子どもが習い事で練習用のピアノがあるというご家庭は多いのではないでしょうか。かく言う我が家もそうです。子どもが小さいうちは練習に使うので必要になりますが、大きくなって子どもが独立してしまうととたんに不要に感じてしまうものですよね。何しろ大きいし場所をとるので、できるものなら処分したいと考えている方も少なくないはずです。
そんな時に役立ってくれるのがピアノの買取サービスです。処分したらお金がかかるピアノを買取してくれ、楽に現金化が可能です。ここではピアノ買取初心者の方向けに、基礎からいろはをお教えします。
ピアノって売れるの?
都心では核家族化が進み戸建ての家庭が減っている影響で、ピアノを家に置く家庭自体が少なくなってきました。しかし、習い事としてのピアノはまだまだ人気で、いつの時代でもピアノは一定数の需要があります。まずは、買取対象となっているピアノの種類を確認していきましょう。
アップライトピアノ
家庭用のピアノとして一般的に普及しているのがアップライトピアノです。グランドピアノよりコンパクトで置きやすい形をしており、狭いスペースを利用して設置する事が出来るので人気です。音の表情の豊かさはグランドピアノには劣りますが、電子ピアノとは違い生のピアノの音や感触を体験して欲しいと考える親御さんにとっては十分な機能を備えています。
グランドピアノ
クラシックコンサートやホテルなどで使われるのがグランドピアノです。プロのピアニストやピアノへのこだわりがある人などが所有しています。 ピアノと言えば、本来はグランドピアノの事を指していました。子供だけでなく親世代もピアノに親しんでいるというご家庭では、もしかしたらグランドピアノを置いているかもしれませんね。
電子ピアノ
電子ピアノとは、グランドピアノの音色を電子データ化した音が出るピアノで、 グランドピアノやアップライトピアノのように温度や湿度などの影響を受ける事が無く、いつでも音程が正確です。そのため管理しやすく音の調節も自由にできるので、ピアノの音を気にする集合住宅街にお住まいの方などに人気です。
エレクトーン
ヤマハが製造している電子オルガンの商品名で、ヤマハの登録商標になっています。 上鍵盤・下鍵盤・ペダル鍵盤・エクスプレッションペダル・セカンドエクスプレッションペダルを備えています。ピアノと並び音楽の習い事として家庭に広く浸透していましたが、エレクトーンに比べ安価で場所も取らない電子ピアノが台頭し、市場も除々に狭くなっているのが現状です。
ピアノの買取相場価格紹介
ピアノの査定基準は、主に保存状態・製造年・ピアノの種類(グランドピアノ、アップライトピアノなど)・モデル(品番、メーカー、製造番号)によって決められます。これについては後ほど詳しくご説明します。査定にはいくつかの項目があるため、一概にピアノの買取相場価格をお伝えすることはできません。ここではざっくりとご紹介します。
古いピアノでも買取可
アップライトピアノの人気メーカーであるヤマハであれば、昭和32年製のものでも上限10,000円で買い取りしているところがあります。よって、古いピアノでも買取は可能です。同じく人気メーカーのカワイのアップライトピアノも、昭和37年製のものが上限5,000円という買取価格がついています。「古いから処分するしかない」とお考えの方も、一度査定に出してみましょう。
ヤマハ
ここでは、製造年と型番別に人気機種をいくつかピックアップしてご紹介します。
- 平成18年製YUS5SG 買取価格~40万円位
- 平成15年製YF101C-SB 買取価格~24万円位
- 平成14年製T101C 買取価格~10万円位
- 平成9年製UX500 買取価格~33万円位
カワイ
- 平成5年製XO-8 買取価格~8万円位
- 平成6年製DS5E 買取価格~5万円位
- 平成6年製DS8E 買取価格~8万円位
ピアノの査定基準
すでに少しお話しましたが、ピアノの査定基準は主に以下の4点です。
- 保存状態
- 製造年
- ピアノの種類(グランドピアノ、アップライトピアノなど)
- モデル(品番、メーカー、製造番号)
