出品者に取り置きを依頼し、専用ページを作ってもらったにも関わらず、別の人に横取り購入されてしまったというケースです。
メルカリの独自文化「専用出品」。専用ページになっている商品は、遠慮して買わないという暗黙ルールはあるものの、これは、メルカリのオフィシャルが決めたルールではありません。
メルカリには「横取り」という概念はないことを理解しておきましょう。
解決策
メルカリの購入は、早い者勝ちです。いくら値下げ交渉をしていても、専用ページを作ってもらっても、商品は「購入」ボタンを押した人のもの。つまり、専用ページの購入を予定していた立場からすれば、この場合は、諦めるしかありません。
メルカリのオフィシャルルールではない以上、事務局に問い合わせても、おそらく対処はむずかしいでしょう。
出品者に対し、先に購入した人をキャンセルして自分に買わせてほしいと頼むのも筋違いです。欲しいと思った商品は、すぐに購入することでしか対策はできません。
対応できないトラブルはメルカリ事務局へ
本記事で紹介したトラブル以外に、自分ひとりで対応しきれないような問題が起きた場合は、メルカリ事務局に問い合わせてください。
メルカリのマイページ内にある「ヘルプセンター」に進むと、これまでの取引商品や各ガイドが表示されます。各ガイド記事からは、直接問い合わせが可能です。トラブル・困りごとの内容に合った場所から、質問・相談しましょう。
即日の対応はむずかしいかもしれませんが、内容に応じた適切なサポートが受けられます。
メルカリでトラブルを避けるためのポイント
ここまでメルカリのトラブル事例と対策について紹介してきました。しかし、できればトラブルは起きる前に避けたいもの。トラブルを避けるために、あらかじめできる3つの対策について解説します。平和にメルカリを使い続けるためにも、参考にしてください。
丁寧で迅速な対応を心掛ける
メルカリのやりとりは、基本的に文章のみで行われます。そのため、細かなニュアンスが伝わらなかったり、感情の行き違いが起きたりするだけでもトラブルになる可能性大。コメントなどのやりとりは、丁寧かつできるだけスピード感を持って対応しましょう。
仕事や家事、勉強などで対応できない時間帯が決まっている場合は、あらかじめプロフィールに記載しておくと安心です。また出張や旅行などで、数日アプリを開かない可能性がある場合も、プロフィールに書いておきましょう。
取引前にユーザー評価を確認する
自分が購入者側の場合、商品ページだけを見て即購入するのではなく、まずプロフィールとユーザー評価を確認しましょう。あまりに悪い評価が多い人は、避けたほうが無難です。評価は、「マイページ>ニックネーム下の星マーク」の順にタップすると表示されます。
また出品者側としても、悪質なコメントをする人や過去にトラブルとなった人は、あらかじめブロックしておきましょう。トラブルになる可能性の高いユーザーとの関わりを減らすことが、トラブル防止につながります。
プロフィールや説明文を活用する
出品者の場合、プロフィールや商品ページの説明文は、積極的に活用しましょう。
「お値下げ不可」「おまとめ購入で割引OK」「土日祝日は返信が遅くなります」など、取引に関して自分ができること・できないことをあらかじめ書いておくことで、トラブル防止に役立ちます。
自分が購入者の場合は、購入前に出品者のプロフィールに目を通しましょう。プロフィールに書かれている内容から、トラブルになりそうか、問題なく取引ができそうかを判断することも大切です。
メルカリのトラブル事例を知って安全な取引を
2022年秋には、累計出品数30億品を突破したメルカリ。それだけ多くの人が利用し、取引を行っていることがわかります。その一方、個人間でのやり取りが増えるにつれ、トラブルも起きがちです。
本記事で紹介したトラブル事例と対策、またトラブルを避けるための3つのポイントを活用し、上手にこれからもメルカリを活用していきましょう。
「丁寧さ」と「スピード感」のある対応をすることで、メルカリのトラブルの多くは防ぐことが可能です。ぜひ参考にしてください。