本田技研工業(ホンダ)から発売されているスクーター「Today(トゥデイ)」は、日常の使い勝手を考えた「気軽に乗れるスクーター」を開発コンセプトに、低価格を売りにした空冷4ストローク50ccエンジンバイクとして人気を博しました。
街中で乗ることを考慮して作られ、低燃費で扱いやすいサイズ、ヘルメットの収納スペースなど充実した装備で9万4800円(税別)という低価格を実現。初代機が発売された2002年、当時のスクーターは十数万円台が標準的な価格帯でしたが、トゥデイは10万円を切る価格で販売されたこともあり、大ヒットを記録。2007年8月にフルモデルチェンジし、2015年まで販売が続きました。
今回は、そんなトゥデイを売りたいと考えている方に、少しでも高額買取をしてもらえるためのコツを紹介します。知っていると知らないでは大違いですから、最後までしっかり読んでください。
ホンダ・トゥデイの販売時期と人気モデル
出典:ホンダ
トゥデイとは?
トゥデイは2002年8月に初代機が発売。9万4800円でという低価格で販売できたのは、国内で研究・開発がされて、世界ネットワークを活かしてアジアなど各国から部品を調達し、中国で生産されたからです。
10色のカラーバリエーションを用意してユーザーの選択肢を増やし、メタリックカラーなど質感も重視。発売1年で販売は10万台を突破しました。2004年2月には新たに3色が追加され、スペシャルカラーとしてパールクエンチイエローが限定3000台で発売。
2006年3月、ツートーンカラーのフロントカバー、シートなどの専用装備を備えた「デラックス」が発売され、本体価格は通常より約5000円高い10万5000円(税込)で販売されるなど、定期的に新車種を増やしてゆきました。
2007年8月に2代目としてフルモデルチェンジ。液体の燃料を吸入空気に霧状に噴射する「燃料噴射装置」が導入され、エンジン出力が上がったことで燃費も向上(65km/Lから73km/L)。燃料計の追加や外装の質感もグレードアップしましたが、価格は13万4400円(税込)へと値上がりました。
翌年2008年3月になると「トゥデイ・F(Fashionable)」を発表。ホイールをシルバーからブラックにして車体色を引き立たせたほか、メーター部の文字盤をカーボン調にするなど視認性を高め、ノーマルタイプよりも約5000円高い13万9560円(税込)で販売。
2011年には高級感あふれるパールツインクルブラックを採用した「トゥデイ・F スペシャル」を1500台限定で発売しました。
ホンダ・トゥデイの買取相場は?
ホンダ・トゥデイの買取相場は以下のとおりです。
トゥデイの買取価格
- トゥデイ 年式不明 走行距離7,700キロ 買取価格14,000円
- トゥデイ 2002年式 走行距離16,000キロ 買取価格13,000円
- トゥデイ 2004年式 走行距離37,000キロ 買取価格60,000円
- トゥデイ 2006年式 走行距離5,000キロ 買取価格38,000円
- トゥデイ 2007年式 走行距離3,200キロ 買取価格16,500円
- トゥデイ 2010年式 走行距離150キロ 買取価格49,000円
- トゥデイ 2011年式 走行距離3,800キロ 買取価格29,000円
- トゥデイ 2012年式 走行距離1,600キロ 買取価格55,000円
- トゥデイ 2014年式 走行距離8,500キロ 買取価格49,000円
(※2016/07/25時点)
トゥデイの買取相場は13,000円〜60,000円程度です。年式が古くなればはなるほど買取価格は下がる傾向があります。やはり、年式と走行距離は買取価格を決める上で重要なポイントとなります。
トゥデイFの買取価格
- トゥデイF 年式不明 走行距離17,500キロ 買取価格65,000円
- トゥデイF 2008年式 走行距離7,300キロ 買取価格45,000円
- トゥデイF 2009年式 走行距離7,800キロ 買取価格31,000円
- トゥデイF 2011年式 走行距離2,500キロ 買取価格40,000円
- トゥデイF 2012年式 走行距離3,000キロ 買取価格54,000円
- トゥデイF 2013年式 走行距離900キロ 買取価格71,000円
- トゥデイF 2015年史機 走行距離1,900キロ 買取価格18,000円
