昨今、リユースやリサイクルといったエコ活動が浸透してきましたが、一人ひとりが取り組める活動を具体的にイメージしにくい人もいるでしょう。
消費者の立場からリユース・リサイクルを通じてできることは多々あります。しかし、リユースやリサイクルについて正しく知らないと、自分でできることを見落としてしまう可能性もあるでしょう。
この記事では、効果的なエコ活動の実践に役立つ情報を紹介します。記事を参考に、リユース・リサイクルへの理解を深めてください。
リユースとリサイクルの基本的な意味と違い
リユースとリサイクルを、同じような活動だと考えている人も少なくないでしょう。厳密には、リユースとリサイクルはそれぞれ意味の異なる言葉です。ここでは、リユースとリサイクルの意味と両者の違いを解説します。
リユース
リユースとは、使用済み製品や部品などを捨てずに繰り返し使うことです。リユースしやすい製品を作ることや修理方法を開発することも、リユースの方法のひとつとされています。
不要な製品を有効活用する観点は、リサイクルと同様です。ただし再利用の方法が異なり、リサイクルが廃棄物から原材料やエネルギー源として使える部分を取り出すことに対し、リユースは使用済みの製品の形をある程度保ったまま再利用します。
また、リサイクルは利用されなかった部分をごみとして処理する必要がありますが、リユースは特別な加工が必要なく、ごみも出にくい点が特徴です。特別な設備がなくてもできるので、個人でも比較的実践しやすい方法でもあります。
リサイクル
リサイクルは、不用品・廃棄物から原材料・エネルギーとして利用できる部分を取り出し、再利用する方法です。回収やリサイクルのための技術開発なども、リサイクルの一環として考えます。
リユースは製品そのものを再利用する一方で、リサイクルでは廃棄物から原材料やエネルギー源として利用できる部分を取り出し、新たな形に加工して活用することが一般的です。
そのため、リユースは特殊な加工をせずに実践できるのに対し、リサイクルでは特殊な加工によりリユースでは得られない資源を取り出せます。
上記の特徴から、リユースは製品をそのまま再利用しやすい衣類の再利用に向き、リサイクルはペットボトルなどの化学製品を再利用したい場合に向いていると考えられるでしょう。
私たち消費者が実践するには？
リユースやリサイクルを効果的に行うには、消費者一人ひとりが行動を起こすことが大切です。ここでは、消費者が実践できるリユース・リサイクルについて解説します。自分でもできる方法を見つけ、参考にしてください。
リユース
一般の消費者ができるリユースとしては、次のような例が挙げられます。
- 壊れたものを修理して使う
- 使わなくなったものを売る
- お下がりを知人に譲る
- 使えそうな中古品を購入する
- レンタル品を活用する
- リユース家電を使う
- 古着をぞうきんとして活用する
- 空き容器をインテリアや収納などに活用する
- 詰め替え用洗剤を使い、ボトルを再活用する
- リターナブル容器を使う
リターナブル容器とは、利用後に業者が回収して再利用する容器です。ビールやジュースの瓶などでよく使われます。
リサイクル
一般の消費者ができるリサイクルの具体例は、次の通りです。
- 資源ごみを正しく分別する
- 古紙・空き瓶などは地域の回収に協力する
- 家電リサイクルを行う
- 不法投棄しない
- リサイクルできるものを売る
- 不用品回収は信頼できる業者に依頼する
- 店舗での不用品回収に協力する
- リサイクルに出しやすい商品を選ぶ
- リサイクル品を活用する
- 生ゴミで肥料を作る
リサイクルは、仕組みや設備だけでなく、ごみの分別や回収で資源を確保することもセットで考えましょう。
買取品目多数の買取業者おすすめ2選
使わない品物を売ることも、リユース・リサイクルにつながります。特に、買取品目の多い買取店で品目によらずまとめて持ち込めるため、買取先として便利です。
ここでは、買取品目多数の買取業者を2店紹介します。買取先に迷ったら、まずこの2店を検討してみましょう。
| 店舗名 | 公式サイト | 口コミ評価 | ポイント | 宅配買取 | 出張買取 | 店頭買取 | 宅配キット | 店舗がある地域 | 出張査定対応エリア | 定休日 | 営業時間 | 買取対象 | 古物商許可番号 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ウリドキ | 一括査定する | ★PR | 一番高く売れる買取店がラクラク見つかる | 買取店による | 買取店による | 買取店による | 買取店による | 買取店による | 買取店による | 土日祝（ウリドキ） | 10:00～19:00（ウリドキ） | ブランド、お酒、金、ゲーム、家電など | 第302171706809号 |
| エコリング | 公式サイト問い合わせ | ★3.1 | SDGsへの積極的な取り組み | ○ | ○ | ○ | あり | 全国 | 要問い合わせ | 水曜日（問い合わせ） | 11:00～18:00（問い合わせ） | 衣類・貴金属・コスメ・家電など | 第631600300036号 |
