株をたくさん保有している人なら、時期がくると1人では使い切れない優待券を手にすることになります。優待券は半年ごとに配当されますから、“いつか使うかも…”と保管している間に、あっという間に期限切れ。お金をだして購入したものではなくても、ムダにするのはもったいない! そこで、11月末に送られてくる富士急行の株主優待券について、買取方法と買取相場価格についてまとめました。
富士急行の株主優待券とは

富士急行は、「富士急ハイランド」や「ハイランドリゾート」などで有名です。1926年に富士山麓電気鉄道として設立した後、1960年に現在の「富士急行」に改称しました。様々なレジャー施設の他にも、鉄道やバス事業も行っている歴史の古い企業です。
株主優待では、これらのレジャー施設の入園券や優待券、電車・バスの乗車証、ホテルや施設などの割引券が配当され、3年以上の長期保有株主には指定ホテルのツインルームが無料になる「特別優待券」が配当されます。
株主優待の内容

株主優待の内容は、1000株~35000株以上まで保有株数によって6段階に分かれ、セットされている優待券の枚数がことなります。
電車全線回数券
●1000株~
- 電車・バス・観光施設共通優待券 7枚
- 遊園地フリーパス引換券 1枚
●3000株~
- 電車・バス・観光施設共通優待券 10枚
- 遊園地フリーパス引換券 2枚
●5000株~
- 電車・バス・観光施設共通優待券 15枚
- 遊園地フリーパス引換券 3枚
- 高速バス乗車券 1枚
●10000株~
- 電車・バス・観光施設共通優待券 25枚
- 遊園地フリーパス引換券 4枚
- 高速バス乗車券 2枚
●20000株~
- 電車・バス・観光施設共通優待券 40枚
- 遊園地フリーパス引換券 5枚
- 高速バス乗車券 4枚
●35000株~
- 電車・バス・観光施設共通優待券 40枚
- 遊園地フリーパス引換券 6枚
- 高速バス乗車券 4枚
- 電車・バス全線優待パス 1枚
発行時期
- 3月末日確定:5月末送付 有効期限11月30日まで
- 9月末日確定:11月末送付 有効期限5月31日まで
長期保有特別優待券
- 10,000株以上 2枚
- 35,000株以上 3枚
- 有効期限:1年
富士急行の株主優待券を換金する方法
金券ショップで換金する
もっとも確実でスピーディに換金するなら、金券ショップで買取してもらうのが一番です。ただし、使用期限の3ヶ月前を切ってしまうと買取不可となる店舗が多いので、使用する予定がないなら早めに売るようにしましょう。
金券の買取価格は日々変動していますから、ホームページで公開されている価格で買取してもらえるとは言い切れませんが、複数店の買取相場を調べてみると・・
- 富士急ハイランド フリーパス 1枚 3000~3500円
- 電車・バス・観光施設 共通優待券 1枚 500~750円
- 株主優待冊子(割引券) 1冊 10~100円
オークションで売る
買取店よりも高く売れると定評のあるオークションですが、旅行券や優待券の場合、額面以上で売れるということはまずありません。そこで決め手になるのが「手数料」です。
普段からヤフオク!で出品している人なら問題はありません。もしも、初めて出品するとしたら、最初に「Yahoo!プレミアム会員」の有料登録(※月額498円)が必要です。さらに、落札されれば金額に応じたシステム利用料が差し引かれますから、出品する商品の価格次第では赤字ということになります。
例えば、金券ショップの買取価格が3500円、落札価格が3800円だったとしましょう。
プレミアム会員費 498円+システム手数料328円(625円以上8.64%) → 826円
落札代金 3800円-826円 →→→ 2974円
出品のために手間と時間と手数料をかけた結果、買取店よりも安くなってしまいました。
買取相場比較
金券買取ショップ
アクセスチケット
- 電車・バス・観光施設共通優待券 1枚 700円
- 電車・バス全線パス 新券 1000円
チケッティ
- 富士急行全線乗車証 電車・バス・観光施設共通優待券 新券 600円
- 富士急行 高速バス乗車券 1枚 1,000円
- 富士急行1冊(未使用品) 買取不可
ダイヤチケット
- 富士急行電車・バス・観光施設優待券 700円~
- 富士急行高速バス乗車券 1,000円~
オークション
- 富士急行 電車・バス観光施設共通優待券7枚 4,200円
- 富士急行 共通株主優待券 5枚セット 4,800円
- 富士急行 電車バス観光施設共通優待券 1枚 850円
- 富士急行 高速バス株主優待乗車券 1,800円
- 富士急行株主優待券◆富士急ハイランドフリーパス引換券◆11末迄 4,800円
- 富士急行 株主優待券セット11月30日まで有効 9,250円
- 富士急行株主優待 大富士ゴルフ場4名まで2000円割引2枚 110円
- 富士急行 高速バス株主優待乗車券 1,800円
- 富士急行/株主優待/フリーパス引換券5枚/富士急ハイランド 他 4,500円
使い切れない株主優待券を高く売るコツ
サイトで買取価格を比較する
金券ショップのサイトでは、様々な種類の株主優待券の買取価格が掲載されています。ウェブサイトで価格を検索するのは、高く買取してくれるお店を探すのと同時に、売ろうとしている優待券にいくら位の価値があるのかを把握するためでもあります。買取で失敗しないためには、売りたい商品の価値を把握しておくことがポイントです!
金券買取では、郵送買取と店頭買取の換金率が異なります。サイトの価格を鵜呑みにして店舗に持ち込むと損をすることも。1円でも高く買取してもらうには、店舗持込にかかる交通費、郵送買取の送料と振込手数料など、細かい費用もしっかり頭に入れて比較しましょう。
店頭買取は人を見る
店頭買取を利用する際、いかにも「お金に困っている」という雰囲気を醸し出していると、足元を見られて安く買い取られてしまうことも。「今日の買取相場はいくらですか?」と金券売買に慣れた様子で、安ければ売らないくらいの覚悟で挑みましょう!
売る時期を見極める
株主優待券には「有効期限」が設定されています。期限が近づくと買取価格は急落しますから、早めに売ることが高く売るコツでもあります。目安は、有効期限の90日前まで。
とはいえ、期限90日前になると一斉に買取依頼が集中しますから、期限に関わらず使う予定がなければ早めに持ち込むほど有利です。
富士急行のような交通・レジャー関連の優待券は、レジャーシーズンが狙い目。GW・お盆休み・シルバーウィーク・年末年始など、大型連休の前はチャンスです。
まとめ
金券買取店のウェブサイトを検索してみると、期限90日前を過ぎると買取不可になっているところがほとんどです。半年ごとに配布されますから、買取のベストタイミングはわずか3ヶ月しかありません。もしも、買取対象期限を過ぎてしまった場合には、オークションに出品するしか方法はなさそうです。
今後も定期的に優待券買取を利用する予定があれば、あらかじめ買取店の見当をつけておいて、お気に入りの金券ショップを見つけておくと良いですね。