ICカード普及以前に、関東圏で利用されていたパスネット。
部屋の中から、前に使っていたものが出てきた、なんて方もいるのではないでしょうか。
そんなパスネットですが、実は買取してもらえることができます。
今回は、パスネットを買取してくれるお店についてご紹介いたします。
パスネットとは?
役割りを終えたパスネット
関東圏に住んでいない人々にとっては全く縁がない「パスネット」です。
しかし関東の私鉄22社が加盟しており、乗り継ぎ時に切符をいちいち買い替える必要がないというパスネットの登場当時は、その利便性から高い支持を得ました。
しかし使い捨てのパスネットに対して、チャージができるICカード乗車券「PASMO」の普及にともない、パスネットの存在意義は急速に低下。その後、スムーズに移行がおこなわれ、まずは自動改札機での使用が中止、2015年3月末日には自動券売機などでも使用が全面的に停止されました。
テレホンカードから考えるパスネット
磁気カードは製造コストが安い半面、偽造されやすいという致命的な弱点があり、クレジットカードや銀行のキャッシュカードも、ICカードへと順次切り替わっていっています。
ですからパスネットが役割を終えたのも時代の移り変わりということでしょう。
このように役割を終えたカード、金券類の扱いが急速に悪くなるのは、テレホンカードの現在の買取価格を考えて見ればすぐにわかるはず。
当初は額面の90%程度はあった買取ですが、現在では60%弱がせいぜい。
パスネットも同様に、これからますます買取価格が悪くなっていくのは想像に難くありません。
プレミアつきの記念パスネットについても、若干あるのはあるのでしょうが、その運命は、同様のテレホンカードの相場が下落しており対象のものも相当枚数が少なく、現在も人気のアイドル・女優のものだけという状況を考えれば、いつまで続くのかはわかりません。
現在のパスネットの扱いは?
駅で依頼すれば、非常に簡単に払い戻しを受けることができます。ただし、これには期限があり、現在アナウンスされているのは2018年の1月31日まで。それ以降は、ただのプラスチックカードになってしまうのです。
パスネットを買取してもらえるのは今だけのこと。可及的速やかに売却先を探さなければいけないのです。
パスネットの買取、換金率の目安は?
ざっと調べたところ、80~94%という数字が提示されていました。しかし、94%というのは非常にレアな相場です。
1枚のパスネットの買取を依頼する場合なら、額も低いので宅配買取では送料を負担してもらえるケースはまずありません。
買取可能なショップを検索した上で、買取価格を比較、宅配を依頼し少しでも高く売るという、通常の買取の王道は少量のパスネットでは通用しないということです。
どこで買取しているのか?
ショップのHPを見ていると当然ですが、買取が強いのは関東に本拠地を置くチケットショップ。関西のショップではHPに買取価格の掲載すらありません。
関東のチケット・金券をメインで扱う金券ショップが一番、その次に質店やリサイクルショップがいいのかなという感覚。
これに加えて、鉄道グッズの専門店という選択肢も出てきますが、これはよっぽどレアなものに限ってといったところでしょう。
おすすめの買取店3つ紹介
大黒屋
出典:大黒屋
買取ならばまず「大黒屋」、それぐらい買取品目が豊富なのが特徴です。
パスネットなどの金券類は、全国31都道府県に広がる店舗での店頭買取と、宅配の2つで受け付けています。
買取のレートは94%、これは全国でも有数といえる高さです。しかしHPの記載によると、この数字は宅配買取のみに適応されるレート、店頭買取では店舗によってレートは異なるといいますから注意が必要です。
また、金券類はお店の儲け、つまり利幅が非常に薄いジャンルの商品です。
ですから着払いは受け付けてくれませんので、注意が必要です。
ただ他のもの、例えばブランド品などの隙間にパスネットを入れて、着払いで送るのは全然受け付けてくれるそうなので、そんな場合には活用のし甲斐があるショップですね。
アクセスチケット
出典:アクセスチケット
全国のリサイクルショップとも取引がある、有名金券ショップです。こちらの買取レートは90%、まあまあといえるでしょう。
買取方法は店頭と宅配の2種類、ただし宅配は買取金額30万円以上の場合のみ、着払い可というルールになっていますので、かなりハードルは高め。
しかし取扱品目に切手が入っていますから、家にあった大量の切手のコレクションを処分するのと同時に、という形での利用がおススメです。
切手買取のレートは93.5~50%。これは全国有数の高さですから、利用しない手はありません。ただし、台紙に張ったり仕訳をおこなったりと細かいルールがありますから、こちらの注意は必要です。
また大量に商品券などを買取ってもらう場合のついでに、といった利用法もよいでしょう。
関東と関西に49店舗という有数の店舗網を持っていますので、店頭に直接持ち込むという方法もあります。
交通趣味ギャラリー
出典:交通趣味ギャラリー
パスネットという商品の特性上、ぜひ紹介しておきたいショップです。
鉄道グッズで埋め尽くされた居酒屋「新橋停車BAR」の経営でも知られる鉄道ファンご用達のショップです。しかしHP上にはパスネットの買取について言及はありますが、レートや販売などについての言及はなし。suica、ICOCAなどにプレミアが付いているものは確認できますので、パスネットでもレアなものを所持しているという人は、一度問合せをしてみるとよいかもしれません。
宅配や出張の買取にも対応してはいますが、さすがにパスネット一枚では難しいところ。他の鉄道グッズといっしょにと、考えている場合は活用の価値は充分にあるショップです。
高く売れるパスネットはあるのか?
実際のところプレミアが付いているパスネットの確認はほとんどできませんでした。
店頭価格を提示しているショップはゼロです。しかし、ひょっとしたらプレミアつきで買取ってもらえるかも、と思われるものを上げておきました。
参考までに、どうぞ。
リゾートラインパスネット
ディズニー関係のパスネットに多少のプレミアが付いていることを確認しました。もちろん、未使用で台氏も完備、美品のみという条件ですが……あまり多大な期待はしない方がよさそうです。
鉄道限定物
鉄道マニアの食指を動かすに足るものが、多少あることは確認しました。これもディズニー関係と同じ条件ですし、同様に、多大な期待はしない方がよさそうです。
注意したいポイント
ショップで取扱い可能なパスネットは、すべて未使用の品に限ります。また、他のアイテムと違い金券類は着払い不可、もしくは買取額による制限が設けられていますので、その分を考慮したうえで買取を依頼していください。
その時に身分証のコピーや内容物の記載などは必須。各ショップのルールに従って依頼しましょう。
パスネットを買取依頼のまとめ
役割を終えた金券の買取はチャンスを逃すとゼロになります。部屋の掃除をした時などが最後のチャンスかもしれません。
持っていても全く使い道がなくなってはさみしいものです。一日も早く売却されることをお勧めします。