| ブックオフ | 公式サイト問い合わせ | ★4.0 | 古本買取業界の最大手 | ○ | ○ | ○ | なし | 全国 | 全国 | 年中無休（問い合わせ） | 10:00～17:00（問い合わせ） | 本、CD、トレカ、ゲームなど | 第452760001146号 |
※口コミ評価はウリドキやその他サイトの情報を参考にしています
エコリング
リサイクル店では売れなかった掛軸でしたが、エコリングでの宅配買取ではしっかり査定をして買い取ってくれました。自宅に手頃なダンボールもありませんでしたが、無料宅配キットを送ってくれたので、そちらを利用して宅配できるのは助かりました。掛軸の価値はそこまでわからないので査定額に関しては何とも言えませんが、買い取ってもらえただけで満足です。
特徴
- SDGsへの積極的な取り組み
- 第三者機関の調査で高評価
- 専門知識の豊富な鑑定士が在籍
買取店紹介
エコリングは、ブランド品から日用品まで幅広い品目の買取に対応した買取店です。
エコリングではエコロジーの輪を広げることをモットーとし、一部買取品をアジアの学校に寄付する・海外に販売するなどエコ活動を積極的に行っています。買取品をしっかり活用してほしい人や、SDGsの理念に共感できる人におすすめです。
また、エコリングの活動は、SDGsに取り組んでいるリユース企業として第三者機関の調査で高評価を獲得しています。アンケートでも主婦の82％がエコリングを利用したいと回答するなど、活動が支持されている点も魅力です。
加えて、専門知識の豊富な鑑定士が200名以上在籍しています。肝心の査定も丁寧に行ったうえで買取ってもらえるでしょう。
買取実績
- プレート等箱なし食器まとめ売り：100円
- セイコー新品未使用腕時計 5本セット：5,000円
- ブルガリK18 Bゼロエレメントブレスレット：132,000円
出典：買取実績｜エコリング
店舗情報
| 店舗名 | エコリング |
| 営業時間 | 11:00～18:00（問い合わせ） |
| 定休日 | 水曜日（問い合わせ） |
| 買取方法 | 宅配、出張、店頭 |
| 会社名 | 株式会社エコリング |
| 古物商許可番号 | 兵庫県公安委員会 第631600300036号 |
| 査定士 | – |
| その他特徴 | – |
ブックオフ
引っ越しをするため本やDVDをまとめてだしました。
査定結果は5日後に来て、入金は査定完了から一週間後にありました。
私は査定結果を確認してから承認するコースを選択しましたが、急ぐ場合はお任せ承認コースを選択すればもっと早く入金されると思います。
特徴
- 古本買取業界の最大手
- 本の宅配用ダンボールを販売
- 本以外の買取対象も幅広い
買取店紹介
ブックオフは、古本買取業界でも最大手の買取店です。本やゲーム、CDなどの買取に強く、店舗も全国各地に多数展開されています。
ただし、本を売るためには梱包資材の準備が面倒です。そこでブックオフでは、本の宅配用ダンボールを200円で販売しています。ダンボールはコミックなら約60冊、文庫本なら約90冊入る大容量で、集荷も依頼できるので手間もかかりません。
また、本以外の買取対象が幅広い点も、ブックオフの魅力のひとつです。
店舗によっては、PCやオーディオ機材などを扱う「HARD OFF」や、古着やホビーを扱う「OFF HOUSE」など、ほかの品目の買取に強い店舗が併設されており、品目に応じてしっかりと査定をしてもらえるでしょう。
買取実績
- 宮部みゆき「よって件のごとし」：700円
- ユベール・ジョリー「THE HEART OF BUSINESS」：750円
- 筒井美希「なるほどデザイン」：700円
出典：買取価格検索｜ブックオフ
店舗情報
| 店舗名 | ブックオフ |
| 営業時間 | 10:00～17:00（問い合わせ） |
| 定休日 | 年中無休（問い合わせ） |
| 買取方法 | 宅配、出張、店頭 |
| 会社名 | ブックオフコーポレーション株式会社 |
| 古物商許可番号 | 神奈川県公安委員会 第452760001146号 |
| 査定士 | – |
| その他特徴 | – |
自治体や企業の取り組み
リユースやリサイクルは、多くの自治体や企業が意欲的に取り組んでいます。自治体や企業の活動を知ることで、消費者一人ひとりのエコ活動の選択肢も広がるでしょう。
ここでは、自治体や企業によるリユース・リサイクルの取り組みを紹介します。
リユース
自治体や企業によるリユースの取り組み例は、次の通りです。
- 各地方自治体：リユース品の引取・販売・譲渡を開催している
- 株式会社ユニクロ：店頭でユニクロ・GUなどの製品を回収し、難民キャンプや被災地などに寄付している
- H＆M：店頭で古着を回収し、世界での販売やリメイクで再利用している
- パタゴニア：修理サービスや修理ガイドを提供し、リペアを促進している
- 株式会社リコー：複合機・プリンター・消耗品などを回収し、リユースを行う