それぞれ具体的に見ていきましょう。
保存状態
ピアノはその大きさのために、楽器というだけでなくインテリアとしての機能も求められます。よって、キズ・汚れで査定額が変化しやすいのです。本体のキズ、凹みなどがあると査定額は下がります。また、禁煙環境で使用されていたか、喫煙環境で使用されていたかによっても買取額は変わります。
製造年
ピアノに限った話ではありませんが、買取に出す場合、新しいモノほど高く売れます。ピアノは繊細な楽器ですので、時間とともに故障や調律の狂いが生じます。新しいピアノであればそのようなリスクは少ないので、買取業者も買いやすく、また買い手もつきやすいのです。
ただし、先程もお伝えしたとおり、古いからといって売れないわけではありません。長年メンテナンスや手入れをしてきたピアノであれば、古くても十分使えるはずです。製造されてから30年以上経過していなければ、 ほとんどのピアノに買取価格がつくと考えてよいでしょう。
ピアノの種類
一般的に、グランドピアノ>アップライトピアノ>電子ピアノ=エレクトーンという順で高く売れます。電子ピアノとエレクトーンに関しては、種類によってまちまちです。最も大きく高額なグランドピアノは買取も高くなりますが、運搬の費用も手間もかかります。アップライトピアノは一般家庭に一番普及しており、買取手も見つけやすいです。電子ピアノは音色で好みが分かれますが、利便性が高いので、マンションでピアノが持ちたいという人に向いているなどそれぞれ好みがあります。
モデル
ピアノの買取で人気なのは、ヤマハ、河合楽器などの大手メーカーです。電子ピアノであれば、加えてローランドやKORGなども有名です。
気になる運搬費用の扱いは?
気になるのは、ピアノを買取に出す際の配送料ですよね。普通に送ったら10万円を超える場合もあるピアノの配送料、誰が負担するのでしょうか?
タケモトピアノの場合
キャッチーなCMが有名なタケモトピアノでは、配送料は無料です。また梱包や引取も専門スタッフが行ってくれるので、申込さえすれば当日は見ているだけでオーケーという手軽さです。
ヤマハピアノサービス会社の場合
ヤマハの公式ピアノ買取会社であるヤマハピアノサービス会社では、運搬費込の買取価格を提示しているようです。総額表示なので、後日「思ったより低い」なんて驚くこともありません。また、運搬に不安がある人に対しては、運搬可能かどうかの下見に来てくれます。
ピアノの査定額をアップさせる2つの方法
掃除をしておく
ピアノは見た目もかなり査定を左右するポイントなので、買取業者に与える印象を良くしておくためにメンテンスを行います。
ピアノのメンテナンスには、自分でできるものとプロにやってもらうものの2種類があります。自分でできるメンテナンスは、査定に出す前に一通り行っておきましょう。楽器用の掃除布や柔らかい素材の布で 汚れを拭き取ります。黒塗りのピアノの場合は外のホコリが目立つので注意しましょう。素手で触れる場所である鍵盤はとても汚れやすいので、念入りに掃除してください。
付属品を揃えておく
他に大切な事といえば付属品の有無です。購入した際にイスやトップカバー、鍵盤用のフェルトカバー、補助ペダルなどの 付属品がついていたのであれば、査定前に探しておいてください。付属品が揃っていなくても買取はしてもらえますが、査定額に影響することもあります。
まとめ
ピアノは非常に大きいので、運搬費用という問題を避けて通ることはできません。また取り扱いに専門知識がいる商品なので、ただ単に大きな会社だから選ぶのではなく、ピアノ専門で買取を行っている会社のほうが扱い方をよく知っていて、きちんと買取してくれるケースが多いです。さらに専門的にピアノを扱う業者の場合は、調律や外観のリフレッシュを自社工場で行い、中古ピアノとして売りに出しているので、売る個人が細かいポイントを気にせず売ることができます。
長年お世話になったピアノとお別れするのは寂しいですが、せっかくなら次の人に使ってもらいたいですよね。事前の下調べで買取価格も大きく変わる商品なので、買う時と同じくらい慎重に、売ることも考えてみてください。