「レアなウイスキーを飲んでみたい」「そもそもレアなウイスキーってどの商品?」
そんな疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
実は、レアなウイスキーのほとんどがジャパニーズウイスキーと呼ばれる日本製の商品です。といっても、レア度はピンきりで、なかには現実的に手に入れることが可能なウイスキーもあります。
今回は、ウイスキーのレア度ランキングだけでなく、入手方法についても解説していきます。わかりやすくお伝えしていくので、ウイスキー初心者の方もぜひ参考にしてください。
レア・入手困難になるウイスキーの傾向
冒頭でもお伝えした通り、ジャパニーズウイスキーのなかにはレア度の高い商品があります。特徴としては「10年以上熟成しているウイスキー」であること。
実際に「山崎25年」や「響21年」なども、ここ数年で価格が値上がりしています。また、レアになりやすい銘柄には、他にも「白州」や「余市」などがあります。
ちなみに、日本酒や焼酎など他ジャンルのお酒に関しては、ウイスキーほど価値が上昇していません。ジャパニーズウイスキーが数年でここまで貴重になっている理由としては、世界的な人気を獲得したことが大きいと言われています。
ウイスキーの価値は何で決まる
レアなウイスキーはここ数年で価格が高騰していますが、一体ウイスキーの価値は何で決まるのでしょうか?
ここからは、ウイスキーの価値が決まる要因3つを解説します。
銘柄の人気
ウイスキーの価値は、銘柄の人気度合いによって決定されます。
ウイスキー好きに好まれている定番は人気があり、廃盤や限定の銘柄に関しては希少性が非常に高いです。先述したように、ジャパニーズウイスキーは数年で世界的な賞を獲得するなど人気が急騰。
人気によって価格が変動することを理解しておきましょう。
製造年
ウイスキーの価値は、製造年によっても変化します。基本的に製造年が古いほど価値が高いです。
たとえば「山崎25年」というのは、25年もの長い年月を樽の中で熟成しているということ。長い年月熟成されたものは、深い味わいが楽しめるので人気があります。
また、製造年が古いものは流通している数が少なく、希少性が高いため価値が高いです。
状態
ウイスキーの品質や、付属品が揃っているかなど、状態の良し悪しも価値を定めるのに重要なポイントです。
ウイスキーはワインなどに比べると保管方法は難しくありません。しかし、高温になる場所や直射日光が当たる場所で保管すると、品質が低下するため価値が下がってしまいます。
また、外箱や説明書など付属品がすべて揃っている状態のもののほうが、価値は高くなります。
レアウイスキーが入手困難になるのはなぜ?
レアなウイスキーが入手困難になる理由として、「熟成期間が10年以上かかること」と「1980年~1990年頃の原酒生産量の減少」が挙げられます。
ウイスキーが一般的に親しまれるようになったのは2000年代に入ってからで、それ以前は「ウイスキー冬の時代」と呼ばれる原酒生産量低下の時期がありました。
生産量が低下した時期があること、長い熟成期間が必要なことが相まって供給をすぐには増やせず、レアウイスキーの入手が困難になっているのです。
【日本版】ウイスキーレア度ランキングTOP5
どのようなウイスキーがレアものとして扱われているのか、ランキングにしてまとめました。
- 第5位:竹鶴 35年
- 第4位:響 30年
- 第3位:余市 20年シングルモルト
- 第2位:白州 25年シングルモルト
- 第1位:山崎 25年シングルモルト
それぞれ、販売価格や買取価格も記載していきます。
第5位:竹鶴 35年
出典:Yahoo!