(※2016/07/25時点)
トゥデイFの買取相場は31,000円〜71,000円程度です。やはり走行距離が短い車体は買取価格が高く、買取相場は走行距離が大きく関係していると言えそうです。
ホンダ・トゥデイを高値で売りたいならここをアピール
では、トゥデイを少しでも高く売るためには何をアピールすればよいのかといえば、「年式」です。トゥデイは2002年から2015年まで生産が続いた人気車なので、作られた年代を確認して新しさをアピールすることができれば、高値を引き出すことが可能なのです。
実際に買取事例を参考に説明しましょう。「バイク買取相場」というサイトによると、2014年式で走行距離が約8200キロの場合は、買取価格が5万2000円となりますが、年式が不明扱いとなると走行距離は約7600キロと2014年式よりも走行距離が少ないにもかかわらず、買取価格は1万5000円となってしまいました。
もちろん、本体の保存状態も査定として加味されるため年式が全てではないのですが、新しさのバロメーターとして最もわかりやすいため、価格に最も影響が出てきます。
トゥデイの年式は、車体番号で簡単に把握できます。2002年に発売された初代機はBA-AF61に対して、フルモデルチェンジした2代目はJBH-AF67となっています。スクーターのシートを開けると、「NVS501SH-◯」と書かれたシールが貼ってあるので、◯の部分が1なら02年式、2なら03年式といった具合に判別することができるでしょう。
しかし、間違えてシールをはがして紛失してしまったということもあるでしょう。その時は、モデルチェンジした外観やメーター類のデザインの変更など細かな仕様によって機体を判別することができるので、諦めずに保有機の特徴を調べましょう。
また、先述の通り、台数限定で販売したモデルなどは希少性もあることから、欲しいと思う方もいるでしょうから、通常よりも高めの査定になることがあります。
買取サービス利用時の流れと注意点
さて、シールの番号や車体の特徴から具体的な年式がつかむことができたら、次はいよいよ査定を申し込みましょう。買取サイトは多くの場合、車種や年式、走行距離、住所などの個人情報を入力すると、業者が情報を元に割り出した大まかな買取価格について電話で教えてくれます。
電話に出られなかったとしても、親切な業者であればメールなどで買取価格の相場を教えてくれるでしょう。しかし、大まかな買取価格を知ることができたとしても、その価格通りの金額が手に入るとは限りません。
この先に待ち構えている査定を経て初めて細かい買取価格が割り出されるので、査定額と電話での買取価格の差にショックを受けないよう心の準備はしておきましょう。ほとんどの業者は出張査定も無料で行ってくれますし、具体的な買取額を提示されて納得できないようなら売却を断ることも可能ですので、売りたくないと思ったらきっぱりと断りましょう。
なお、査定の前に、いろいろな買取サイトで保有機と同じ車種がどのくらいの値段で買い取ってもらえたのか、過去の事例を調べておくと交渉時には有利に話を進めることができます。
というのも、業者側は少しでも安く相手から買い取ることで実際に売る価格との差額で利益を出そうとしていて、査定では安い金額から入ろうとするのが業者の一般的なやり方なのです。
少しでも高く買い取ってもらうには、相場を知っていれば「大体このくらいの相場までは上がるはず」と相手の出方をうかがいながら駆け引きをすることができるので、業者の話術に引き込まれて買い叩かれる、というリスクは低くなるでしょう。
まとめ
ホンダ・トゥデイはスクーターの定番として人気もあるため、買取額も他のスクーターより期待できるかもしれません。ただ、できるだけ高値で売りたいと考えているのなら、査定は1社だけでなく2社、3社と複数の業者に査定をしてもらい、最も高値だった業者に売るというのが賢いやり方でしょう。
複数の業者にまとめて査定を申し込める「一括査定サイト」を利用してみることをおすすめします。また、1社1社、業者に来てもらうのが面倒だと思うなら、査定業者を同時刻に呼んでいっぺんに査定してもらえることもできます。
そして、業者に一斉に査定額を提示してもらい、最も高い業者に売却するのも一つの手です。査定は業者との真剣勝負の場なので、愛車を高く売るためにはリーサチを重ね、譲らぬ姿勢で臨みましょう。