出典：まだ使える使用済み製品を活かす！エコでお得な「リユース」を考えてみませんか？| 政府広報オンライン、UNIQLO Sustainability | 株式会社ユニクロ、Let's close the loop | H&M、Worn Wear | パタゴニア、自社の使用済資源への取り組み | 株式会社リコー
リサイクル
自治体や企業によるリサイクル活動の例としては、次のような取り組みが挙げられます。
- 横浜市：環境学習プログラムを提供している
- 日本マクドナルド株式会社：ハッピーセットのおもちゃを店頭で回収し、トレイなどにリサイクルしている
- アディダス：リサイクルポリエステル製の靴を生産・販売している
- Apple：自社製品を店頭で回収し、再資源化している
- 日本コカ・コーラ株式会社：使用済みペットボトルを新しいペットボトルにリサイクルしている
出典：環境学習プログラム | 横浜市、おもちゃリサイクル | 日本マクドナルド株式会社、FUTURECRAFT | アディダス、Appleのリサイクルプログラム | Apple（日本）、Sustainability | 日本コカ・コーラ株式会社
SDGs目標との関連性
SDGsには、17個の目標が設定されています。SDGsに沿ったリユース・リサイクルを目指すのであれば、SDGsの目標を知ることが大切です。
ここでは、SDGsの目標のなかからリユース・リサイクルと関連性の高い目標を解説します。
12「つくる責任 つかう責任」
「つくる責任 つかう責任」とは、持続可能な消費・生産のスタイルを作りあげることを目標とした項目です。目標の達成には、生産から廃棄まで、製品の生産にかかわるすべての過程を考慮に入れ、リユースやリサイクルしやすい製品作りを進める必要があります。
社会でできる対策には、再生可能な製品の生産を促進することが求められるでしょう。また、リユース・リサイクル品を必要な人に届ける仕組みを構築することも大切です。
個人としては、エコな取り組みに意欲的な企業の製品やサービスを積極的に使い、企業の取り組みを支持することが期待されています。
13「気候変動に具体的な対策を」
「気候変動に具体的な対策を」では、消費・生産活動による気候変動の影響を最小限に抑え、自然災害に強い社会を持続させることを目標としています。
目標達成には、リユース・リサイクルで不要な消費・生産を抑え、エネルギーの浪費やCO2の排出量を抑えることが必要です。
社会としては、無駄な電力の消費を抑える一方で、再生エネルギーの生産や活用が求められます。個人としては、処理時に大量のCO2を発生させるプラスチック製品の利用を控える方法が効果的でしょう。
14「海の豊かさを守ろう」
「海の豊かさを守ろう」では、海や海洋資源を守ることで、持続可能な社会作りにつなげることを目標としています。リユースやリサイクルによってプラスチック製品の消費・生産を抑えることで、海や海洋生物、海洋資源を海洋汚染から守れるでしょう。
社会としては、海に流出しても影響の少ない素材を開発することなどが必要です。
個人としては、不法投棄をしない・エコバッグを活用するなど、海洋ごみを減らす取り組みが考えられます。加えて、エコ事業を行う水産業者を示す「水産エコラベル」の商品を購入することもひとつの方法です。
3Rのもうひとつ「リデュース」について
3Rの「R」は、ここまで紹介したリユース・リサイクルに加え、「リデュース」の3つを表しています。リデュースとは、ごみを減らす取り組みを示す言葉です。
リデュースでごみを減らすには、ものを大切に使い、不必要な大量消費や大量生産を防ぐ必要があります。結果としてCO2の削減にもつながるため、持続可能な社会にはなくてはならない考え方のひとつです。
また、ごみを正しく分別することで資源の確保につながるので、リユースやリサイクルのもととなる重要な考え方としても覚えておくとよいでしょう。
3Rではなく7R？
近年では、3Rに4つの項目を加えて「7R」という言葉が聞かれるようになりました。7Rでは、環境問題への取り組みを推し進めるため、さらに具体化した項目を設定しています。
7Rの残り4つのRは業界や自治体によってさまざまです。ここでは、次の4つのRを紹介します。
- リシンク：製品を買うときに本当に必要か考えること
- リフューズ：不要なものを受け取らないこと
- リペア：製品を修理して長く使うこと
- リパーパス：製品をリメイクして再利用すること
自分にできるエコ活動を実践してみよう
気軽に参加できるエコ活動は多々あり、ゴミの分別や買い物のときなど、日常生活で少し意識を変えるだけでもリサイクルやリデュースに貢献できます。
自分にとっての不用品も、必要な人にとっては有用なものかもしれません。企業の不用品回収に協力することも、個人が気軽に取り組める方法のひとつです。特に買取店を利用すると、エコ活動に貢献しながら不用品を高く売れる可能性もあります。
エコ活動の第一歩として、家に眠る不用品を一度買取店に持ち込んでみましょう。