「竹鶴 35年」は2000年〜2011年にかけて本数限定で生産されていたウイスキーです。現在は販売されていないため、レア度が高いお酒として扱われていて、買取額はおおよそ25〜55万円程度で取引されています。
空き瓶を買取っている業者があることからも、いかに希少価値が高いのか分かりますね。
販売価格は70〜130万円程度と、決して安くはありません。しかし、格式の高いバーではお目にかかることもあるようです。
第4位:響 30年
出典:amazon
響30年は1年間に数千本しか作れない、レア度高めのサントリーウイスキーです。そのため、販売されてもすぐに完売となり、入手困難となっています。
実際に酒屋などの実店舗に並んでいることは滅多にありません。購入したい場合は、通販サイトやオークション、そしてお酒買取店などを利用することになります。
販売価格は65〜100万円ほど。買取店に売りに出すと、現行ボトルでも60〜80万円程度の値がつくケースが多いと言われています。
第3位:余市 20年シングルモルト
出典:amazon
余市20年シングルモルトは、すでに終売している希少価値の高いお酒です。
余市シリーズには「余市10年」や「余市12年」などがありどれも人気ですが、そのなかでもとくにレア度が高い一本です。酸味や苦みがバランスよく感じられる味わいなので、まずはストレートで飲みたい銘柄と言えるでしょう。
販売価格、買取価格はどちらも作られた年代によっても大きく異なります。相場としては、ネット上での販売価格は40~70万円程度。買取価格はおおよそ5〜20万円です。定価が約2万円であったことを踏まえると、かなり価値が上がっています。
第2位:白州 25年シングルモルト
出典:amazon
白州シリーズのなかでも最上級の「白州25年」は世界のコンペティションでも輝かしい受賞歴があるウイスキーです。原酒が手に入りにくく流通量が少ないため、町の酒屋などで見かけることはほぼないと言えるでしょう。
白州 25年シングルモルトの定価は700ml12万5千円ですが、ネット上では価格高騰が続いており47〜85万円で販売されています。買取価格は20〜35万円程度。ほとんどのお酒買取店で、高価買取商品として扱われています。
第1位:山崎 25年シングルモルト
出典:amazon
世界的な知名度が高い山崎のなかでも「山崎25年」はとくに希少価値が高いウイスキーです。その理由は、年間の生産数が千数百本と限りがあるため。
定価で購入することはむずかしく、ネット上での販売価格は120〜160万円ほどです。ほかのレアなウイスキーと比べても高額であることが分かりますね。
また、買取価格は高いところだと60〜100万円の値がつくパターンもあります。ただし「山崎25年」は、化粧箱などの付属品の有無によっても買取額が大きく変わるでしょう。
【海外版】ウイスキーレア度ランキングTOP3
続いては、海外版のウイスキーレア度ランキングTOP3をご紹介します。
- 第3位:グレンフィディック
- 第2位:ボウモア
- 第1位:マッカラン
それぞれ、特徴や価格をチェックしていきましょう。
第3位:グレンフィディック
出典:amazon
1963年に、世界で初めてシングルモルトとして発売されたグレンフィディック。木製の熟成タンクのみを使用している、唯一のシングルモルトウイスキーです。
アメリカンオークとスパニッシュオークの樽で、伝統的な製造工程を用いて12年以上熟成させたモルト原酒のみで作られています。フルーティな香りとバニラを連想させる甘い風味が印象に残り、人気がありますよ。
内容量は700mlで、価格は4,000〜7,000円程度で販売しています。ただし、40年熟成したグレンフィディック40ともなると、市場での流通量はきわめて少なく、50〜100万円ほどの販売価格となることも。
買取に出した場合、30〜40万円ほどの査定額が期待できます。
第2位:ボウモア
出典:amazon
ボウモア蒸留所は、スコットランド・アイラ島最古の蒸留所。海のすぐそばに立っているので風が強い日には波しぶきを受け、蒸留所内は潮の香りがします。
バーボン樽とシェリー樽が掛け合わされており、シェリー樽の比率を高めることでスモーキーさとスイートさが印象的な味わいに。スモーキーな香りや、フルーツやチョコレートのような味わいが楽しめます。
18年以上熟成された「ボウモア18年」は、700mlで1万3千〜4万円前後です。また、市場に出回らない希少価値の高いボウモアは売却した場合、130万円ほどの買取額がつくこともあります。
第1位:マッカラン
出典:amazon
マッカランは、18世紀から製造されています。“シングルモルトのロールスロイス”と言われている、シングルモルトの最高峰です。
