「株をやっている」というと、何か難しく特別なことをしているイメージがありませんか。でも最近は、「ミニ株」「ワン株」と呼ばれる気軽な株式投資もあり、株がずいぶん身近に感じられるようになりました。そんな株主のためのお得なサービスが「株主優待」。今回は小田急電鉄の株主優待券を取り上げます。株主へのサービスの一環として配布する「株主優待券」にスポットを当て、買取の相場と高く売れる時期、売り時、有効活用方法などをまとめました。
小田急電鉄株主優待券とは
企業が株主に送るサービス券のようなもの
それでは「株主優待券」について説明をしましょう。まず「株主優待」について説明します。これは自社株を保有してくれている株主に対して企業が「いつもありがとうございます」という感謝の気持ちを込めて贈るさまざまな特典のことです。その内容は企業によって違いますが、小田急電鉄の場合は、小田急株主優待乗車証、小田急株主優待定期、小田急電鉄株主優待冊子がもらえます。1000株以上保有していれば特典が受けられますよ。なお、株の保有数によりサービスの内容は多少異なります。
小田急電鉄とは
小田急電鉄とは、東京と神奈川を結ぶ鉄道です。沿線に住んでいるひとたちの重要な「足」ですが、有名な観光地である「江ノ島」や「箱根」を結ぶ観光路線としても人気の高い路線です。特急・ロマンスカーが走っているのを見たことがある人、いるかもしれませんね。
鉄道以外にも様々な事業を展開しており、商業施設の運営や生活サービス事業なども行っています。沿線に住んでいる人なら特に、株主優待券はフル活用できそうですよ。
小田急電鉄株主優待券はいくらで売れる?
複数の買取業者を比較してみた
それでは、小田急電鉄の株主優待券はいくらくらいで売れるのか、小田急電鉄・株主優待券新券の全線優待乗車証を例にとって見ていきます。*有効期限が90日以上あるケースで未使用品の場合
・ブランド風月
買取相場上限価格:4750円、ブランド風月買取価格:4750円
・リサオク
買取相場上限価格:4600円、リサオク買取価格:4600円
・買取大臣
買取相場上限価格:3920円、買取大臣買取価格:3920円
上記の例は、新券で未使用品の場合の買取価格です。中古品の場合はそれぞれ
ブランド風月→2850円
リサオク→2760円
買取大臣→2352円で買取してくれます(最大買取価格の場合)
※2016/8/25日現在
相場と高く売れる時期
有効期限によって変動する
小田急電鉄の株主優待券は、その有効期限によって買取相場は変動します。一般的に株主優待券は年に2回、6月と12月に届けられます(発送はそれぞれ5月下旬と11月下旬に行われる)。小田急電鉄全線優待乗車証を例にとって検証してみましょう。
株主優待券は有効期限が半年なので(土日祝のみ使用できる回数券は3か月有効)、6月に11月30日まで使える小田急電鉄全線優待乗車証を買取に出すと、有効期限までフルに使えるので当然、買取相場は高くなります。逆に、11月30日まで有効期限の小田急電鉄全線優待乗車証を10月に買取に出しても店舗によっては買取不可になる場合もあるでしょう。高く買取ってもらうのならば、11月30日まで有効期限があるものは6月、5月31日まで有効期限の場合は12月ということになります。
小田急電鉄株主優待券の売り時
使わないならすぐに売る
では、小田急電鉄株主優待券の「売り時」はいつなのでしょうか。これはずばり「自分が売りたい時」です。使わないのにいつまでも持っていては意味がありません。有効期限が迫っていて買取不可になりそうな時のちょっとした裏技もありますよ。オークションに出す?それも良いですが、手間ひまがかかりすぎて効率的ではありません。もっと簡単なことです。
買取店舗の場所
小田急電鉄の株主優待券を使う人は、主に小田急沿線に住んでいる人が多いと想像がつきますね。株主優待券を使いたい人はどこで買うことが多いでしょう。それは小田急電鉄始発駅の「新宿」です。需要と供給のバランスを考えると新宿が妥当です。そう、新宿は小田急電鉄の株主優待券が「流通」している場所なのです。有効期限が迫っている小田急電鉄の株主優待券はあきらめずに、新宿の金券ショップなどへ買取に出してみましょう。
小田急電鉄株主優待券の有効活用方法
サービスの幅が広い
小田急電鉄の株主優待券は乗車券のほか、デパートやレジャー施設、ホテルなどで使える優待券もあり、使い勝手が良いのが魅力です。さらには指定のレストランや自動車整備の割引きまで適用されます。リフォームの割引きサービスまであるのは驚きですね。このように小田急電鉄の株主優待券は、使えるサービスの幅が広いので目的に応じて選べて有効活用ができるのです。これはうれしいサービスですよ。
株そのものの有効活用
株主優待券をもらえるということは当然、株を持っているということになります。株そのものを有効活用する、という視点に立てば株で利益を出すという選択肢も必然です。それは、株式投資の基本中の基本「株価が上がった時に売って利益を出す」ことです。
権利確定日とは
株主優待を受けるために「権利確定日」の存在があります。
権利確定日(けんりかくていび)とは、株式において、株主としてのもろもろの権利(=株主の権利)を得るための確定日のこと
権利確定日に株を持っていれば株主優待が受けられるほか、配当も受けられます。
実はこの権利確定日が近づいてくると、株価が上昇する傾向があります。その理由は、株主優待を受けたい人が株を買い始めるからなのです。
まとめ
小田急電鉄の株主優待を受けるためには、1000株以上を持つ必要があると先に述べました。すでに株主優待を受ける権利があり、少しでも配当を高くもらうためには、権利確定日の2か月前くらいに株を買い足せば株価の上昇による利益が期待できるかもしれません。
株主優待券でお得な特典を受けつつ、利益まで出るかもしれないなんて、株主優待券って侮れませんね。しかも小田急電鉄の株主優待券は、時期を選べば高価買取の可能性も高いのです。これは、購入を検討する余地がありそうですよ。