マッカランでは、基準を満たす一級品のコンチェルト大麦、もしくはモメンタムが使用されています。シェリー樽原酒による、ドライフルーツのような甘みとスパイスの香りが印象的です。
厳選されたシェリー樽で25年以上熟成された「マッカラン25年シェリーオーク」700mlの価格は40〜50万円ほど。買取に出した場合も15〜35万円程度の価格がつく場合が多く、さらに熟成年数の長いマッカランは、より高額な値段で取引されています。
今後値上がりしそうなウイスキー3選
ここからは、今後値上がりしそうなウイスキー3選をご紹介。値上がりする前に確保できるよう、事前に確認しておきましょう。
余市
出典:amazon
余市は、日本のスコットランドと言われる、ニッカウイスキーの聖地で造られています。2022年11月に、約7年ぶりに復活販売されました。年間販売数は9,000本と希少性が高いです。
10年以上熟成されているので、オーク樽の甘い香りやバナナのような香りなど、複雑で重厚なアロマや味わいが楽しめます。
定価は8,800円ですが、すでに場合によっては50,000円以上で取引されており、今後も値上がりが期待できるでしょう。
碧AO
出典:amazon
甘く華やかな香りとまろやかな口当たり、厚みを感じる味わいが楽しめるウイスキー。
碧AOはサントリーが所有する、世界5大ウイスキーのなかから7つの原酒を選定してブレンドして造られています。世界5大ウイスキーの個性が混ざり合う、複雑な香りが感じられますよ。
異なる特徴を持つ7つの原酒をブレンドをするのは困難ですが、さまざまなブレンドを行い、ついに2019年に調和の取れたワールドウイスキーが誕生。
さまざまな香りや味わいが楽しめる碧AOは、ウイスキー好きに注目されており、今後値上がりする可能性があります。
イチローズモルト
出典:amazon
イチローズモルトは、秩父蒸留所で作られているウイスキー。「ワールド・ウイスキー・アワード」を受賞し、世界中から注目されています。
秩父蒸留所では、ダンネージスタイルの貯蔵庫でウイスキーを熟成。プラムのような酸味や、綿菓子のような軽やかな甘みが楽しめます。
ミズナラ樽で熟成されたものや赤ワイン樽で熟成されたもの、原酒をバランスよく配合したブレンデッドウイスキーなど、さまざまな種類が展開されているので、今後のさらに人気が高まるでしょう。
レアウイスキーの入手方法
レアなウイスキーはどのようにして手に入れれば良いのでしょうか。入手する方法を3つご紹介しますね。
- 酒店で買う
- オークションで買う
- 買取店で買う
ひとつずつ、解説していきます。
酒店で買う
まず、最初に挙げられる方法は、一般的なお酒と同様に酒屋で購入することです。
しかし、レア度が上がるほど実店舗で手に入る可能性は低く、運要素が強いと言えるでしょう。
「遠くのお店まで足を運んだのにない」とがっかりするケースも想定されるため、あらかじめ問い合わせて確認したほうがベターです。
また、最近はお酒のネット通販サイトを運営している酒屋もあるので、合わせてチェックすると良いでしょう。オンラインの方が手に入りやすいかもしれません。
オークションで買う
タイミングによって、レアなウイスキーはヤフーオークションなどに出品されています。
とはいえオークションはシステム上、落札価格も高くなりがちなので、予算に余裕がある方向けと言えるでしょう。
過去にいくらで落札されたか情報が残っているパターンもあるので、一度ネットで調べてみましょう。また、オークションではありませんが、メルカリなどのフリマアプリで出品されていることもあります。
ただし、良い商品は一瞬で購入されてしまうので、店舗購入同様に運も必要です。
買取店で買う
買取店によっては、買取ったレアなウイスキーを店頭やネットで販売しているところもあります。
定価で購入することはほぼ不可能ですが、入手経路のひとつとして覚えておくと良いでしょう。お店によってはお酒の入荷情報をブログやSNSなどで発信しているので、定期的にチェックする方法もおすすめです。
また、どうしても飲んでみたいレアなウイスキーがある場合は、今後入荷する予定があるか一度問い合わせてみるのも良いでしょう。
レアウイスキーを見つけたら即買いもあり!
レアなウイスキーは普段なかなかお目にかかれない商品です。そのため「飲んでみたい」と思う方は、まずは格式の高いバーなどを探してみましょう。
購入希望の方はネットで探す方法がおすすめです。
オークションにも出品されていますが高額になりがちなので要注意。また、店頭やネットショップで販売されていても、すぐに売り切れてしまう可能性が高いので、見つけたら即購入するのもありです。